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レス数が900を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
高句麗語合戦 〜あれは韓国これは日本〜

1 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/06/14(土) 16:41 ID:jWJqQfL6

 とざいと〜ざい。これより皆々様にご披露致しまするは、いにしえの高句麗語の
数々で御座りまする。高句麗は今を去ること1300年以上昔に滅びし古代国家で
御座りまするが、かつては満州西部・沿海州から朝鮮半島北部一帯にかけて
広大な領地を持ち、彼の隋・唐帝国の攻撃すら再三にわたって撃退したことも
あるほどの強いつよ〜い国家に御座りますれば、ニダビトの皆様にとりましては
数少ない「誇らしいですね。サ、サ、サ。」と言える存在なわけで御座りまする。

 ところが、あに計らんや、資料に残る高句麗の言葉をよくよく調べてみますると、
ウリマルには似ても似つかず(それは言い過ぎ)、それどころか、何とな〜んと、
彼のにっくきチョパーリどもの言葉とよく似ているというからさあ大変! 果たして
ニダビトの皆さんは誇りある歴史を取り戻すことが出来るでありましょうか。
      __      /
      iii■    < 乞うご期待!
   ─ー(´∀`)-─   \
   |\@|_Y_|@/|
 .<\__(ωω)__/>

701 名前:Jake_USA:2003/11/13(木) 16:20 ID:yozb9Shw

>>148.姉曰[女奈]妹

   補足ですが、女性が姉を呼ぶ時は現代朝鮮語では/enni/といいます。この語の古形を
示してくれる資料は残念ながら存在しない様です。日本語の「あね」(または「おねえ(さん)」?)との
類似は面白いですけど。日本語の接頭辞の「お」は確か、「おほみ」(大御)の訛りでしたよね?

>>146.兄曰長官
   
  また補足ですが、現代語では男性は兄を/hie[ng]/(漢語の「兄」です)または
敬称として/hie[ng]-nim/と呼びます。女性が兄弟を呼ぶ語には卑語の/orabi/(他人の
前で自分の兄または弟のことをいうのです)、標準的な/orabeni/(女性が兄のことを
普通にいう言葉)、敬称の/orabe-nim/(女性のお兄様)のほか、戦後の流行言葉の
様でもありますが/obba/(もと幼児語)というのもあります。また、兄弟姉妹を
まとめていう語には固有語の/o-nui/または/o-nu/, それに/nammai/(男妹)という漢語があります。





702 名前:阿木林:2003/11/13(木) 16:52 ID:C1k7hfu2

カフに近い音で、「あわせる」という意味の漢語は沢山あります。
「夾」とか「挟」とか「鋏」とか「蛤」とか「袷」とか「合」とか。
つまり漢語でも、「あわせる」と「貝」は通じていることになります。
偶然の一致とするべきでしょうか。それとも漢語と朝鮮語の間には、
「東夷語」という共通の祖先があると見るべきでしょうか。
ま、人類の考えることに対して違いがないことの例証と見るべき
でしょうね。

151.男子曰沙喃  どうも、筆者の言語が鼻音が消失する傾向がある
言葉であったようです。我曰能、などもそうでしょう。江南方言か、
もしくは西北方言に連なる言語の話者であると思います。

「轄-」が語頭の/h@-/という音素を表していて、後世の有気音に連なる
という説に、賛同していただきありがとうございます。
思いつきでも言ってみるもんですね。タイ語だかの有気音の起源が、
語頭にあった/h-/という複子音の名残だという説にならったものですが。

朝鮮語の親族名称、特に兄弟の言い方はややこしいものですが、
語源がわかればわかりやすいですねぇ。
女性からオッパと呼ばれたり、ヌナと呼びなさいといわれるのは決して
悪い気持ちはしないのですが、男性からヒョンと呼びなさいといわれる
のは苦手w

703 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/11/13(木) 18:40 ID:lp4zXWuU

>>698 Jake_USA さん

 しつこいようですが、ちょっと確認させて下さい。そうするとJake_USA さん
は、例えば日本語で「kap-」という音素を持つ語は、さしあたってすべて同
語源であると見なせるという風に考えておいでなのでしょうか。これまでに
Jake_USA さんは、

  カハ(川) カハ(側) カハ(皮) カヒ(貝) カヒ(峡) カヒゴ(卵)
  カフ(交・買)

を一つの語彙グループにまとめて解釈されようとなさいました。それなら、

  カホ(顔) カフ(養) カヘル(帰) カヘル(蛙)

は勿論のこと、p→b、更にはb→mの音変化を想定して、

  カベ(壁) カブル(噛) カム(噛) カマ(鎌) カマ(釜) カミ(上)
  カミ(紙) カミ(髪) カミ(神) カブ(頭) カビ(黴) カビ(芽)

なども同一語彙グループに入れてしまっても問題はないはずです。意味の
違いは後で何とでも理屈は付けられますからね。音変化にしても、可能性
ということだけで言えば、m→nやm→j、b→β→wのような変化も十分考え
られますから、そういうことを言い出したら、それこそ歯止めが利かなくなっ
てしまいます。これは研究者にとってはとても恐ろしい事態ではないですか?
少なくとも私は恐ろしいです。だからこそ私は既知の知識や法則を歯止めに
して、自ら律しているわけですが、Jake_USA さんにとっての歯止めとは何
ですか? 宜しかったら教えて下さい。

704 名前:Jake_USA:2003/11/13(木) 20:20 ID:yozb9Shw

あのう、本題の高句麗語再構に突然話を戻してすみませんが、
「犂 = 加尸」という対応例を導き出された様ですね。この「犂」の字の意味の
詳細を知りたいんですが。。。もしかすると頸木を牛の首に掛けて引かせる様な
スキのことをいうのではないでしょうか? 私は中期朝鮮語の/gar/および現代朝鮮語の
/kar/(かつて刑罰として罪人の首に掛けた首枷(くびかせ)を指す)、そして昔の
日本語の「かし」と現代日本語の「かせ」を連想します。私の意見では高句麗語の
「犂 = 加尸」は朝鮮語の/gar/ > /kar/ および日本語の/kasi/ > /kase/と同源の
単語だと仮定しても良い様に見えますが。。。

ちなみに朝鮮語と日本語だけを取って見ても、朝鮮語の語末の/r/が
日本語の/s/ + 前舌母音(/i/或いは/e/)、仮名で書けば語末の「し」と「せ」に
対応している様に見える例は少なくありません。幾つか著明なものを挙げましょう。

朝鮮語の語末の/r/と日本語の語末の「し」や「せ」との対応:

「星」             「樫(カシの木)」
朝鮮語/bie:r/          朝鮮語/ga:r/
日本語「ほし」         日本語「かし」

以上の二つの単語は現代語でさえよく対応している例ですが、掘り下げて朝鮮語の
昔の語根を再構すれば、もっとたくさんあるのです。。。例えば:

現代朝鮮語/hai-s-sar/(日差し)や/mur-s-sar/(水流)の「sar」という部分と
日本語「ひざし」の「さし」

中世朝鮮語/dorh/ < 古代朝鮮語*/dor/「石」+ /-aki/「子」(名詞にやたらと
付加された指小辞と仮定していますが。。。北方漢語を真似ていたのでしょうか)
これはもちろん日本語の「いし」に対応すると考えられます。しかし、朝鮮語の
/dor-gorai/は海の哺乳類「いるか」のことで、この場合は日本語は「いし」じゃなくて
「いる(か)」となっていますね。どういうワケでしょう。。。(ちなみに朝鮮語の/gorai/は
単に「鯨」の意味です)でも、古代日本語では鯨のことを「いさ(な)」といっていましたよね?

「石」と同様の言葉には次の様なものがあります:
後期中世朝鮮語の/s@rh/(肉、人の肌などの意)
古代日本語「しし」(肉、または食肉となる哺乳類の総称)

もしかして朝鮮語の/ne:r-bbanji/, /ne:r-panja/(両方とも「板」のことですが)と
日本語の「のしいた」などの「のし」もこの類に属す可能性があるのではないでしょうか?

語頭子音こそ問題なのですが、この一対の単語も重要でしょう:
朝鮮語/bar/
日本語「あし」(足)

あと、日本語では「し」ではなく「ち」となっているものですが、いかがでしょう:
後期中世朝鮮語/dir/ = 現代朝鮮語/jir/(陶器の素材となる粘土)
日本語「つち」(土)

ふゅ〜。。。他にも多々ありますが、今すぐ思い出して例として挙げることは
この私には無理です。

705 名前:阿木林:2003/11/13(木) 20:50 ID:C1k7hfu2

>>703
アクセントの問題は難しいですよね。
中期朝鮮語のアクセントの資料も利用しないといけない。
それ以前の資料も、漢字による表記がある程度アクセントを反映して
いるらしいのですが、必要であればケリムユサの全ての漢字に
北京音で声調をつけてみましょうか。
あとは、朝鮮音で発音をつけてみたい。無意味に思われるかも
しれませんが、唐宋音と現代朝鮮音は決して遠くない。
北京音よりもずっと近いといえる。

三国遺事の時代であれば、漢語における声調はそれほど分別的
ではなかったという説があるので、高句麗語の研究においては
それほど重要ではないかもしれません。
声調の分別が現れてくる(押韻などに)例は、たしか東晋くらい
まで遡れるのですが、それ以前は複合子音や音節末子音で
分別されていたものが、声調に形を変えていったのではないか
といわれています。
そのため、漢語とチベット語などの語彙を比較する際、
声調がそれほど重視されず、最も新しく発生した要素として扱う
ことがあります。
これと日本語学を同列に論じてはいけないのですが。

>>731
古い時代の/-r/がどのような発音であったかはしりませんが、
現代語の発音は基本的に巻き舌の/-l/ですし、
(モンゴル語などによく似た子音があります)
この音が無声化すれば用意に/-s/に転じます。
福建のビン北語など来母/l/が/s/に転じている
言語がありますし、類似の例はかなり沢山あります。

この場合は、朝鮮語の/-r/で表されていた音を、和人が
/-si/として聞き取ったというところでしょうか。
興味深いのは、七十曰逸短などのように、ところどころで
ケリムユサの筆者が/-d-/のような音として聞き取っていた
らしい痕跡がみられるんです。これについてはもう少し分析
してみたいと思っています。

706 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/11/13(木) 21:35 ID:3v8z.UeI

>>705 阿木林さん
>この場合は、朝鮮語の/-r/で表されていた音を、和人が
>/-si/として聞き取ったというところでしょうか。

 Jake_USAさんが>>704でお挙げになったような日本語の語彙が、
みぃ〜んな新羅語や韓系百済語、加羅語のような半島の言語から
下賜されたありがた〜い「借用語」なのであれば、そういうことになる
のでしょうね。しかし不思議だなぁ。どうも阿木林さんは日韓の共通
語彙っぽいものに対してはとにかく日本の「借用語」ということにして
しまいたがる傾向があるように私には思えるのですが、これについて
何か確信のようなものでもおありなのでしょうか。例えば、古代の
日本と半島の関係は常に〔半島→倭〕であってその逆はあり得ない
というような…。出来れば私の邪推であることを願っていますが。

707 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/11/13(木) 21:40 ID:3v8z.UeI

 う〜ん。それにしても、ここんとこやたらと喧嘩を売ってばっかりだなぁ。
もしかして更年期障害かしら(汗)。八つ当たりされ気味のJake_USAさん
と阿木林さんには申し訳ないことです。もしかすると、そろそろ一線を退く
時期が近付いているのかも知れませんね…(哀)。

708 名前:Jake_USA:2003/11/13(木) 22:37 ID:yozb9Shw

あっ、704のところへの補足ですが、朝鮮語の/sar/は実は単独でも使われることがあり、
この場合には蜂などの虫の「刺す針」という意味になります。朝鮮語の/sar/という語形は
非常に意味が多くて、どれが単なる同音異義語でどれがもともと同源の言葉なのか見分けるのは
至難の技と言えますが。。。とりあえず列挙しましょうか。

現代朝鮮語/sar/の意味: (決して皆が同源の語だとは言ってませんよ!)
/sar/ = 虫の刺す針
/sar/ = 矢
/sar/ = 櫛の歯
/sar/ = 格子、傘やうちわなどの骨、自転車などの車輪の輻(や)
/sar/ = (魚を獲るために川に仕掛ける)簗(やな)
/sar/ = 日差しや水流の様なもの(主に複合語に現れる):
      hai-s-sar=日差し、mur-s-sar=水流、
      darim-s-sar=アイロンの伸していく通り、アイロンの通り(通り方);
             服の皺の(アイロンを使っての)伸ばしやすさ
/sar/ = 賭け事にて、人が自分の賭けている金額を足すこと(すなわちもっと賭けること、上げること、増やすこと)
/sar/ = お餅に押し付けて模様を作り出し修飾するために使う型
/sar/ = 後期中世語の/s@rh/ = 肉; 太り具合; 人の肌など
/sar/ = 後期中世語の/ser/ = 〜歳(年齢を言う時に数字に下接させる語)

ふゅ〜。。。これは中国語を上回るほどの同音異義語の多さですね。


709 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/14(金) 02:38 ID:E3Ifrd92

>>699
>うろおぼえなのですが、中国側の史料では「高句麗の言語は
>百済新羅とは異なる」としているものと、「大して変わらない」と
>しているものの二種類があるようでして、

今手許に文献ないのでその3行を確認できないのがひじょうに残念ですが、
やむなくその3行はスルーさせて頂きます。すみません。

>「異なる」説を取った 場合は、地理的位置から、またいくつかの単語
>(数詞など)の 類似からツングースが選択されることが多いと思います。

地理的位置というのは歴史的な民族移動を無視しているように思われ。
「いくつかの単語(数詞など)の 類似からツングースが選択」
というお話は首をかしげざるを得ませんね。
高句麗語の数詞ならば、まさにこのスレのそもそもの主旨である日本語との
共通性ないし類似点という大問題のスタートになったものでしょうに???

>ワイやハクなどは、系統不明とせざるを得ないですが、
>恐らく高句麗の南下以前に朝鮮半島北部にいた人々でしょう。

その2行めの解釈はちょっと待ってくれといいたくなりますね。
朝鮮半島北部に「も」いた可能性は当然あるでしょうが・・・・
あえて半島北部に限定する意図がわかりません。

穢については、3世紀に「満洲から北鮮にかけて夫餘・高句麗・沃沮・穢という
民族誌」がしられるようになる以前に、前漢の頃などはすべて穢と総称したもので、
現代の我々がいう「夫餘系言語の諸族」とかなり重なる用法です。
夫餘の穢王之印が伝来していたり、沃沮の県侯が穢君の印を帯びていたりするこ
とからも、この4種族を広義の穢とみる認識は3世紀でもまだ残っていたようです。

高句麗の存在が知られた後は貊といえば高句麗そのものをさしています。
その以前の段階での用法は、用例だけからはまったくつかみどころがないので
貊の正体についてはなんともいえません。
高句麗というのはいうまでもなく玄菟郡の高句驪県に由来する名ですが
先住民にそれ以前から夷狄としての名が与えられていたのでしょうが
前漢の頃はまだ高句麗のあたりは穢であったはず。
とすると。「穢貊というのは穢と貊の併称ではなく
「穢諸族の中の貊族の意味だ」とする井上秀雄の説が妥当か・・・?


710 名前:Jake_USA:2003/11/14(金) 07:49 ID:keqMaJQo

またも>>704「犂 = 加尸」への補足です:

朝鮮語にはまた/ga:r(-da)/(耕す、スキなどで土を掘り返す; または穀類や野菜を植える)という
動詞が存在しますし、/garai/という農具もあります(シャベルの様な道具で、土を掘り起こすのに使います)。
また、積もった穀物や雪などを移し退けるための木製のシャベルで/neg-garai/というのもあります。
後期中世朝鮮語の漢字注釈本では[木欠]という字に/garai/という注釈を付けていました。/neg-garai/と
同じ道具を指す語には漢語に基づく/mokhem/(木[木欠])というのがあります。

後期中世朝鮮語の/gar/、現代朝鮮語の/kar/(首枷)および日本語の「かし」、「かせ」も、
もともと牛の首に掛けて引かせる犂(日本語では「からすき」、英語ではoxplow)のことを指していたのでは
ないでしょうか? ご感想をお願いします。

711 名前:縄文 ◆JtqvTec2:2003/11/14(金) 12:56 ID:usq4iIw2

>>all
基本的な質問で申し訳ないのですが、朝鮮語の区分についてお聞きしたいことがあります。
以下は洪允杓氏の提唱した区分だそうですが、このスレッドで話されている区分と同じでしょうか?

古代朝鮮語 ( 〜9世紀末) (三国, 統一新羅時代)
中世朝鮮語
    前期 中世朝鮮語 ― (10世紀〜13世紀末) (高麗時代)
    後期 中世朝鮮語 ― (14世紀〜16世紀末)
近代朝鮮語
    前期 近代朝鮮語 ― (17世紀〜18世紀 中盤)
    後期 近代朝鮮語 ― (18世紀 中盤 以後〜19世紀末)
現代朝鮮語 (20世紀初〜現在)


712 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/11/14(金) 13:34 ID:ImmBA/4g

>>710 Jake_USA さん

 さっきまで大学院の授業をやっていたのでお返事が遅れてしまいました。
さて、高句麗語「加尸(犂)」と中期朝鮮語「kal(枷)」、日本語「カシ〜カセ(枷)」
が結び付くのではないかというお説ですが、中々悪くない考えだと思います。
『大漢和辞典』によれば、「犂」は牛に引かせるタイプの鋤のようです。日本では
「からすき(韓鋤・唐鋤)」と呼ばれているものですが、これを取り付けることで、
牛自体は動きを制限されるわけで、そういう意味では確かに枷との共通点は
認められます罠。形状もまぁ似ていないこともありませんしね。

 尤も、朝鮮語の「kal-ta(耕す)」「karai(木[木+欠]・鍬)」から見るに、仮に
これらの語彙(高句麗語を含む)が同語源であったとしても、原義は「耕す」の
方であって、枷の意味は後から派生したものと見なくてはならないでしょうね。
一方、「からすき」という語形からもわかりますように、日本には元々このタイプ
の鋤はなかったようです。日本がどこから導入したか不明ですが、仮に朝鮮
半島から導入したものであるなら、当然その名称も朝鮮語から受け継ぐのが
自然ですから、日本語では「kar-」乃至「kas-」のようになったはずです。しかし
ながら、実際に受け継いだ(可能性のある)のは農具の方ではなく拘束具の方
だったというのはどうもしっくり来ないですねぇ。「実は朝鮮半島はボンテージの
宗主国だった!」というなら話はわかりますが(藁。

 ともあれ、高句麗語「加尸(犂)」に関して言えば、最も意味・用法が近いのは
間違いなく朝鮮語の方であり、日本語はカナーリ遠いことは確かのようですね。

713 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/11/14(金) 13:58 ID:ImmBA/4g

>>711 縄文さん

 他の方はどうだかわかりませんが、私の場合は、

  古代朝鮮語…三国時代から統一新羅時代までの新羅語。ただし、半島の
            他の言語と紛らわしいので使用せず、用語としては「新羅語」
            「高句麗語」「韓系百済語」「夫餘系百済語」等を使用。
  中世朝鮮語
       前期…高麗時代の朝鮮語。用語としては「前期中世語」「高麗語」を
            使用。
       後期…李朝時代前期(14〜16世紀)の朝鮮語。用語としては「後期
            中世語」「中期朝鮮語」を使用。
  近代朝鮮語…李朝時代後期(17〜19世紀)の朝鮮語。用語としては「近代
            朝鮮語」を使用。
  現代朝鮮語…20世紀以降の朝鮮語。用語としては「現代朝鮮語」を使用。

という感じです。ただ、私に限って言えば、後期中世語と近代朝鮮語の区別は
カナーリ曖昧でして、面倒臭い時には両方合わせて「李朝語」という言い方で
誤魔化すこともあります。

714 名前:縄文 ◆JtqvTec2:2003/11/14(金) 18:58 ID:pXzr9Ftc

>>713
なぜこういう事をお聞きしたのかといいますと、
中世朝鮮語については、元(モンゴル)の支配下で言語が変容したという旨のことを、
彼の韓国国定教科書でさえ書いてあります。
これが本当であれば、特に後期中世朝鮮語と同時期の日本語の比較結果を、
同一祖語の存在や借用語にストレートに結びつけるのは、危険ではないかと思った次第です。

ワシの意見が見当違いだったら、ごめんなさい。

715 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/11/14(金) 19:48 ID:ImmBA/4g

>>714 縄文さん
>特に後期中世朝鮮語と同時期の日本語の比較結果を、
>同一祖語の存在や借用語にストレートに結びつけるのは、危険ではないかと思った次第です。

 えっと。後期中世朝鮮語と同時期の日本語というと、鎌倉〜室町時代
のいわゆる中世日本語ですね。言語を比較する際には古いものどうしで
比較するのが大原則ですので、少なくとも私自身は、日本語に関しては
極力奈良時代の上代日本語を中心とする古代日本語を持って来るように
しております。このスレでも例のHPの比較でも、中世日本語はせいぜい
二、三例程度しか挙げていないはずです。ただ、残念ながらもう一方の
朝鮮語の方が中期語以降しかまともな言語資料がないものですから、
比較の対象としてはどうしても中期朝鮮語の方を持って来ざるを得ない
という状況なのです。中期朝鮮語が何かと問題が多いことは承知してい
るつもりですが、何せ新羅語資料も前期中世朝鮮語資料も乏しい以上、
これはもう万やむを得ぬ処置かと。それだけに一層の慎重さが求められ
るということもまた確かでしょうがね。

716 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/14(金) 20:13 ID:DGZpC6sY

あ、センセだ。りあるたいむレス。

717 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/14(金) 20:15 ID:DGZpC6sY

ってぜんぜんりあるたいむではなかった・・・_| ̄|○


718 名前:Jake_USA:2003/11/15(土) 22:24 ID:uzdMqx7g

>>補足: 「68.草曰戌 」について

この語については以前、後期中世朝鮮語および現代朝鮮語の対応語彙を提案することが
できませんでしたが、今日二つの可能性に気付きました。

〜〜『鶏林類事』の「草曰戌」に対応する可能性のある単語〜〜

1) 後期中世朝鮮語の/suh/(生い茂った所、藪)

   この語はのち消滅するが、後期中世語には似た語形および語義を持った単語が
   幾つかありました。それは/supyr/(=現代語/supur/「藪、林、森」)、
   /sub/(=現代語/sup/「林、森」)など。/sub/「林、森」についてはちょっと疑問が
   ありますが(もしかすると/sub/は単独で使われる時のつづり方で、後に母音で始まる
   助詞が続いたら*/sup(-i)/などとなったのかも知れません)、少なくとも/supyr/「藪、
   林、森」は後期中世語の/suh/「生い茂った所」と後期中世語の/pyr/「草」の複合語なの
   でしょう。

2) 現代朝鮮語の/sut/(頭髪の様な物の分量)

  『鶏林類事』では「草曰戌」と書いてありますが、同じ書物の中に
  「291.匙曰戍」(「戍」は「戌」の誤写でしょう)という箇所があります。これは
   きっと現代語の/sur/(一匙の分量、匙の分量を数える助数詞; 弦楽器を弾くための撥)
   および現代語の/sutgarag/(匙)、/su-je/(匙と箸; 匙を指す敬語)に見える*/sur/「匙」の
   前期中世朝鮮語に於ける語形を音写したものでしょう。この事実から見えるように、「戌」の字が
   朝鮮語に於いては区別される音節末子音を持った単語を、その音節末子音を区別しないで音写するのに
   使われた様です。よって、「68.草曰戌 」が後期中世朝鮮語の/suh/「生い茂った所、藪」と
   同源の単語を表したのか、それとも現代朝鮮語の/sut/(髪の様に生える物の分量・生長の具合)と
   同源の単語を表したのか確定できませんが、恐らく「草」との意味の類似がより目立つ/suh/の方を
  「戌」の字を以て音写したのでしょう。


719 名前:縄文 ◆JtqvTec2:2003/11/16(日) 00:40 ID:bPENgUyE

>>715
やぱーり、微妙にピントがずれておった(泪
お手数お掛けしました。m(_ _)m

720 名前:阿木林:2003/11/17(月) 10:42 ID:E1RNIXqk

明日からしばらくルスにします。
>>706
おっしゃるとおり、朝鮮から日本に語彙が流入、という経路を考え勝ち
なことは認めますが、今回のレスについては、
「もし朝鮮語/-r/と和語/-si/に対応関係があるとすれば、こういう
音変化が考えられますね」という意味のカキコだと思ってください。
たしか隋書かなにかでは、「倭の国は領土が大きく、近隣の国からは
恐れられている」うんぬんという記載があり、和語が朝鮮に影響を及ぼす
経路も考えうるのでしょう。

二つの近い関係にある言語を比較する場合、
「似ている語彙」があれば、それは共通の祖語から発展した形であると
考えうるのですが、「あまりに似ている語彙」があると、それはどちらか
がどちらかから借用したと考えたほうが自然な場合があり、
「つるみ」と「つる」もその一つではないかなぁ、と思ったりしたわけです。

721 名前:阿木林:2003/11/17(月) 10:48 ID:E1RNIXqk

>>709謝罪汁さん
明らかになっている数詞の中で、7については特に、ツングース語との
関係が深いといわれています。満洲語では/nadan/で、ほかの言語でも
大差ない言葉が使われています。もちろん、ほかの3とか5については、
ツングース語の形式との関係を設定するのが難しいのですが・・・
ワイとハクの解釈について、教えていただきありがとうございます。
ワイはツングースと見られる諸部族、ハクは高句麗の前身集団、という
ふうに考えうるわけですね。韓国で出ている歴史書では、ワイ・ハクと
高句麗を異なるものとして考えることが多いようですが、さしたる理由
があってのことではなかったのですな。うーむ。

722 名前:阿木林:2003/11/17(月) 10:54 ID:E1RNIXqk

>>711縄文さん
この区分によれば、古代語=三国・新羅語
中世語=高麗語、李朝語初期、近代語=李朝語後期
現代語=植民地化以降

ということになるようですが、中世と近代の境界はやはりオンモンに
よる資料が出てきてから、ということになるんでしょうかねぇ。

723 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/17(月) 11:09 ID:eYTdro0Q

>>721
>ワイはツングースと見られる諸部族、

あの、ですから前漢代の穢(=3世紀の夫餘系諸族の前身)をツングース系だというのは
さしたる理由のないことでは、と申し上げているのですが・・・
もしかして私はからかわれているのかな(^^;)

724 名前:阿木林:2003/11/17(月) 11:22 ID:E1RNIXqk

>>723謝罪汁さん
あ、ごめんなさい。それについては、数詞の「なな」のほかに、いくつか
ツングース系と見られる語彙が高句麗語に見られるし、その高句麗と
ワイ系が関係が深いことから、ワイ・ハクがツングース系に近いらしい、
という程度のことです。
別にツングースでなく旧アジア語族や、和人だのギリヤーク人だの
アイヌ人だのネイティブ・アメリカンの先祖であったとしても、
なんでもいいとは思います。

725 名前:縄文 ◆JtqvTec2:2003/11/17(月) 13:17 ID:Lwda9q.w

>>722
ハングルができる前と後ではなく、元の支配の前後でわけるべきではないかと思った次第でして。

さらに言えば、元の支配時期にどのように言語が推移したかについての検証無しに、
元の支配以降の朝鮮語と日本語の比較をやるのは如何なものかと。
 (韓国の国定歴史教科書に変容したと書かれてますので)

実はほとんど影響が無かった、と言えるのであればそれはそれでいいんですが....

726 名前:阿木林:2003/11/17(月) 13:52 ID:E1RNIXqk

モンゴル語から朝鮮語への影響、ということであれば過去に幾つもの
研究があるはずですが、統語などに強い影響を及ぼすようなものでは
なく、いくつかの古い語彙に借用語が見られる、という程度のものだった
と思います。たしか馬に関する語彙とかに。
女真語や満洲語の影響も、語彙レベルにとどまるようです。
たしかチェジュ方言でズボンを「クルマ」といったりするのがそう。

モンゴル人や満洲人はあれだけの帝国を築きながら、自分たちの言語を
世界に広めることについては、シナ人ほど熱心じゃなかったんでしょうねぇ。
もちろん、当時の「国」のあり方が今とは全然異なりますから、税金しぼって
反乱勢力は抹殺してしまえば、あとは土民どもの話す言語なんかどうでも
よかったんですけど。

そういえば、高麗は美女が多く、たしか元皇帝の愛妾が出たりしたんでは
なかったかな?それまでモンゴルでは、高麗女を妾にすると国が滅びる
といわれていたらしいのですが、妾にしたら案の定滅びたとかw

727 名前::2003/11/17(月) 13:58 ID:.lwZfMC2

>妾にしたら案の定滅びた
すごいなあ。最終兵器みたいなもんですね(爆

728 名前:Jake_USA:2003/11/17(月) 16:22 ID:gRJJSyBY

>>17 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA [2003/06/14(土) 21:29 ID:jWJqQfL6]
>>No.07
>>意  味 :土(名詞)
>>原  文 :「土山県本高句麗ノ息達」(『三国史記』)
>>漢 字 音:息(中:si∂k、朝:sik)
>>再 構 音:sik<*sirk(李)
      ?(村)
>>比較(日):古代日本語「su(砂・洲)」(娜)
>>比較(韓):後期中世語「h∧rk(土)」(李)
>>比較(他):ゴルディ語「siru(砂)」
      >>エベンキ語「sirugi〜sirgi(砂)」
      >>蒙古語「siruγai(塵・土)」
>>考  説 :
>> 日本語で強いて候補を挙げるとすれば「ス(砂・洲)」ぐらいだろうが、ツングース
>>系の言語では「砂」系の語が対応語彙として挙げられていることを考えれば、そう
>>変な説でもないのではないか。朝鮮語にしても、発音的には決して近いものとは
>>言えないから、対応語彙とするには問題が多い。

私は「す」という語形で「砂」の意味をもつ日本語は知らないが、少なくとも日本語の「すな」という語には
「砂」の意味のほかに「土、地」という意味もかつてありました。「土、地」という語義は現代日本語の
「うぶすな(産土、すなわち人の生まれた土地を指す語)」、「うぶすなのかみ > うぶすながみ(産土神)」などという
複合語に残存しています。この日本語の「すな」(砂、土、地)と日本語の「す」(洲)との間に何らかの関係が
あるというななしさんの仮定は私も否定しません。しかし日本語の「すな」と「す」を対比するよりも、
後期中世朝鮮語の/h@rg/(土)、ゴルディ語の/siru/・エベンキ語の/sirugi, sirgi/(砂)、
およびモンゴル語の/siruγai/(塵、土)などと比較した方が面白い事実が見えてくるはずでしょう。
この語根は恐らくもともと「塵」(英語のdirt)の様な語義をもっていたと私は仮定しておりますが、
この語もまた日本語の語形が極めて古い事を示唆してくれると思います。日本語の言葉から他のアルタイ諸語に
見える子音が脱落したと見えるのは、何とも脱落しやすい性質の*/r/および一種の特殊な*/l/音だけだったと思います。
日本語の*/r/脱落については今の話題の「土」のほか、「水・川」と関連するチュルク語派以外のアルタイ諸語の単語を
参照してください。しかし、日本祖語に於いて*/r/と一種の*/l/が脱落してしまったのも限られた音韻的環境だったと
思います。特に*/ri/という音節は日本祖語では不安定だったと思います。有史時代の古代日本語以来の日本語に於ける
「り」という音節は、ほとんど語幹が/r/で終わる四段活用動詞の連用形、或いは古くは*/rui/, */roi/の様な音に遡ると
仮定できるものばかりです。

例: 日本語「くり(栗)」は「くるすの(栗栖野)」などから見える様に、恐らく*/kurui/に遡ります。
   日本語「まり(鞠)」は「まろし(丸し)」や後世の「まるい(丸い)」などから見える様に、恐らく*/maroi/に遡ります。
       この語は多分日本語の「まとか、まどか」(円か)とも源を同じくするのでしょう。
 
「はり(針、梁、榛」や「かり(雁)」など、よく説明できない単語もありますが、これらの語も恐らく
古くは四段活用動詞の連用形、或いは「り」以外の何かに遡ると思います。

729 名前:Jake_USA:2003/11/17(月) 16:23 ID:gRJJSyBY

「はり(榛)」はハンノキの旧名ですが、これはもしかすると同じカバノキ科の樹木でハンノキにかなり似ている
「はしばみ(榛)」の「はし」と同源なのではないかと考えております。すなわち「はしばみ」が古くは「はしのはみ」で、
ハンノキの旧名「はり」と同源の要素「はし」および朝鮮語の/ba:m/(狭義では「栗」、広義では「丸っこい木の実」全般)と
同源の要素「はみ」が合わさって出来た複合語なのかも知れないと思っております。

「かり(雁)」はもともと擬声語に遡ると仮定していますが、かなり古く定まった呼称であるに違いないと思います。
もしかして日本でもっとも普通に見られるカモ、「かるがも(軽鴨)」の「かる」と同源なのでは? もちろんそうすると
「軽鴨」と書くのは単なる当て字に過ぎないという事になりますが。しかし、「かるがも」の第二要素の「かも」が連濁して
「がも」となっているのも気になります。これは古くからある単語の場合、*「かるのかも」という古形を仮定しなければ
ならないのです。「かる」が単独形(複合語じゃなくて助詞の前で普通に使われる語形)という事になっちゃいますね。これじゃ
「かり(雁)」との関係がなかなか認められません。。。しかし、「かるがも(軽鴨)」がどのくらい古い名称なのかすら
さっぱり分かりません。

730 名前:Jake_USA:2003/11/17(月) 16:49 ID:gRJJSyBY

ちなみに現代朝鮮語ではハンノキは/ori-namu/(/namu/は「木」の意)といい、
ハシバミは/gai'am/といいます。ハシバミを意味する語は後期中世語では/gai'om/でしたから、
ほぼ間違いなく*/gaibam/(即ち「カイ栗」:「カイ」という要素の由来は不明)という語形に
遡ると仮定できます。朝鮮語の/ori-namu/の/ori/という要素は古代日本語の「はり」(ハンノキ)と
よく似ていると思いますが、朝鮮語の単語の語頭の*/b/はどうして消えてしまったのでしょう。。。
しかし母音が*/a/(即ち*/ari/)じゃなくて/o/(即ち/ori/)となっている事が示唆的であると思います。
何らかの両唇性の子音が語頭から脱落したのではないかとね。

あと、朝鮮語の/ba:m/(栗、ハシバミの実の名前に現れる要素、ヒシの実の名前に現れる要素など)が
日本語の*「はみ」という要素と同源だと仮定しましたが、日本語にはたしか「食べ物」の意味で「はみ」という
言葉がかつてありましたよね? 日本語の動詞「はむ(食む)」を連想しますね。

731 名前:Seosomun:2003/11/17(月) 17:30 ID:QoJTH/rs

あの法則は高麗時代に遡ると、、
(メモメモ

732 名前:Jake_USA:2003/11/17(月) 17:36 ID:gRJJSyBY

あっ、アルタイ諸語に見える*/r/と特殊な*/l/のほか、日本祖語にて消失してしまったと
仮定している子音は後二つあります。まず、特に語頭に於いて、日本語から*/s/の様な子音が
しばしば脱落した形跡があります。「あめ」vs。「はるさめ」、朝鮮語/sa:r(-da)/(生きる、住むなど)
と日本語の「あり(在り、有り)」など参照。その他、日本祖語の語中から*/k/或いは*/g/の様な子音が
脱落したこともあると仮定しています。日本語「かい」(櫂)vs。「みづかき」(水掻き)など参照。

これらの事実を踏まえて、日本語の「うみ(海)」が古くは*「すみ」の様な語形だったと考えられます。
その語頭の「す」の子音は特に脱落する傾向にある*/s/系の音だったのかも知れません。
もしかして「しゅみ」だったのでは? 日本語に古く入った漢語でも「しゅ」となるべきものが「す」となっていることが
多いですよね。「す(主)」、「すぎゃう(修行)」等。つまり、私は日本語の「うみ(海)」が
もともと*/siru-muri/或いは*/siru-mori/(地水)の様な語形から*/siu-mui/, */siu-moi/に訛って、更に
「しゅみ」>「うみ」という風に発展したのではないかと思っております。
もちろんその語義はもともと「湖、池」だったろうと考えております。「海」をいう日本語は多分、
もともと「わた(り)」(渡り)だったと思います。

ちなみに「うなはら」(=現代語「うなばら(海原)」)や「うなぢ(海路)」の様な語形は、
恐らく「水」の古い属格形である「みな」(「みなもと(源)」、「みなと(港)」など参照)と関連があると
思います。即ち、「うなはら」は古くは*「しゅみなはら」(形態素の原義を漢訳すれば「地水之原」)で、
「うなぢ」は*「しゅみなみち」(地水之御道)から来ているのではないかなあと勝手に想像を
膨らませている私です。

733 名前:Jake_USA:2003/11/17(月) 21:06 ID:gRJJSyBY

うぅ。。。何よりも原義の再構が難しいんですよね。。。
満州語の/efen/(穀物の粉から作ったパン類・菓子類の総称)は他のツングース諸語の
どんな単語に対応するんですか? 阿木林さんはご存じですか? 

朝鮮語では/ib/(昔は/ip/とも)は「口」のことですよね。

そして古代日本語では「いひ(飯)」は穀物を調理した食べ物の総称ですね。
「いふ」は言葉を発する動作ですね。

この語の間には何らかの関係があるのでしょうか? 私はツングース語について
一番知識が足りないんですけど、これらの語は何だか怪しいと思います。アルタイ諸語の
比較から*/ip/または*/ep/の様な形で「口」或いは「食べる」、「言う」などの意味を表す
語根は以前再構されたことがありますか? 誰か資料があればご指導をお願いします。

734 名前:阿木林:2003/11/18(火) 10:26 ID:Ic7IO08o

今日から一週間くらいこのスレッドを見られません。
efenは中国語から、ってことはありませんか?
/fen/は「粉」として、/e/がなんであるかはわかりませんが。
ツングース諸語に関しては、確かに現存する言語の研究も
大切なのですが、実際問題として、少なくとも音韻に関しては
満洲文語がほかのどのツングース諸語よりも古い形を伝えて
くれているように思います。

/ip/ いふ(言う)
/ko/ かぐ(嗅ぐ)ただし、古語では「きく」
/gui/ きく(聞く)

という対応は古くから注目されていたと思いますが、
「いひ」との対応は新しい視点ですね。
アクセント的にも問題がないかな?

あと、朝鮮語の/-r/に日本語の/-si/が対応しているらしい、
ということですが、漢字音での対応では、/-tu/ないし
/-ti/なんですよね。日本語が朝鮮語と同じ祖語から分化した
として、漢字語が日本に流入したのは時代がずっとあとのこと
でしょうし、韓半島経由で流入したかどうかも分かりません。
ナナシサンの資料を見るかぎりでは、新羅漢字音は北方中国
の音韻ですし、日本漢字音は南方的です。

735 名前:Jake_USA:2003/11/18(火) 20:53 ID:pWf5Giak

阿木林さん: その朝鮮語の/-r/が日本語の/-si/に対応するらしい事について
考えてみたらかなりコワイことに気付いたんですが。。。

朝鮮語に限らず他のアルタイ諸語でも「水」とか「川」をいう言葉は語尾に/-r/が
付いていますよね? 日本語でも「水」を表す単独形は「みづ」でしたね。恐ろしい。。。
まさか、、「みづ」が/mur/などに訛ったわけじゃないでしょうね。。。(汗 両唇性の子音の
直後の*/i/が/u/に訛ることは容易に考えられますね。先日、阿木林さんが指摘してくれた
満州語の/muduri/(竜)と古代日本語の「みつち」乃至「みづち」(水竜)の類似のことも
考えてたんですが。。。 方針を変えて、日本語と他の東北アジアの言語を同格として比較するのではなく
諸言語が日本語に良く似た言語の訛りだと仮定して調べた方が良いのかも知れませんね。。。
しかし、なぜ日本語だけがこんなに古い形を呈しているのか分かりませんねえ。古来の物を
正しく受け継いで保っていこうとしていたのか、それとも日本語がほとんど進化しない滞った状態の
言語なのか、或いは日本が一番孤立していて人々の言語生活を不安定にする事(民族の移住など)が
あまり起こらなかったのか。。。 それとも単なる偶然に過ぎないのかも知れませんね。
まあ、たかが2000年の間でラテン語が現代のフランス語になってしまうほど訛ったのも事実ですし、
日本の「標準語」(共通語?)が万葉集の時代以来さほど酷く変化していない事を考えれば、
古代の高句麗語が今の日本語と一番似ていても高句麗語が実はツングース語派や朝鮮語の方と
「系譜的」に近い関係にあると仮定しても無理は無さそうです。もっと確実な対応例を導き出さなければ
なりませんね。

阿木林さんは今から一週間、レスを書くことが出来なくなるんですね。どこかへ
お出かけになるのでしょうか? 阿木林さんがお留守の間も私は熱心に研究を続けます。阿木林さんが
戻ってくる時には何か成果を見せてあげることが出来たら良いですね。

736 名前:Jake_USA:2003/11/18(火) 21:01 ID:pWf5Giak

そういえば、日本のどこかに「古の言葉を正しく受け継いで守ろう」みたいな
グループがかつて存在しましたか? その様な事がどこかの本に書いてあったりするのかなあと
思いまして。。。 変な宗教・習わし・文化のせいで日本語が古い形のまま残ってしまった
可能性もあるのかな。ふむふむ。。。とりあえず勉強に戻ります!

737 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/20(木) 05:48 ID:yHijXHgU

日本人とポリネシア民族だけが虫の声を左脳で聞くそうですが、
この影響はどの程度のものなのでしょうか?


738 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/20(木) 11:47 ID:3hjoPw1I

単に母音基調の言語だとそうなるらしいけど。

739 名前:tenpura ◆UMAIu01k:2003/11/20(木) 15:46 ID:73XbRzdg

>>737
じゃあ、ベル星人にやられるのは日本人とポリネシア人とウルトラセブンだけだったのか!

740 名前:ROM@総督府:2003/11/20(木) 17:22 ID:MM.CjIEo


最近娜々志センセ見かけないがどうしたんだろう?
豆腐の角にアタマぶつけて怪我をしたのか、バナナの皮を踏みつけて
スベッテコロンデ骨折したのか? 

741 名前:匿名さん:2003/11/20(木) 20:28 ID:7L.77JC.

夕霧さんの「精神的与スレ」(溜まり場)参照

742 名前:ROM@総督府:2003/11/20(木) 23:51 ID:x6z4c1ZI


>>741
ナルホド ワカリマシタ。

743 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/21(金) 00:40 ID:ibNekx0Q

さっぱりわからん。
夕霧さんの「精神的与スレ」(溜まり場)ってなんのことだ?

744 名前:Jake_USA:2003/11/21(金) 16:15 ID:tB6zA7i6

ええっと。。。この間、大学の図書館に行ってトゥルキ語派の諸言語についての
本や現代トルコ語(トルコ共和国の公用語)のトルコ・英辞書を借りてきて少し
勉強したのですが、かなり恐ろしいものですね。日本語にそっくりな言葉が多くて。。。

この前、この掲示板で「かひ(貝)」「かひ(卵)」「かふ(交ふ)」、「かふ(買う)」、
「かふ(飼ふ)」、「かは(皮)」「かは(川)」などの単語の交互関係について議論を繰り広げましたが、
トルコ語にこの議論に関わるかも知れない単語を幾つか見つけました。

日本語の*/kap/語群の幾つかに対応する可能性が高いトルコ語:

/kapy/ = 戸、門; 可能性; [すごろくに於ける] 場(を占めて妨げる)
/kapaly/ = 閉じられた、締められた; 覆われた、屋根などの有る;
       一面に曇った(空); 塞がれた(道);
       ストレートでない、曖昧な(言い回し);(会議などが)密かだ
/kapa(-mak)/ = 閉じる、締める;(道などを)ふさぐ; 塞ぐ、詰まらせる;
        (お店を)閉店する、廃業する、(組織などを)抑制する、終わらせる;
        (一般的に)隠す、覆う;(ラジオ・電気などを)消す、(水道の水などを)
         止める; かぎをかける; (借金を)済す、返す; (話題を)変える、
         放っておく; 蓄える; (カーテンを)しめる
/kapak/ = 蓋、カバー; 塞ぐ物、詰め入れる物; (本などの)カバー、表紙;
      (生物の体内の)弁、valve
/kap/(対格形は/kab-y/) = うつわ、壺; 蓋、鞘、ケース、容器など;
               (料理を盛った)お皿
/kapa-n(-mak)/ = /kapa(-mak)/の受動・反照; 籠もる、立て籠もる、隠れる;
          (女性が)自分の顔を覆う;(傷が)治る; 止まる、やむ;
           (空が)曇る; (何かの上へ)身をかがめる
/kap-Cyk/ = 小さな容器; 貝;(豆などの)さや
/kavanoz/ = 瓶、壺
/kavata/ = 未熟で青いトマト; 木製の大きな器
/kavky/ (貝)(これはもうトルコ語では死語なのかも。。。)
/kav-la(-mak)/ = 皮を剥ぐ
/kav-la-k/ = 皮の剥がれた、皮の無い; 剥がれた(物)
/kap-la(-mak)/ = 覆う、蓋などを付ける; 塗る、(琺瑯などを)表面に付ける、
          ベニヤ(化粧張りなど)を付ける; 覆う、包む、敷いて覆う; ケースなどの中に
          入れて置く、何かのカバーの中に在るようにする
/kap-la-ma/ = 覆うこと、包むこと、蓋を付けること; コート、塗り;(歯の)金冠
/kap-la-ma-cy/ = めっきをする職人
/kap-ly/ = 何かに覆われている、塗られた、めっきをつけられた;
       綴られた、表紙の付いている(本)
/kaplumbaGa/ = 亀
/kabuk/ = (木・果実・貝などの)皮、殻;(傷口に出来る)瘡、瘡蓋;
       表面を覆うもの全般、包み

/kapaklan(-mak)/ = (つまずいたりして)前向きにバタンと倒れる;
            ひっくり返る、覆る


745 名前:Jake_USA:2003/11/21(金) 16:15 ID:tB6zA7i6

/kap(-mak)/ = 掴み取る、つかまえる、取る、拾い取る; 掴み取って食う;
        (風邪を)ひく; (何かについて自分を)慣らす、習う;
        (癖を)つける
/kap-yl(-mak)/ = /kap(-mak)/の受動態; (何かによって)攫われる、
連れて行かれてしまう、運ばれて行く、流されて行く; (何かに)見とれる、
うっとりさせられる
/kapylan(-mak)/ = 雇われる、就職する
/kapylgan/ =(何かの働きかけを)受けやすい、動かされやすい、よく影響される;
        騙されやすい; すぐに恋に落ちる癖がある、惚れっぽい
/kapan/ = 罠
/kapsa(-mak)/ = (何かを)範囲に含む、収める
/kapsa-m/ = 範囲
/kapyS-kapyS/ = すぐに(売れてしまう)、むさぼるように(食う)
/kapyS(-mak)/ = つかもうとする、せかせかと手に入れようとする;
          買おうと急ぐ、すぐに買う;(喧嘩などで)相手に手をつける、
          つかむ;(恋人同士が)いちゃつく
/kapkaC/ = スリ、財布をつかみ盗むこと
/kapkaC-Cy/ = スリをする者
/kaplan/ = 虎
/kabza/ = 取っ手、柄(え、つか);(銃の)太い方の端、尻の方;
      {俗語として}麻薬の一握り
/kabul/ = 受諾; 白状、供述; 承諾; 同意、賛成
/kabullen(-mek)/ = 奪う、剥奪する、攫う; 強いられて受ける、
           いやいやながら承諾する; 受ける; 耐える、
           忍耐する、我慢する; 白状する、自白する、
           責任をとる; 賛成する、同意する

/kavis/(対格形は/kavs-i/)= カーブ、曲線、弧
/kavSak/ = (道の)交差点、辻、つきあたり
/kavuS(-mak)/ = 再会する; 届く、着く; 合う、重なる;
         (道などが)交差する;(川などが)合流する
/kavuSum/ = 合わさること

746 名前:Jake_USA:2003/11/21(金) 16:16 ID:tB6zA7i6

ふゅ〜。。。他にも色?あるみたいですが。。。とにかくトルコ語が
重要な資料となりそうです。トルコ語の方言、またはオグ?ズ以外の
トゥルキ族の言語に詳しい人いませんか? トルコ共和?のトルコ語の
語中の/y/が他のトゥルキ族の言語では/d/だったりするという事は知っていますけど。。。
(/bUyUk/ = /beduk/(大きい)、/ayak/ = /adak/(足)など)。。。それに
トルコ共和?のトルコ語では昔の語中の/[ng]/が/n/または/m/に訛ってしまっているんですよね。。。
/dengiz/ > /deniz/(海)、/donguz/ > /domuz/(豚)など。。。
それに、オグ?ズトゥルキ諸方言では語頭の/t/と/d/が入れ替わったりした事も
知っています。(古代トゥルキ語/tag/ > 現代の方言の/dag/または/da:/「山」、
古代トゥルキ語/dapa/ > 現代の方言の/tepe/または/tapa/「丘; てっぺん、頂き」など。)

あと、トルコ語の/tazim/(尊崇、尊敬、尊重)、/taziz/(大切にすること、大事にすること;
?えること; 聖者の位を?えること)、/taziye/(哀悼の意を表すこと、弔う)や後期中世朝鮮語の
/d@z(-da)/(愛する、慕う)などがヤケに?になるんですけど。。。まさかトルコ語と朝鮮語の間に
この?語が借用されたことは有り得ないよね。ん〜 摩訶不思議ですね(おい!「マカ」というのは梵語
だったのか、そういえば。。。ロ?マ帝?ではMAGNA
FUSHIGIなのでしょうか。。。中世英語ならmickle不思議ですね!
可愛い感じ。)

747 名前:Jake_USA:2003/11/21(金) 16:18 ID:tB6zA7i6

ああ、文字化けしてしまいました! すみません。もう一度入力します。

ふゅ〜。。。他にも色々あるみたいですが。。。とにかくトルコ語が
重要な資料となりそうです。トルコ語の方言、またはオグーズ以外の
トゥルキ族の言語に詳しい人いませんか? トルコ共和国のトルコ語の
語中の/y/が他のトゥルキ族の言語では/d/だったりするという事は知っていますけど。。。
(/bUyUk/ = /beduk/(大きい)、/ayak/ = /adak/(足)など)。。。それに
トルコ共和国のトルコ語では昔の語中の/[ng]/が/n/または/m/に訛ってしまっているんですよね。。。
/dengiz/ > /deniz/(海)、/donguz/ > /domuz/(豚)など。。。
それに、オグーズトゥルキ諸方言では語頭の/t/と/d/が入れ替わったりした事も
知っています。(古代トゥルキ語/tag/ > 現代の方言の/dag/または/da:/「山」、
古代トゥルキ語/dapa/ > 現代の方言の/tepe/または/tapa/「丘; てっぺん、頂き」など。)

あと、トルコ語の/tazim/(尊崇、尊敬、尊重)、/taziz/(大切にすること、大事にすること;
讃えること; 聖者の位を与えること)、/taziye/(哀悼の意を表すこと、弔う)や後期中世朝鮮語の
/d@z(-da)/(愛する、慕う)などがヤケに気になるんですけど。。。まさかトルコ語と朝鮮語の間に
この単語が借用されたことは有り得ないよね。ん〜 摩訶不思議ですね(おい!「マカ」というのは梵語
だったのか、そういえば。。。ローマ帝国ではMAGNA
FUSHIGIなのでしょうか。。。中世英語ならmickle不思議ですね!
可愛い感じ。)

748 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/21(金) 17:29 ID:rXRBhPes

いきなり電波っぽくなってきたな

749 名前:エスペランサ鏡国:2003/11/21(金) 21:58 ID:qxYmffQ2

中国語のポンタンと日本語のアンポンタンはどういった関係でしょうか?
意味は同じだと思うんすけど・・。
それから同じくクールー(車輪)とクルマの関係も何かあるなと
思いましたが。どうでしょうか?

750 名前:上同:2003/11/21(金) 22:06 ID:qxYmffQ2

日本の中学生だったころ太いズボンを「ボンタン」と呼んでいましたが
あれも中国語のポンタン(馬鹿)に関係があるのかな。
あと、「あいつトッポイんだよ。」のトッポイと朝鮮語のトッポイダ(目立つ)
はやはり同系の言葉でしょうか?

751 名前:上同:2003/11/21(金) 22:10 ID:qxYmffQ2

南朝鮮では中国人のことをチャンケイーンと呼んで馬鹿にするんですが
山東半島の方言でチャンクウェイって社長のことなんですってね。
北京語の老板ですね、要するに。社長だったら別に差別語でもないすね。

752 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/21(金) 22:22 ID:QsfxoLDg

アンポンタンは、日清戦争のころ清からもらった言葉ではなかったか。

753 名前:名無しさんはポシンタン:2003/11/21(金) 22:46 ID:4lLN1MiE

http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1044079995&ls=50" target=new>http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1044079995&ls=50
高句麗語以外はセンセの本スレでやりましょうや

754 名前:只今蟄居中:2003/11/21(金) 23:19 ID:eEFhlJcw

>>749-750 鏡国さん
>中国語のポンタンと日本語のアンポンタンはどういった関係でしょうか?

 日本語のアンポンタンは江戸時代の中期から使われている語です。
「アホウ(阿呆)」を薬名の反魂丹になぞらえて言ったことから生まれた
語で、「あいつはあの通りのあんぽん丹で、付ける薬がない」のような
言い回しで使用されていました。「アホダラキョウ(阿呆陀羅経)」という
語が「〜ダラニ(陀羅尼)」になぞらえて作られたのと同じようなものです。
中国語のポンタン(馬鹿)という語は知りませんが、上のような事情が
ありますので、日本語と関係付けるのはまず無理かと。なお、学生服
の「ボンタン」の由来は私の手持ちの資料ではわかりませんでした。
隠語・俗語の語源は本当に難しいですね。

>クールー(車輪)とクルマの関係も何かあるなと

 中国語のことはよくわかりませんのでお答えしづらいのですが、その
クールーとはどういう漢字で書く語で、また、どの地方の方言音なので
しょうか。

>「あいつトッポイんだよ。」のトッポイと朝鮮語のトッポイダ(目立つ)
>はやはり同系の言葉でしょうか?

 「トッポい」は古い例が見当たりませんねぇ。1915年刊の『隠語輯覧』
という隠語辞典に収められているようですので、少なくとも20世紀初頭
には存在したようですが。意味も、今は「生意気だ」「図々しい」のように、
決して良い意味では使いませんが、当初は「頓知があり利を見るに敏だ」
「抜け目がない」と、必ずしも否定的なものではなかったようです。問題
は朝鮮語と関係があるかどうかですが、朝鮮併合が1910年のことです
から、朝鮮語から入ったという可能性もまったくないとは言い切れません
ね。でも、正直かなり厳しいのではないかと思います。

 なお、個人的には「トッポい」は、思いがけないさまや奇抜なさまを意味
する「とっぴ(突飛)だ」という形容動詞(明治初期の用例あり)を形容詞
に再活用させたものではないかと思っておりますが、それは発音と意味
の両面で関連性が認められるという程度のことでして、それ以外にさし
たる確証があるわけではありません。

755 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/22(土) 01:-10 ID:4jo11yjE

うは、はずかすい。やっぱりここに書くには知能が足りなかった。
事例として
「とっぽい」というのは、うち(横浜)のあたりではよく使われて
ましたね。不良じゃないけど、ちょっと気の利いた、けれどもあぶ
なっかしいお兄ちゃんやお姉ちゃんに使われる言葉でした。
昔、集団就職で来たお兄ちゃんやお姉ちゃんが周りにいて、そうした
青少年を評するのによく大人たちが使ってた言葉です。>「とっぽい」

756 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/22(土) 01:-3 ID:4jo11yjE

尾藤イサオみたいなお兄ちゃん。>とっぽい

757 名前:只今蟄居中:2003/11/22(土) 01:18 ID:I1CEoVKA

>>755 ケムール人さん

 「トッポい」については、軽率な人を言う「トッパ」という語と関連付けた
方がいいかも知れませんね。「トッパ」自身は室町時代から使用されて
いる由緒のある語ですが、方言形として「トッポ」「トッポー」という語形も
存するようですし、意味の方も「おっちょこちょい」「うそつき」「いたずら者」
「変わり者」「おてんば」、そして「生意気で軽率で乱暴な若者」などの
意味で使用されています。特に最後に挙げた意味は「トッポい」とかなり
近いものと言えそうです。思うに、「トッピ」も一応「突飛」という漢字表記
を持ってはいますが、それはただの当て字で、その実態は「トッパ」と
つながる一連の語彙群なのではないでしょうかしら。

758 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/22(土) 03:-17 ID:4jo11yjE

言語学として云々できる立場ではありませんが
「トッポイ」については>>757で先生が引用されてる
語意とほとんど同じ意味で使用してました。

とっぽい=「尾藤イサオ」って、結構いい例だと思いません?

759 名前:Jake_USA:2003/11/22(土) 08:-4 ID:7f/GxXXs

電波じゃないですよ。私は数日前からトルコ語を勉強し始めたのですが、
この短い間で日本語・朝鮮語・満州語などと酷似している単語をたくさん発見することが
できました。トルコ語が無関係だと思えませんよ。むしろ、トルコ語は日本語と同様、
他の北アジアの言語に比べて、より古い語形を保存している様に思えます。
例えば。。。

「日」を意味する言葉:
古代トルコ語/kyn/(この場合、私が/y/を以て表している音素は円唇性の前舌高母音)> 現代トルコ語/gyn/
満州語/Sun/(仮名で書けば「シュン」です)、他のツングースの或る言語では/siun/というそうですが。。。
中世朝鮮語/h@i/(フイとホイの間ぐらいの音だったと思いますが)、現代朝鮮語の/he/(へ)

朝鮮語では/ni/が/i/に変わってしまう現象は古くに始まってじょじょに助詞を除く全語彙に及ぶようになったと
考えられるので、中世朝鮮語の/h@i/が古くは*/h@ni/(フニ、ホニ)の様な語形だったと容易に仮定できます。
ただし、朝鮮語では/ni/だけじゃなくて/ri/も音節の頭の子音が消失する傾向が強いので、*/h@ri/などだったと
仮定しても良いのですが、満州語やトルコ語との類似を考慮すれば、*/h@ni/と仮定した方が合理的でしょう。

ちなみに、前舌母音(特に前舌高母音)の前では、軟口蓋子音(/k/や/g/)が母音の前方の位置に釣られて/s/や/z/の様な子音に
変わってしまうことは非常によく起こる音韻変化の一つです。英語の"magician"がもともとスペルの通り「マギキアン」なのに、
「マジシャン」の様に発音されることを思い起こしてください。この事実から見ると、古代トルコ語の/kyn/と満州語の/Sun/(シュン)は
正に酷似の単語なのです。ちなみにこの音韻変化の現象は、子音が本来の調音点から移って硬口蓋で調音されることになるので、
「口蓋化」と呼びます。

朝鮮語の/ni/の/n/が脱落してしまうという現象はさっき述べた「軟口蓋子音の硬口蓋化」ほど一般的なものではないです。
しかし、朝鮮語が古い時代にとても異質な言語である漢語から強い影響を受けたと思われます。歯子音で始まる/ni/が口蓋化によって
硬口蓋鼻音という音で発音されるようになった後、さらに子音が消えては母音に鼻音性が残るだけとなって、結局は母音の鼻音性も
識別的な役割を失くして単なる/i/母音が残ったと考えられます。朝鮮語に見えるこの音韻変化は一般的には珍しい方だけど、シナ系の
言語なら起こってもおかしくありません。中国語の「日母」(「日」の字音の語頭子音)の発音も一時、正にその「硬口蓋鼻音」だったと
思われています。それが日本語の音読みでは「にち」、「じつ」などとなっていますね。よっぽど変な子音ですから日本人が上手く発音できなかったの
だろうと思います。現代マンダリン語では/r/と/z/の中間の様な独特な摩擦音となっています。

さらに朝鮮語に見られる/h/音ですが、これは今もなお由来が明らかになっていません。日本語の「し」で始まる単語
(「しろ(白)」など)によく対応する様ですが、元々/s/系の音ではなくて/k/系の音だったのかも知れませんね。

また、モンゴル語と日本語にはこの*/kyn(i)/「日」と同源っぽい言葉を見つけることが出来ませんでした。
日本語では日数を数える時に「か」(日)という要素が入っている単語を使いますが、「か」と*/kyn(i)/とでは関連性が
なかなか見えてきませんね。強いて言えば、日本語の「き(黄)」「くがね(黄金、後世ではもちろん「こがね」)」などに
見える*/kui/または*/koi/かなあ。でも私は今まで「黄」が「木」と同源だとてっきり思い込んできましたけどね。
古代ギリシャ語でもxylosは「木」のほかに「黄」という意味をもっていたので。木材の色を「黄」にたとえたのだとか、
それとも秋に黄葉する木に由来するのだとか考えていました。日本語のアクセントに詳しい方、「木」と「黄」の関係の
可能性についてご説明をお願いします。


760 名前:Jake_USA:2003/11/22(土) 08:-3 ID:7f/GxXXs

しかし他にはモンゴル語にも日本語にも通ずる単語もありますよ〜。。。例えば:

トルコ語/CaG/「時間、日付; 時代、時期; (何かについての)相応しい年ごろ、相応しい時(季節、時期等)
(トルコ共和国の共通語では「チャー」の様な発音になっています)

モンゴル語/cag/「時間、時期、季節、時代」

女真語*/sege/(漢字表記は「塞革」)「(過去に於ける)年、(年齢を言う時に数字に下接する)歳」
満州語/se/「年齢、歳」

後期中世朝鮮語および現代朝鮮語/jeg/「時、(何々をした)こと(がある)」(現代語では文法要素化してしまっています)

古代日本語/toki/「時」

もしかしたら漢語の「昔」や「時」なども同源なのでは? 私はシナ系言語の歴史的変遷について
詳しくないのですが。。。

761 名前:Jake_USA:2003/11/22(土) 08:03 ID:7f/GxXXs

ちなみに、女真・満州語および朝鮮語に現れる語形は古代日本語の/toki/を進化させることによって
簡単に得られます。モンゴル語・トルコ語の*/cag/はもう少し難しいのですが。


762 名前:蟄居閉門希望2:2003/11/22(土) 09:-6 ID:0FWF2VzI

ケムールさんと同郷だったらすい。
正確には僕は半島人ですが。

763 名前:Jake_USA:2003/11/22(土) 09:05 ID:7f/GxXXs

ちなみにトルコ語では助詞まで日本語にヤケに似ていますよ。
例えばさっきの「時」という単語をとってみましょう:

/CaGInda/ (トルコ共和国の標準語では「チャーインダ」の様に発音されています)= 「時に、(何々の)時代に於いて」

古代日本語の「時にて」に不気味なほど似ていると思いませんか?(「ときにて」ですが、現代語では「ときで」となるはずの
言葉ですね。でも日本人はみんな「ときに」といいますよね。まあ、「にて」という助詞もあるのですから現代日本語では「時に」だと
言う事実もさほど気にしなくても良いでしょう。)

764 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/22(土) 13:-11 ID:4jo11yjE

>>762

ワスは京浜急行の南太田だす。(もとは東北ダス)
多分、蟄居閉門希望2さんとは、駅一つか二つ
位しか違わんだす。

765 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/22(土) 14:-8 ID:JA88nzM2

タミル語とトルコの古代言語は面白そうですね。

766 名前:tenpura ◆UMAIu01k:2003/11/22(土) 16:-19 ID:8y/y/Nxw

申し訳ないですが、ここではトルコ語と日本語の比較はスレッドの趣旨から
外れますのでひかえていただけませんか。

767 名前:蟄居閉門希望2:2003/11/22(土) 19:-24 ID:0FWF2VzI

いえ、僕は南太田から約10駅離れてるんす。
普通列車が倍増したときに急行があぼーんされて、
ファビョった口です。


768 名前:蟄居閉門希望2:2003/11/22(土) 19:-21 ID:0FWF2VzI

確かにサンライズ町、ゴールデン町は、半島人多いですが、
僕は三浦半島人、、、
もっぽという店で、半島情報を仕入れてますた。

769 名前:Seosomun:2003/11/22(土) 23:-22 ID:0FWF2VzI

スレ主さん今度はAAスレで良いファビョン中。
かえってきてー

770 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/23(日) 00:06 ID:rDRGhmVY

>蟄居閉門希望2さん

スレ立てろ。

771 名前:鄭聲之:2003/11/23(日) 02:-26 ID:oa1v7TYA

日本語とトルコ語の共通・類似は、
それはそれとして非常に興味がそそられJake_USAさんには期待大でつが、
別スレでやってもらえませんかね?

ちなみに漏れの住んでるとこは京浜急行と山手線が両方通ってるとこでつ。

772 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 11:04 ID:z3dqkncg

じゃあ、「鶏林類事」の全語彙注釈に戻ります。この作業が終わったら、全部をまとめて
色々な統計表とか作ってみたいですね。どのぐらいの高麗語が後期中世朝鮮語に受け継がれて、
そしてさらにどのぐらいの後期中世朝鮮語が現代朝鮮語に受け継がれているのかとか。

155.自称其妻曰細婢 = これは「漢吟」と対照的に、自分の妻を卑下して呼称する単語でしょう。
              「細婢」って、漢語に由来するのでしょうか?
156.男児曰了妲  = 後期中世朝鮮語の/ad@r/そして現代語の/adyr/。「むすこ」の意味です。
157.女児曰宝姐  = 後期中世朝鮮語の/sd@r/そして現代語の/ddar/。「むすめ」の意味です。
             これは非常に面白い一例ですね。後期中世語で/sd@r/と表記していた単語が
             前期中世語の*/bod@r/に遡る様ですね。やはり後期中世語でも既に/s+子音/という
             表記は現代語に於けるいわゆる「濃音」を書き表すための手段となっていたの
             ではないでしょうか。もちろん、/s+子音/が実際にそのまま子音群を表していた場合も
             あるというのも否定できない事実ですから、現代の我々の様な研究者にとっては
             かなり紛らわしい表記法ですねえ。参照:後期中世語/sdeg/=現代標準語/ddeg/、
方言では/sidegu/など様々(意味は「米の粉から作ったお餅」。明らかに日本語の
            「しとぎもち」、「おしとぎ」などと同源ですね)。後期中世語/sdo[ng]/=現代標準語/ddo[ng]/、
             方言では/sido[ng]/などなど(意味は「糞」です)。/st/以外の/s+子音/の形をもつ子音群が
             実際の音価でも/s+b/, /s+g/の通りだった、という証拠は存在しますかね。。。
             とにかく、この前期中世語の*/bod@r/「むすめ」の/d@r/という部分と
             中世語の/ad@r/「むすこ」に見える/d@r/はどうも関係がある様に見えますね。
158.父呼其子曰了加  = 後期中世語および現代語の/aga/(「我が子よ!」みたいな呼称です)。
               恐らく朝鮮語の/agi/「赤子;むすめや嫁を呼ぶ語;(動植物の名称の前に付いて)
               動植物が幼稚であることを表す、または動植物の若いものを可愛がって呼ぶ語を形成する要素」に
               朝鮮語の呼格助詞/-a/(日本語の「よ」の人名などの後に付ける用法に相当)が
               付いて出来た語だと思われます。ただし後期中世朝鮮語の呼格助詞には/-a/の他に
               /-ha/という尊敬語も存在しました。

773 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 11:06 ID:z3dqkncg

159.孫曰了  = たしか、これと次の項目の「寸曰了姐」が何だか変な風に表記されていましたよね。
          「了」だけじゃ朝鮮語では意味をなしませんね。現代語では孫のことを/sonja/(孫子)、
           女性なる孫を/sonnie/(孫女)、または単に/son/(孫)とかいいます。いずれも
           漢語ですね。でも、前期中世語に*/a/乃至*/@/の様な単語が実際にあったと仮定しなければなりませんね。
           満州語の名詞には指小辞らしきもので/-hUn/または/-gUn/と現れる要素があり、
           指小辞が「子」という意味の単語から発達することが多いのだから、「孫曰了」はもしかすると
           */ha/または*/h@/の様な語形で、「子」>「孫」の様な意味をもつ単語を表していたのかも
           知れません。ここに関して日本語の「こ(子)」も持ち出したら怒られるかなあ?(汗 そういえば、
          「むすこ」をいう後期中世朝鮮語/ad@r/が*/a/と*/d@r/に分けられる様でしたね。その*/a/も「孫曰了」の
           */a/, */@/と同源なのでは。。。? あれ?! /d@rh/というのは、後期中世語の名詞の複数形を作る
           接尾辞でしたね! しかも/d@rh/の語末の/h/は後に母音で始まる助詞が続く場合に限って現れるのですね。
           /ad@r/「むすこ」に母音で始まる助詞が下接した語例を見たことがないからはっきり主張できませんが、
           朝鮮語の/ad@r/はもともと日本語の「こ+ども」(子の複数)>「こども」(単に「子」)の様に
           発展して出来上がった単語なのかも知れません。そうすると、*/bod@r/「むすめ」の*/bo/が
          「女子、むすめ」の様な意味をもつ要素だったという結論になるでしょうね。ふ〜む。。。私は
           あまりに深く掘り下げているのでしょうか。。。
160.寸曰了姐 = これもまた変ですね。「寸」って家族構成のコンテクストでは血縁がどのぐらい離れているのか
           数えるときに使う助数詞とか、血縁の遠近の度合いを表す単語ですが、この項目は何だか
           よく分かりませんねえ。「了姐」という音写も謎ですし。しかし、後期中世語では伯父・叔父を
           /ajabi/といい、伯母・叔母を/aj@mi/といったのは確かで、父・母の呼称はそれぞれ/abi/, /emi/だったので、
          「寸曰了姐」の「了姐」がおじさん・おばさんを呼ぶ語に見える*/aj/と同源なのかも知れませんね。
161.舅曰漢子秘 = これはきっと「漢了秘」の誤写でしょう。「祖」の意味の「漢子秘」と同一の単語です。後期中世朝鮮語の
            /hanabi/「祖父」に対応します。高麗時代の朝鮮人は、少なくとも家族関係を表す語彙については
            今ほど漢化されていなかった様ですね。

774 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 11:28 ID:z3dqkncg

>>「159.孫曰了」への補足:

今、後期中世語の/ad@r/「むすこ」の*/d@r/という部分が後期中世語の複数形を作る
接尾辞の/-d@rh/と同源であるという仮定を試すために、同じく同源であると仮定していた
/sd@r/「むすめ」の曲用例をさがしました。しかし、/sd@r/は/sd@r-@i/「むすめの」などと
いう風に曲用した様ですから、その*/d@r/という部分が複数形を作る/-d@rh/と同源だという
仮定は少し弱くなってしまいました。まあ、語末の/h/音なんかそもそも消失しやすいものだし、
特にもともと複合語だったものが単語化してしまったのなら語末に不規則な音韻変化が起こっても
無理はありませんね。自分の許せる範囲に入るかどうか考えて、皆様が私の仮定を捨てるかどうか
決めてくださいね。

775 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 11:30 ID:z3dqkncg

162.姑曰漢子彌 = これもまた「漢了彌」の誤写でしょう。これに当たる単語は実は後期中世語にも現代語にも見当たりませんが、
            明らかに「大し」の意味の古語/ha(-da)/の連体形/ha-n/と「母」の意味の/emi/とから成る合成語です。
            現代語では女性から見た姑を/simo/([女思]母)とか、/si-emeni/([女思]オモニ)とかいいます。この[女思]という
            漢字は中国語でも日本語でも使われない様ですが、日本語の「しうと(舅)」や「しうとめ(姑)」に見える「し」と
            同源のはずです。日本語の「しうと」や「しうとめ」は明らかに*「しひと(シ人)」や*「しひとめ(シ人女)」に遡りますから。
            ちなみに現代語では祖母のことは/jomo/(祖母)とか、/harmeni/とかいいます。/harmeni/も明らかに*/ha-r-ema-nim/(大き母様)に
            由来しますね。*/ha-r-ema-nim/に現れる/-r/で終わる連体形はよく「不確定の連体形」と呼ばれるものですが、日本語の形容詞の
            終止形語尾の「し」、それにもしかすると動詞の過去形の連体形語尾の「し」と同源なのではないかと思ったりします。
            後期中世朝鮮語のハングル資料では動詞の/-r/不定分詞は特別な表記法(/-r+声門閉鎖の様な表記)を以て書き表されていたので、
            この/-r/には他の/r/音とは少し違う、特有の音質があったのではないかと思います。朝鮮人はのちにその二種類の/r/音を区別しなくなって
            しまいましたが、その理由は恐らく、二種類の/r/音がcomplementary distribution(相補的分布)にあったからであろうと思います。
163.婦曰了寸  = 後期中世語にも現代語にもない単語ですが、恐らくモンゴル語からの借用語だと思います。
            モンゴル語では婦人・奥様・姫様・皇后様のことを/xatun/(ハトゥン)といいますよね。トルコ語でもまた婦人や奥さんのことを/kadIn/(カディン)と
            いいます。後期中世朝鮮語では女性や妻のことを/gas/といいましたが、これも同源なのかも知れませんね。

776 名前:ケムール人 ◆9s/SSlUk:2003/11/23(日) 12:09 ID:rDRGhmVY

>確かにサンライズ町、ゴールデン町は、半島人多いですが、

日の出町、黄金町ね(わら。しばらく考えちゃった。


777 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 13:-9 ID:z3dqkncg

今思い出したんですが、『鶏林類事』の編者が高麗の書法に基づくと
見られる「了」字(日本語の片仮名の「ア」に相当するのでしょうか)を
使っている様ですから、他にも高麗の正書法みたいなものに基づく音写が
使われている可能性もあるのではないでしょうか? それとも、「了」字を
「阿」の略体字として使うのは中国でも一時的に流行ったのでしょうか?

皆様のご意見を聞かせてください。音写を中国漢字音に基づくものと見なすか、あるいは
朝鮮漢字音に基づくものと見なすかによって、私の解釈が変わるかも知れないのです。

778 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 14:-18 ID:z3dqkncg

>>「159.孫曰了」への補足〜其の弐〜

ええっと、後期中世朝鮮語では「子供」をいう語は/ah@i/でした。現代語では
/ai/となっています。私はさっき、「158.父呼其子曰了加」でも言及しましたが、
朝鮮語にはまた/agi/という単語があって、これは主に「赤子」という意味ですが、
自分の娘または息子の嫁さんを呼んだりする時にも言います。/aga/は/agi/の
呼格形っぽかったけど。。。私は今から新説を唱える準備をします。

779 名前:阿木林:2003/11/23(日) 17:-14 ID:rfODDy7o

ホームグラウンドの上海から帰ってまいりました。
突っ込みたいところが満載ですが、ちょっと疲れてるので
のちほど。月曜日になってしまうかもしれません。
日本語とトルコ語の比較、高句麗語の再構という
観点からは必要な視点だと思いますよん。
黄金町方面の話題よりはナーw

780 名前:阿木林:2003/11/23(日) 17:-7 ID:rfODDy7o

あ、ジャケウサさんの質問に答えてないですね♪
漢字音がどっちのものか、という問題なんですけど、
自分の観点ではどちらでも問題なさそうなんです。
朝鮮の漢字音はこの時代に宋あたりから入ってきたものが
基礎となっているはずなので、朝鮮音で再構しようが、
宋音で再構しようが、それほど大きな問題にはならないのでは
ないかな、というのが私の感想です。

「了」みたいな吏読文字?が使われているのは、やっぱり高麗人の
手による資料が反映されていると考えざるを得ないですねぇ。

781 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 18:-18 ID:z3dqkncg

164.母之兄曰訓鬱 = 後期中世語にも現代語にもない言葉です。「鬱」は現代朝鮮語の
             /ur/「親族、親戚、自分と同じ血をひく者たち」と同源なのかなと
             思いますが、/ur/は何だか日本語の「うぢ(氏)」を彷彿させるから
             迷ってしまいます。しかし、一般的に朝鮮語は日本語の訛りみたいなものだと
             解釈しても間違いない様なので、「鬱」が「うぢ」じゃなくて日本語の
             「をぢ」(小父、叔父、伯父)と同源だと仮定しても良いかも知れません。
             もちろん日本語の「をぢ」は「を(指小辞を作る接頭語)」+「ち(父;男性を
             敬って呼ぶ語)」の合成語ですけど。「訓」の字はどう解釈すれば良いのか
             分かりません。「大きい」という意味の前期中世語「黒根」(後世の/ky(-da)/の
             連体形に当たるもので、恐らく*/hyg-yn/と読むべき)がこの複合語に於いては
             早くも訛ってしまって、「訓鬱」が*/ky-n-ur/(大きな小父?或いは大きな親戚?)の様な
             単語を音写したものと考えられるのでしょうか。私の知っている限り、「訓」の中古音は
             /hiun/の様な音だったはずですが。。。*/ky-n/を表した可能性は少し低いでしょう。      
165.母之弟曰次鬱 =これも謎ですね。「鬱」はきっと前項の「訓鬱」に見えるのと同じ要素を表したのでしょうが、
           「次」はそのまま漢語の「次」(位が一つ劣る、次位)に遡る可能性があるかも知れませんね。
166.姨[女今]亦曰了子彌 = 高麗の人々がおばさんのことを、「父の姉」「父の妹」
                「母の姉」「母の妹」の区別なく皆*/aj@mi/と呼んでいた
                証拠ですね。>>「145.叔伯母皆曰了子彌 」参照。
                やっぱり高麗には漢族の風習・習慣がまだまだあまり
                浸透していなかったのでしょうか。

782 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 18:-13 ID:z3dqkncg

167.頭曰麻帝  = 後期中世語の/mari/「頭;髪」および現代語の/meri/「頭;髪」、
            /-mari/「家畜などの動物を数える助数詞」に相当。しかし「麻帝」という音写からすれば、
            発音は前期中世語の頃では*/madi/或いは*/mad@i/だった様ですね。
            もしかして日本語の「まろ・まる(丸)」、「まり(鞠)」、「まとか・まどか(円か)」などの
            語群と関係があるのでは? 日本人の祖先が敵の頭蓋骨でサッカーをやっていたなんて
            言い張りませんが。。。もともとの意味が「丸っこい物」という事だったように祈りましょう。
            しかし、日本書記や古事記に書いてある伝説からすれば、日本人の祖先が「マリ(=頭)」を
            「まり(=鞠)」と混用していたと考えてもおかしくないかも知れません。。。何でしたっけ?
            倭建命(やまとたけるのみこと)が熊襲族の一人の梟帥(たける、すなわち異種族の長の呼称)をば
            剣を尻の穴から貫いて殺し、もう片方の梟帥をば熟れた瓜の様に真っ二つに切り裂いたとか。。。*ブルブル*
            何だかホモエロチックだし。昔の天皇陛下の皇子さんがゲイでしかもSフェチだったとか。*メモメモ*
168.髪曰麻帝核試 = 「麻帝」は前項と同じく「頭;髪」という意味ですね。「核試」はとなるとよく答えられませんが。。。
              編者が「核」の字音の終声を保存しない方言の話者だったとすれば、日本語の「かしら(頭)」または
              日本語の「け(毛)」と同源だと仮定しても良いかも知れませんね。「核試」が朝鮮語の/gaji/「枝」と
              同源なのかなとも考えましたけど、「試」は朝鮮語・日本語・私の知っている限り全ての中国語の方言でも
              語頭が/s/音となっているので、朝鮮語の/gaji/「枝」の/j/の様なts音やch音を表した可能性が低いと思います。
              それに、「核試」の「核」は語頭音が紛れもなく/h/音なので、なぜ後期中世語および現代語では*/haji/じゃなくて
              /gaj/とか/gaji/となっているのがなかなか説明できませんね。

783 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 18:-11 ID:z3dqkncg

169.面曰捺翅  = 後期中世語の/n@c/および現代語の/nac/「顔;面目」に当たります。「翅」は中国語では巻き舌の「チ」ですから、
            音写がよく合っていますね。ただ、語末に「翅」が表すような/i/母音が本当にあったかどうか疑問です。
            恐らく主格形の/n@c-i/「顔が」を音写したのか、それとも漢字音には/c/終声のものがないから仕方なく
           「翅」で代用したのだと思います。
170.眉曰嫩歩  = 「嫩」は間違いなく後期中世語および現代語の/nun/「目」と同源の言葉を表していますが、
            「歩」はよく分かりません。きっと*/bu/乃至*/bo/を音写しているはずですが、その様な要素は
             現代朝鮮語の/-bo/(「ある性質を有する者」とか、「ある動作をしきりに行う者」の意味をもつ接尾辞)と
             後期中世朝鮮語の/bo/「鋤;鋤の刃」のほかにはありません。「眉曰嫩歩」の「歩」が後期中世語の
             /bo/「鋤;鋤の刃」と同源だととりあえず仮定しましょうか? ちなみに「眉」をいう後期中世語は
             /nun-seb/で、現代語では/nun-sseb/となっています。この/seb/という要素も意味不明ですが、私は日本語の
             「そば」、「そは」(側、崖とか語義多々)と同源なのではないかと考えております。
171.眼曰嫩 = 後期中世語および現代語の/nun/ですね。アイヌ語の「見る」という動詞の語幹、即ち/nu(-kar)/にかなり似ていて
          怪しい単語です。日本語の「め(目)」と同源だと考えている学者が多い様ですが。。。その理由が
          私にはよく分かりません。多分、日本語に「なみだ(涙)」という単語が存在するから
          「なみだ」を「な」と「みだ」に分けて、前者を朝鮮語の/nun/と、後者を日本語の「みづ(水)」と
          関連付けようとしているのでしょうね。後期中世朝鮮語では涙を/nun-z-myr/または/nun-s-myr/「目の水」といい、
          現代朝鮮語でも同じく/nun-mur/といいますから、一見もっともらしい分析なのですが。。。
172.耳曰瑰 = 後期中世語および現代語の/gui/です。この語も「目」をいう/nun/と同様、前期中世語の頃からずっと
          変化していない様ですね。日本語の「きく(聞く)」という動詞の語幹と同源だと考える人が多いです。

784 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 18:29 ID:z3dqkncg

ちなみに私は前述した朝鮮語の/n@ch/「顔;面目」が日本語の「なさか」、「なさが」(「なさか立たぬ」という形で
多用された表現ですが)と同源の可能性があると思います。朝鮮語の歴史的変遷に於いて、/sk/が/c/に変わるのが普通ですから、
*/nasaka/または*/nasake/(「顔;評判」?)の様な言葉が訛って*/n@s@k/になり更に強勢の置かれない語中の
音節の母音が脱落して*/n@sk/に、事の果て(*/n@sk-i/という主格形の影響によってか)、*/n@sc/ > /n@c/ > /nac/になったのだと
考え得ます。もっと古い語源は、「さか」「さが」が「険しく立っているもの」(日本語「さがさがし(険々し)」参照)という意味で、
単語としての意味がもともと「鼻」だった可能性があるのでは? 「鼻が立つ」=「面目が立つ」としても無理は無かろう。
ということは、*/nasaka/乃至*/nasake/は「名鼻」なのでしょうか?! それとも「な(名)」自体がもともと
「顔」という意味だったとか。。。「顔坂」ということか。。。ふ〜む、ここら辺は私の勝手な想像ですから、あまり気に
なさらないでくださいね。


785 名前:Jake_USA:2003/11/23(日) 21:-22 ID:z3dqkncg

そういえば、倭の阿倍比羅夫(あべのひらぶ)という武将が水軍を率いて粛慎国(みしはせのくに)を討ったと
日本書紀のどこかに書いてありませんでした? 「粛慎(音読み「しゅくしん」、訓読み「みしはせ」)」は
「女真」(=女真族、即ち満州人の祖先)に言語的・文献的に通ずるはずですが。。。日本書紀の記す「粛慎」は本当に
満州人・ツングース諸族の祖先である「粛慎」>「女真」と同一の民族を表しているつもりなのでしょうか。。。
阿倍比羅夫将軍はのちに百済救援のために朝鮮半島へ渡ったと書かれていますが、その甲斐が無く新羅と唐の連合軍に
大敗したのですね。何故高句麗が参戦しなかったのでしょうか? 高句麗は自国も間もなく滅亡する運命だって
予期できたはずがないでしょう? 謎ばかりですね。白村江の戦いで百済・倭が惨敗することで百済復興の企みが
成し遂げられないまま百済の王族や貴族らがほとんど日本に逃げて行ったそうですね。百済の王族の人たちは確か、
日本に亡命した後もしばらく「余」の姓を名のっていましたね。「余」って、どこから来た姓ですか?「夫余」の「余」の
字をとった可能性は無いでしょうか? まあ、とにかく百済復興の策が失敗に終わって以来、豊臣秀吉のアホが李氏朝鮮を
侵略する時まで、倭はずっと統一新羅や高麗の事にあまり影響を及ぼせなかったみたいですね。

私は言語学者として何よりも気になるのが「粛慎(みしはせ)」という民族名の由来ですが。。。
女真族(=満州人)と同系だった(或いは女真族の祖先であった)と思われる種族には「勿吉」(494年に夫余国を滅ぼした一族)が
ありましたね。「勿吉(もっきつ)」は、後世、高句麗の遺民と手を組んで渤海国を建国した
「靺鞨(まっかつ、日本では「まか」とも呼ばれた様です)」といかにも同源っぽいですね。
「粛慎(みしはせ)」の「は」が*/pa/ではなく*/ha/を表したのなら、「みしはせ」という呼称が
「勿吉(もっきつ)」や「靺鞨(まっかつ)」と同源の可能性があるなあとふと思いました。はい、
それだけでした。結論の無い話をしてしまってごめんね!

786 名前:エスペランサ鏡国:2003/11/23(日) 22:-13 ID:8Hv9voXA

>蟄居中さま
恐縮です。ただの思いつきでした。
一様グール(車輪)はよく使う言葉で
漢字は
車ヘンに古 が グー(gu)で
車ヘンに鹿 が ルー(lu)
ひょっとしたら人力車なんかと一緒に
入った日本語のクルマの当て字かも分かりません。
トッポイ兄ちゃんといえば
やっぱり水谷豊かな。傷だらけの天使。
ちょっと弱いか。リーゼントにした津坂巨章
尾藤イサオねえ。何かジェリー藤尾と区別つかねえなあ。
集団就職系と言うと一昔前だなあ。

787 名前:エスペランサ鏡国:2003/11/23(日) 22:02 ID:8Hv9voXA

そういやこないだ大連で生まれてはじめて満族の人とあった。
マンズーの女。友達の友達。ああこの人があの話に聞く女真人かと思って。
名前はたしか普通の漢族とおんなじような感じで、なんかプライドが
高そうだった。怖くて歴史だの言語の話なんかできんかった。
その人も一人っ子政策だか少数民族特典だかで満族になったり
漢族になったり忙しいらしいけど。

788 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/23(日) 23:27 ID:FvrZ8uME

>>785

>「粛慎(音読み「しゅくしん」、訓読み「みしはせ」)」

訓読には「みしはせ」と「あしはせ」の2説がある。岩波古典文学大系はミシハセ説をとっているが
写本の古訓表記から最近ではアシハセ説が再評価されている。

>日本書紀の記す「粛慎」は本当に満州人・ツングース諸族の祖先である「粛慎」
>「女真」と同一の民族を表しているつもりなのでしょうか。。。

斉明紀の記す「粛慎」は時代からいって靺鞨で問題ないでしょう。
根拠のある異論って、ありえます?

>阿倍比羅夫将軍はのちに百済救援のために朝鮮半島へ渡ったと書かれ
>ていますが、その甲斐が無く新羅と唐の連合軍に 大敗したのですね。

白村江の戦いの際の倭軍の総大将=最高司令官は阿倍比羅夫ではないです。

>何故高句麗が参戦しなかったのでしょうか? 高句麗は自国も間もなく
>滅亡する運命だって 予期できたはずがないでしょう? 謎ばかりですね。

高句麗はそれ以前から隋や唐と戦っており挙国臨戦体制が継続していましたよ。
従って「中国による三国の平定」としてみれば、白村江の戦いはその一部であり
ある意味、高句麗は倭と同じ戦争に参戦していたと十分にいえると思う。

>白村江の戦いで百済・倭が惨敗することで百済復興の企みが 成し遂げられ
>ないまま百済の王族や貴族らがほとんど日本に逃げて行ったそうですね。

百済復興運動(ゲリラ活動)はその後も長く続きましたが?

>「余」って、どこから来た姓ですか?「夫余」の「余」の字をとった可能性は無いでしょうか?

つーかそれが通説でしょう。それ以外に代案でもありうるんでしょうか? 

>まあ、とにかく百済復興の策が失敗に終わって以来、豊臣秀吉のアホが李氏朝鮮を
>侵略する時まで、倭はずっと統一新羅や高麗の事にあまり影響を及ぼせなかったみたいですね。

新羅や高麗は中国だけでなく日本にも朝貢していましたし、秀吉以前の日本側には
新羅や高麗にちょっかい出す必要がそもそもなかったんじゃないですか。
初期の倭冦あるいは細川や大内などはかなり影響を及ぼしたように思います。
秀吉がアホだともとくには思いませんが。

>「勿吉(もっきつ)」は、後世、高句麗の遺民と手を組んで渤海国を建国した
>「靺鞨(まっかつ、日本では「まか」とも呼ばれた様です)」といかにも同源っぽいですね。

勿吉がのちに靺鞨になったというのも通説だと思いますが?
ちなみに「まか」というのは昔の仮名表記で、撥音便の表記がないだけで読みは「まっかつ」なのでは?
「けむしのきみ」と表記されてても読みは「げんじのきみ」(源氏の君)というのと同じ。

>「粛慎(みしはせ)」の「は」が*/pa/ではなく*/ha/を表したのなら、「みしはせ」
>という呼称が 「勿吉(もっきつ)」や「靺鞨(まっかつ)」と同源の可能性がある

ちょっとそれだけではどこが似てるのかピンと来ませんが?
もう少し詳しくいってもらえませんか?

789 名前:エスペランサ鏡国:2003/11/24(月) 00:06 ID:d.USXfiI

読んでると
何か高句麗の言葉と南朝鮮の田舎ことばと似てるなとか思って
面白いね。
何だっけ? おじさんのことアジェとかアジア
親父のエビとかお袋のエミ それからガキのアーとかアルラー
一番笑ったのは娘のカスン、カスナーとか今も罵詈雑言言うとき
使うもんね。ムンデイーカスナー(瘡持ちアマ)とか。
モンゴル語だとは知らなかったねえ。
何だよ田舎は今も中世かよとか思った。

790 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/24(月) 01:-1 ID:2liqmEXU

また高句麗と高麗を混同してるのねん?

791 名前:Jake_USA:2003/11/24(月) 03:25 ID:/73U6u.s

>>「170.眉曰嫩歩」への補足

すみません! 一つの可能性を見過ごしていました。後期中世朝鮮語には/boh/「梁」という単語が
ありました。この語は方言では今もなお/bo/という語形で単独で使われることがあるみたいですが、
標準語で普通に使われる語形は今は複合語の/dyr-s-bo/だと思います。/dyr-s-bo/に現れる/dyr/という要素は
単語としては死語なので、どういう意味をもっているのかよく分かりません。古代新羅語・百済語・高句麗語に
「梁」という意味の語と複合しそうで/dyr/の様な語形をもったものが見えますか?

とにかく私は『鶏林類事』に現れる「眉曰嫩歩」の「嫩歩」が*/nun-boh/「目梁」または*/nun-s-boh/「目の梁」という
風に出来上がった複合語かも知れないと思ったのです。「歩」字は入声(急降トーン)なので/h/で終わる/boh/の様な高麗語を
音写するのにピッタリだったのかも知れません。

792 名前:Jake_USA:2003/11/24(月) 09:07 ID:/73U6u.s

>>788の名無しさん:

  ご返事ありがとうございます! かなり詳しいんですね。「粛慎」の正しい古訓が
「アシハセ」だと研究がなされたのですか? どういう表記が「ア」を表していたのに
「ミ」と誤読・誤写されたのでしょうか? もし教えていただければとても嬉しいです。
お願いします!

>>斉明紀の記す「粛慎」は時代からいって靺鞨で問題ないでしょう。
>>根拠のある異論って、ありえます?
確かに七世紀の半ばごろなら「粛慎」は狭義ではもう存在しておらず「粛慎」の子孫(或いは一分派?)である
と思われる「靺鞨」を表しているはずですよね。でも、日本書紀の記すところの「粛慎」が実は本来の中国史書に
見える「粛慎」とは無関係の民族を表しているものだと主張する学者がけっこう多くいるみたいです。
阿倍比羅夫が水軍を率いて「渡島(わたりのしま)」とかいうところに渡って行って大河のほとりで粛慎と戦って平定したとか
書いてあるのですよね? 日本書紀の粛慎が「渡島」という地に住んでいた事から、日本書紀の記す「粛慎」と本来の中国側の
史書に見える「粛慎」とが同一民族であるはずがない、というのです。私も正直言って、「阿倍比羅夫がワタリノシマ(=海の中の島?)へ
渡って野蛮人である『粛慎』(野蛮人の種族の総称なのでは?)を平定したのだ」という解釈が間違っているとは主張できません。
しかし、日本語の「しま(島)」が実はもともと「島」の意味じゃなくて、「占める」という動詞と同源で「領土;ある種族の占領している地域」とか
「はっきりした境界のある区域、区切られた土地」とかいう意味だったのなら「渡島」と漢字で書いたのは倭の言語習慣に因るものだったのかも
知れませんね。

>>白村江の戦いの際の倭軍の総大将=最高司令官は阿倍比羅夫ではないです。
あっ、すみません。私が読み間違えたのでしょうね。

>>百済復興運動(ゲリラ活動)はその後も長く続きましたが?
これも私は知りませんでした。どの国の史書に収められているのですか?

>>新羅や高麗は中国だけでなく日本にも朝貢していましたし、秀吉以前の日本側には
>>新羅や高麗にちょっかい出す必要がそもそもなかったんじゃないですか。
>>初期の倭冦あるいは細川や大内などはかなり影響を及ぼしたように思います。
>>秀吉がアホだともとくには思いませんが。
倭寇はただ品物を盗んだり人を奴隷の様に連れ帰ったりしただけじゃないですか?
高麗・朝鮮の文化に大きな影響を与えたとは思っていませんでした。秀吉がアホというのは、
外国でしか通用しない話なのかな。。。(汗 たしか、猿顔で貧民の出で、死に物狂いで
アジア全域または全世界を征服しようと思ったけれど間もなくちゃんとした継嗣も残さず
死去したのですね?

>>ちなみに「まか」というのは昔の仮名表記で、撥音便の表記がないだけで読みは「まっかつ」なのでは?
たしかに「まか」と書いてあるのが訛りを示しているのではなく、単に「まっかつ」と発音されていた名称を
別の風に仮名表記しただけかも知れませんね。

>>ちょっとそれだけではどこが似てるのかピンと来ませんが?
>>もう少し詳しくいってもらえませんか?

ん〜、もし粛慎の正しい訓読みが/mi[sh]ihase/だとすれば、それを「ミシ」と
「ハセ」に分けて、前者の「ミシ」を勿吉・靺鞨の「勿」とか「靺」の部分に当てて、
後者の「ハセ」を「吉」とか「鞨」の部分に当てる、という事は有り得なくもないなあと
思っただけですよ。ただ、古代日本語の「ハ行」の仮名が常に*/pa/等の音を表していて、
「シ」がまだまだ/[sh]i/の様に口蓋化していなかったとするのが通説ですよね。私は
必ずしもその通説に賛成できませんが。。。「粛慎=ミシハセ」という名称については
資料がそもそも乏しいという事情もあって、根拠のある学説を立てることがなかなか出来ませんね。



793 名前:Seosomun:2003/11/24(月) 10:-7 ID:9qS6CJQQ

以前林巨正というドラマで、
ちょん髷をして日本刀振り回す倭寇が出てきて
笑いますた

794 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/11/24(月) 10:12 ID:0J52Dplg

1猿顔で
2貧民の出で、
3死に物狂いでアジア全域または全世界を征服しようと思ったけれど
4間もなくちゃんとした継嗣も残さず死去
5秀吉がアホというのは外国で通用

だからアホだと?>>792の方が途方もないアホとしか思えないが。

795 名前:Jake_USA:2003/11/24(月) 11:09 ID:/73U6u.s

173.口曰邑  = 後期中世朝鮮語の/ib/「口;出入り口、門」または/ip/「部屋の戸、出入り口」、
           そして現代語の/ib/「口、特に唇のあたり; 口癖、口、言葉遣い、言葉に出して言うこと; 扶養すべき家族、
           世帯主に依存している人たち; 味覚、食べ物の嗜好;(鳥の)くちばし」に相当します。
           日本語の「いふ(言ふ)」と同源だとする説は昔からある様です。私は古代日本語の
          「いひ(「飯」と漢字表記しますが、本当の意味は調理した穀物から作る食べ物の総称)も
           非常に古くは同源の言葉かも知れないと思います。
174.歯曰[人尓] = 後期中世語の/ni/および現代語の/i/。「歯」を言う語には他に漢語に由来する敬語の
            /ci-a/(「歯牙」の字音)と固有語に由来する卑語の/i-bbar/とがあります。/i-bbar/の
            /bbar/という部分の由来は不明ですが、恐らく朝鮮語の古い属格助詞である/-s/と
            不明の要素*/bar/とから成っているのではないでしょうか。即ち、私は卑語の/i-bbar/が
            */ni-s-bar/という語形に遡ると考えております。/bar/といえば朝鮮語では「足」の意味ですが、
            /bi-s-bar/「雨の足」とか/nu:n-s-bar/「雪の足」という様に、日本語と同様に
           「雨脚(あまあし)」の様な表現を多用します。日本語の「あまあし」が漢語の訓読に由来する語だと
            日本の国語学者は主張している様ですが。他に*/bar/という要素が化石化して残っている
            朝鮮語といえば、/gi-s-bar/「旗」(「旗の足」という様に見えるのですが、本当の語源は
            どうなのでしょう?)ですね。ちなみに/gi-s-bar/の/gi/は紛れもなく漢語の「旗」ですよ。
           「梁」を意味する/dyr-s-bo/も何だか似た構造の複合語ですね。最後にひとこと言わせていただきますと、
            単なる憶測に過ぎないのですが、私は朝鮮語の/ni/「歯」が日本語の「ね(嶺)」あたりの単語と
            同源なのではないかと考えております。

796 名前:Jake_USA:2003/11/24(月) 11:10 ID:/73U6u.s

175.舌曰竭  = この語の再構は難しいですね。「竭」の中古の頃の字音といえば、恐らく*/gie(t)/(上昇調)の様な
           音だったはずですが、後期中世朝鮮語および現代語に見える「舌」という語は/hie/または/se/でしたね。
           現代標準語では/se/は/so:-i-se/「牛タン」の様な複合語にしか残っておらず「舌」をいう単独形は/hie/ですが、
           方言にはまだまだ/se/と言う所もある様です。/hie/および/se/はきっと同じ祖形に遡ると思いますが、「舌曰竭」という
           音写からその祖形の語頭子音が恐らく*/g/または*/k/だったということが分かりますね。/kie/とか/kiel/の様な語形で
          「舌」という意味の語は北ユーラシアの凄まじく広い地域で使われており、現代朝鮮語の/hie/もそれらの語と同源だろうと
           思わされますね。日本語の「した(舌)」も多分、同じ語群に含めても良いと思います。漢語の「舌」もひどく気になるところですね。
176.面美曰捺翅朝勲  = 後期中世語では/n@c(-i) dioh-@n/、現代語では/nac(-i) joh-yn/「顔(が)良い」となります。もちろん、現代語では
               母音間に挟まれた/h/は発音されないので、[joyn]の様な発音になります。後期中世語の/dioh(-da)/および現代語の/joh(-da)/「良い」が
               日本語の「よし(良し)」と同源かと思ったりしますが、古代日本語には「えし」という語形も現れるので、少し複雑な
               由来の語と見るべきかも知れません。/n@c/「顔;面目」については前述したので省きます。
177.面醜曰捺翅没朝勲 = 後期中世語では/n@c(-i) mot dioh-@n/、現代語では/nac(-i) mo:s joh-yn/「顔(が) 没 良き」(顔の良くない、即ち醜いという意味)と
               なりますね。現代語では「不能」のニュアンスを含む否定詞は/mos/の様にハングル表記されますが、発音は常に[mo:t]ですね。
               現代朝鮮語では音節末の/s/、/d/、/t/、/j/および/c/は区別されないのです。直後に母音で始まる助詞が続く場合に限って本来の区別が
               実現するのです。この「面醜曰捺翅没朝勲」という項目は、高麗語の文法が後期中世朝鮮語の文法とさほど異ならない事と、漢語くさい
               否定詞の/mot/が既に使用されていた事とを示してくれる以外、あまり面白い点が無い様に思われます。

797 名前:Jake_USA:2003/11/24(月) 12:-26 ID:/73U6u.s

>>794の名無しさん

 何かの僻み根性の現れなのでしょうか? コンプレックスを持っているなら精神科医に
 診てもらった方が良いと思いますよ。私の友達はついこの前、心理学を学修し終わったので、
 必要でしたら紹介してあげますよ。ちなみに友達は日本人で東京に住んでいるのですが、
 貴方の近くになるのでしょうか?

 アハハ。。。こういう人は大抵、自分が英語を上手く覚えられないことで僻んでいて、
 むやみに反発するのですよね。。。

798 名前:只今蟄居中:2003/11/24(月) 13:03 ID:AiSDFvNA

>Jake_USA さん
>>792,>>797

 >>788氏ではありませんが、それはおそらく片仮名のミの変体仮名と
アとが、字体がよく似ていることに基づくものだと思います。古代には
「三」から生まれた「ミ」とともに「見」から生まれた変体仮名の方もよく
使用されていました。そしてその変体仮名は現在の「ア」にそっくりなの
ですよ。むしろ古代のアはPのように縦棒がまっすぐ伸びていました。
両者の違いは第2画が「ノ(→ミ)」か「l(→ア)」かの違いでしかないので、
書写の過程で混同される危険性が高いのです。

 「まか」については、日本語は促音(>>788氏は「撥音」と述べておられ
ますがそれは誤り)の音韻としての確立が遅れたという事情があるので、
促音化したt入声が文字として表記されなかっただけということでしょう。

>猿顔で貧民の出で、死に物狂いで
>アジア全域または全世界を征服しようと思ったけれど間もなくちゃんとした継嗣も残さず
>死去したのですね?

 貴方の挙げたその理由だけでは秀吉がアホだという説明にはなって
いませんよ。>>794氏の反応もけだし当然でしょう。貴方の挙げた理由
の中でかろうじて「アホ」の理由と言えるのは「死に物狂いでアジア全域
または全世界を征服しようと思った」という部分くらいですもん。「猿顔」
「貧民の出」「ちゃんとした継嗣も残さず死去」はまったくアホの理由には
なり得ません。もしなると言うなら、貴方の方がおかしい。それに、歴史上
世界征服を夢見た英雄は数多いと思いますが、そういう人間がアホなら、
アレキサンダー大王もチンギス=ハーンもナポレオンも秀吉並みのアホ
ということになりますね。まぁ秀吉の朝鮮出兵がアホな行為だったという
のは私も賛成ですけど、それを除けば秀吉はアホとは対極の人物です。
そもそもアホに日本統一なんて快挙は不可能でしょ?

 火病を起こしてJake_USAさんや阿木林さんに絡んで謹慎中の私が
言うのではあまり説得力がありませんが、>>797はカナーリ恥ずかしい
反応です。ご注意召されよ。

799 名前:ROMらーだけど:2003/11/24(月) 17:-19 ID:0t/1dkzg

博学を気取る人って、こんなふうに馬脚を現すんだね。
面白いね。



800 名前:Jake_USA:2003/11/24(月) 20:12 ID:/73U6u.s

>>796「175.舌曰竭」への補足

この前は指摘することを忘れましたけれど、前期中世朝鮮語の*/gie(r)/または*/kie(r)/と
現代朝鮮語の/hie/ないし/se/「舌」と関係があるかも知れない語には古代日本語の「こと(言)」および
古代日本語の東国方言の「けとば(言葉)」の「けと」の部分と、満州語の/gisun/(言葉、言語、話)も
含めた方が良いでしょう。朝鮮語では「言葉」をいう語がなぜか/hie/などと関係が無さそうで、
/ma:r/となっています。

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