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高句麗語合戦 〜あれは韓国これは日本〜
381 名前:
娜々志娑无 ◆NcNEDmUA
:2003/09/10(水) 19:35 ID:d1WTvisU
>>202
でもある程度指摘済みですが、結局、『三国史記』の高句麗地名データの
記述パターンによる価値の高低について言えば、地名データ(注:大文字は訓読
字(漢語)、小文字は音読字)が、
(1)AB{一ニ云フab}(巻三七) CD県ハ、本高句麗ノAB(ab)県ナリ。(巻三五)
または、
(2)ab{一ニ云フAB}(巻三七) CD県ハ、本高句麗ノAB(ab)県ナリ。(巻三五)
という形で記述されているのが最高なんですよね。何せ巻三七から高句麗語を
再構出来る可能性(あくまでも「可能性」です。両者が無関係である可能性もある
ので)があるだけでなく、ついでに巻三五から新羅語までも再構出来る可能性
まで出てくるわけですから、こいつはもうたまりません。ご存知の通り、新羅語も
相当資料が乏しいので、こんなデータでも十分貴重なデータになります。しかし、
(3)ab(巻三七) CD県ハ、本高句麗ノab県ナリ。(巻三五)
というパターン(私のデータで言うところの「非三七」)だと、CDとabの関係から
導き出せるのは高句麗語なのか新羅語なのか、はたまたまったく無関係なのか
が判別出来ないので、他の地名データを参照したり周辺言語と比較したり等、
色々と面倒な手続きが必要になってきます。更に、
(4)AB(巻三七) CD県ハ、本高句麗ノAB県ナリ。(巻三五)
になると、高句麗語の再構も新羅語の再構も、どちらもほぼ絶望的になります。
まぁ高句麗漢字音と新羅漢字音の比較対照くらいは出来る可能性がありますが、
後はせいぜい、高句麗地名を音読し、その音から新羅語の単語を連想してそれ
に基づいて新羅地名が命名されたという可能性を追究することで、場合によっては
新羅語を再構出来るかも知れないという程度でしょうか。
あ。それともう一つ。たとえ高句麗地理誌に載っている地名であっても、新羅領
に近い地域の場合は、もともとその土地では韓系言語(新羅語)が使われていた
という可能性がかなり出てくるので、仮に(1)や(2)といった黄金パターンのデータ
であっても、それをもって無条件に夫餘系言語(高句麗語)と断定するのは危険
であるということも念頭に置いておく必要がありますね。まぁ同様の問題は、百済
領に近い領域についても起こり得るわけですが、百済の支配層が夫餘系であると
いう通説に従えば、可能性としてはまだ低そうです。
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