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高句麗語合戦2 〜あれは韓国これは日本〜
- 1 名前:娜々志娑无 ◇NcNEDmUA 代理:2003/12/16(火) 13:30 ID:7sGxMHpI
- とざいと〜ざい。これより皆々様にご披露致しまするは、いにしえの高句麗語の
数々で御座りまする。高句麗は今を去ること1300年以上昔に滅びし古代国家で
御座りまするが、かつては満州西部・沿海州から朝鮮半島北部一帯にかけて
広大な領地を持ち、彼の隋・唐帝国の攻撃すら再三にわたって撃退したことも
あるほどの強いつよ〜い国家に御座りますれば、ニダビトの皆様にとりましては
数少ない「誇らしいですね。サ、サ、サ。」と言える存在なわけで御座りまする。
ところが、あに計らんや、資料に残る高句麗の言葉をよくよく調べてみますると、
ウリマルには似ても似つかず(それは言い過ぎ)、それどころか、何とな〜んと、
彼のにっくきチョパーリどもの言葉とよく似ているというからさあ大変! 果たして
ニダビトの皆さんは誇りある歴史を取り戻すことが出来るでありましょうか。
__ /
iii■ < 乞うご期待!
─ー(´∀`)-─ \
|\@|_Y_|@/|
.<\__(ωω)__/>
【前スレ】高句麗語合戦 〜あれは韓国これは日本〜
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1055576517" target=new>http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1055576517
- 2 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/12/16(火) 14:-12 ID:7sGxMHpI
- 【前回までのあらすじ】
三国遺事に記された高句麗語地名の数々。
こいつを研究すれば高句麗語の概要が解明できる!と地名研究に
いそしんでいたはずのスレも、時は流れいつしか高麗語の研究スレに。
だって高句麗語難しいんだもん。
高句麗研究といえば北チョソンのお家芸。
韓国での研究は遅々として進んでいなかったのでございます。
その間隙を突いて中国政府が電撃参戦!
将来の中朝併合の布石か否か?ニダ人たちは上を下への大騒ぎ!
とまぁこんな感じで。
- 3 名前:日語商売:2003/12/16(火) 15:08 ID:EDip0Vp2
- スレ立て乙です!!
では地鎮祭のようなものを・・・
ちょっとあんた、今やってるのは高麗語なのに高句麗語って(ry
- 4 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/12/16(火) 19:13 ID:YXTQ4LwM
- >>2
ああ、そうか。きっと>>1は朝鮮半島から来たんだ。
あちらではウリミンジョク以外の国家が存在してはならないという
鉄の掟があるらしい。
てなわけで、これにて地鎮祭、無事終了ニダ。
>阿木林さん
スレ立て乙ニダ。でも、高句麗地名があるのは『三国遺事』では
なくて『三国史記』の方ニダ! 謝罪と補償(ry
- 5 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2003/12/17(水) 02:-8 ID:Psmj0W5Y
- 貼るの忘れてた。関連ほぉむぺぇじでつ。
娜々志娑无のぺぇじ
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/5420/index.html" target=new>http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/5420/index.html
- 6 名前:名無しさんは謝罪汁:2003/12/17(水) 03:12 ID:FDz4axKI
- 過去スレの一覧は?
- 7 名前:阿木林:2003/12/21(日) 17:-6 ID:9O2hI28s
- 過去スレっていうか関係スレの一覧ですよね。
先生のホムペからリンクできるのが大半だったような。
- 8 名前:阿木林:2003/12/22(月) 20:-6 ID:o4u0D.TE
- >901
じゃあ前スレにレス。
「念」はまったくもって意味不明なんですが、「受勢」はかなり使用例が
ありますよね。50.凡約日至皆曰受勢というやや意味不明な使用例が
あるのですが、もしかしたらこれは「烏受勢」/*osiosei/から一文字脱落
したのかもしれません。
49.約明日至曰轄載鳥受勢
336.語話曰替黒受勢
339.借物皆曰皮離受勢
341.乞物曰念受勢
という例がありまして、「烏」は/o-/(来る)の語幹、「皮離」は
/birri-/(借りる)の語幹と考えられるので、受勢が/sio-sie/のような
動詞の活用語尾をあらわしているということに関しては、
異説がないと思います。「念」を「これ、あれ」のような代名詞と解釈して
「受勢」を現代語の/ju-sei/に同定してしまう、ということも考えた
のですが、さすがに頭子音が合わないので電波ですよね。
現代上海語では「受」は[z@]と発音されるので、[dzju]と発音が近いと
いえないこともないのですが、ケリムユサでは子音の清濁は混同される
傾向にあったと思いますし。
- 9 名前:日語商売:2003/12/22(月) 22:10 ID:94ZoRTPw
- >>8
私も最初は「受勢」を cu-sie あたりかなと考えたのですが、
「受」は中古音では зi∂u、近世以降は∫i∂u>shou(sr∂u)なので
語頭の子音がどうしても合いませんね。
まぁ中古音のdзとз(зは∫の有声音、専門用語では船母と常母)はしばしば混同され、
区別のない音資料もたくさんあるので、cu(ju) を表した可能性も皆無ではないのですが。
50.の例は「烏」が落ちたのではないかと私も思います。
「受勢」だけで「来てくださいませ」の意味を表したと勘違いした可能性もありますが、
自分のメモを見直せばそれがおかしいことに気付きそうですし・・・。
誤写の可能性でいえば、336.の「替黒受勢」も、「替里受勢」が正しいようで、
それだと tyr(e)-.sjo.sje「聞いてください」または tyr'i-.sjo.sje「聞かせてください」と
解釈できるようです。tyr- は tyt.ta(聞く)に母音接辞が付いたときの形ですね。
ty を「替」(このころの発音はおそらく thi)で写しているのがいささか疑問ですが、
253.「染曰沒涕里」が.myr.tyre(染める)を表している例でも、「替」と同音の「涕」で
ty を表しているので問題ないでしょう。
これが誤写でないとすると「替」が何らかの「ことば」「物事」を意味する言葉、
もしくは te(もっと)で、「黒受勢」が h@-siosie でしょうか。
- 10 名前:阿木林:2003/12/24(水) 11:-11 ID:bQ.kSJjU
- >4
アイゴ!ミアネヨソンセンニム!
ケリムユサの話をずっとしていたので、こっちもサムグクユサだと
思ってしまったにだ!ウリは半島に帰ってよしニダ!
>9
なるほど。「きいてください」という意味だとは考えもしなかったです。
もしかしたらこの時代には/y/と/i/の発音がもっと近かったのかも
しれません。もともとは対応する陰陽の母音だったんですよね。
「替」がことばを意味する言葉だとすれば、/ddys/(意味、こころ)
あたりでしょうか。中期語では/bdyd/という形をとるので、頭子音の/b/
が記述されていないという矛盾があるのですが・・・
- 11 名前:日語商売:2003/12/24(水) 12:-9 ID:LDnuRWrw
- >>10
昨日帰国してこたつからレスしてますw
マッコリ買ってきたので、正月におとそ代わりにやろうかと思います。
三国遺事のこと、ケンチャナヨ!!
/y/は中期語では∂に近かったという説もありますが、最近の研究では、
現在の−[щ] に近かったようです。
もう少し前寄りのi¨に近い音だそうです。
このころの中国語には ty をあらわすのにちょうど良い音節がなかったので、
最も響きが近かった ti (実際には thi を使っていますが) を使ったのでしょう。
bdyd 辺りはいい候補ですね。
- 12 名前:阿木林:2003/12/24(水) 15:29 ID:bQ.kSJjU
- 現代語のddys-hadaは「意味する、たくらむ」という意味なので、
お話するという意味があったかどうかは不明なのですが・・・
中古漢語の三等音の-i-は、実はこの/y/に近い音だったんでは
ないかなぁと最近は思っておりますです。
ではそろそろタクポルユサを再開しますか。
- 13 名前:阿木林:2003/12/25(木) 11:00 ID:1uPnEMWg
- 216.珠曰区戌
現代語の/gusyr/です。「戌」は24.五曰行戌、25.六曰逸戌、
30.二十曰戌没、31.三十曰戌漢、68.草曰戌、に出てくる
音訳字です。
217.銀曰漢歳
中期語の/h@in s@i/「白い鉄」でよいと思います。「漢」はそのほかの
部分でも「白い」という意味でしばしば登場します。
現代語では/hyin soi/となります。
218.銅曰銅
漢字語です。音は/dong/でよかろうと思います。
現代語では/guri/という固有語もありますが、ツングース由来の言葉
かもしれません。満洲文語では/giowan/といいます。
219.鉄曰歳
中期語の/s@i/です。現代語では/soi/です。満洲語の/sele/としばしば
比較される語彙です。
220.糸曰糸
一見漢字語ですが、現代語の/si:r/に対応する言葉であると思います。
- 14 名前:阿木林:2003/12/25(木) 11:14 ID:1uPnEMWg
- 「布」に関する語彙は、専門的な語彙を知らない私にはちょっと
扱いかねます。ご教示ください。
221.麻曰麻
現代語では/sam/や/mosi/という語彙がありますが、漢字語です。
もしかしたら、/mosi/という固有語をあらわしたものかもしれません。
日本語では「からむし」という言葉に入っています。
222.羅曰速
「うすぎぬ」をあらわす言葉と思われますが、該当する固有語が
わかりません。現代語では/miengju/や/bidan/などの語彙が
ありますが、全て漢字語です。「きぬ」の固有語はないのでしょうか。
223.錦曰錦
日本語の「にしき」です。漢字語とみてよいと思います。
224.綾曰菩薩
日本語でいう「あや」でよかろうと思います。
189.白米曰漢菩薩の菩薩と同音とされているため、音価は/bsar/
でよかろうと思います。現代語では/munyi/といいますが、
布に関する語彙は本当に現代とは変わってしまったようです。
225.絹曰及
絹の固有語を私は知らないのですが、これを/*gib/のように発音
したとして、日本語の「きぬ」との関連性が疑われます。
- 15 名前:阿木林:2003/12/25(木) 11:24 ID:1uPnEMWg
- 226.布曰背
中期語の/boi/、現代語の/bei/をあらわすとみて間違いないでしょう。
現代では主に麻布/sambei/をさします。久しぶりにうまく解釈できる
語彙が出てくるとほっとします。
227.苧曰毛施
日本語の「からむし」ですが、現代語の/mosi/をあらわしたものでしょう。
228.苧布曰毛施背
226と227から、/mosi boi/をあらわしたものと見て間違いないようです。
現代語でいう、/sambei/のことでしょう。
229.[巾+僕-人]頭曰[巾+僕-人]頭
漢語です。男子の頭巾のことをいいます。
/bogdu/のような発音でよかろうと思います。
230.帽子曰帽
これも漢字語です。現代語では/moja/といいます。
- 16 名前:阿木林:2003/12/25(木) 15:18 ID:1uPnEMWg
- これからは満洲語もできるだけ参照してみます。
糸/siren/、布/boso/、絹/giowanse/、帽子/mahala/はいずれも
高麗語と関連がありそうです。特に/boso/の例は、224.綾曰菩薩
と226.布曰背の両方に関連がありそうです。
さらに、227.苧曰毛施とも同じ源かもしれません。
- 17 名前:日語商売:2003/12/25(木) 17:-1 ID:mlGj5pT6
- >>14
221は他の本では「麻曰三」となっていて、.sam に対応する形になっているそうです。
222の「速」は、「中、内側」をあらわす :sok で、内着に使う薄衣の意味かなと思ったのですが、
どんなもんでしょうか?
225は、中期語に :kip(絹) という語彙があるので、それでしょう。
- 18 名前:阿木林:2003/12/25(木) 17:26 ID:1uPnEMWg
- いつも声調までつけてくださってありがとうございます。
本当はそこまでやらないといかんのですが・・・代わりに満洲文語つける
のでおゆるしくださいw
あわてて調べてみたら/gi:b/という語彙が現代語にもありました。
荒めの絹布という意味だそうです。あるもんですねぇ・・・対応語彙。
「麻曰三」という本もあるんですねぇ。多分そっちが正しい本でしょう。
他の部分で「なんでこんな語彙が漢字語に?」というような部分も、
写本していくうちに漢字語になってしまったのかもしれません。
「速」については、下着を現代語で/sog os/というので、
十分に可能性があると思います。
「羅」自体がうちぎという意味は持っていなさそうなのが難点といえば
難点ですが・・・
- 19 名前:日語商売:2003/12/27(土) 01:-10 ID:M7QCgAvY
- 声調の方は正直、ほんとに必要かなと思ったりもしますが、
宋代漢字音との対応を考える上で欠かせない要素だと思って付けています。
こういう情報まで正書法に含めて表記していることとか、中国語音を表記するためだけの
文字を用意していることとか、『訓民正音』に見られる詳細な音声観察とか考えると、
集賢殿の学者のレベルの高さに感服せざるを得ません。
まぁだいたいアクセントは口頭言語に置いてもあまり重要な要素ではないし
(いえ実際はカナーリ重要ですが、たとえめちゃくちゃでも通じるという点においてですw)、
韓国語では後に一部方言を除いて崩壊の道をたどるので消えてしまいますが。
それにしてもアクセントについて一顧だにしない日韓辞典編集者や日本語教科書の著者には
彼らの爪のあかを煎じて飲ませたくなります・・・だってめちゃくちゃなイントネーションで
「ウリの日本語は完璧ニダ!」と妙な自信を持つ学生が多いんだもん!!
前にも書きましたが、『鶏林類事』には娜々志娑无先生御紹介のリンク先にあった
『説郛』所収本と『古今図書集成』というのに収められた本と2つあり、さらに
朝鮮においていくつかの辞書類に引用された部分もあり、それらの間での異同が
激しいようです。
『古今図書集成』所収本については、少しだけ図版で見たことがありますが、
だいたいはじめのところの2ページまでぐらいなので、全面的な異同を示す用意がありませんスマソ。
なので、先行論文等に出てきた解釈(著者の恣意が混じっている可能性高し)と区別できずに、
提示しているところもあります。できれば区別して提示したいのですが。。。
来年はじめに母校に行くので、そのついでに参考資料見てきたいと思っています。
満州文語は私もちょこっとだけ勉強したことがあります。
しかし満州文字は激しく読みにくい文字ですねぇ。書いてる分には面白いのですがw
- 20 名前:阿木林:2003/12/27(土) 23:-11 ID:LKzIxHYw
- ありがとうございます。当然宋代漢字音との対応関係を探らないと
いけないところではあるのですが、そこまで手が回ってないのが現状です。
アクセントの問題はなかなか頭が痛いですね。
とはいえ自分の朝鮮語のアクセント(たとえ崩壊しているとはいえ)だって
めちゃくちゃでしょうから、あまり偉そうなことはいえませんし、
うちの読めは崩壊アクセント地域の出身なので、日本語のアクセントに
関しては私はとても寛大です。
韓国人留学生の日本語のレベルは確かに高いのですが、書き言葉の
レベルになると、こちらが関心するほどうまく書く人は自分の知る限り
一人しかいません。もっとも、韓国人以外でも、台湾の人で一人とても
うまく日本語を書く人がいるのを知っているだけなのですが・・・
満洲文字についてはどうでしょう。なれると読みやすいような気がしなく
もありません。少なくとも蒙古文字よりは。とはいえ諺文の読みやすさ
の足元にも及びませんが。それではよいお正月を。
- 21 名前:斧折三:2004/01/04(日) 16:-28 ID:HIB6tOxQ
- 初めまして。高句麗を巡る韓国と中国の応酬について検索していて、
このスレに出会いました。良質で勉強になります。
朝鮮語のアクセントの資料は12世紀初めの『鶏林類事』まで遡れるようですね。
宋代漢字音の声調調値も『鶏林類事』が重要な飼料になるようです。
昨秋『鶏林類事』900周年紀念国際学術大会があり、500頁の論文集が出ています。
日本からは京都産業大の森博達氏がアクセントの反映について発表しています。
森氏によれば、『鶏林類事』の音訳者の中国語(宋代開封音)では、
平声・上声・去声は基本的にそれぞれ、低平・低高・高平に近かったとのことです。
宋代開封音は『皇極経世天声地音図』が重要な材料ですが、人為的な側面もあり、
『鶏林類事』がその短所を補うべき資料になると思われます。
- 22 名前:阿木林:2004/01/04(日) 20:-7 ID:SeQmb6m2
- 斧さん始めまして。他の住民の皆さんはそれぞれの分野で研究を
されている方なのですが、私は学問とは縁遠い生活をしており、
お恥ずかしい限りです。ケリムについても先行研究はいくらでも
あるはずなのですが、あえてそこから離れたところでいろいろやって
みるのも面白いかと思い、少しずつ進めています。
論文集もいつか見てみたいと思いました。
アクセントに関する研究も当然しなくてはならないのですが、手元に
中期朝鮮語のアクセントを参照できる資料がないため、後回しに
せざるを得ません・・・いやはや。
森先生の方法ですと、おそらく現代の朝鮮語諸方言から高麗語の
アクセントを推測し、さらに漢字の四声との対応関係を調べてその
ような結論に至ったのでしょう。宋代の開封音ではすでに四声に
陰陽の別が生じていたのではないかと思いますが、この点に
ついての言及はなかったでしょうか。
編者の言語はやはり開封音によっていると見るのが普通なんですね。
- 23 名前:日語商売:2004/01/04(日) 21:-10 ID:95yT5Agk
- 他のスレではともかく、こちらでは明けましておめでとうございます。
というわけで今年の講書始ですなw
>>21
はじめまして。一応専門は中国音韻学なのですが、故あって韓国で日本語を教えております。
高句麗論争は韓国でもある意味ホットになっていますwが、こちらはあくまでもマターリと、実証的に、
ときに大胆な想像の翼を広げて、って感じで進むといいなと思っております。
『鶏林類事』900周年紀念国際学術大会、というのがあったのですね。
論文集はどこで手に入るのでしょうか??
森先生と言えば日本書紀編集区分論を出して世に衝撃を与えた方、
私も論文の上でですが大変お世話になりました。
宋代の音韻資料は沢山あるのに、時代や依拠した方言が不明だったり、人為的なところがあったり、
前時代の規範が強かったりして、なかなか本当の姿が見えにくいです。
『皇極経世声音図』も、いろいろ特徴的なところがあるのに、よくわからないところも多く、
扱いが難しい資料ですね。
斧折三さんも、ご意見ご指摘があったらどんどん書き込んで下さい。今後ともよろしくお願いします。
>>22
声調の陰陽分裂は『皇極経世声音図』で顕著ですね。ただそれも型は同じで高さだけ違ったのか、
それともアクセントの型自体が陰陽で違っていたのか不明です。
『皇極経世声音図』の推定音価は日中の学者がいろいろ発表していますが、
平山久雄先生が10年ほど前に発表したものが今のところ最も信頼できるものと思われます
(『東洋文化研究所紀要』120所収)。興味がおありの方は御参照下さい。
- 24 名前:斧折三:2004/01/05(月) 00:30 ID:xLylWlA.
- 阿木林さん、日語商売さん、早速のレス、ありがとうございます。
『「鶏林類事」900周年紀念国際学術大会・高麗朝語研究論文集』という書名で、
韓国国語教育学会の発行です。私は知人から入手しました。
李基文氏や姜信ハン氏、台湾の竺家寧氏、北京大の安[火丙]浩氏など
20名が『鶏林類事』についての論文を掲載しています。
竺氏以外は全員韓国語で発表しています。
森氏のは「『鶏林類事の音訳についてー声調の反映ー」という論文です。
結論を翻訳すると次の通り。
以上、『鶏林類事』にどの程度アクセントが反映しているか検討してみた。
まず、声調注と反切注を検討して、高麗語の高低アクセントを中国語の声調で
表記しようとした明確な意図があったことを明らかにした。平声を意図したものが
2例、上声を意図したものが3例、去声を意図したものが2例あった。
そしてこれらに対応する中世韓国語のアクセントはそれぞれ、
平声・上声・去声であった。
この規則的な対応に依り、高麗語のアクセント体系は基本的に中世韓国語と
大きな差異はなかったと推定された。中世韓国語の平声・上声・去声のアクセントは
それぞれ、低平・低高・高平であった。したがって『鶏林類事』の音訳者の中国語でも
平声・上声・去声はそれぞれ低平・低高・高平に近い調値をもっていたと推測できた。
次に、中世韓国語で上声アクセントが表示されてているものの中で、漢字語と
入声字を除外した音訳表記を調査した。
総17例の中で10例は中国語の上声で表示されている。残りの7例の例外中、
5例は音韻学的に正当な理由をもつやむを得ない例外であった。結局、ここでも
『鶏林類事』の音訳者は高麗語の上声アクセントを中国語の上声で表現しようと
したことが明らかになった。
今後、中世韓国語で平声や去声のアクセントが表示されている音節の音訳表記に
ついても追加的に検討する必要がある。その場合にも、本稿で使用した研究方法が
効果的となるはずだ。すなわち、子音・母音・アクセントの3つの要素を総合的に
検討することである。これを漢字音の側面から言えば、声母・韻母・声調の
三位一体で研究することが重要なのである。
以上が森論文の結論です。
宋代開封音の声調はすでに陰陽分裂していたと想像されますが、『鶏林類事』の
声調注では、「平声」・「上声」・「去声」・「入声」とあるだけで、
陰陽の差異は捨象されているので、さほど顕著ではなかったようにも見られます。
この論文集を見ると、韓国の「国語学者」は日本の「国語学者」とは異なり、
中国語も日本語もよく勉強しているようで、驚かされます。
- 25 名前:阿木林:2004/01/05(月) 11:-28 ID:Nw9TqaWE
- 斧折三さん、ありがとうございます。
ここに紹介がのっていました。
http://www.inje.ac.kr/community/press/read.asp?board_idx=133&Gotopage=2" target=new>http://www.inje.ac.kr/community/press/read.asp?board_idx=133&Gotopage=2
国際学術大会特集:高麗時代ウリマル研究国際学術大会を開いて
−高麗語研究の唯一無二の宝典《鶏林類事》900周年記念−
著者 チン・テハ 2003
全国漢字教育推進総聯合会
- 26 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/06(火) 00:-1 ID:aFfzmFvY
-
,..-――-:..、 ⌒⌒
/.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::.\ ^^
/ .::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::..ヽ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::
:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;__;;; どうせあちきは韓国の国語学者様と違って、
::::::::::::::::::::∧■iii 不勉強で朝鮮語も中国語もまともに話せぬ
::::::::: ( ::;;;;;;;;:) 日本の「国語学者」さ…
_.. /⌒:::;;;;;ヽ
-― ―'ー'-''―-''/ / ::;;;;;;;;:| |―'''ー'-''――'`'
,, '''' . ''''' と./ゝ_;_;_ノヽつ 、、, ''"
,,, '' ,,, ::;;;;;;;;;::: ,, ''''' ,,,,
,, ,,,, ''' , ,, ,,,, Sorosoro shiodoki kana...
- 27 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/06(火) 03:-19 ID:WUBFgsTA
- 韓国の国語学者も日本語、中国語話せないと思うんですが・・・
- 28 名前:阿木林:2004/01/06(火) 11:20 ID:MkO2cleQ
- >26
そんなに玄界灘の夕日にたそがれないでくださいw
韓国の学者さんの知り合いはあまりいないのですが、
年配の方は当然日本語が達者ですし、若い人にしても、
たとえ外国語を流暢に話せずとも、日本や中国の文献、
ことに中国の古典を読みこなせないと中世以前の研究は
不可能ですから、古くて豊富な文字資料を少なからず持っている
日本語の研究とはだいぶ事情が違うのでしょう。
- 29 名前:日語商売:2004/01/06(火) 11:28 ID:yCctIvg.
- 韓国だと中国音韻学の知識がないと『訓民正音』やその他中期語文献を正しく読めないし、
日本よりも漢字音や音韻学の研究が盛んですから、自然と中国語学の知識を持ってるようです。
ただそれと、よい研究を発表できることは必ずしも両立しないのですがw
あっしも中国語を話せるようになりたいニダ・・・w
- 30 名前:斧折三:2004/01/06(火) 13:31 ID:MT1.yw3I
- 「鶏林類事研究論文集」を読んでいて気付いたことですが、
参考文献に中文・日文の論文が多数引用されれています。
それゆえ、韓国の国語学者は日本語や中国語をよく勉強している、と書いたまでです。
『鶏林類事』という文献の性格にも依るのでしょうが。
もちろんその会話能力までは不明で、話せるか否かは、二次的な問題です。
日本の「国語学者」は日本語を孤立したものとして研究するのでなく、
東アジアの諸言語との交流史の中で研究してもらいたい、というのが老生の希望です。
とりわけ中国語・朝鮮語との交流は連綿と続いているわけですから。
私は趣味で朝鮮語の勉強をしているだけで、朝鮮語史についても素人です。
高句麗語について有益な研究を教えていただければと思い、立ち寄った次第です。
ちなみに私は都守煕氏の研究に注目しています。
かつて同氏の「百済前期の言語について」(1982年、百済研究国際学術大会)
という発表要旨文を読んで、興味を抱きました。夫余系地名語尾である「達」が
北部・中部地域のみならず、加羅地域に4例も見られるとのこと。
しかも新羅地域には1例もないのです。
おそらく政治・外交・軍事史との関係もあるのでしょう。
言語史以外の知見も必要になるのでしょうね。
- 31 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/06(火) 16:15 ID:BZ/0M4.I
- >>26
_,l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l,,_
,.r'´,. -┐ ':..,゙ヽ
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ヽ',,;l ゙i ;::.. _ `ヽ、;;,,,,'.ィ'' _,, .::,;r'1,,,/ l__ ノl士
ッジ::::::| ゙ ,r'´:::;;;;;;;::> 弋´;;;;;::::ヽ'" |:::::゙'イィ ノ凵 l土
弍:::::::::::l /:::;r'´ ,,..-ー…ー-、 ヾ;:::'、 |:::::::::::ヒ
シ:::::::::::l i':::,! ´ __ ゙ l::::l:. |::::::::::ス __ヽ__‐┬┐
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,r', 广'`ヽl:::l ::::. .:: ゙::. l::l ノ^i`、 l ̄l ハヽヽ
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- 32 名前:阿木林:2004/01/06(火) 17:-20 ID:MkO2cleQ
- 雷電「むう!これはワン・ターレンの死亡確認!ゆで、車田と並んで
バカ漫の代表とされる宮下漫画のキャラの中でも、これほど
いい加減な奴はない!」
富&虎「な、何ィ〜〜〜!!!知っているのか雷電!」
・・・コホン、
高句麗語に関する話を全然していなくて、申し訳ないです。
今このスレで鶏林類事の話ばっかりしているのも、900周年と何か
の縁があったのでしょう。シンクロニシティかもしれませんw
「達」は山という意味と考えられていて、日本語の「たけ」との関連性
が考えられている語彙ですよね。/*tarke/というような形が推定され
ていますが、新羅には分布しないということを、恥ずかしながら知りま
せんでした。カヤは百済の影響が強かったようですね。
任那日本府の真偽はさておいても、日本文化を考える上でカヤの
影響は無視できないとされていますが、百済から日本への重要な
中継地点だったのかもしれませんね。
- 33 名前:吉士幾三:2004/01/07(水) 00:03 ID:XmAGkBPE
- はじめまして。すみませんいきなりですが教えていただきたいことがあるのですが、
岸氏の一族について調べていたところ、岸=吉士=きしは、新羅の官僚の意と
でてきたのですが、高麗神社の祭神の高麗王若光(こまの こきし じゃっこう)
とこちらにもキシということばがでてきますが、キシという言葉が高句麗でも使われていた
可能性とか形跡はあるのでしょうか?ご教授してください。
- 34 名前:鍋屋犬左衛門 ◆a.3.SVLo:2004/01/07(水) 00:22 ID:zjYutn7.
- 李=木+子=きし=岸
だそうですにだ。
これ、岸信介のそういう場での十八番だったそうですにだ。ほるぅるぅ(笑
- 35 名前:吉士幾三:2004/01/07(水) 00:22 ID:XmAGkBPE
- はずかしい訂正。
×ご教授してください(;´д⊂)
○ご教授お願いいたします。
- 36 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/07(水) 01:15 ID:35u2NxrQ
- >>33 吉士幾三さん
私は岸氏のキシが新羅の官僚の意という話は聞いたことがありませんし、
また、高位の身分を意味するキシという語が高句麗語にあったかどうかも
存じ上げません。まぁそれは単に私が不勉強なせいかも知れませんので
しばらく措くとして、少なくとも百済王氏や高麗王氏の王姓の和訓としての
コニキシ(コキシ)という語については、高句麗語などの夫餘系言語の語彙
に由来するものではなく、新羅語や韓系百済語のような韓系言語の語彙
だったろうと思っています。というのは、中国の正史『周書』(636年成立)
の百済伝に以下のような記述があるからです。
王姓ハ夫餘氏。号ス/2於羅瑕ト/1。民呼ビテ為ス/2[革+建]吉支ト/1。
夏言並(み)ナ王也。
即ち、百済王は自らを「於羅瑕」と称していたが、民衆は百済王のことを
「[革+建]吉支」と呼んでおり、ともに中国語で言えば「王」の意味だというの
です。このうち後者の「[革+建]吉支」が日本語として入ってきて「コニキシ」
という語になったことは容易に想像が付くでしょう。
実は百済は支配層と被支配層で言語が異なる二重言語国家でして、
支配層は王が姓として「夫餘」を名乗っていることからもわかるように夫餘
系言語を話していたようです。百済の建国神話でも高句麗の傍系である
ことを堂々と謳っていますしね。一方、被支配層は、百済の前身がもともと
馬韓だったことから韓系言語を話していたと推測されます。「[革+建]吉支
(コニキシ)」は民衆、即ち被支配層の呼称だったわけですから、夫餘系
語彙とは考えにくく、韓系語彙に属すると考えるのが自然でしょう。
そんなわけで、私としては「コニキシ」のような語が百済だけでなく新羅
や加羅のような古三韓の領域に存在した可能性は非常に高いとは思って
おりますが、夫餘系に属する高句麗の地に存在した可能性はかなり低い
のではないかと見ています。ただその場合、百済王氏だけでなく、高麗王
氏の「王」までが「コニキシ」と読まれていたのが気になりますが、それは
地理的また政治的理由のため、高句麗と古代日本が交流するのが百済
や加羅諸国よりも遅れ、結果的に高句麗語よりも先に百済ないし加羅、
或いはもっと早く旧三韓から「コニキシ」という語が半島の「王」の訳語と
して日本語に入り、定着してしまったからだと考えれば説明はつくのでは
ないでしょうか。
- 37 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/07(水) 01:22 ID:ld0RO.YM
- キシ=大人(首長)、
コンキシ=大キシ=王
高句麗ではオリコケ。
馬韓ではコンキシ。
日本書紀では高句麗語での王はコンキシでなくオリコケだったはず。
コンキシといえば日本書紀では百済の王のこと。
- 38 名前:日語商売:2004/01/07(水) 09:-4 ID:TH2ZMZCY
- 確か新羅語の後裔である中期朝鮮語での「王」にあたる語彙は nimkym だったと思います。
ただ百済地方で発見された千字文の中に「王」の訳語として kich@ という語が現れるそうで、
これが「キシ」にあたるものだと考えられています。
古代では最も日本と交流が深かった半島の国が(加羅を除けば)百済だったことを考えると、
半島の王族出身(を名乗る)氏族の姓(かばね)として「コニキシ、コキシ」が定着して、
その類推から「高麗王(こまのこきし)」という姓が成立したのではないかと思います。
- 39 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/07(水) 10:-14 ID:EvIVhx9g
- 本居宣長が古事記の「王」をすべてコニキシと読んだのに対して、
平田篤胤はそれを誤りとして、コニキシは百済の王のみ。
高麗の王はオリコケ、新羅の王はムキムと読むべし、と主張していた。
nimkymというのは「尼師今=ニシキン」または「寐錦=ムキン」からきてるんじゃないですかね?
- 40 名前:阿木林:2004/01/07(水) 10:-6 ID:XLhdZ.Ug
- やっと高句麗語スレらしくなってきましたねw
「於羅瑕」ときくと、現代朝鮮語で満洲族などツングース系の諸族を
「オランケ」と呼ぶことを思い出します。
高句麗語の「皆」と「於羅瑕」の「瑕」の部分が関係あるとして、
「オランの王」という言葉が女真族を意味する言葉になったという
可能性があるのではないでしょうか。
「オラン(於羅)」の部分は、満洲語では/oron/という言葉があり、
「役職」という意味なのですが、/hala/(同族)の類義語であるように
思います。日本語の「はらから」ですね。
ちなみに満洲語では王を/han/といいますが官僚は/hafan/です。
ソンセンニムの次の解説が参考になると思います。
No.41
意 味 :王(名詞)
原 文 :「遇王県本高句麗ノ皆伯県」「王逢県一ニ云フ皆伯」「王岐県一ニ云フ皆次丁」
(『三国史記』)
漢 字 音:皆(中:k∧i、朝:k∧i)
再 構 音:kai(李)
?(村)
比較(日):古代日本語「ki1mi1(君)」(娜)
比較(韓):新羅語「kan(干)」「han(翰)」(李)←ともに新羅の官名
比較(他):夫餘語「ka(加)」←夫餘の官名
任那語「kanki(干岐)」←任那の王位
蒙古語「kaγan(可汗)」←皇帝・君主
- 41 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/07(水) 13:06 ID:yl/lNnsc
- >>40
てっきりオランケはモンゴルのウリャンハイのことだと思っていたけど違うの?
- 42 名前:斧折三:2004/01/07(水) 18:12 ID:QcWH6FYo
- >nimkymというのは「尼師今=ニシキン」または「寐錦=ムキン」からきてるんじゃないですかね?
鮎貝房之進によれば、「尼音今」から来ているとのことです。
『雑[巧−工+攻−工]』「新羅王号、並びに追封王号に就きて」の
「尼師今」の項に次の如く見えます。
以上の如く儒理王以下の王号尼師今は二つの敬称を重複に用ゐたること、
猶ほ居世干の敬称を二重に称しあると同様なり。
次に訓蒙字会皇以下の訓##(nimku-m)とあるは、
つまり古借字としては、尼音今なるが、此の王位号は古記録には一切見当たらざるも、
必ずや有りたるべきを推測さる。今此の語を普通には##(inku-m)と称し、
人君の音##(inku-n)の転なりとの説を為す人あるも、
#(in)は#(nim)の転音にて、尼音今の今日まで伝来せし語なり。
坪井九馬三は鮎貝房之進を次のように紹介しています。
国学の素養を以て朝鮮の言語歴史に三十余年潜心せる人にて
今まで官途にも教壇にも上らず所謂白衣の学者国学者風の篤実なる考証家なり
と前間(恭作)氏申されます。
鮎貝房之進の学問は食うための学問ではなかったことが分かります。
- 43 名前:吉士幾三:2004/01/07(水) 19:-24 ID:JaMaCmG2
- >>36〜42
諸先生方、早々にお詳しいご解説頂きましてどうも有難うございます。
高句麗では王をオリコケというのですね、初めて知りました。
馬韓地方でコキシなる言葉が使われてそれがオリコケよりも早く日本に伝わって
高句麗の王を示すときにも、便宜的にコキシをつかったのではと、いうことですね〜。
な〜るほど〜分かりました。本当にどうもありがとうございました。
- 44 名前:阿木林:2004/01/07(水) 19:06 ID:XLhdZ.Ug
- おぉ。調べてみたら、そのとおりみたいですね。↓
http://kr.encycl.yahoo.com/final.html?id=118797&from=enc" target=new>http://kr.encycl.yahoo.com/final.html?id=118797&from=enc
元来ウスリー川支流のムリン河流域に居住していたようである。
高麗末期、豆満江地域に移り、そこを中心に間島およびハムギョン
道、ムサン郡などの地や、鴨緑江上流に分布していた。
ロシア、モンゴル、ウイグルにかけて現存するウリャンハイの多くは
モンゴル語の語彙を大量に持つトルコ系の言語を話していますが、
まさかウリナラーにも住んでいたとは、正直知らなかったです。
- 45 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/07(水) 22:-12 ID:c9tEHzPs
- 尼師今って確か「歯」って意味じゃなかったっけ?
- 46 名前:斧折三:2004/01/07(水) 22:11 ID:dsIthuaI
- 「尼師今」についても、鮎貝房之進の詳しい考証があります。
「尼は歯なり」は三国史記の金大門説が初見であり、定説となっているようです。
鮎貝氏曰く、
「此の歯を敬称に用ゐしは、年の義より転じて年長者の義となれるものなりと思ふ。」
「オモニ(お母さん)」の「二」と同源とのこと。次に、このniにsを添えたもの、
即ち「尼師」「尼叱」等も同様の敬称と言っています。
また、「今」は「君」の訓読とのことです。
- 47 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/07(水) 23:-20 ID:35u2NxrQ
- >>45-46
そう言えば、『鶏林類事』にも、「歯曰[イ+尓]」とありますね。ところで
その敬称の「ni」なんですが、現代語の「nim(様)」とはどういう関係に
あるんでしょうか。『日本書紀』に百済人が武寧王の生まれた各羅島を
「主島」と呼んだという記事があり、「主島」の古訓として「ニリムセマ」と
いう語が今に伝わっています。この「ニリム」が「主」を意味する百済語
であることはほぼ確実だと思われますが、現代朝鮮語「ニム(様)」の
古形としてもふさわしい語形(語中のr音脱落は朝鮮語に例が多い。
例:more→moe→moi→me〔山〕)であり、おそらく韓系言語の共通
語彙だったろうと推測されています。「nim(←nirim)」と「ni」、いかにも
関係がありそうなのですがねぇ。
- 48 名前:斧折三:2004/01/07(水) 23:12 ID:u17gYgz.
- 「尼音今」の「尼音」が二ムですね。ニリムについても鮎貝氏が指摘済みです。
曰く、
此の敬称#(ni)に名詞接辞たる#(m)を添えたるもの、即ち借字として
任、壬、林、臨、稔、尼音、爾林、児林等当てあるものにて、
訓蒙字会主を訓じある語是なり。書紀は主を二リムと読ませあるが、
是は爾林、児林とあるものにて、二ムの衍音と見るべきものなり。
此の語は古今を通じて用ゐられ居る語なり。
古代朝鮮の王号については(地名・人名もですが)、
まず鮎貝氏の研究を参照するのが捷径でしょうね。
他に有益な研究があれば、なんでも紹介して下さると幸いです。
- 49 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/07(水) 23:19 ID:eeF/zW5E
- 寐錦=ムキンについてはどうですかね?
これは尼師今と同系の言葉なんですかね?それともまた別の語源?
- 50 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/08(木) 00:-28 ID:2vegDMSU
- >>48 斧折三さん
ども。食うために学問やってる学問ゴロツキ、略して学ゴロの娜々志娑无
と申します。以後、お見知り置きを。
>書紀は主を二リムと読ませあるが、
>是は爾林、児林とあるものにて、二ムの衍音と見るべきものなり。
ニリムがニムの「衍音(音余り。延音と同義?)」つーことは、鮎貝はニム
こそ本来の語形で、ニリムはその一変化形と見ていたということになります
が、さすがにこれは承服致しかねますね。>>47で述べた如く、ニリム→ニム
と見るのが言語的にも自然であると愚考致します。
- 51 名前:斧折三:2004/01/08(木) 00:-10 ID:dfv6q4Rc
- >>49 寐錦=ムキンについてはどうですかね?
鮎貝氏曰く、
上の寐音#(mi)なるが、尼師或は尼音と同語のmiと云ふ敬称が別に新羅上代に
存在せしか、今何等の記録に接せざるのみならず、
今の朝鮮語には是と近似の敬称も無し。
されば寐は尼音の約音と思われざるにならざるも、他の例証を発見せざるかぎりは
是も肯定し難し。
唯寐錦は確に新羅上代の王位号尼師今と同語たる丈けは明らかなり。
こう述べて、備考として、日本で「壬生」をミブ、「任那」をミマナと読ませるが、
「壬」「任」の字音は共に二ムである。ミラ(韮)をニラと転呼する例も挙げて、
「古く朝鮮音の転呼音が伝わりしにあらざるか、参考までに一言し置くものなり」
と結んでいます。
鮎貝の『雑コウ』は30年ほど前に国書刊行会から影印本が出ています。
古書店でよく見かけますし、大きな図書館にはあると思いますので、是非ご覧下さい。
- 52 名前:斧折三:2004/01/08(木) 00:13 ID:dfv6q4Rc
- >>50
>ニリム→ニムと見るのが言語的にも自然であると愚考致します。
ニリム→ニムも、ニム→ニリムも両方あり得ると思います。
現代朝鮮語にも同様の例があります。家事をチバンニルといいますが、
語構成は、チバン(家の内)+イル(仕事)です。
ご専門の日本語にも、春雨(ハル+アメ→ハルサメ)といった例がありますね。
年寄りには夜更かしは禁物。一筆言上、鼬で失礼。
アンニョンヒ チュムセヨ!
- 53 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/08(木) 02:-16 ID:2vegDMSU
- >>51 斧折三さん
>日本で「壬生」をミブ、「任那」をミマナと読ませるが、
>「壬」「任」の字音は共に二ムである。ミラ(韮)をニラと転呼する例も挙げて、
>「古く朝鮮音の転呼音が伝わりしにあらざるか
これらの例はいずれも「朝鮮音の転呼音」ではないと思いますよ。
単なる逆行同化現象でしょう。逆行同化とは先行音が後続音に同化
して音変化する現象のことで、日本語で言えば上代にワガオホキミが
ワゴオホキミとなった例などが有名ですが、現代語でもコミュニケー
ションが時にコミニケーションと発声されることがあります。後続のニ
の母音iによって先行するミュが同化されてミになったというわけですね。
「壬生」「任那」はその漢字音からして本来は「nim-bu」「nim-na」という
語形だったと考えられます。それが韻尾mの影響によって逆行同化を
起こして「mim-bu」「mim-na」となり、前者は韻尾のmが後続のbに
同化して消失、後者は韻尾mに母音aが添加(後続のnaの母音aに
逆行同化したとも取れる)して「mimana」という語形になったというのが
言語学的に見て最も穏当な解釈ではないかと思うのですがね。
- 54 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/08(木) 02:-11 ID:2vegDMSU
- >>52 斧折三さん
私は朝鮮語はズブの素人ですので間違っているかも知れませんが、
その「チバン+イル→チバンニル」は日本語で言うナ行連声という現象
と同じもののように見えます。ナ行連声は母音音節の直前にn音が来る
場合に発生し、直前のn音によって母音音節が同化されてナ行になる
という一種の音声同化現象で、江戸初期頃までは規則的に発生して
いました。現在では「因縁(インネン)」「反応(ハンノウ)」「輪廻(リンネ)」
など少数の語彙に化石的に残っているのみですが、音声環境的には
まったく同一ですから、朝鮮語でも同じことが起きただけのことでしょう。
英語でも「run away」が実際の発音では「ランナウェイ」と発声される
ことはご存知の通りです。
また、ハル+アメ→ハルサメについては、そのまま複合してしまうと、
上代日本語において徹底的に忌避された母音連続が発生してしまう
(har《ua》me)ので、それを避けるためにs音が挿入されたと説明され
ることが多いですが、母音連続の回避のためには母音融合なり母音
脱落なりを起こすというのが通例であり、s音が現われるのはアメ以外
ではせいぜいイネ(ニギシネ、アラシネ)があるくらいです。そんなわけ
で、ハルサメはアメに対してサメという単独語形がかつて存在した名残
であると見る説も有力です。実際、イネの場合はシネという語形が書紀
古訓に見えますし、ウウ(植)/スウ(据)や強意の助詞イ/シのように
意味が似ていながらア行とサ行で対立している語彙が存するのも後者
の説にとっては心強いでしょうね。
斧折三さんが鮎貝を非常に高く買っており、その一方でアカデミックの
世界に安住している私のような日本の「国語学者」に対して批判的なの
はよくわかりましたが、誰の言説であっても、たとえそれが斧折三さんの
大好きな鮎貝の言説であっても、学問的におかしいところはおかしいと
認めることも必要ではないでしょうか。イヤ、若造がナマ言って済みません。
- 55 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/08(木) 09:31 ID:Ezz.BDxU
- 中国、強硬手段を執り始めました。
中国“歴史戦争”強硬姿勢 高句麗遺物持ち出し逮捕 朝鮮族2人死刑
http://www.sankei.co.jp/news/morning/08iti003.htm" target=new>http://www.sankei.co.jp/news/morning/08iti003.htm
でも、今北朝鮮にそんな骨董持ち込んでも、どうせ他国に流出するか打ち捨てられるに決まってると思うのは漏れだけ?
- 56 名前:阿木林:2004/01/08(木) 10:18 ID:MQYnG.aQ
- >44補足
韓国では「ウリャンハ」と言うようです。もちろん漢字音による読み方
ですから、口語では「オランケ」というのでしょう。
>52
もしかしたら、ニリムという形は、「ニム」の強調形だったのかも知れ
ませんね。/ni(歯)+nim(様)、もしくは/nini(歯の複数)+m(名詞化)/
の/ninim/が転訛した形で。
>54
/jib+an+ir/が/jibannir/と発音されることについては、まったくその
とおりだと思います。紫蘇(ケ)の葉(イプ)がケンニプになるのも、
同様の現象です。この場合は/ggai+s+ib/ > /ggainnib/という変化
ですが。そういえば「観音」は江戸語では「かんのん」で、京語
では「くわんおん」だったんじゃなかったでしたっけ?
「はるさめ」については、「はる+し+あめ」という解釈は可能でしょうか。
別に斧さんはソンセンニムに批判的ではないと思いますよ。
朝鮮語がある程度よめるウリよりも、万葉仮名を読みこなすソンセンニム
の方が、百倍すごいと思います。
鮎貝先生の本は、機会があったら読んでみますね。
- 57 名前:阿木林:2004/01/08(木) 10:27 ID:MQYnG.aQ
- おっと。さげてしまった。
>55
リンク先見ました。すごいですねぇ。
でも、残念ながら真実は「現金目的」の行動であるように思います。
マンギョンボンに乗せて日本にでも流せば億単位の値段がつきますし。
こないだ「なんでも鑑定団」を見ていたら、「中国で朝鮮族から
200万円で買った高麗時代の青磁」に5千円くらいの値段が
ついて、おっちゃんが崩れ落ちていましたw
本物だったら国宝に指定されるんですけどねぇ。
- 58 名前:日語商売:2004/01/08(木) 11:-1 ID:Bwx7fwL.
- あたしなんぞはもろ「商売」を看板に掲げていますが・・・w
韓国語で n が挟まるのは合成語の切れ目とかに多いですね。
特に i や半母音 y の前で出てくることが多いですが、中期語から現代語に至る過程で
脱落した n の名残であるものも混じっているような気がします。
あと、n と r が隣接すると普通は rr になりますが、漢字語では一部 nn になるものもあり、
これも n が挟まったせいのようです。
これは属格の s の変化したものでしょうか?
鮎貝氏の知見には目を見張るものが多いですが、やはり初期の学者であるため、
方法論等には問題があるものが多いと思います。
これはまぁ、しょうがないことでしょう。
- 59 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/08(木) 12:12 ID:2vegDMSU
- >>53
おっと。今見直すと、「壬生」は日本の地名なのだから、日本語が
開音節言語である以上、漢字音の韻尾云々で説明するのはカナーリ
まずかったですね(^^;。同じ逆行同化で説明するにしても、第2音節
の「bu」の子音である両唇破裂音bに不完全同化して第1音節の「ni」
の子音である歯茎鼻音nが両唇鼻音mに変化したとするか、または
濁音の直前の母音が古くは鼻母音化していたという説をもとに、その
入り渡りの鼻音m(bの直前だから当然mになる)に逆行同化したと
いう風に説明すべきでした。反省します(ー_ー|||)。
- 60 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/08(木) 12:28 ID:zr8rVEdY
- 鮎貝さんの本は面白いので私もかつて愛読していましたが
かなり古い人なので100%肯定はできかねる部分も時々あるのでは。
尼師今の「今」が漢語の君というのはちょっと…
それと寐錦と尼師今を同系と見るか別語と見るかにかかわらず、
寐錦がより古く尼師今の方が比較的新しいということは動かないと思いますが。
…そういえば広開土王碑にも「寐錦」は出てきましたね。
- 61 名前:USS Virginia SSN774:2004/01/08(木) 15:30 ID:eg9c/YNE
- >>55
一方、日本側とはこんな関係なんですよね。
>高句麗・好太王碑 風化防げ 中国と調査・保存 九州国博準備室が計画 アジア連携 第一歩
http://www.nishinippon.co.jp/media/news/0204/museum/articles/040104_1.html" target=new>http://www.nishinippon.co.jp/media/news/0204/museum/articles/040104_1.html
> 石碑を邪馬台国以後の東アジアの国家関係を考える貴重な史料と位置づける設立準備室は、
>実物の研究が第一と判断。昨年十一月、準備室の担当者が吉林省の当局者と会い、保存・修復
>の協力を申し入れた。
- 62 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/09(金) 13:12 ID:g1SKx0Mc
- 「高句麗・百済・新羅・任那って、同一民族なの?」
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/history/1000047879/l50" target=new>http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/history/1000047879/l50
私はこの刷れ↑の569ですが。
「娜々志娑无のぺぇじ」に問い合わせ用のメアドなかったので
こちらでお尋ねしますが、今年の夏のコミケめざして
「2chから生まれた半島古代史本」というコンセプトで同人誌だそうと思っているのですが
「娜々志娑无のぺぇじ」から一部引用もしくは全文転載などの許可をいただけませんでしょうか。
本全体の構想などは未定ですが、なにぶんコミケ同人誌にありがちなこととて
内容確定してから許可をもらっていては間に合わない虞れがありますので。
むろん娜々志娑无先生はじめこちらの常連の方々にも寄稿していただけたら尚ありがたき幸せ
と申し上げたいところですが、これまたコミケ同人誌にありがちなこととて、
企画倒れになり本自体結局出ないなんて落ちもあり得ますので、
私の方からそこまではお願いできませんが。
- 63 名前:日語商売:2004/01/09(金) 15:-2 ID:tmJ1rY0E
- 本日、古今図書集成所収『鶏林類事』と、前間恭作「鶏林類事麗言攷」コピーしてきました。
とりあえず見た感じの印象・・・相当、説郛所収のもの(ソンセンニムが紹介した図版の)とは
字 が 違 っ て い ま す 。
ヒントになるような、よけい混乱させる元となるようなw
>>62
面白そうですな! がんがってくれい!!
暇とネタがあったらちょいと投稿させていただこうかな・・・難しいですが。
- 64 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/09(金) 15:04 ID:k5P5hCsI
- >>62
あのホームページは世間様に公開している物ですから、内容を改竄
されない限り、個人的にはご自由に使って頂いてかまわないと思っており
ます。ただ、あのようなホームページを私が作り上げることが出来たのも、
このスレの皆さんの有形無形のご協力の賜物ですから、あれはもはや
私個人のものではなく、このスレの皆さんの共有財産と言ってもいいような
ものであります。そんなわけで、とりあえずこのスレの皆さんのご意見を
賜わってからお返事致したいと存じますので、しばらくお待ち下さいませ。
- 65 名前:阿木林:2004/01/09(金) 16:08 ID:cX4oPMQs
- 面白そうですね。
私も常連面して書いてますが、寄稿できるような知識がありませんゆえ、
草葉の陰から成功を祈願はむにだ。
同人誌ときいてやおい本を想像したのは内緒です。
- 66 名前:LUNA:2004/01/09(金) 17:25 ID:0iWpMXmg
- すみません。教えてください。
日本酒について調べていた所
「酉の字は壺の形を表わす象形文字で、酒を意味しています。」というのを見つけました。
本当ですか?
- 67 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/09(金) 19:04 ID:K4K2MhFc
- age
- 68 名前:日語商売:2004/01/09(金) 19:22 ID:f3f5mLI2
- >>66
本当です。水(さんずい)をつけて意味を強調したのが「酒」って字です。
酉を十二支の「とり」の意味に使うのはいわば宛て字です。
- 69 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/09(金) 20:17 ID:kKSZL3nU
- 酒といっても神様に捧げる聖水としての御神酒で、
その入れ物(祭器・呪具)は三本足の器(鼎状のもの)。
三本足ということから「鳥」(足の指が3本)が当てられたのかと。
- 70 名前:日語商売:2004/01/09(金) 21:-28 ID:f3f5mLI2
- >>65
やはりここは娜々志娑无先生に美少女あるいは美女教師として登場願わないとw
- 71 名前:阿木林:2004/01/09(金) 21:-7 ID:cX4oPMQs
- >69
三本足の鳥って、諸星大二郎的な世界ですよねw
そのような語源説はたくさんあるのですが、私としては古代の殷語
を反映したものであるという説をとりたいんですよねぇ。
ついでに十干も殷語の数詞の反映であると考えています。
「天君」を信仰する周人たちが中原に入った後でも、
多様な土地神などを信仰する殷人の語彙は、神官などによって
残されたのではないかと思うからです。
殷語はタイ系ないしミャオ・ヤオ系に近いと考えられていますが、
タイ語の鳥nookなどとはちょっと関連づけにくいので、
ミャオ語の鳥nu6, nu6-nu2 / ne6, nyong2 / nong6, zheu5
あたりとの関連性はどんなもんざんしょ。
>70
も、萌え〜〜!!
とでも叫んでおけばよろしいでしょうかw
- 72 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/10(土) 00:-9 ID:OdlNDBus
- >71
>美少女or美女教師
語尾に奇天烈な言葉を付ければOKです。あと珍妙な口癖も(w。
- 73 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/10(土) 09:-15 ID:Ib2JKEik
- 酒・西・酉、ぜんぶ字源おなじでは。発音も[s−]
- 74 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/10(土) 14:04 ID:d1WTvisU
- >>56 阿木林さん
>そういえば「観音」は江戸語では「かんのん」で、京語
>では「くわんおん」だったんじゃなかったでしたっけ?
『浮世風呂』の江戸女と上方女の言い争いの内容を信ずればそういうことに
なりますね。京都では江戸よりも早くナ行連声が消滅しており、逆にカ行合拗
音kwaの方は、京都よりも江戸の方が先に消滅していたということのようです。
お話の中では、上方女は随分と江戸女の言葉を馬鹿にしておりましたが、結局
「観音」の読みとしては「カンノン」という江戸女の語形の方が定着したわけで、
上方女にとってはお生憎様というところでありんすえ。
>「はるさめ」については、「はる+し+あめ」という解釈は可能でしょうか。
可能性はジェロではないとは思いますが、>>54で述べましたように、s音挿入
と言われる例そのものがアメ〜サメ、イネ〜シネと極めて限られており、しかも
イネはシネが単独語形として使用された例もあると来ていますから、さすがに
アメ〜サメだけで朝鮮語の影響を云々するのは危険この上なきことかと。
- 75 名前:阿木林:2004/01/10(土) 17:-27 ID:1B6i335U
- じゃあ、ついでにソンセンニムに質問。
「ガニマタ」を逆連濁と呼んでいた人がいるんですが、本当ですか?
「蟹+股」ではなくおそらく「かね+また」だろうと思うのですが、
それにしても語中のn/mが語頭にまで影響して濁らせる例というのは、
日本語では皆無ではないにしろかなり珍しいと思うですが。
- 76 名前:阿木林:2004/01/10(土) 17:-5 ID:1B6i335U
- >73
正確には酒の発音は/tsiou/であり、酉/iou/と韻母は一致するのですが
声母は一致しません。
私も酒は水+酉だと思っていたのですが、古くは酉はサケの容器
という意味で、サケという意味をもつのは「酋」/ts'iou/(カメから香気が
たちのぼる様)であり、これに水をつけたものが「酒」であるようです。
藤堂の再構によれば上古音では酉hdiog、酋dziog、酒tsiogだそうです。
/hd/は破裂の弱いd。西はserだそうです。「ざる」の象形だという説の
ほかに「遊牧民のテント」の象形から「にし」の意味に転じたのだ、
という説もあったと思いますがどんなもんでしょうねぇ。
「東西南北」の文字は何らかの部族名を表していたのでしょうか。
- 77 名前:日語商売:2004/01/10(土) 17:20 ID:NzLgWCaw
- >>76
「酉」の諧声系列はちょっと変わっていて、単純には言いにくいようですね。
最近では「酉」の頭子音を r と再構して、ts〜s 系列と関連づけてるのを見たこともあります。
他にそういうことができる例が少ないのが難点ですが・・・。
「西」は篆書体を見ればわかるのですが、「酉」系列とは発音も字形も全然違います。
甲骨文字だとざるのような形をしていますが、鳥の巣の象形という説もあります。
確かテントのような形というのは「南」じゃなかったでしょうか?
遊牧民ではなく南方人の開放的な家の形の象形とかそんな感じで。
こちらもぶら下げて使う楽器の一種の象形という説もあるようです。
まあ、南方人と限らなくても、建物の入り口がある正面の形と見れば、「北」が背中合わせの形から
家の背中側に当たる方角という意味に使われるようになったのと好対照になるのですが。
- 78 名前:斧折三:2004/01/10(土) 17:27 ID:TvR0mp02
- オレンマニムニダ。
宿酔から醒めて覗いて見ると、随分スレが進んでいますね。
私は鮎貝房之進の研究を紹介したのですが、
鮎貝を敬慕するあまり、余分なコメントをつけてしまいました。
その結果、「アカデミックの世界に安住」される板主、
娜々志教授のご機嫌を損なったようです。申し訳ありません。
本題の「鶏林類事」についての検討の再開を願っています。
阿木林さんは朝鮮語も中国語も堪能のようですし、
日語商売さんは朝鮮語のみならず中国語音韻学にもお詳しいので、
「鶏林類事」音訳語の分析には適任だと思います。期待しております。
ただし、アカデミックな板主様の期待に応えるためには、
ある程度、従来の研究を踏まえておかねばなりません。
私は趣味で朝鮮語を勉強しているだけの年寄りですが、
たまたま幾つか主要な研究書が手元にありますので、少しご紹介します。
1、前間恭作1925『鶏林類事麗言考』
2、方鍾[金+玄]1955「鶏林類事研究」
3、李基文1968「鶏林類事の再検討」
4、陳泰夏1974『鶏林類事研究』
5、姜信[シ航−舟]1980『鶏林類事「高麗方言」研究』
4の陳泰夏氏は韓国人ですが、北京官話も流暢で、著書は中文です。。
かつて仁寺洞の古書店で見かけて、3日後に行くとなくなっていました。
私はやむを得ず大部な本を友人にコピーしてもらいました。
まずテキストの校勘ですが、2と4が詳細です。
5はその成果を取り入れたもので、最近の研究者は第一に5を参照しています。
最も有用な研究書だと思います。5,000ウォンで、教保や永豊には常時あります。
比定される15世紀中世朝鮮語は主に『李朝語辞典』を参照し、アクセントも付されています。
音訳漢字の中古漢語音については、『広韻』の反切と音類、『集韻』の反切が付され、
宋代開封音については、平山久雄氏の『皇極経世天声地音図』の推定音価及び、
周祖[言莫]氏「宋代bian洛語音考」の推定音。さらに『中原音韻』の推定音も載せられています。
阿木林さんと日語商売さんの分析とコメント、大変有益ですが、
姜氏の研究だけでも参照されたなら、かなり省力化されると思います。
長くなりますので、個別的な検討は次の機会に紹介します。
- 79 名前:斧折三:2004/01/10(土) 20:04 ID:vSxGNbxo
- >>23 日語商売さん
『「鶏林類事」900周年紀念国際学術大会・高麗朝語研究論文集』の入手方法ですが、
市販していないかもしれません。
ソウルにご在住であれば、全国漢字教育推進総聯合会に行けば入手できるはずです。
事務所は仁寺洞の通文館ビル(一階は古書店)の3階。
この論文集の執筆陣は、『鶏林類事』の研究者をほぼ網羅しています。
目次は以下の通り。
姜吉云「鶏林類事の基底言語学的研究」
姜信[シ航−舟]「『鶏林類事「高麗方言」表音字から見た前期中世国語の音韻体系」
姜憲圭「『男児Y[女旦]亦曰同婆記』について」
(因みに云う、旧板で問題になっていた音訳漢字は子や了ではなくこのYですね)
権仁[シ翰]「鶏林類事の漢語音韻史的意義」
(権氏は朝鮮館訳語のアクセントについて画期的な発見をした気鋭の学者)
金武林「鶏林類事の母音論」
金星[大/圭]「『鶏林類事』を通して見た高麗時代の声調」
金永国「『鶏林類事』研究で提起された幾つかの問題」
森博達「『鶏林類事』の音訳についてー声調の反映ー」
朴昌遠「鶏林類事と語頭子音群」
成元慶「《広韻》と《集韻》の比較考」
安[火丙]浩「鶏林類事に表記された一部の高麗語彙について」(安氏は北京大教授)
楊人従「鶏林類事と朝鮮館訳語の対訳音比較研究」(楊氏は台湾・中国文化大教授)
李気銅「鶏林類事の転写字についての小考」
李基文「鶏林類事の細注について」
李元植「孫穆の人物考」(李氏は日本・近畿大学の元教授)
全[火丙]善「鶏林類事に反映した言語観」(全氏は中国・延辺語言研究所教授)
鄭在永「鶏林類事の高麗方言に現れた文法形態についての研究」
趙承福「鶏林類事研究について」(趙氏は瑞典・ストックホルム大学名誉教授、カールグレンの高弟)
陳泰夏「鶏林類事訳語部正解のための研究」
竺家寧「宋代漢語音韻研究評述」(中文、竺氏は台湾・国立政治大学教授)
以上です。どうしても参照したい論文があればご下命ください。
- 80 名前:阿木林:2004/01/10(土) 20:21 ID:1B6i335U
- 肝心なケリムの分析ですが「服飾」関係の語彙が乏しいので、
なかなか再開できないでいます。ぼちぼち始めないと。
>77
上古音ではd/jの間に関連が見られる場合、/hd/や/r/などといった
子音をあてて解決しているようですね。「住居を表す文字」はやはり
「南」という字でした。いずれにせよ仮借文字ではと思います。
>78-79
まぁまぁまぁ。ナナシサン先生も、別に他意があってのカキコでは
ないと思われますので。
過去の研究を参照しなきゃいけないというのは、本当に耳が痛い
話です。労働者の余暇活動としてやってるものですから、
なかなか資料収集にまで手が回らないのが実情でして・・・
詳しい資料の紹介までつけていただきチョンマル感謝です。
来月ソウルに出張なので、時間があったら普及協会に顔を出して
見ますね。ついでに方言辞典と「李朝語辞典」も買ってみようかなぁ。
アクセント表記があれば絶対入手していたのですが。
それから「ア」という発音に使われていた字は「あげまき」を意味する
「Y」だったんですね。
この可能性は当然考えなければいけなかった。反省。
李元植「孫穆の人物考」なんて面白そうですね。
酒に関する語彙がやたら豊富なところ、とかw
- 81 名前:斧折三:2004/01/10(土) 22:08 ID:g3bG9BK2
- >80 阿木林さん
では、姜信[シ航−舟]の『鶏林類事「高麗方言」研究』を入手されるまで、
少しお手伝いしましょう。ただ、拙宅のパソコンは私専用ではないので、間歇的ですが。
221.麻曰麻
これは、日語商売さんのご指摘の通りです。
陳1974によれば、《張校本》以外の他本は皆、「麻曰三」に作るとのこと。
『訓蒙字会』では「麻」をsammaと訓じており、そのsamを音訳したもの。
因みにsamのアクセントは傍点1点、即ち去声です。
15世紀朝鮮語の去声点は高平調。「H(high)」で示すのが最近の流行のようです。
「三」は中国語では平声ですね。
ここはアクセントと声調の対応から見て去声字が最適なのですが、
「三」字の属する談韻心母の相配する去声小韻には適当な字がありません。
(因みに「三」の又音がここにあります)。それゆえ、やむを得ず「三」字を用いたのでしょう。
222.羅曰速
日語商売さんの下着説、魅力的な新説です。
孫穆は暑がりの金持ちで、羅のパンツでも穿いてたのかな?
羅を意味する朝鮮初期の語はnoで、漢語です。
また、『朝鮮館訳語』には「羅曰[喇-口]」とあり、やはり漢語です。
前間恭作は「速」を[喇-口]の誤写と考えています。
姜1980は対応する朝鮮語を空白に、一切コメントがありません。
私は前間説が穏当と思います。
223.錦曰錦
これは漢語そのまま。『訓蒙字会』は「錦」を「kypskym[RR]」と訓じています。
この「kym[R]」の音訳でしょうね。因みに[R]は傍点2点、即ち上声点。
「低高調」なので「R(rising)」で示します。
森博達氏の論文によれば、「錦」は中国語で上声字ゆえ、
アクセントまで反映した音訳ということになります。
目が疲れました。この続きはまたの機会に。
- 82 名前:LUNA:2004/01/11(日) 04:02 ID:83KAA/X.
- 皆様、ありがとうございました。
これで仕事をすすめることができそうです。
- 83 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/01/11(日) 20:-21 ID:/Ku13Ajg
- >>75 阿木林さん
私はガニマタの語源は「蟹股」で何の問題もないと思いますよ。
カニの脚の付き方を見れば一目瞭然ではないでしょうか。それに、
カニについてはあちこちの方言でガニという語頭濁音形があります
(一部の地域では食える蟹をカニと言い、食えない蟹をガニと言って
使い分けるところもあるとか)し、私自身ガニマタなのでよくわかり
ます(藁)が、ガニマタには明らかに強いマイナスイメージがありま
すから、それを表わすには語頭濁音はまさに打ってつけだったの
でしょう。なお、濁音化の意味するものについては、中央公論社
『日本語の世界』7(小松英雄氏執筆)の74頁以下もご参照下さい。
さて、と。これでレスも済みましたので、私はもうここから去りますね。
これ以上ここに居座ったところで、「アカデミックの世界に安住する
日本の国語学者」ではものの役には立ちますまいし、前スレでの
Jake__USAさんの一件以来、もし次にこういうことがあったら、今度は
私の方が去ろうと心に決めておりました。泥仕合は私の好むところ
ではありませんし、「スレ主」さんに迷惑を掛けては申し訳ありません
からね。それにしても、宇宙戦艦ヤマトの真田さんではないですが、
こんなこともあろうかと、阿木林さんにスレ立てをしてもらってて本当に
よかった。何と言っても、「スレ主の責任」云々ということを一切気に
することなく去れますもの(w。
それではこのスレでお世話になったすべての方々へ。「ご機嫌よう!」
追伸 >62さん
反対意見は特に出なかったようですので、どうぞお好きにお使い
下さって結構です。こんな事情でして、これ以上協力して差し上げ
られないのが心苦しいのですが…。あのホームページは更新を停止
し、このまま和塩にデリられるまで放置することにします。当分の間
はもつと思いますが、念のため、データの保存はお早めにどうぞ。
- 84 名前:阿木林:2004/01/11(日) 22:-22 ID:KViJjpck
- 「ガニ」というのは私の認識だと「カニの食べられない部分」即ちエラの
部分をさします。でもこれ北海道の方言かもしれないなぁ。
ナナシサン先生には「そんなこと言わないでくださいよう」という気持ちで
いっぱいなのですが、このスレをきっと見守りつづけてくれると思って
いるので、絶対またでてきてください。斧さんも別に他意はないと思います。
私もそうなんですけれども、非アカデミズムの世界に住んでいると、
どうしてもまっとうな研究者に対するライバル心というか、競争したくなる
気持ちが出てきてしまうんですよ。私が全く以前の研究を参照せずに
ケリムに挑んだりしているのも、多分その気持ちの反映だと思います。
とはいっても、これはきっちりした研究をしている人がいるからこそ、
われわれ民間人?が好き勝手なカキコをできるのであって、ナナシサンは
蟄居生活でも構いませんので、このスレを見守りつづけてください。
きわめて自分勝手なお願いではあるのですが。
- 85 名前:斧折三:2004/01/12(月) 01:12 ID:6SLbHIJw
- 今日は終日、前間1925を探して、いまようやく見つかりました。
遅くなりましたが、再開します。
224.綾曰菩薩
「綾」の中世後期朝鮮語(以下、「中朝」と略称)はgoro[LH]。
『訓蒙字会』(以下、『字会』と略す。他の中朝文献も略称に従う)による。
『朝鮮館訳語』(以下、『訳語』と略称)は「果落」と音訳、『字会』と一致。
但し「菩薩」とは一致しないので、陳1970は「菩薩」を「苦隆」の誤記の可能性を指摘。
姜1980(以下〈姜〉と略す)は空白。
225.絹曰及
「絹」の中朝はgib[R](『字会』)。日語商売さんのご指摘どおり。
「及」字の中古音類は群母侵韻入声([糸輯-車]韻)重紐B類。
宋代開封音がp入声を保っているらしいことが窺われる。
(因みにお尋ねします。「重紐」は日本語でどう読みますか?)
226.布曰背
「布」の中朝はboi[H](字会)。阿木林さんのご指摘どおり。
「背」字の中国語で去声が一般的なので、声調も合致する例。
227.苧曰毛施
「苧」の中朝はmosi[LL]([L(low)]は無点、即ち平声点で低平調)(字会)。
「毛施」の中国語も平平で合致。
228.苧布曰毛施背
「苧=毛施」+「布=背」。
この2例の「毛施」は二点においてきわめて興味深い語例。
李基文2003(例の論文集所収)に詳しい。
第一は上代日本語との関係。娜々志教授二ムご健在ならばと悔やまれる例。
阿木林さんのご指摘のとおり、日本語の「からむし」。
「からむし」は「韓+むし」、「むし」は半島からの借用語らしい。
(筑波大にいた馬渕和夫氏に説があるとのこと。
日語商売さんは河野六郎先生の孫弟子とのことですから、或いはご存知でしょうか?)
第二は表記の問題。
『翻訳老乞大』や『翻訳朴通事』にも「毛施布」と表記されているとのこと。
それについての注釈が『老朴集覧』に次の如くあり、中国人が毛施布を非常に珍重したことが分かる。
「毛施布。此即本国人呼苧麻布之称。漢人皆呼曰苧麻布、亦曰麻布。
或書作没[糸糸]布。(中略)今言、即没[糸糸]布之訛也。而漢人因麗人之称、
見麗布則直称此名而呼之。記書者因其相称而遂以為名也。」
ピゴネッソ〜!
- 86 名前:斧折三:2004/01/12(月) 01:21 ID:6SLbHIJw
- ミアネ〜。
上記『老朴集覧』の引用、脱漏がありました。(中略)の後、正しくは次の通り。
今言毛施布、即没[糸糸]布之訛也。
- 87 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/12(月) 09:-27 ID:F8jq96Ko
- >>83
娜々志娑无先生に連絡とりたい場合はどうすればいいですか?
- 88 名前:阿木林:2004/01/12(月) 10:25 ID:ILftuaDs
- >81
ついあわてて、このカキコをスルーしてしまいました。未安。
「うすぎぬ」は古くは夏の肌着としての用途が多かったと思います。
羅を/no/と発音するのは面白いですよね。果摂は朝鮮音では
ことごとく/a/で発音されているのに、古くはそうではなかったのでしょうか。
喇-口ということは剌(刺ではない)ですよね。朝鮮館訳語の時代なので、
入声が無視されているのでしょう。
綾=goroならば、満洲語のgiowanse(絹)とはやや近いです。
米を意味する菩薩に引きずられた表記でしょうか。
介音の/i/を持つ文字(いわゆる斉歯呼)は真っ先に/-p/や/-m/を
失ったのではと思われますが、ベン京音では失われてなかったん
ですね。重紐は「ちょうちゅう」だったと思うのですが、日語さんが専門
なのできいてみませう。/mosi/が「没糸」のなまりだというのは、
多分あとだしの語源説じゃないでしょうか。
- 89 名前:斧折三:2004/01/12(月) 15:27 ID:BmShKokg
- >88
>羅を/no/と発音するのは面白いですよね。
朝鮮漢字音の主層より新しい字音でしょうね。
権氏の『朝鮮館訳語の音韻論的研究』には『字会』の訓が/Lra/(Lはアクセント)と出ています。
中朝には/no/と/Lra/の2種があったということでしょうね。
『訳語』の「羅曰剌」、当時の中国語(老官話)では入声韻尾が弱化(或いは消失)していたので、
これでいいのでしょうが、『鶏』の時代では少し困りますね。
前間説はこれが弱点です。やはり、阿木林さんの肌着説が妥当かもしれませんね。
それなら無理に誤字と見なさなくてもいいし。
>綾=goroならば、満洲語のgiowanse(絹)とはやや近いです。
私は満州語まで学ぶ余裕がないので、勉強になります。
陳氏の「苦隆」の誤記説は、「隆」字が苦しいですね。
>介音の/i/を持つ文字(いわゆる斉歯呼)は真っ先に/-p/や/-m/を失ったのではと思われますが
『鶏』で見る限り、宋代ベン京音では入声韻尾がよく保たれているようです。
広義の中古音に属しているのかもしれません。
『皇極経世』(撰者の本貫は河北)とは少し異なるのかもしれません。
>重紐は「ちょうちゅう」だったと思うのですが、日語さんが専門
一般に、関西は「ちょうちゅう」、関東は「じゅうちゅう」らしいですね。
これはお二人がどのように音韻学を学んだのか知りたかったのです。
日語商売さんは河野先生の孫弟子とか。
河野先生は学問的にも人格的にも立派な先生で、敬慕しておりました。
>/mosi/が「没糸」のなまりだというのは、多分あとだしの語源説じゃないでしょうか。
同感です。高麗時代「毛施」という表記は漢人にも用いられていたということですから、
『鶏』の語釈も既成の表記を襲用した可能性がありますね。
日本語の「からむし」の「むし」が借用語であることは、『時代別国語大辞典・上代編には触れられていません。
「からむし」の異名には、「真麻(マオ)・カラ麻(オ)・ケムシ」などがあります。
「ケムシ」は『和名抄』に「[台/木]:介無(簡体字で)之」とあるそうです。語構成は「け+ムシ」でしょうね。
ならば、「け」は「毛施」の「毛」を写したのかもしれませんね。興味深い例です。
阿木林さんとの議論、きわめて有益です。
清朝考証学者達は師友が書簡で意見を披瀝し切磋琢磨しました。
誰かが書いていましたが、学問にはプロもアマもありません。
契沖は僧侶、宣長は小児科医、河村秀根父子は地方公務員。
知りたい、学びたいという純粋な気持ちこそが大切だと思います。
日本語学・朝鮮語学・中国語学といった枠組みは時として有害です。
阿木林さんの日朝中にわたる語学力と言語史への好奇心、敬服します。
日語商売さんの中国語音韻学のセンスの良さも光ります。お世辞ではありません。
旧板での「門」字の用法解釈、思わず拍手しました。
お二人が中心になって『鶏』の分析を行えば、
必ず水準を凌駕することが出来ると信じています。
私は旧板を読まず、余計なコメントを書いて、娜々志さんの御機嫌を損ね、
スレ全体の雰囲気まで悪くしてしまいました。まことに申し訳ありません。
年甲斐もなく恥ずかしいことでした。
娜々志さん、どうぞ復帰してください。
老爺の出番はもう終わりました。
ヨロブン アンニョンヒ ケセヨ!
- 90 名前:阿木林:2004/01/13(火) 11:-4 ID:VLn2evVo
- あらま。過疎スレのヨ!カ!ン!
二人とも気にすることないのになぁ・・・復帰をお待ちしております。
「羅曰剌」の剌が/no/という音を表していたとは考えにくいので、
やはり/no/と/ra/の二種類が存在したんでしょうね。
>『鶏』で見る限り、宋代ベン京音では入声韻尾がよく保たれているようです。
「心曰沁」という例は、「心」がすでに/*si@n/という音に変化していて、
沁は/*si@m/のように-m韻尾を保っていたことの反映かもしれません。
-mが-nに合流する過渡期にあったのではないでしょうか。
「ちょうちゅう」と「じゅうちゅう」は灯台学派と鏡台学派の違い、というやつ
になるのでしょうか。自分はもともと音韻学をやっていたわけではない
のですが、西田先生の不出来な孫弟子といえないこともないので、
鏡台学派に連ならないこともないです。
「かさなる」という意味の「重」は「ちょう」、「おもい」という意味ならば
「じゅう」と読むべきだと思っており、であればこそ北京語でもそれぞれ
chong2/zhong4と発音をわけているのですが、重箱もチョウバコと
読まなければいけなくなりますね。そうすると。
ケリムもぼちぼち続けていきたいとは思うのですが、やはり先行研究を
しっかり参照しないといかんですよねぇ・・・
ソウルに行って文献を入手してくる前に、とりあえずナナシサン先生の
ウプした高句麗語地名データと満州文語の比較でもやってみます。
- 91 名前:阿木林:2004/01/13(火) 12:04 ID:VLn2evVo
- 001 漢山州
漢州ハ、本高句麗ノ漢山郡ナリ。新羅取ル/v之ヲ。景徳王改メテ為ス/2漢州ト/1。今ノ広州ナリ。
京畿広州郡広州面
では、まず手始めに001から。「漢」というのは韓国のカン、大きいという
意味を持つ可能性がないでしょうか。中期語では/h@n/です。
「大きい」という満洲語は/amba/ですが、そのほか「広い」という意味で、
/onco/や/xehun/という語彙があります。/xehun/あたりは対応語彙の
候補に入れてよいのではないでしょうか。大王を意味する/han/は、
モンゴル語の/kaGan/の変化というよりは、契丹語に由来する共通語彙
と考えてよかったと思うのですが、古くは「大きい」という意味があったの
かもしれません。
- 92 名前:阿木林:2004/01/13(火) 12:15 ID:VLn2evVo
- 002 国原城{一ニ云フ未乙省。一ニ云フ託長城}
中原京ハ、本高句麗ノ国原城ナリ。新羅平グ/v之ヲ。
真興王置ク/2小京ヲ/1。文武王ノ時築城ス。
周二千五百九十二歩。景徳王改メテ為ス/2中原京ト/1。
今ノ忠州ナリ。 忠北忠州
国原=託長=未乙?(中:mιu∂i-・ιet)
城(中:зιεη)=省(中:s^i¨Λη)
「国」は/gurun/といいます。「高句麗」と関係があるかもしれません。
「国原」が/gurun/の音訳であるというのはさすがに無理でしょうね。
「村」を意味する語彙は/tokso/や/susu/があります。
/tokso/と「託長」は対応語彙の候補としてどうでしょうか。
他に城は/hecen/や/hoton/といいます。/tokso-hecen/ならば
村城ということになります。
「未乙」に対応する語彙はちょっとわかりません。
「一族」を意味する/mukvn/という語彙はあるのですが、
(u-はvであらわします)すなおに朝鮮語のマウルと結びつけた
ほうがよいのでしょう。
- 93 名前:阿木林:2004/01/13(火) 13:09 ID:VLn2evVo
- 書き忘れたのですが、都は/gemun/です。
こちらのほうが「国原」に音が近いですね。
「原」は/tala/もしくは/bigan/。共通語彙をさぐるのは前途多難です。
「託長」と/tokso/の比較については、たとえば長安音では「長」が
/coo~/と発音されていたらしいことも利用できます。
なお、なぜ高句麗語とは時代が大きく異なる満洲文語を利用することに
したのか、といえば、女真語は音韻表記がはっきりしていないし、
利用しにくい。また、他のツングース諸語はモンゴル語などからの借用
語が多く、比較の対象としては望ましくなかったからです。
前スレのどこかで紹介している満洲語の語彙集を使用しています。
- 94 名前:阿木林:2004/01/13(火) 14:-18 ID:VLn2evVo
- 003 南川県{一ニ云フ南買}
黄武県ハ、本高句麗ノ南川県ナリ。新羅并ス/v之ヲ。
真興王為シ/v州ト、置ク/2軍主ヲ/1。景徳王改名ス。今ノ利川県ナリ。
京畿利川郡利川邑 南=黄?
川=買(中:mai)≒武(中:mιu) 古代日本語「mi1(水)」
後期中世語「mщl(水)」 中世蒙古語「mo¨ren(江・海)」
ツングース諸語「mu(水)」
満州語「mu-ke(水)」
「黄」は/suwayan/といいます。
「南」は/julergi/というのですが、これには「南,前方,昔」という意味が
あります。満州族の故地が南方にあったということなのでしょうか。
「川」は大きいものを/ula/、小さいものを/bira/といいます。
やはり/muke/(水)と「買」を対比させるのがよさそうです。
これはおそらく/*noran mur/ないし/*noran muke/すなわち「黄河」と
呼ばれる川があり、それに「南買」「南川」「黄武」という漢字が
当てられたのではないでしょうか。
- 95 名前:阿木林:2004/01/13(火) 14:02 ID:VLn2evVo
- 004 駒城{一ニ云フ滅烏}
巨黍県ハ、本高句麗ノ駒城県ナリ。景徳王改名ス。今ノ龍駒県ナリ。
竜仁郡駒城面 駒=滅烏(中:miεt-・o)
駒(中:kιu)≒巨(中:gιo)
城(中:зιεη)≒黍(中:∫ιo) 古代日本語「'uma〜muma(馬)」
後期中世語「mΛl(馬)」 モンゴル語「mori〜muri(馬)」
満州語「morin(馬)」
ナナシサン先生のいうとおり/morin/との比較がよいようです。
ただ、原則としては高句麗語(音読)>新羅語(訓読)だと思うので、
「駒」に「馬」という意味はなかったのかもしれません。
たとえば「駒城」が/hocen/(城)というような意味だったのかも。
また、仮に「龍」の意味がもともとあったものならば、
「滅烏」と/muduri/(龍)の関連も考えることができないでしょうか。
「黍」は満洲語では/xuxu/なので、/xuxu hocen/のような地名で
あったのかもしれません。朝鮮語の/susu/によく似ています。
ただ、満州語の/hocen/が漢語の「城」からきたものだったりすると、
この説は難しいことになりますね。
- 96 名前:日語商売:2004/01/13(火) 14:05 ID:DaP.lAbc
- 斧折三さん、参考文献のご紹介ありがとうございます。
前間1925 は先日コピーしてきました。他は所持しておりませんので、
帰国後に姜1980 だけでも入手しようと思っています。
つーかこの間教保文庫逝ってきたんだから見つけておけよ・・・w
222の「羅曰速」ですが、この時期にはそろそろ歌韻・戈韻 /-α, -uα/ が後退して
/-o, -uo/ に近くなっていたと思われますので、「羅曰羅」とは書きにくかったのでしょう。
同韻字の那 /nα/ もこの本の中では no や n@ を表記するのに用いられていますね。
「速」が「剌」の誤写との説ですが、どうなんでしょうね。あまりに違いすぎると思いつつも
我々の想像する以上に激しい誤写は存在しますからねぇ。
入声字を使っているのは確かに問題ですが、当時 ra に近い音節で、舒声(非入声)韻では
歌韻は既に適当ではなくなっていて、麻韻 /-a/ でも l が語頭にある字は上声の[艸/磊]だけで、
これはほとんど使用例のない「冷僻字」ですから、とても使えない。
ということで当時あまり目立たなくなっていた子音語尾を持つ「剌」が採用されたのでしょう。
まぁ「速=内衣」説は、いわば思考の過程の途中でたくさん現れるラチもない思いつきの
一つだと思ってください。
224「綾曰菩薩」、「苦隆」だと確かに語尾のηが気になりますが、
これ以外に適当な原形も推定できませんし、それがいいんじゃないかと思います。
前に出てきた「米曰漢菩薩」などのインパクトが強かったのでそれに引きずられたのでしょうか?
そうするとあるいはもとは「蘆」のような、実は字画のかけ離れた字だったのかもしれませんね。
あ、真っ先に/-p//-m/ を失ったのは、語頭に p, ph, m, f をもつ音節だそうです。
これらは異化で /-t//-n/ になったようです。しかし日本漢字音や方言に/-p/ を /-t/ で
反映させている例があるので、入声に関しては早い時期に /-t/ に変化してしまったのかもしれません。
これについては平山久雄氏も『声音図』の音価推定についての論文の中で、口語層において
そのような変化が起こっていた可能性を指摘しています。
あ、「重紐」の読み方ですが、私は「じゅうちゅう」です。
私の中国語音韻学の師にあたるH先生は京都系に連なる方ですが
(先日お話しした際、森博達氏の同期だとおっしゃってました)、やはり「じゅうちゅう」と言っていたと
記憶しています。
私自身も朝鮮語はまだひよこちゃんで、専門は言語学・中国音韻学であるものの、
現在の仕事は日本語教師、言ってみればこの分野に関しては素人です。
それはこのスレに参加している皆さん同様でしょう。
しかし学問については皆さん情熱を持っていらっしゃる。その情熱と、情熱だけに流されず
冷静に物事を見る目を持っていること、それさえあれば誰でも「プロ」の名に値すると思います。
去ろうとされている方々、どうぞ戻ってきてください。
- 97 名前:日語商売:2004/01/13(火) 15:-19 ID:DaP.lAbc
- >>91
ああ、h@n だと「1つの」になっちゃいますよ!
「大きな」は中期語でも .han、原形は .ha-.ta で「大きい」だけでなく「多い」という意味もあります。
満州語の /xehun/ あたりは参考できる語彙でしょうね。
>>94
「南」と「前」を共通の語で表すのは、中期朝鮮語にも例があるようです。
「昔」の意味は、「前」から派生したのではないでしょうか。
南川>黄武>利川の名前の変化にもちょっと興味がありますね。
>>95
中期語では龍を漢語でnjong (rjong) という他にも miry という語があります。
『鶏林類事』に「龍曰稱」というのがありますが、これも「龍曰彌」の誤写だそうです
(さらにその後ろに ry を表す文字が抜けたのかもしれません)。
「滅烏」と miry は似ているとも言えるので、この語を「龍」と新羅で表記したのかもしれませんね。
満州語の /muduri/ や日本語の「みづち(蛟)」と比較できるかもしれません。
まぁ「みづち」の場合は「水つ霊」の義と解釈できますが・・・。
- 98 名前:阿木林:2004/01/13(火) 16:13 ID:VLn2evVo
- >97
OH〜〜!!ありがとうございます。やっぱり私一人では無理だ・・・
今回はナナシサン先生のやってなかったことをやるのが目的なので、
満洲語との対応を中心にやっていきたいと思います。
モンゴル語やチュルク語まで広げるのがよいかというと、必ずしも
そうは思いません。私の能力の範囲外にあるというのもそうですが、
ツングース諸語とこれらの言語の類似点は、同源語によるものよりも
言語接触によるものが大きいと考えているからです。
- 99 名前:阿木林:2004/01/13(火) 19:-14 ID:VLn2evVo
- ちなみに、なぜ「南=昔」が故地を現していると考えたかというと、
日本語の「いにしへ」が転じて「にし」になったという説をどこかで
聞きかじったからなのです。琉球語では北を「にし」といいます。
たしか、マレー語のtimor(東)も同じで、(東ティモールは東・東)
台湾のアミス語(多分)では、南をtimorといっていたと記憶して
おります。
- 100 名前:日語商売:2004/01/13(火) 23:-18 ID:JINwdbms
- >>99
「にし」は「去に+し(風)」で、太陽が去っていく方角からの風を表すという語源説が一般的ですね。
東が「ひむか(日向)+し(風)」というのとセットで語られて。
「いにしへ」も「去にし方」ですから、関連ありそうではあるのですが、
「し」がこの場合は過去の助動詞ですし、これから真ん中の部分だけが残って「にし」になったというのは
どうなんでしょうかねぇ。
琉球語の「にし」も、方角を表す言葉が転じたという説の他に、
「ね(子)+し(風)」で、子の方角(北)からの風を表したという語源説もあります。
この説のいいところは西日本各地で南風を表す「まじ」が「ま(馬、午)+し(風)」で、
午の方角(南)からの風から来ているのとセットになることですが、
琉球語だと「南」そのものは「ふぇー」なんですよね。。。
これも西日本で南風や南を表す「はえ」と同語源で、薩摩隼人の「はやと」も、
「はや(「はえ」の交替形)+と(人)」が語源だと聞いたことがあります。
- 101 名前:阿木林:2004/01/14(水) 10:-25 ID:niwe3yMo
- なるほどなるほど。
琉球語の「にし」と日本語の「にし」は意味もさることながら、語源も
ことなるものとして考えうるということですね。音の類似にとらわれて
その点は考えていませんでした。
琉球語の「にし」も風をあらわす言葉だということで、
実際の方位の北よりも30度ほど東にずれているのだそうです。
「はえ」も同様に南西をあらわすそうです。
この地方では「北東季節風」というのが吹くらしいですが本当かな?
ついでに日本語の「きた」と「みなみ」の語源説はご存知ですか?
教えて厨ですみません。
- 102 名前:阿木林:2004/01/14(水) 10:-14 ID:niwe3yMo
- もう一度自分で整理してみました。
001 漢山州
漢山>漢(山)州>広州
高句麗から新羅に/han/(広い)が受け継がれた形です。
字面がよいからでしょう。後には訓をとって「広州」に変わっています。
ところで、原文から「山=州」というふうに解釈することは可能でしょうか?
高句麗語の「山」を表す語彙が/tsie^u/だったということはないでしょうか。
満洲語では/alin/や/ala/ですが、/jidun/(尾根)のような言葉もあります。
ところで大変なことに気づきました。参照していた語彙集が、/x/を/sh/の
音にあてているようなんですよ・・・メレンドルフ式だとばかり思っていたら。
つまり、/xehun/はシェフンであって、/han/の語源としては不適当だという
ことになります。すみませんでした。
- 103 名前:阿木林:2004/01/14(水) 10:-8 ID:niwe3yMo
- 002 国原城=中原京
託長城=未乙省
国原城を/gemun/(都)に同定するのはかなり苦しいのですが、
後の中原京とは意味的に一致します。
託長城=未乙省の関係は、おそらく/*tokco hocen/「村城」(高句麗語)、
/*miyr seng/(被支配層の韓系言語)ということだと思います。
- 104 名前:阿木林:2004/01/14(水) 10:-4 ID:niwe3yMo
- 003 南川=南買=黄武?
これは高句麗語の段階で、すでに「訓読」を取り入れていたと考えうる
例です。「川=買」がかなり確実であるためです。
南=黄は韓語の/*nor@n/に関係があると思われますが、
問題は高句麗語で「川」のように訓読にしているものを、新羅語で
わざわざ「武」と音読らしきものにしていることです。
おそらく字面がよいからでしょうけど・・・のちには「利川」と訓読に
していますね。
- 105 名前:阿木林:2004/01/14(水) 10:05 ID:niwe3yMo
- 004 駒城=滅烏=巨黍?=龍駒?
これもかなり複雑な対応なのですが・・・
駒城=滅烏であるとして、「滅烏」二文字で「駒」/morin/に対応している
のではなく、駒=滅/morin/、城=烏/hocen/のような対応もできるかも
しれません。巨黍をただの「駒城」の音訳であると考えずに、
巨=滅/mannga/「強い」?、黍=烏/xuxu/と考えることもできるかと
思ったのですが、/xuxu/の発音がフフではなくシュシュならば不可能
ですね。だめだこりゃ。次いってみよう。
- 106 名前:阿木林:2004/01/14(水) 13:13 ID:niwe3yMo
- 005 仍斤内郡 槐壌郡ハ、本高句麗ノ仍斤内郡ナリ。景徳王改名ス。
今ノ槐州ナリ。 忠北槐山郡槐山面
「えんじゅ」をなんというのかわかりません。桑のことを/nimalan/と
いうのが、かろうじて音が近いでしょうか。木のことは普通/moo/と
いい、漢語である可能性が疑われています。/na/「土地」は、
ナナシサンも指摘されていますね。仍の中古音を/ni∂η/とされて
いますが、頭子音が/r/などであった可能性もあります。
- 107 名前:阿木林:2004/01/14(水) 13:27 ID:niwe3yMo
- 006 述川郡{一ニ云フ省知買} 泝{一ニ云フ沂}川郡ハ、本高句麗ノ述川郡ナリ。
景徳王改名ス。今ノ川寧郡ナリ。 京畿驪州郡興川面
川と買が対応を見せている以外、解釈は難しいです。
川の名前を現しているのでしょうが・・・
「述べる川」では意味がわかりません。泝川も沂川も同様です。
述、泝(沂)が全て、省知という高麗語の音に当てられているとしか
考えようがありませんし、省知の意味を推定するのはかなり難しい。
後世につけられた「川寧」からも推定は難しいです。
- 108 名前:阿木林:2004/01/14(水) 14:-18 ID:niwe3yMo
- 007 骨乃斤県 黄驍県ハ、本高句麗ノ骨乃斤県ナリ。景徳王改名ス。
今ノ黄驪県ナリ。 京畿驪州郡驪州邑 黄(中:斤uaη)=骨(中:ku∂t)
驍=乃斤?(中:n∂i-kι∂n)
「黄」の発音は南/*nor@n/ではないか、という説に真っ向から対立します。
いずれにせよ、/suwayan/(黄色い)とは結びつきそうにないです。
「驍」は「猛々しい」という意味ですが、「驍」の誤写である可能性が
あります。「驪」とは「黒い馬」という意味です。
黒馬のことは満洲語で/kara/なので「骨」と音は近いです。
すると「黄」は「乃斤」の部分でしょうか。
それにしても、黄色い黒馬ってどういうことでしょうねぇ?
もしかして、驪とは騎馬民族である高句麗人のことをさすのでしょうか?
- 109 名前:阿木林:2004/01/14(水) 14:-15 ID:niwe3yMo
- あ、おかしなところが。
「驍」は「猛々しい」という意味ですが、「驪」の誤写である可能性が
あります。
の間違いでした。しかし前途多難です。新しい発見は皆無に等しい。
- 110 名前:日語商売:2004/01/14(水) 14:25 ID:lFsr1ShQ
- >>101
こちらこそ御教示ありがとうございます。
語源説は門外漢のみならず、専門家にも魅力的なものではありますが、
たいがい裏付けとなるものがない適当な「語源俗解」に陥るので、手を出すのがためらわれる
ものではありますが、比較や語誌を手がけるときには避けて通れないものですね。
「にし」はそうすると丑の方角からの風ですねw
単によく吹く風だから、真北の風から意味がずれたのか、
それともまさに故地である九州の方角から吹く風だからか、興味が尽きませんね。
北東の季節風と言うと、仙台に住んでいた私としては「やませ」を思い出します。
もともとは日本海沿岸で山の方から吹いてくる風をさした言葉で、船を出す好風とされていたのが、
太平洋側で同じ方角から吹く梅雨時の湿った冷たい、冷害をもたらす悪風の意味に転じたそうです。
1993年の大冷夏のときに仙台にいた私は、その年の夏の肌寒さと、秋に盛岡近辺に行った際、
田の稲穂が実らず直立していたことを記憶しています。
昨年もまた冷夏でしたが、韓国でも天候不順の夏だったので、「冷夏」の説明に
それまで手間かかっていたのですが、これ以降「今年のような夏だ!」と言えば良くなりましたw
「きた」「みなみ」の語源は正直わかりません。
確か大野晋が以前著書の中で「きた」は「きたない」と関係があるのではと言っていました。
「みなみ」は皆が見るから南、って絶対今までに10万人ぐらい言ってるなw
個人的には「南」の漢字音nαmと関係がありそうな気がします・・・。
- 111 名前:阿木林:2004/01/14(水) 16:01 ID:9/fw5h82
- ありがとうございます。そのもう一年前はたしか「異常気象」と呼ばれる
暑さで、ハンガンの川べりに寝椅子を出して涼む大量のソウル市民を
テレビで見ましたが、東京の夜の暑さに比べると全然たいしたこと
なかったのを覚えていますw
「きた」も「みなみ」も風をあらわす言葉として使われることがあるし、
おそらくは風に関係する言葉なのでしょうか。
「きた」には確かにマイナスイメージがあります。あるいは「来し方」
という意味を含んでいるのかもしれません。
「みなみ」は「みず」や「うみ」に関係があるかもしれません。
天孫族の先祖が南韓地方にいたころ、北を「こしかた」と呼び、
南を「みなみつるかた」とでも呼んでいたのではあるまいか。
あぁ電波言語学ってすばらしいw
- 112 名前:阿木林:2004/01/14(水) 16:18 ID:9/fw5h82
- 実はウリ、知り合いが頼みもしないのに送ってくるので、
「統一日報日本語版」なる恐怖新聞を定期購読して
いるのですが、昨今の中国での高句麗研究について、
わりと大きく取り上げていました。
北朝鮮の高句麗遺跡世界遺産申請を取り潰させ、満洲にある
高句麗遺産を登録させようとしていることなどについて、
「露骨な領土的野心」と評しています。
この点は私もファゲシク同意です。金王朝があと20年もたないこと
を見越して、あわよくば北半部をぶんどってしまおうという魂胆ですね。
高句麗を韓系と見るかツングース系と見るか、というのもその点
では非常に重要な問題をはらんでいて、ツングース系であることが
実証されたならば、次は「朝鮮半島北半部の住民は、韓語化された
ツングース人」ということを主張し始めるのでしょう。
- 113 名前:阿木林:2004/01/14(水) 18:-20 ID:9/fw5h82
- 008 楊根県{一ニ云フ去斯斬} 浜陽県ハ、本高句麗ノ楊根県ナリ。
景徳王改名ス。今復ス/v故ニ。 京畿楊平郡楊平面
去斯斬>楊根(ヤンボル)>浜陽(楊浜?)>楊平
この場合、去斯斬の訓が楊根なのでしょうね。「楊」がポプラのような
木を意味しているとしても、満洲語でなんというのでしょうか・・・
むしろ日本語の「き」との対応が気になります。
「根」のプルと、「浜」のポルが通じることが前スレで指摘されてましたね。
「根」は/fulehe/といいます。朝鮮語の語形とは近いといえますが、
高句麗語との対比は絶望的です。ギリヤーク語との対比は興味深い
ですね。アイヌ語や日本語と並んで系統不明の言語ですから。
「浜」はなんというんでしょうかねぇ。川の岸なら/ekcin/なのですが。
結論。ちゃんと辞書を買わないとだめみたいです。
- 114 名前:阿木林:2004/01/14(水) 19:07 ID:9/fw5h82
- 中古音に関して、実はデータ化を進めておりまして、4000字くらいを
ウェブにうぷしようと思っております。
再構音については藤堂説が利用しやすかったので採用しているの
ですが、翻字において次のような工夫をしています。
声母は次のとおり。実際の発音より簡便さを重視しています。
幇 p 滂 ph 並 b 明 m 非 f 敷 fh 奉 v 微 w
端 t 透 th 定 d 泥 n 来 l 知 ty 徹 thy 澄 dy 娘 ny
見 k 渓 kh 群 g 疑 ng
精 ts 清 tsh 従 dz 心 s 邪 z
荘 c 初 ch 崇 dzh 生 sh 日 r
章 cy 昌 chy 船 dzy 書 sy 禅 zy
暁 h 匣 hh 影 ' 云 yh 以 y
韻母については次のようにしてみました。
福建語の読書音と8割くらい対応しており、いい感じです。
ι> /i/ (三等介音)
i > /j/ (四等介音)
e^ > /e/
っ|a^|ε > /a/ (臻耕韻のみ/ae/)
a > /o/ (蟹山効果宕咸摂の一等母音)
o > /ou/ (模韻のみ/u/)
∂ > /e'/
Λ > /a'/
ρ > /o'/
- 115 名前:阿木林:2004/01/15(木) 13:02 ID:.NE81iFA
- なお、元ネタは「漢語方音字彙」です。一般的な漢字を4000字ほど
抜粋しているので便利です。便宜上文字コードはBIG-5です。
困ったことに三四等重韻の区別がされていないので、その部分は
ナナシサン先生もお使いの学研の辞書で補強中ですが、
マ、マンドクサイ・・・
どんな形で完成させようか考え中。CGIでウェブ辞書の方式にして
しまおうかしら。
- 116 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/17(土) 12:05 ID:rf4rerqI
- >>112
最近、高句麗をめぐって中国と韓国の間にもめ事がおこっている件については
2chにすでに多くのスレが立っています。
はじめのうちは韓国に批判的で中国に同情的な声が多かったのですが
今のところどっちもどっち、という反応が多く、韓国批判は4割、
中国の方がむしろ危険という説が1割くらいって感じでしょうか。
【中韓】「高句麗」めぐり歴史紛争気配 〜統一朝鮮後との領土紛争は必至〜 [8/14]
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1060856043/l50" target=new>http://news2.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1060856043/l50
高句麗はウリナラの歴史ニダ
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1073659479/l50" target=new>http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1073659479/l50
【飼い犬の反逆!】韓国が中国の教科書に苦情
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/china/1064458125/l50" target=new>http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/china/1064458125/l50
【論争】中国、韓国 「高句麗」めぐり歴史紛争気配
http://tmp2.2ch.net/test/read.cgi/asia/1060822715/l50" target=new>http://tmp2.2ch.net/test/read.cgi/asia/1060822715/l50
【中韓】「高句麗は中国の歴史の一部」に韓国が猛反発 [01/16]
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1074253261/l50" target=new>http://news2.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1074253261/l50
高句麗は中国の一部
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1074076331/l50" target=new>http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1074076331/l50
-------------------------------------------------
[dat落ち中・参考スレ]
高句麗は中国の一地方政権だったBy中国
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1060825088/l50" target=new>http://ex.2ch.net/test/read.cgi/korea/1060825088/l50
北朝鮮・高句麗古墳が世界遺産に
http://tmp2.2ch.net/test/read.cgi/asia/1057210624/l50" target=new>http://tmp2.2ch.net/test/read.cgi/asia/1057210624/l50
対立深まる高句麗史を第三者の目で考えてみる
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/whis/1070258646/l50" target=new>http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/whis/1070258646/l50
- 117 名前:阿木林:2004/01/18(日) 10:-10 ID:0jqZB4UM
- 116さん、ありがとうございます。
韓国は大統領自ら「統一のコストに絶えられない」とか言っちゃって
ますし、大国中国ならば人並み以下の生活レベルの人間が数千万
増えたって今更どうってことないので、いっそ中国が今まで通り面倒
見たら?ってことになっちゃうんですよね。
高句麗語がツングース系であるとするならば、高句麗>渤海>
金>清、がツングース系王朝の歴史ということになるのであって、
朝鮮人と漢人で取り合うなんて失礼千万な話になるわけですが、
没落した民族の悲劇ってこんなものでしょうねぇ。
高句麗が「朝鮮系王朝」であることを主張するのは不利なので、
いっそ、北朝鮮は「満洲語」を公用語の一つにして、ウリナラこそは
万世一系ツングースの末裔ニダ!とかいって、象徴皇帝として愛親
覚羅姓の誰かを迎えて「後満州国」を国号にしてしまう、という策略を
とったほうが良かったのかもしれませんw
中国につぶされるのは目に見えてますが。
- 118 名前:阿木林:2004/01/18(日) 10:12 ID:0jqZB4UM
- 三等介音/i/と四等/j/を区別する必要は、実はないんじゃないか、
と考え中。かなり規則的に子音によってわかれていますし、
少数の喉音由来の四等などは、言語の変遷における層の問題として
扱うべきであると思われます。よって、苦労して分類してみたけど、
すべて介音/i/として扱ってみます。
- 119 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/19(月) 19:-20 ID:SqrVfBi2
- スレを過疎化させてしまった張本人なので、しばらくななしで蟄居します。
今のところ、高句麗語が「ツングース系」であることを言語面から実証するのは、
かなり難しいのではないかと思っています。
明らかに朝鮮語に連なる語彙があり、それらの語彙は日本語へも関連
づけが可能な一方で、日本語とのみ関連づけうる語彙がある。
そして、ツングース諸語と関連づけられる語彙はそれより少ないように
思えます。もちろん、ツングース諸語の形を、女真文字以前にまで
さかのぼって再構することが難しいためであるのも事実なのですが・・・
ギリヤークなどの古アジア諸語、という可能性も疑えるのですが、
数詞などから見る限りは、やはり日本語との関連性から攻めてゆく
のが正攻法なんでしょうかねぇ。
- 120 名前:北京原人:2004/01/20(火) 02:-6 ID:fAVavKa6
- http://droit.juris.hokudai.ac.jp/~shin/08/archive/tushima-simpo.html" target=new>http://droit.juris.hokudai.ac.jp/~shin/08/archive/tushima-simpo.html
朝鮮半島の中国租界(川島真 北海道大学大学院法学研究科教授)から抜粋
朝鮮半島に中国の租界があったという事実、そもそも中国が国外に租界を有していたということは、殆ど知られていないし、また「租界」設置という列強からの「侵略」を象徴するような行為を中国自身が他国におこなっていたということじたい、ある種の歴史観にとっては受入がたく聞こえる。数年前、台湾の中外関係史研究会で「朝鮮半島の中国租界」について発言したところ、殆どすべての参加者が所謂China Townのことであろうとし、「租界」だということを信じようとしなかった。中国自身の租界が海外にあったということじたい、これまでの中国近代史にとってはそれほど馴染みにくいことなのである。
中国の専管租界は、仁川・元山・釜山にあり、そのほか公共租界内に中国租界があるところは甑南浦など多所にのぼった [8]。だが、1910年、日韓併合をおこなった日本は、「日本国内」に租界が設けられていることを認めず、朝鮮における租界撤廃を実施に移した。
1910年8月28日、日本政府は「韓国がこれまで締結していた一切の条約を無効とし、日本と各国が締結している条約のうち可能なものは朝鮮にも適用する」と宣言し、朝鮮総督府は仁川・鎮南浦・木浦・群山・馬山浦・城津の各国租界及び仁川・釜山・元山の清国租界における行政権については、警察権を除いて暫時そのままとする」と頒布した。これは地方行政制度の整備を待って、租界を撤廃するということで、遅くとも1913年4月1日までに租界の行政事務も地方行政に組みこむことが企図された。
日本側の理屈はこうであった。朝鮮に専管租界を有していたのは日本と清(中国)だけである。従って、中国租界については、共同租界ではなく、日本租界に対する処理方法に準じたのである。共同租界の中国居留地部分については議定書に基づいて処理するとのことであった。総領事は、併合前であれば朝鮮における日中両国人の地位は同じだったが、今は日本人は本国人となり、中国人は外国人である。従って、外国人と本国人を同列に扱うのはナンセンスであると反駁する。
租界撤廃交渉をめぐる日中交渉は、珍しいことに日本側の完全譲歩で幕を閉じた。この交渉過程で明らかになるのは、中華民国が自国民保護に執着しているという事実、そして国家の体面に拘っている姿であろう。だが翻って19世紀後半の「宗主と主権」の関係から見れば、ここでは主権が強調され、宗主は見られないということになるのだろうか。難しい判断だが、中華民国は朝鮮半島において、列強と同様の地位にあろうとしているということに着目すれば、それを自らが朝鮮より上と考えていると見なすこともできる。また、そもそも朝鮮半島に租界を有しているという事実、またその租界撤廃交渉において、後のセーブル条約の時のように、不平等条約改正に抵触するから、無条件に権益を放棄するといった姿勢は見られないということも、朝鮮半島における特殊地位を暗黙の了解としているとすることもできるのではないだろうか。
- 121 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/20(火) 03:15 ID:C8EIFFQ2
- (´-`).。oO(betsumiya先生の説を娜々志娑无先生に検討して欲しいなぁ)
(´-`).。oO(ここのログをあちらに転載した画坊さん、そう思いませんか?)
- 122 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/20(火) 15:-12 ID:226jXHgo
- 李氏朝鮮が清の植民地だろうがなんだろうがどうでもいいです。
ベツミヤ先生の説というのを寡聞にして知らないのですが、
どういう説なのでしょう?
- 123 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/21(水) 01:14 ID:5Jst5NOM
- >>122
下記のリンクから辿れば議論を把握できると思います。
尤も、リンク先は言語でなく歴史掲示板なので、ご趣味に適うか判りませんが。
ttp://www3.kiwi-us.com/~ingle/trees/trees.cgi?log=&v=38&e=res&lp=38&st=0
- 124 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/21(水) 10:20 ID:iC//utXY
- ありがとうございます。おいしくいただきました。
反マルキストを自称する人に多いんですが、日本文化の連続性という
やつを強烈に主張する一方で、漢字文化を非常に尊重してるんですよ
ねぇ。なにがしたいんだか私にはさっぱりわかりません。
「漢字文化はウリナラが本家ニダ」とでもおっしゃりたいのでしょうか。
とりあえず「邪馬台」を香港人は「ヤーマート」とは読みませんし、
中国語の/wo/は/ngua^/の変化ですから、ドイツ語のヴィーとは
関連のつけようがありません。タミル語説を権威とみなす言語学者
も、存在しません。国語学者ならともかく。
- 125 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/21(水) 11:23 ID:iC//utXY
- あ、まちがえた。ngua^ではなくてnguα。
- 126 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/21(水) 12:-16 ID:iC//utXY
- こんなことはナナシサソ先生も指摘していたはずですが、
高句麗地名データにはだいぶ地域的なばらつきがあるんですよねぇ。
たとえばかつて漢領だった地域には漢語系地名が多かったり、
百済領や新羅領だったところには韓語系地名と高句麗語地名が
混在していたり。
そうすると、純粋な高句麗語を分析するためには、少なくとも現在の
江原道やハムギョン道などの地名を使用する必要があります。
さもないと、その中の韓語系地名によって高句麗語の本来の姿を
見誤る可能性があるからです。
江原道やハムギョン道はワイ系言語が行われていたはずですが、
これらの言語と高句麗の言語は、一応近いものとみなせたのでは
なかったでしょうか。
後の新羅領以北にこそ純粋高句麗地名は残されているのですが、
これは漢語による新羅地名との対象がないため、意味をとることが
そもそも難しいです。
- 127 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/21(水) 15:-4 ID:iC//utXY
- 地域ごとにまとめてみました。現在の道によって分類することは
無意味といえば無意味なのですが。
黄海などでは、明確に漢語地名が多いことがわかります。
京畿
1. 3. 4. 6.-8. 12.-15. 17.-40. 43.-45. 50. 53.-57. 59.-65. 88. 95. 100. 101.
112.-120.
忠北
2. 5. 9.-11. 97.-99. 132.
忠南
16.
江原
41. 42. 46. 47. 49. 51. 92.-94. 96. 102.-107. 123?. 124. 131. 133.-154. 164. 165.
黄海
48. 52. 58. 66.-76. 78.-87. 89.
平南
77. 90. 91.
慶北
108.-111. 155.-163.
咸南
121. 122. 125.-130.
鴨緑以北
166.-197.
- 128 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/01/21(水) 17:18 ID:szSZwxs6
- やっと過去レスを全て読み終え、少し理解できましたのでぼつぼつ参戦致します。
高句麗語、新羅語などはよく分かりませんし、『三国遺事』も持っていませんので
名無しセンセのお手伝いは出来ませんが、当方、一応中国漢語音韻学を専攻してました
し、満洲語もほとんどいないネイティブ並に使えます(というより、マトモに話せる
ネイティブが存在しない。)ので、ちょこちょこおじゃまさせてもらいます。
過去レスを読んで気になったところをひとつ。
『鶏林類事』を『説郛』から引くと言うのはいけません。『説郛』は色々な逸書を集めて
いるので非常に有用な本ではありますが、多くを集めるが故、1つの書物を一巻にまとめ
文章をずたずたにして注釈や序文などを省略しています。場合によっては本文も省略して
います。その上、当時の写本や刊本を無節操に集めているので、校正や校訂などは殆んど
行われておりません。また、『説郛』はその簡便さから色々な版本が出ており、元が良く
ないのでどれも良い版本とは言えません。
私も学生時代、『龍龕手鑑』を『説郛』から引用して森博達セムセに笑われてしまいまった。
『説郛』を使われる時は他にその本を納めた叢書がないかを調べた方がよろしいかと思います。
特に前間恭作氏の論文は良くその辺を考えて調べられているので、それを基礎にされてはと思い
ます。
ま、最近出たと言う論文集が入手できるならそちらの方が断然良いと思いますが・・・。
また、時間が出来ましたら、満洲語やツングース諸語の方を担当したいと思います。
ではでは。
- 129 名前:日語商売:2004/01/21(水) 20:-22 ID:j4xqRNMs
- >>128
どうも初めまして、こちらも中国音韻学を専攻しながら今はなぜか日本語教師で食っている者です。
よろしくお願いします。
『鶏林類事』を『説郛』から引用しているとの点ですが、これはたまたまネットから拾ってきた図版が
『説郛』のものだったというだけで、積極的に選んだわけではないと思います。
それに『鶏林類事』は、他に『古今図書集成』に納められているものがあり、この『古今図書集成』は
清康煕帝の命で作られたものですが、やはり文献からの抜き出しで作られている本ですから
単独では使えません。
では他には・・・ないようです(ぉぃ
あとは朝鮮で作られた『大東韻譜群玉』など、『鶏林類事』を断片的に引用しているものが
あるくらいだそうです。
それでもこれらをつきあわせれば本文校訂ができるのかというと・・・
どちらもおかしなところが多すぎて、簡単にはいきません。
ちょっとした字の異同はたくさんありますし、次のように項目自体が一致しないものすらあります。
『説郛』隼曰笑利彖畿 『集成』鴈曰哭利弓幾
『説郛』餅曰 模做 『集成』粥曰謨做
こうなるとどっちを信じていいのかわからない・・・。
高麗語(朝鮮語)に関する知識がない人が写し継いでいったことも本文混乱の原因でしょうが、
編者孫穆の書いた原本自体がどうも走り書きしてあったんじゃないかと疑わせる箇所もあります。
こういう本ですから、本文校訂には音写部分と一致しそうな語を中期朝鮮語の語彙から探し出して、
誤りと思われる部分をあぶり出すしかないと思います。
前間氏の論文も拝見していますが、安易に本文の文字を『衍文だろう』と切り捨ててる箇所があるものの
朝鮮語に関する該博な知識とそれに裏付けられた考証がありますので、非常に参考になりますね。
論文集は・・・あとで誰かに聞いてみます。
- 130 名前:阿木林:2004/01/22(木) 10:-10 ID:G/g10TEQ
- 自転車さんこんにちは。満洲語に強い方に来ていただいて心強い
限りです。「ケリム」は今のところ、ちゃんとした論文集を参考にしな
くてはと思って停止中です。というかあれをやってもあまり高句麗語
研究の足しにはならないという気持ちもありますし。
基本的にはやはり「集成」を底本として、「説郛」で補っていく形しか
ないんでしょうかねぇ。来月頭にはソウルに行くので、時間があれば
文献を購入してみようと思っています。
ナナシサン先生は今はこのスレには書き込んでらっしゃらないのです
が、またきてくれると思ってます。私も最近はナナシで蟄居していますw
高句麗語の系統をツングース諸語に結びつけることが可能かどうか、
が今の私の主要な関心点です。
現在のところはツングース諸語ともチュルク諸語とも異なる独立した
系統の言語として考えるべきなのでしょうが。契丹語の系統すら
よくわからないのですから(おそらくツングースよりはチュルクでしょうが)
より時代をさかのぼった高句麗語はさらに困難です。
たとえば次のような語彙に注目しています。
高句麗 烏斯含(兎)
オロチェーン tukSaki (tuxhaxi)
ウイグル toSgan
満洲語ではgulmahunと、似ても似つかない形なのですが、
朝鮮語のトッキや日本語のウサギとはいかにも関係ありそうです。
ウイグル語に関して言えば、たとえば
山 taG
鶏 toGu
というのはいかにも高句麗語や日本語(タケ、トリ)と関係ありそう
なのですが、ほかの語彙は絶望的といわざるをえなさそうです。
- 131 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/01/22(木) 15:-4 ID:9vIqhHyw
- >130
亜細亜板でお誘いを頂いたのですが、そのときには前スレがかなり進んでいたのと、
鮭兎氏と阿木林氏のデンパ言語学的な発言が目立ったのでちょっとカキコを躊躇して
しまいました。
今までのやりとりを一通り見ておりまして思ったことですが、高句麗語とトゥングース
語を比較するのはどうしても避けられないことですが、余り語呂合わせや強引な意味の
拡張をするのはどうかと思います。
トゥングース語で一番まとまった資料が手に入りやすいのが満洲文語ですが、満洲語自体
がトゥングース語の中でも南西トゥングース諸語に属し、母音調和や一部多重子音などが
かなり摩滅しており、トゥングース諸語の古形を残していると言うのには疑問です。
旧ソ連から出ていたツィンツィウスの『トゥングース語同源辞典』などがあれば、もっと
詳細なトゥングース祖語まで当たれるのですが、非常に高価な上、現在ではまず入手不可能
ですのでよほどでないと見ることすら出来ません。1992年当時ナウカでXEROXコピー版を
上下巻各2万円以上で売ってました。今ならもうXEROX版ですら・・・。
それからテュルク系諸語についても鮭兎さんが共和国のアナトリア=トルコ語の語彙比較を
しておられましたが、中にはアラビア語やペルシア語からの借用語やアナトリア=トルコ語
のみの語彙まで扱われているように見え、テュルク諸語を扱う際にももともとのテュルク語
祖語もしくはイスラーム以前のテュルク語で検討しなければならないと思いました。
ウラル語については、はっきり言ってそこまでする必要は今はないと思います。
一時、ウラル諸語とテュルク諸語の同源語と言う話題がありましたが、ウラル語比較を専門
にしている人に言わせると、文化接触で全て片付くものばかりだそうです。
また、類型的に似ている部分などもある程度説明がつくそうで、同系とは言えないと
言うのが結論です。
ただ、イヴァノフの提唱したノストラシア語族についてはロシア、フィンランド、ハンガリー
に信奉者が多く、そう言った意図の研究が発表されることもままあります。
中国の最近の研究動向も"中華民族"の構築のためにトゥングースもタイもチベットも
同源としたいような意図が見えて危険です。
とりあえずは、余り手を広げず、名無しさんの残された地名のデータベースと前スレ
で一通りUpされた『鶏林類事』の記載してある漢字群を漢語音韻的に読み解き、朝鮮
語(中期朝鮮語、サトゥリなど)、トゥングーズ諸語(満洲語、オロチョン語、ナーナイ
語など)と対照してみることを続けた方が良いと思います。
漢字の音韻表記も阿木林氏のUpした体系か何かに統一してデータベース化する必要が
あるのではと考えています。
ちょっと、関係ないところで仕切ってしまうようで申し訳ございません。
時間を見つけてぼちぼち検討に入ります。
- 132 名前:阿木林:2004/01/22(木) 18:-21 ID:q4tlothA
- アイゴ〜〜〜〜〜!!ウリはヤッパリ電波だったニダ!
まぁあれはスレを盛り上げるためにやっていたのだと好意的に解釈
してくださいませ。オロチェーン語なら、一応利用できる資料が手元に
ありますが(「簡介シリーズ」ですが)、モンゴル語などの借用語が
かなりあります。だからこれによってトゥングース(と書くべきですね)
の古形がわかるというようなものではないようです。
ウラルとテュルクの同源説も期待できませんか。
イスラーム以前のテュルク諸語というと、やっぱりヤクート語あたり
を参照しないといけないことになりますよねぇ。
「托長」と満洲語の/tokco/ないし/tokso/は、有望なのでは
ないかと思っているんですが、やっぱりダメですかねぇ。
- 133 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/22(木) 19:19 ID:q4tlothA
- ということで、ウリはまた謝罪汁にもどって潜伏します。
とりあえず、高句麗語資料を地域別に分けるところからはじめてみます。
高麗語資料は、高句麗語と結びつく要素がほとんどないということで、
正直もはや興味をそそられないです。中期朝鮮語の勉強にはなりましたが。
- 134 名前:阿呆林:2004/01/22(木) 23:20 ID:JMeePnsI
- 先ほどのカキコから良く考えたんですが、私みたいな毒電波は、
このスレッドにいてはいけない、という結論に達しました。
ナナシサン先生がいなくなってから、信用できそうな人にスレを
お渡しする、という私の唯一の役目を果たすことができましたので、
電波は消えます。このスレッドでなんの功績もない電波な私も、
自転車氏を呼び寄せることができたのだから、これが唯一の功績
となることでしょう。私はロムに徹して、電波じゃないご高説をとくと
拝見することにいたします。
日語先生には、たいへんお世話になりました。
ナフヴァムディス!グマドロプト!
- 135 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/01/23(金) 01:-23 ID:MSGcdzDw
- >132
別にデンパとは言ってません。
ちなみに中国少数民族語言叢書なら蔵語簡志以外全て揃っています。
ただし、実家の書庫ですが…。
トゥングース語のデータベースがロシアのサイトにあるのですが、検索できなくなっています。
ここがフルに使えると非常に便利なのですが…。
http://starling.rinet.ru/cgi-bin/startq.cgi?flags=eygtnnl&root=config&basename=%5Cdata%5Calt%5Ctunget" target=new>http://starling.rinet.ru/cgi-bin/startq.cgi?flags=eygtnnl&root=config&basename=%5Cdata%5Calt%5Ctunget
テュルク語についてですが、ヤクート語は語彙的には古いものを持っている知れませんが、
音韻変化が激しすぎてちょっと使えません。それよりは古代ウイグル語のほうが良いかと
思います。それに語彙の語源や音変化などを考慮すれば現代語でも構いません。
- 136 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/01/23(金) 02:12 ID:MSGcdzDw
- 阿木林すゎ〜ん!
逝かないでぇ〜!
資料のリストアップと言う作業は情報の共有と言う意味ではヒジョーに有益です。
それに高句麗語再構形はいまだあくまで仮説の域を出ていないもの、系統関係すら
つかめていないもの。
私が言いたいのは、最初からあれもこれもと色んなことをやり始めると収拾がつか
なくなって、本体自体もデンパ研究になりかねないと言うことです。
せっかくの資料なのですから、あせらず一緒に吟味して行きましょう。
それに亜細亜板の上海方言俗語やビン南語の音韻論などやりかけの仕事も続行して
頂きたい今日この頃。
- 137 名前:朴月参:2004/01/23(金) 03:-15 ID:v9PTMXXU
- 初めまして。私は朴月参と申します。
私は‘鶏林類事’等について勉強していて、検索で調べてこここに来ました。
日本人の皆様が鶏林類事について御関心があって、嬉しいです。
難しい名前があって、いろいろな経歴がありますね。
私は前、中国音韻学の勉強をしましたが、難しいです。
阿木林さん、日語商売さん、自転車小僧さんもいろいろ中国音韻学のことを知っています。
どうやって勉強しましたか?
自転車小僧さんと日語商売さんは、先生の先生が同じ大学の人ですか?
私は自転車小僧さんの先生の論文も日語商売さんの先生の論文も知りませんが、日本語は読んで分かります。
鶏林類事は誤りが多くありますので、どの本に依るのか、大事です。
友達が論文集をもっていますが、校正がよくわかりません、といっていました。
それで最初、日本の研究を勉強したいと思います。前間氏の後も研究ありますか、
どれがいいですか。では失礼しました。
- 138 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/23(金) 20:19 ID:8YXHLMIo
- >137
パクソンセンニムはじめまして。
78-79で斧折三さんがあげられた参考文献あたりを参照してみては
いかがでしょう。新しい研究は「九百周年」の論文集を参照すると
よいみたいです。音韻学はどうやっても難しいので、気長に取り組む
しかないんじゃないでしょうか。私の場合きっかけは、学研の漢和
中辞典のうしろにある、藤堂明保氏による歴史的音韻変化の解説でした。
出版当時とは学説も変わってきているはずですが、わかりやすく
まとまっているので、今でも参照しています。
- 139 名前:日語商売:2004/01/24(土) 01:-17 ID:owss73Po
- >>134
あうあう、阿木林さんまで消えちゃったら漏れはどうすればいいのよ〜ん!!
ここでの私の態度としては「つれづれなるまま、研究題材未満である心にうつりゆくよしなしごとを
匿名掲示板であることをいいことに電波上等とそこはかとなく書き散らし、
それをたたき台に同好の士とあやしうこそもの狂おしく喧々囂々侃々諤々する」って感じなので、
あまり固いことは言わず、アイディアを出し合う感じでやるのがいいと思っております。
まぁ、あれもこれもと手を広げ始めるとほんとにわけわからなくなりますね。
とりあえず『鶏林類事』については、ある程度リストに作ってあるので、
宋代推定漢字音や本文異同を付けて、半年以内をめどに公表しようかと思っております。
そっちはそれでケリ付けて、何かあったら「電波系大道芸」スレの方に話題をまわし、
こちらは高句麗語地名の探求という本来の目的の方に戻るのがいいと思います。
仕切り厨でスマソ
というわけでROMになっちゃったソンセンニムも早いところ復帰しる!!w
- 140 名前:朴月参:2004/01/24(土) 01:-5 ID:HU.3TCJE
- >138
名無しさんは謝罪汁さん、ありがとうございます。
「九百周年」の論文集は友達から借りて複写を頼みました。
そのとき森教授の論文の参考文献に、前間氏以外の日本の研究が掲載されてなかったです。
前に富山大学の藤本幸夫教授の「古代朝鮮の言語と文字文化」(『日本の古代 14』)や
東北大学の中村完教授の論文を読んだことがあります。どちらも偉大な先生のようですが、
鶏林類事の専門論文がないです。斧折三さんがあげられた参考文献も前間氏以外は韓国人の研究です。
斧折三さんはソウルに住んでいられますか。娜々志娑无先生も一緒にここに帰って来て、いろいろ教えてください。
- 141 名前:日語商売:2004/01/24(土) 01:10 ID:owss73Po
- >>137
朴さんはじめまして。
韓国の某大学で日本語を教えているチョンガーです。w
中国音韻学については、私も>>138さん(つーか阿木林さんでしょw)と同じように、
日本の辞書ですが学研『漢和中字典』の巻末に付いている中国語の歴史についての解説でした。
その後は専門の先生に教わったり、独学したりでした。
韓国だと日本よりも中国音韻学(中国語音韻論)の専門家が大勢いますし、
解説書もたくさん出ていますね。
『鶏林類事』については、高麗の言葉を知らない人たちが書き写していったものなので、
めちゃくちゃと言っていいくらい誤りが多いです。高麗の風俗に関する部分(漢文)のところが、
伝本による本文の違いがあまりないのと比べても、どれほど「方言」に関する部分が
大変なことになっているかわかります。
『鶏林類事』のいくつかの項目については、李朝時代の辞書や文献に引用された部分があり、
そのようなところについては、ネイティブと言って差し支えない人たちがしたことなので、
『鶏林類事』そのものよりも信用できると思います。
日本での研究については・・・前間先生のあと、ちょっとだけあるようですが、
論文集に載っている森博達先生の論文(韓国語)のほかは参照する必要ないと思います。
- 142 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/01/24(土) 06:-10 ID:4DRGISn2
- 朴さんはじめまして。
漢語音韻学は中学時代に西田龍雄先生の『西夏文字』を読んで興味を持ち、大学で
森博達先生から教えを受けました。今はサラリーマンをしてますが、漢語音韻学の
興味は尽きず、いまだにちょこちょこと勉強しています。
>141
>論文集に載っている森博達先生の論文(韓国語)のほかは参照する必要ないと思います。
え、あの方は韓国語は全く出来なかったはず…。恐らく日本語の翻訳でしょうね。
本人に尋ねてみようかな。
>日語商売さん
不用意なカキコで阿木林さんを追い出すようなことをしてしまい申し訳ないです。
時間のある時に満洲語やトゥングース諸語との対照や漢語音韻学での問題点などを
検証していきたいと思います。どうぞよろしく。
阿木林すぁ〜ん!かむば〜っく!
- 143 名前:朴月参:2004/01/24(土) 12:-27 ID:x4zRahRs
- >141〜142
日語商売さん、自転車小僧さん、ありがとうございます。
私は李敦柱教授の『漢字音韻学の理解』で中国語音韻学と韓国漢字音の勉強をしています。
『鶏林類事』のテキストは、「九百周年」の論文集の巻末に、
陳泰夏教授が二十余種の異本で校訂考証していらっしゃいます。
鶏林類字の国際学会での森教授の発表は韓国語だと思いますが、
友達の先輩が出席していらっしゃったので、つぎに聞いて見ます。
森教授の論文の参考文献には韓国語の文献が多く載っていました。
この掲示板で『鶏林類字』の各項目についての個別的な討論がありましたが、とても良い勉強になりました。
阿木林さん、またいろいろ教えてください。
- 144 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/27(火) 20:05 ID:6aTpLNd6
- 森教授は韓国語をマスターされたんでしょうかねぇ。謎。
日本人がその気になりさえすれば、論文を書いたり発表したりする
レベルまで短期間で習得できてしまうのかもしれません。
とはいえ、かれこれ15年は勉強していますが、なかなかマスター
できた、っていう気分になれない言語でもあるんですが。
音韻学についてなんですが、正歯音と以母(喩母)以外で四等が
現れる字って非常に限られているんですよね。それはおそらく三等
の唇音や喉音の声母をもつ字は、介音なしに変化する傾向があり、
その中で介音が脱落しなかったものを四等として扱ったのではない
でしょうか。もちろん、全ての韻において当てはめるのは難しいのですが・・・
(以下、四等介音を/j/、三等介音を/i/と表記)
企 khje 寄 kie > kei
地 dji 泥 nii > nei
規 kjue 詭 kiue > kuei
季 kjui 亀 kiui > kuei
碑 pje 彼 pie > pei
避 bje 皮 bie > bei
鼻 bji 備 bii > bei
標 bjau 表 piau > pεu
秒 mjau 苗 miau > mεu
鞭 pjan 変 pian > pεn
便 bjan 弁 bian > bεn
鼈 bjat 別 biat > bεt
頻 pjen 貧 bien > pen
必 pjet 筆 piet > pet
- 145 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/28(水) 09:02 ID:ajK6e6PA
- 桜チャンネルの高句麗スレにこんなのが。
(以下、転載)
オロモルフ 2003-12-16 00:34:53 No.7469
------------------------------------------------------------------------
荒山徹という韓国に留学した方が、百済問題で見解を述べたあとで、
「以上の見解は、鶏林大学校の黄算哲教授の研究にも教示を得た。黄教授は『中国史としての高句麗、日本史としての百済』〈同大学紀要八十七号〉と題する論文で、韓国史の祖型を新羅一国に限定し、高句麗史および百済史は韓民族史から切り離すべきと提唱しておられる」
と記しておられますが、この論文はどういう内容なのでしょうか?
作家の方なので、これも小説なのでしょうか?
(以上、転載おわり)
そのスレでは結局、誰もしらないようでしたが、どなたか詳細ご存じの方
いませんか?
- 146 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/28(水) 10:-15 ID:IWUu6jQE
- ええっと・・・韓国に鶏林大学校なんてありましたっけ?
なかったらずばり「小説」ということになりますが。
荒山徹さんという小説家はなかなか実力のあるかたらしいですが、
韓国のどの大学にどのくらい留学されたんでしょう?
ヨンデのオハッタンに半年いても留学は留学です。
hwang-san-cheolで検索したら、山のように「黄酸鉄」が出てきました・・・
- 147 名前:145:2004/01/28(水) 10:11 ID:ajK6e6PA
- 検索してたらこんなのが出てきました。元ネタですね
(以下転載)
『桓武天皇の生母問題7』 投稿者:オロモルフ 投稿日:11月 4日(火)12時22分05秒
[9 現在につながる韓国/朝鮮の歴史とは?]
(1)
荒山徹という作家がいます。
新聞社や出版社勤務を経て韓国の大学に留学して朝鮮半島の歴史や文化を研究し、1999年に作家としてデビューしました。
史実を丹念に調べた上で、奇想天外な空想を展開する人で、剣豪小説においては山田風太郎の衣鉢をつぐとさえ思える手練れです。
この荒山徹が、近著『十兵衛両断』(新潮社)の中で、作家の独白として、つぎのような意見を開陳しています。
『また、東洋史学者の岡田英弘氏は、
「朝鮮の民族文化と呼び得るものが成立するのは、新羅王国が半島の南部を統一した七世紀後半よりもあとの話である」
と指摘されている。なるほど、史書を繙き、史跡を踏査すれば、朝鮮文化の成立以前に滅んだ百済なる国は、韓国よりも寧ろ日本に包摂されたと見るのが妥当である。領土を除けば、その人材、文化の殆どは日本が受容、継承したからである。したがって百済とは、日本の一構成要素として日本史で扱うのが妥当であって、これを後世の朝鮮、韓国に直結させるのは粗忽な歴史認識ということになろう。とまれ、一族の祖の百済なるを以て宇喜多氏(*)を韓人と決めつけることの、厳として慎まれねばならない所以がここにある。(以上の見解は、鶏林大学校の黄算哲教授の研究にも教示を得た。黄教授は『中国史としての高句麗、日本史としての百済』〈同大学紀要八十七号〉と題する論文で、韓国史の祖型を新羅一国に限定し、高句麗史および百済史は韓民族史から切り離すべきと提唱しておられる)』
(*)宇喜多一族を扱った五味康祐や山岡荘八の小説への反論として書かれている。
(小説の一部にある文章ですので、作者の創作が入っていないか心配ですが、頷ける論旨です)
(余談ながらこの本には、現在反日韓国人がプロパガンダに励んでいる「剣道韓国発祥説」への痛烈な反論と皮肉も書かれています)
(以上、転載おわり)
ちなみに鶏林大学は検索にひっかかりませんねぇw
ヨンデのオハッタンってなんですか?
- 148 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/28(水) 12:-15 ID:Mvf46vFo
- 延世大学語学堂
- 149 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/28(水) 12:-14 ID:IWUu6jQE
- ええっと延世大学の語学堂のことニダ。
日本からの留学生(半分以上はキョッポですが)は、とりあえず
ここで半年くらい韓国語を勉強してから本科に進むことになるニダ。
小説の中とはいえ、立派な捏造記事ですよねぇ。
謝罪と賠償を(ry
いや、小説家の想像力に脱帽です。古賀議員に比べればかわい
らしいもんじゃありませんか。朝鮮史っていうのは日本の小説の
中ではまだまだ掘りつくされていない鉱脈ですから、作家としては
存分に腕がふるえる分野じゃあないでしょうか。
- 150 名前:朴月参:2004/01/28(水) 12:28 ID:AzzItojM
- >144
友達が先輩に聞きましたが、
森教授の学会発表と綜合討論は韓国語で話していらっしゃったと言いました。
ソウルで1年間研修していらっしゃったようです。
音韻学の用語は研究者によって異なり難しいです。
特に、三等・四等と三等韻・四等韻は異なりますから、複雑です。
重紐は三等韻の唇音・牙音・喉音に現れますが、
早期音図ではそれらの声母の三等欄(B類)と四等欄(A類)に出て来ます。
>144で 地 dji 泥 nii
とあるのは、声母が舌音だから、重紐ではないです。
それ以外の組とは異なり声母が舌音ですから重紐ではないです。
また、泥は四等韻の齊韻です。
地は脂韻(去声至韻)ですから泥ではなく、脂韻の尼の誤解かもしれません。
けれども舌音ですから重紐の組ではないです。
>146
鶏林大学校という大学校は知りません。
- 151 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/28(水) 16:30 ID:IWUu6jQE
- あ、本当だ。泥は四等斉韻ですね。「尼」を例にすればよかった。
地 dji 尼 nii(nei)
端、透、定韻で三等韻が現れるのはほとんど「地」一字に限られて
いるのですから、四等として扱われるのはむしろ当然のことだと
いうことになりますよね。ありがとうございます。
- 152 名前:日語商売:2004/01/28(水) 19:-22 ID:Clsi7Sl.
- 重紐については「あったものはあったのだ!」と言い切るのもつまらないので、
いろいろ頭の中でこねくり回していたのですが、重紐のペアが揃って対立している音節って
実は意外と少ないんですよね・・・。
実は四等相当の牙喉音のかなり多くが、漢〜三国時代頃に声母(頭子音)を口蓋化させて
正歯音(chとか∫の系列)になっています。日本や朝鮮の漢字音で語頭にk, g, hなどの子音を
持っているものが現代中国語でj, q, x(チとかシの子音に近い)になっているのと同じような現象です。
(河野六郎先生によれば、これら口蓋化を起こした字は口語的なものが多いそうです)
唇音の場合も、唇の調音によって介音の区別が曖昧になり、
3/4等(B類/A類)の対立がはっきりしなくなった音節があると思います。
ところが、韻図に現れている3等と4等の対立は中世の中国語でも一部残っていたようで、
13〜4世紀の『古今韻会挙要』や『蒙古字韻』には区別が(相当曖昧になっていたけれど)
残っているのです(ほぼ同時代の『中原音韻』では区別が消失しているが、これは方言の違いのため)。
なんで中古漢語で弱まったものが中世まで一部に残っていたかというと、
介音だけで区別される3等:4等の対立が、母音体系の簡略化により、
重紐3等(B類)は純3等韻(C類)と、重紐4等(A類)は純4等韻(直音4等韻)と合流したので、
介音だけで対立するペアが増加しました。
あまりいい例はないのですがだいたい次のような感じです。なお声調は無視しています。
堅(直音4等韻)kεn>kjεn(甄(A類)kjεn と合流)
建(C類)ki∧n>kiεn(蹇(B類)kiεn と合流)
で、これによって3等/4等の対立が強化され、中世まで一部残ったのだと思います。
>>146
う〜む、鶏林大学校って、韓国をなまじ知っている人がかえって存在信じてしまいそうな名前付けるあたり、
荒山氏の半島に関する知識は通り一遍じゃない感じがしますね。
ただ「黄算哲」教授の下の名前、五行を表す扁旁がないし、何か江戸時代の碁打ちみたいだしで、
ちょっと韓国名っぽくないです。
ちなみに岡田氏の指摘は本物。この人、かなり変なことも言っていますが、歴史認識の冷静さは
なかなかで、昔滅んだ国の取り合いやってるどこぞの歴史学者に聞かせたいことも
たくさんおっしゃっていますな。
- 153 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/28(水) 22:15 ID:I/bDqbRM
- 岡田英弘は私も一時期ハマッて読みまくりましたが
各方面に毀誉褒貶ある人のようですね、細部には間違い多いとか。
半島史に関しては私も岡田説にかなり影響されてます。
- 154 名前:朴月参:2004/01/28(水) 23:12 ID:rf2ptv/s
- >151
地字は特殊な例です。
脂韻(去声至韻)は三等韻なので舌音声母は普通は舌上音(澄母)となるはずなのに、
地字は例外的に舌頭音(定母)をもちます。
そのために四等欄に置かれたのだと推測されます。
>152 日語商売さん
現代北京語でも重紐のペアが一部残っています。
脂韻開口去声並母字がそれで、A類の鼻(bi2)とB類の備(bei4)の対立です。
鼻は元来去声字なのに現代北京語(普通話)で2声になっているのは興味深いです。
- 155 名前:日語商売:2004/01/29(木) 00:15 ID:e54H8lAM
- >>153
岡田氏については、以前中国語史でいい加減なことを言ってるのを見たことがあって、
それ以来、彼の「史観」以外は信用しないことにしていますw
>>154
「地」はもう、例外中の例外ですね。
『広韻』などの反切ではたまに舌音(tやnの系列)3等韻の上の字が舌上音(反り舌音のtの系列、
一説には口蓋化した音だともいう)ではなく、舌頭音(普通の舌先音tの系列)のものがありますが、
これは両者がまだ区別されていない、少し前の発音の名残である場合がほとんどです。
ところがこの「地」だけは、そういう解釈ができません。現代語の発音(di4)から推定できる
中古漢語の発音も *di ですし(舌上音ならば現代語では zhi のような発音になるはず)、
また中古漢語の音韻体系の中でも、規則的な音を持つ「緻」という字(音節)があるからです。
いったいなんでこんな音節が現れるのか考えたことがあるのですが・・・だめですたw
*dei のような音から主母音がなくなって(あるいは狭くなって)できたと考えたのですが・・・
いい証拠がありませんでした。
現代北京語でも止摂唇音では、だいたいA類が -i、B類が -ei で現れますね。
B類では唇音の影響でu介音が現れて、 -ui>-ei になったのに、A類ではそうなりませんでした。
「鼻」は『中原音韻』で「去声作平声」という変な分類をされているはず。
どうもこのころから口語では現代と同じような発音が存在したようです。
- 156 名前:朴月参:2004/01/29(木) 16:-8 ID:Kp6Mp.Ec
- >155 日語商売さん
>「鼻」は『中原音韻』で「去声作平声」という変な分類をされているはず。
どうもこのころから口語では現代と同じような発音が存在したようです。
そうですね。
『中原音韻』で陽平なので、現代北京語と同じです。
なぜ陰平ではなく陽平なのか、興味深いです。
私はこんなことを書くのは恥ずかしいのですけれど、
おそらく、タブーワード(女性器)の某字(現代北京語biの陰平)との
同音衝突を忌避したのではないでしょうか。
止摂開口唇音字は鼻字以外でも音韻演変規律から外れた音形が多いです。
例えば、支韻開口A類幇母の卑字(現代北京語bei1)も。
これもおそらく同様の理由だと考えることができます。
声母・韻母・声調のどれかををずらして同音になることを回避したものです。
男性器との同音衝突を避けて変化した字音もありますね。
音韻史は語彙史と不可分の関係にあります。
- 157 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/29(木) 16:12 ID:3dyvhr22
- 同音回避というのは十分ありうるのですが。
女性器を意味する[尸<穴]がどれくらい古くからある言葉なのかは
わかりませんが、現在の発音は、ピンインでこそ/bi/と書くものの、
幇母ですので/pi1/です。
鼻の古い発音は/bji/ですし、北京語の場合は平声の全濁音は
規則的に有気音になるので、期待される音価は/phi2/なのですが、
なぜか無気音/pi2/になっていますよね。
福建語では/phi~/(陽去声)と発音されています。
古く去声と平声に分けて発音されたのは、確か名詞としての用法と
動詞としての方法で、声調が分かれたためだったと思います。
- 158 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/29(木) 20:28 ID:3dyvhr22
- 訂正
動詞としての方法 > 用法
- 159 名前:日語商売:2004/01/30(金) 00:-1 ID:fNvkH2s6
- この手のはいろいろあるようですね。
鳥をniaoと言うとか(英語のcockが忌避されるのと同じような理由ですねw)、
入をruと読むとか。
日本語だと性的なものの忌避はあまり例がありませんが、「4」を「死」と結びつけて避け、
「よん」を使ったり、部屋番号に使わないとか、
自動車のナンバーに42や49を使わないとか、そういう忌避になりますね。
中国語でも「死」と同音になった「徙」「璽」などは、si3ではなくxi3に不規則変化しています。
韓国語でタブーによる言い換えとかの例はあるでしょうか?
- 160 名前:名無サラム ◆SARAML56:2004/01/30(金) 01:-15 ID:v5.PHHsg
- 言い換えなどは詳しくは知りませんが、韓国でも
「四(サ)」は「死」と同音で縁起の悪い数字のようです。
- 161 名前:朴月参:2004/01/30(金) 01:-10 ID:gTBki.8M
- >159
>女性器を意味する[尸<穴]がどれくらい古くからある言葉なのかは
>わかりませんが、現在の発音は、ピンインでこそ/bi/と書くものの、
>幇母ですので/pi1/です。
発音は同じですね。
>159
そうです。恥ずかしいのですが、鳥がその例です。
韓国語でもやはり四を嫌います。
韓国ではエレベイタでも4階を設置しないビルが多くあります。
- 162 名前:日語商売:2004/01/30(金) 01:11 ID:fNvkH2s6
- あ、そういえば4階を「サチュン」と言わないで、fourだから
「F層」(エプチュン)」と言っているところがあるの思い出しました!
- 163 名前:朴月参:2004/01/30(金) 04:-16 ID:sS/GA952
- >162 日語商売さん
通説によれば、『古今韻会挙要』は中世音の代表と考えられています。
しかし、中世の現実の字音ではなく、伝統的字音を踏襲したという見解もあります。
重紐の反映も現実の字音ではなく伝統の反映と考えます。
日語商売さんの恩師H先生の『古今韻会挙要研究』に対する書評が
貴大学学会誌に掲載されています。
書評を書いているのは自転車小僧さんの大学院時代の恩師S先生です。
(自転車小僧さん、森教授が大阪外大退職後、大学院時代の恩師はS教授ですね。)
H先生はS先生の先輩です。言葉は丁寧ですが、内容は酷評です。
日本では先輩後輩の情はないですか。
- 164 名前:朴月参:2004/01/30(金) 04:30 ID:sS/GA952
- >162 日語商売さん
日語商売先生や阿木林先生の音韻学の知識は深いです。
私は梨大で学びましたが、音韻学は他の大学校の先生の著書で自習しています。
けれども韓国のテキストは水準が高くないと思います。
私はいま放学期間で、朝と夜が反対になっています。
この掲示板を知ってから、日本の音韻学の論文ばかり読んでいます。
日語商売先生はいまも授業がありますか? 大学校はソウルですか?
日語商売先生、阿木林先生、諸位先生、
これからも漢語音韻学をいろいろ教えてください。
- 165 名前:わけあって名無し:2004/01/30(金) 10:-7 ID:d7WhxTUo
- いえいえ、阿木林氏は音韻学は深くないですよ(w
どちらかというと漢語方言学の人なので、余技のような形で
自習しているだけですから。
そのうち中古音のデータをウェブにアップしようと思っています。
韓国のホテルなどでは確かに「四階」がありません。
固有語では/jug-da/といわず/dor-a-ga-si-da/と言ったりしますが、
これは「忌避」の例としてはふさわしくないですね。
北京語などで「今日、明日」などを「今天、明天」というようになったのは
「入」を忌避したからだそうです。「入」と「日」の発音が異なる地方では、
普通「天」や「朝」などには言い換えていませんし、男性器を意味する
言葉がlan-phaなど「鳥」と関係ない地方では、「鳥」は古い発音のまま
です。そういえば「卵」にもそういう意味があるので、「蛋」が使われる
ようになったんでしょうね。
>159
>女性器を意味する[尸<穴]がどれくらい古くからある言葉なのかは
>わかりませんが、現在の発音は、ピンインでこそ/bi/と書くものの、
>幇母ですので/pi1/です。
>発音は同じですね。
韻鏡が作られた時代には一緒の発音になっていたかもしれません。
全濁音が中原語から消失する以前は、鼻は並母であるのに対して、
尸<穴はおそらく幇母であったのではないかと思いますが、
その頃からあった言葉かどうかはわかりません。
福建語の/chi-bai/が同源語であるとするならば、並母であった
可能性もあるわけですが。
- 166 名前:わけあって名無し:2004/01/30(金) 10:-4 ID:d7WhxTUo
- そういえば、「比」という字は白川静先生の本によれば、
女性器をあらわすんじゃありませんでしたっけ。
「牝」などの字形に受け継がれているとかなんとか。
そうだとすれば北京語の/bi1/はかなり古い言葉だということに。
あんまりこんな話ばっかりしていると朴さんにあきれられてしまう
ので、このあたりで。
- 167 名前:日語商売:2004/01/30(金) 12:-22 ID:v9jPVa5o
- >>163
あはは、H先生が誰だかばれてますねw
日本の場合、先輩後輩でも学問については譲らないのがフェアだという意識がありますね。
この場合にはお互い知っている間柄だから、多少厳しいことを言っても人間関係壊れないし、
そういうので遠慮するのはかえって相手に失礼という感覚があるのも事実です。
もちろん、欧米よりは師弟や先輩後輩の感覚が強いので、そちらに比べれば遠慮する気持ちが
強いし、そういう人間関係を批判されることもあるのも事実ですが。
ちなみに森先生もいろんなところで論争をしたりけんか売ったりしていますが、
これは多少本人の性格もあるようですw
彼らの学んだ京都大学中国文学科の当時の様子については、日本の岩波文庫『千字文』の
解説に詳しく書いてありますので、もし入手できればお読みになるといいと思います。
>>164
私は現在京畿道の某都市にある大学で日本語を教えておりますが、
現在冬休み中で日本に帰国しております。
熱心に勉強するのはいいのですが、あまり昼夜逆転すると体に悪いのでほどほどに。
こちらこそいろいろ教わることが多いと思います。これからもよろしくお願いします。
>>166
そういう説もありますね。亡母という意味の「妣」もその系統とか。
中国語の口語語彙には規則的音韻変化に抗った語形がいくつも残っていて
「大」「他」「那」がduo,tuo,nuoではなくda,ta,naなのとかがその例です。
「また」の意味で使う「也」も語源的には「亦」ですが、中古漢語のyekという音が
「亦」の読音としては中世までにyiと変化したのに、口語では韻尾をなくしたyeという形で
残ったので、そのように読む字を宛てたようです。
極端な説では「〜の」の意味の「的」も「之」の上古漢語形ty∂から来ているというのまでありますw
この間出てきた「地」も、古い形の残った語彙なのかもしれません。
そういうの考えると、女性器の意味のpiも、相当古い言葉だというのもありそうですね。
- 168 名前:朴月参:2004/01/31(土) 14:-9 ID:9YLYCZSk
- >167 日語商売先生
先週、『鶏林類事』「900周年論文集」を複写するとき、
友達の先輩から借りて、花登教授の『古今韻会擧要研究』と佐々木教授の書評も複写してもらいました。
友達の先輩は中世韓国語専攻で『古今韻会擧要』も研究していらっしゃいます。
その先輩の話や花登教授の著書の「あとがき」で、両教授の関係を知りました。
先輩は国際学会のときcocktail partyで森教授と話をしましたが、
花登教授の著書を高く評価していらっしゃったそうです。
韓国では師弟間の論争はないです。
また先輩後輩間なら感情の対立が深く残ります。
>森先生もいろんなところで論争をしたりけんか売ったりしています
純粋な学問上の論争はいいですが、けんかを売るのは困りますね。
森教授の『日本書紀の謎を解く』は教保文庫にあったので買いました。
「あとがき」と「書紀音韻論」の一部だけ読みました。
学生時代の回想など随筆のようでおもしろいです。
>彼らの学んだ京都大学中国文学科の当時の様子については、
花登先生と同じ大阪外大で音韻学を学んだのではないですか?
機会があれば読んでみます。ありがとうございます。
京畿道の大学校ですか。ソウルに近く、日本と往来するのも便利ですね。
>「また」の意味で使う「也」も語源的には「亦」ですが、
『説文解字』によれば、「也」字はタブーワードの象形とのことです。
この話題はこれが最後です。
今日の夜はmeatingがあるので、いまから昼寝をして、健康的な生活をします。
ところで、日本では昨年7世後半の奈良県の遺跡から吏讀の木簡が出土したそうですね。
詳細な情報がありますか?
- 169 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/31(土) 15:28 ID:XfN6jbH2
- 「地」には斉韻の発音、/*dei/(第と同音)もあったようです。
いずれにせよ、口語的な語彙であったため他の字よりも*ei>i
に変化するのが早く、その違いが等の違いとして現れている
と考えればよいのではないでしょうか。
「〜の」という意味の「的」は宋・元の時代には「底」と書かれて
いたそうです。この二つの発音は宋代では同音で/*ti∂i/です。
「之」の読書音がどんどん変わっていっても、白話音が保守的で
あまり変化せず、とうとう別な字が当てられてしまったということは
十分ありうると思います。
「也」については蛇の象形であるという説もありますよね。
[虫也]は「蛇」の異体字ですし。2003年7月に奈良で発見された
木簡なら、吏読と関係があるかどうかはわかりませんが
http://osaka.yomiuri.co.jp/nara/hakkutu/2003/030727b.htm" target=new>http://osaka.yomiuri.co.jp/nara/hakkutu/2003/030727b.htm
に画像があります。8世紀のものですね。
http://www.nabunken.go.jp/Open/mokkan/mokkan2.html" target=new>http://www.nabunken.go.jp/Open/mokkan/mokkan2.html
に、「奈良文化財研究所木簡データベース」がありますが、
新しく発見されたものはまだ検索できないみたいです。
- 170 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/01/31(土) 16:-26 ID:XfN6jbH2
- ちょっと矛盾したことを書いてしまいました。
「地」については口語語彙だから音韻変化が早く、
「之」については白話音が保守的で変化しなかった、
というのは矛盾していますね。
おそらくは、白話音と文言音の乖離が進む中で、白話音は
声母については保守的に、韻母については革新的に変化して
いったのではないかと思います。もっとも文言音と白話音が
乖離していると思われるのは福建語アモイ方言ですが、
上に述べたような特徴は見られると思います。
とはいえ、白話音の韻母もかなり複雑多様で、上古音の体系を
反映していると見られる部分も多いのですが。
- 171 名前:朴月参:2004/02/01(日) 13:-17 ID:BvZIYGLc
- >169
名無しさんは謝罪汁さん、ありがとうございます。
「奈良文化財研究所木簡データベース」で調べました。
石神遺跡(7世紀後半)の「十二刀」という表記かも知れません。
「刀」は穀物などの量を示す「升」の吏讀です。
『鶏林類事』にも出てきます。「升曰刀(音堆)」です。
これは李基文先生の「鶏林類事再検討」や『900周年論文集』の論文が詳しいです。
正倉院文書の新羅文書(佐波理加盤につけられたもの)にも出てきます。
「上米四斗一刀」等。これは南豊[金玄]教授の『吏讀研究』が詳しいです。
- 172 名前:わけあって名無し:2004/02/03(火) 11:-12 ID:fLAmwklI
- なるほど。「刀」は「斗」ではなく「升」なんでしたっけ。
現代語では/doe/ですから、「音曰堆」にも合致しますね。
- 173 名前:日語商売:2004/02/04(水) 00:07 ID:9uETusmU
- ちょっと現在母校の方で資料収集しております。
一日3〜4時間もマイクロフィルムを見続けると目も体も心も疲れますw
>>168
あ、ちょっと勘違いが混じってしまいましたね。
正確には京大中文を中心とした「均社(いんしゃ)」という秘密結社のような名前(wの
中国音韻学研究会のことでした。
森先生が「けんか売っている」と言ったのは、自分の書いたものから無断引用されたような記述が
ある雑誌に載ったことがあって、それを書いた人に謝罪を要求する意見広告を、
その雑誌に見開き2ページまるまる使って載せたことがあり、そのことを誇張して言っただけですw
誤解を生むようなことを書いてしまい申し訳ありません。
『日本書紀の謎を解く』は当時各方面で非情に高く評価された名著ですね。
「書紀音韻論」の部分だけでも是非精読されることをおすすめします。
>>169
「地」のdeiという発音は『集韻』に載っていますね。
ビン語の方言にはこちらを祖形とする方言形が残っているところがあるそうです。
これが不規則変化した理由についてはいろいろ考えているのですが、
ei>iとなる変化の例が中古以前から資料にちょっと見られるので、そういうものの一つかもしれません。
あるいは上古漢語で de あるいは di のような形をしていて、それがそのまま残ったとか。
もう一つ可能性を述べると、文法的性格の強い機能語に、通常とは違う変化をするものが多いのは
言語学の常識ですが、もうひとつ、よく使われる語彙は変化を受けにくい、という傾向も
言語には一般的にあります。
例えば英語では i, e, y の前の g は j のように発音しますが、get や give はそうなっていないとか。
「地」もあるいはそういうものの一つで、上古漢語の *d は介音 i の前で dzy (英語の j のような音) に
変化しているのに、そうならなかった可能性もあるのではと思います。
関係ないけど現代北京語の「この」を表す「這」も、「之」か「是」が不規則変化したものかも。
>>171
おお、「升曰刀」ですね。これは高麗の風俗を記したところにも出てきます。
「刀」は toi の to の部分を音訳したものでしょうが、もしかすると、
よく似た形の字でチョウという「刀」の左払いを下から跳ね上げた線にした字があるのですが、
これは量の単位にも用いられる字なので、その意味も含めた表記の可能性もあるのではないでしょうか。
- 174 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/02/04(水) 01:-20 ID:35hgdm82
- >173
長らくご無沙汰しております。
「地」についてですが、確かに止摂の中では浮いた存在です。
「地」は中古音止摂のもので古音十七部の歌部に分類される字のひとつです。
それにベトナム漢字音では"đia"と"-a"の主母音を持ちます。同じようなものに
「義」"nghia"と言うのもあります。
「地」や祭韻系の字は上古音まで遡って検討する必要があると思います。
- 175 名前:わけあって名無し:2004/02/04(水) 10:-18 ID:3xrd9fcc
- 以下、ややこしいので北京語の発音はいんちきウェード式で。
「地」の発音については、たとえばアモイ方言では文言音は/ti/、
白話音は/te/ないし/toe/で、斉韻の字と共通しています。
「也」を音符として持つわけですから、古くは/*dia/のような発音
であったと考えることができ、越南音にも合致します。
「義」に関しては、「蟻」のアモイ方言白話音が/hia/であることも
参考になります。「義」の音符は「我」ですよね。
>例えば英語では i, e, y の前の g は j のように発音しますが、
>get や give はそうなっていないとか。
北京語の給/kei/などがそうですよね。文言音では/chi/ですが。
「這」はわりと古くから使われている指示代名詞ですから、
(確か元代くらいには現れてなかったかな?)「之」や「者」などと
結びつくのではないでしょう。そういえば「他」は契丹語だか
蒙古語の影響で発生した指示代名詞ではなかったでしょうか。
現代ハルハ方言では/ter/といいますが。
古音十七部といえば開母音と陽韻と入声が三角形の対立をなす
という体系ですが、ビン語の体系がまさにそれです。
- 176 名前:わけあって名無し:2004/02/04(水) 10:05 ID:3xrd9fcc
- (確か元代くらいには現れてなかったかな?)「之」や「者」などと
結びつくのではないでしょう。
結びつくのでしょう、のまちがいニダ。
福州方言の韻尾を参考にあげておきます。
実際には文言音の体系がかぶさっているためにきれいな三角形では
ないのですが。
i/u/y/a/ia/ua/e/ie/o/uo/yo/oy/ai/au/oe/ieu/uai/uoi
in/un/yn/an/ian/uan/ein/ien/oun/uon/yon/oyn
ih/uh/yh/ah/iah/uah/eih/ieh/ouh/uoh/yoh/oyh/eh/oh/oeh
- 177 名前:日語商売:2004/02/04(水) 12:-9 ID:bDe0Z/Lk
- >>174
どうもです。
「地」の上古所属韻部ですが、押韻では歌部だけじゃなく支部との例もあり、
それに声符「也」は歌部と支部の両方に現れ、前者は「它」が本来の形とする説もあります
(「也」自体は機能語なので不規則変化?)ので、支部の可能性もあると思います。
王力、李方桂、W. Baxter などの論者はみな歌部所属としていますが(後2人は?付きですが)。
越南漢字音や南方方言に現れる -ia の形は、「地下」の縮約から出たという説もあり、
簡単に証拠に使えないと思います。
現在有力な説では歌部は/*-ai/、支部は/*-e/とされるので、ai〜e の変異があった可能性も
あるのですが・・・。
>>175
ああ、「給」もそうですね。
これも別な語から出たという説もありましたね。
陰陽入の三角形は広東語でもかなりきれいに描けますね。ちょっと解釈が混じるのと、
陰声韻(開音節)で一つ余るのが難点ですが。
- 178 名前:わけあって名無し:2004/02/04(水) 14:-23 ID:3xrd9fcc
- 広東語の場合ですと、-u(-w)韻尾が-m/-pと、-i(-y)韻尾が-ng/-k、
ゼロ韻尾が-n/-tと関連づけることができます。
この三角形は、梅県方言だとさらにきれいに書くことができます。
古い漢語の形を残すものだも、基層のタイ・カダイ語の影響だ、
とも考えることが可能です。
aau-a-aai/aam-aan-aang/aap-aat-aak
au-ナシ-ai/am-an-ang/ap-at-ak
e
ei/eng/ek
iu-i-ナシ/im-in-ingip-it-ik
ou
o-oi/on-ong/ot-ok
eu-eui/eun-eung/eut-euk
u-ui/un-ung/ut-uk
yu/yun/yut
m
ng
- 179 名前:わけあって名無し:2004/02/04(水) 14:-12 ID:3xrd9fcc
- 今の表記は断りなしでしたがイェール式です。
梅県話では、というのは実際やってみたらそうでもなかったです。
記憶違いでした。
- 180 名前:日語商売:2004/02/04(水) 21:27 ID:I1bFzJrQ
- >>178
私の解釈はゼロ韻尾を -k/-ng と、-i を -t/-n に結びつける、上古漢語の韻部分けと同じなのですが、
ei を/-i/、ou を /-u/、i を /-ij/、u を /-uw/、yu を /-yj/ と解釈するなど、
けっこう無理をしているので、阿木もといわけあって名無しさんの解釈の方が良さそうですね。
5母音体系に無理矢理押し込んでいる解釈も見たことがありますが、
空欄が多すぎてヲイヲイと思いましたw
- 181 名前:わけあって名無し:2004/02/06(金) 10:10 ID:3pUX.kso
- エツ語の基層がタイ・カダイ系であるとするならば8母音体系くらいが
基層であると考えたいところですが、せいぜい6母音が妥当なところ
ですよね。yuは中原漢語の影響で生じたとして、i/e/a/o/u/euの
6母音がそうですが、/eu/は歴史的に/io/の変音であるとも考えられ
るので、基層が5母音であると考えることは可能だと思います。
いずれにせよその上に中原漢語の体系がかぶさっているので、
空欄が多くなるのも当然といえます。
漢越音を学習するのに何かよい本はありますか?
東洋文庫から出たあの本は、手に入りにくいし些か高いですし。
まぁ習うより慣れるのが近道なんでしょうけど・・・
漢越音は非常に多くの歴史的な層が入り混じっているため、
一部は上古音までさかのぼることができる、というのも事実なの
でしょう。「漢化」の歴史は朝鮮同様に福建よりも古いですし。
/ra^'t/(とても)など固有語として定着している語彙も
烈、という漢字音から来ているそうです。
漢越音で支摂から/ia/のような形をとる字は、簡単に調べてみた
ところ、地、義、のほかに、離/lia/、匙/xia/、碑/bia/がありました。
これらは「碑」の一例を除き、福州話の白話音では/-ie/という韻尾
をとるものです。碑が異なる形をとることは「層」の問題として解決
できますし、漢越音ではないということも考えられます。
福州話では、支韻の多くが白話音で/-ie/、脂韻と之韻の多くが
白話音で/-i/となります。このような区別を残している「方言」は、
他にはほぼ存在しないので貴重です。漢越音と密接な関係がある
海南話(海口話、文昌話など)でも、大体すべて/-i/に合流して
しまっているようです。
- 182 名前:日語商売:2004/02/07(土) 12:11 ID:ZlIt3szk
- >>181
粤語の面白いところは、他の方言のどこよりも中古音っぽさを残しているところですね。
方言というより、基層言語の上に「文化語」「上位語」として漢語語彙がかぶさっている感じ。
ビン語もそういうところがありますが、方言としてのアクの強さが強い気がします。
漢越音は日本では三根谷氏の以外には関係書がなかったと思います。
中国だと王力、フランスだと H. Maspero がやっていますが、
入手しにくさとか言語のことを考えるとおすすめできませんね。
河野先生の著作集もそうですが、高くておいそれと薄給の身では買えません。
母校の研究室にいた頃はそういう関係の本を公費でたくさん買い込んでいましたが、
韓国に就職してからは閲覧もままなりません。
というわけで、どなたかこの辺りのコピー本を作らせて下さい(タイーホw
あと、漢越音の a の中には内転主母音(広東語だと短い a)の反映もあるのでちょっと注意しないと。
支脂之3韻(これに微韻を加えてもいい)の区別を残している方言は貴重ですね。
かの段玉裁が、どう発音で区別されていたかわからないものかと歯噛みした止摂諸韻の音価を探る
貴重な手がかりですし。
これらの区別を反映しているものといえばあと日本呉音や万葉仮名ですが、
これは脂韻と之韻の区別を残していますから、音韻学研究者にとってはある意味奇跡ですねぇ。
- 183 名前:わけあって名無し:2004/02/07(土) 21:23 ID:rq7ZUpbM
- 明日から数日韓国に滞在するので時間があればキョボ文庫にでも
いってみます。900周年論文まではちょっと時間がとれない模様。
高句麗語に関係する本は以前探したけどめぼしいのは無かったなぁ。
- 184 名前:わけあって名無し:2004/02/12(木) 20:-10 ID:REoxPGgE
- うわ・・・まだ止まっていたのか!
とりあえず「韓国語変遷史」という本を買ってきたのでじっくり読んでみます。
実は韓国では(北朝鮮でも)高句麗語自体の研究ってあまり重視されて
いないような気がします。
資料が極端に乏しいので研究がうまくいかないのと、朝鮮語史にとって
あまりタシにならなさそうなのと、さらに研究すればするほど「高句麗語
は朝鮮語とはあまり関係がない」という、彼の地の人々にとっては
あまりありがたくない結果が出てくるためではないかと勝手に邪推して
いますが。チェジュ(タムナ)語と結びつけて、さらにアイヌ語までも
視野に入れている研究もありますが、やはり電波の域は出ないようです。
まぁ、どんな学説だって最初は電波と大差ないと思うんですけど・・・
などと吉外じみた発言をしてみるテスコ。
- 185 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/17(火) 12:03 ID:ZkPbMHh2
- すっかり誰からも放置されたスレになったので、リドク文字でも明日っから
貼る予定。
一つ可能性として考えているのは、高句麗語とされる地名の中で、
日本語と関連があると考えられるものが比較的南部に偏っている
ことについて、これは北部の純高句麗語圏?から来たものという
よりは、「倭人」の影響ではないか、とも考えうることです。
「密」がつく地名は、新羅の地域には今でもたくさん残っていて、
多くは訓読で「押-」が当てられているのですが、これが本来
「三-」(ないし「水-」)であるとすれば、高句麗語というより倭語である
可能性が否定できない。
- 186 名前:転載くん:2004/02/17(火) 16:-14 ID:dIp9FTKs
- 372 名前:日本@名無史さん 投稿日:04/02/07 11:13
たしか倭語で解釈できる高句麗語地名は、安本美典氏の地名比定によると、
「半島中部だけに分布し、北部や南部には存在しない」はずですが、一定の蓋然性が認められますか?
もし仮にそのような命題が妥当だとすると、
いわゆる「倭語と近縁な高句麗語」というのは高句麗の発祥した地域の
「本来の高句麗語」ではない可能性が高くなり、一口にはいえない
さまざまな多様な仮説をよびおこすことになりそうなんですが。
373 名前:日本@名無史さん メェル:sage 投稿日:04/02/07 14:02
>>372
安本美典氏の地名比定は不完全だよ。
北部は新羅領にならなかったから三国史記地理志の新羅九州の郡県リスト
に入ってない。だから安本美典は調べた上で「北部にはみられない」と
いっているのでなく、そもそも北部は調べてない。三国史記地理志の末尾
に一時唐領になった高句麗北部の地名リストがある。これは数が少ないの
で統計的に意味をもちうるかという問題はあるが、日本語と関係ありそう
な地名は実数が少ないだけで率(割合)からいうとむしろ中部より北部の
方が多い。
(半島南部は、そもそも高句麗領になったことはないのだから、日本語との
関連ありそうな地名はなくても当たり前。こちらは安本説のままで問題ない)
- 187 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/17(火) 16:11 ID:ZkPbMHh2
- 転載ありがとうございます。
ソンセンニムの地名データを見ればわかるように、
「北部」つまり今でいう中国東北部の高句麗領には、倭語と近い
地名は存在しなさそうです。そのかわり、忽に代表されるような
ツングース語に近い地名はたくさんあります。
南部の場合、一貫して新羅領の地域には「密」で始まるような
地名がかなりあります。この「密」だけをもって倭語地名とすることは
できませんが、おそらく安本説は半分正しく、半分正しくない。
つまり、南部の非高句麗地域にも倭語で解釈しうる地名がかつては
あって、それが新羅語や百済語の影に隠れているのではないかと思います。
- 188 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/17(火) 18:-15 ID:dIp9FTKs
- >いっているのでなく、そもそも北部は調べてない。三国史記地理志の末尾
>に一時唐領になった高句麗北部の地名リストがある。これは数が少ないの
>で統計的に意味をもちうるかという問題はあるが、日本語と関係ありそう
>な地名は実数が少ないだけで率(割合)からいうとむしろ中部より北部の
>方が多い。
↑32個の地名がありますね。
ななし先生のリストでは日本語関連を疑い得るものが
かなり含まれていたようですが。
- 189 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/17(火) 19:-4 ID:ZkPbMHh2
- あまり元データをみないで書いてしまいました。
※鴨緑水以北未降十一城と※鴨緑以北逃城七 などで利用可能なものを
列記してみました。
166 北夫餘城州ハ、本助利非西ナリ。
167 節城ハ、本蕪子忽ナリ。
168 豊夫城ハ、本肖巴忽ナリ。
169 新城州ハ、本仇次忽{或イハ云フ/2敦城ト/1}ナリ。
170 [禾兆]城ハ、本波尸忽ナリ。
171 大豆山城ハ、本非達忽ナリ。
172 遼東城州ハ、本烏列忽ナリ。
176 安市城ハ、旧安寸忽{或イハ云フ/2丸都城ト/1}ナリ。
181 甘勿主城ハ、本甘勿伊忽ナリ。
184 国内州{一ニ云フ不耐。或イハ云フ/2尉那ー城ト/1}
185 屑夫婁城ハ、本肖利巴利忽ナリ。
186 [木+汚-シ]岳城ハ、本骨尸押ナリ。
188 チ城ハ、本乃勿忽ナリ。
190 牙岳城ハ、本皆尸押忽ナリ。
191 鷲岳城ハ、本甘弥忽ナリ。
192 積利城ハ、本赤里忽ナリ。
193 木銀城ハ、本召尸忽ナリ。
194 犁山城ハ、本加尸達忽ナリ。
195 穴城ハ、本甲忽ナリ。
196 銀城ハ、本折忽ナリ。
197 似城ハ、本史忽ナリ。
なしかに、この中にはタケですとかナマリなど、倭語との関連が
強い語彙が含まれていますね。ただ、これらの語彙は日朝共通
語彙に含まれるものでもあるのですが・・・
高句麗語から韓語や倭語に入った語彙、と考えたほうが自然
ということになりますね。
これら語彙から見る限りは、やはり「半島南部の語彙と倭語の
関連性が強い」というのは誤りということになります。
ありがとうございました。
- 190 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/17(火) 19:-1 ID:ZkPbMHh2
- ついでにいうと、有名な三、五、七、十が含まれる地名は、
江原、京畿、黄海などに分布していますね。
なかなか一筋縄ではいかないです。
- 191 名前:日語商売:2004/02/17(火) 22:04 ID:TtLCZHE.
- どもおひさしぶりです。
昨日韓国に戻ってまいりました。
まだ資料関係は日本から送っている途中なのですが、ぼちぼち議論に加わりたいと思います。
- 192 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/18(水) 17:49 ID:utktfN.E
- 地域的な偏差があるか、と思って資料をよくみてみたんですが、
思ったほどなさそうです(爆
日本語と関係がありそうな「達」なんてのもほぼ満遍なく分布して
いるし。「旦」にくらべて、ほぼ同意語である「押」の分布が北より
である可能性はあると思いましたが確かではありません。
- 193 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/19(木) 19:49 ID:/1I8bmtg
- これは是非ソンセンニムに聞きたかったのですが、
鎌倉初期に成立したという、「二中歴」という史料があります。
この中に、古い韓語とみられる数詞があり、次のようであるそうです。
1.カタナ
2.ツフリ
3.トヲ
4.サヰ
5.エスス
6.ハスス
7.タリクニ
8.チリクニ
9.エタリ
10.エツロ
おそらくはそのままの形で伝えるものではないのだと思いますし、
原文を見たことがないので、どんな形で記載されているのかも
わかりません。多分、渡来人の家庭などで口承で伝わった数詞を
記述しているのであろうと思うのですが。
- 194 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/19(木) 20:05 ID:/1I8bmtg
- 吏読文字の一覧を作ってみます。何かの突破口になれば
阿 β 卩 良 衣-⊥ 3 [a]
悪 [ak]
安 [an]
也 つ 耶 邪 [ja](ヤと読む)
於 方 オ 人/ン [e]
衣 ラ 矣 ム [i]
言 ⊥/二 [en]
餘 亦 ⊥ こ ハ [je]
吾 烏 五 ろ 乎 ノ/ソ 午 午-十 [u]
玉 [uk]
要 西 [ju]
于 優 友 又 [u"]
儒 由 [ju"]
臥 ト [ua]
伊 イ 異 爾 耳 亦 リ 以 已 [i]
印 [in]
加 カ 可 佳 伽 何 [ka]
介 皆 解 [ka(i)]
甘 [kam]
艮 干 翰 [kan]
甲 [kap]
去 育-月 ∠ 一/人 巨 居 虚 許 [ke]
古 口 高 固 故 苦 好 遣 [ku]
骨 忽 [kur]
厚 仇 句 丘 [ku"]
果 曰 ホ 人 [kua]
奇 己 岐 期 只 [ki]
吉 [kir]
奈 那 那-β 尹 乃 内 [na(i)]
奴 又 悩 [nu]
尼 ヒ イ尓 [ni]
多 タ | 茶 [ta]
大 ナ 代 弋 [tai]
旦 呑 [tan]
達 [tar]
- 195 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/19(木) 20:19 ID:/1I8bmtg
- 低-イ 底 ワ/丁 [tje]
丁 [tjeng]
刀 道 都 [tu]
頓 [tun]
豆 頭 斗 4 [tu"]
智 知 矢 地 土 [ti]
羅 四/个 四 个 ゝ 良 [ra]
呂 [rje]
老 路 魯 [ru]
論 [run]
留 流 類 [ru"], [rju"]
里 曰 理 利 禾-ヽ 未-ヽ リ [ri]
吝 [rin]
麻 摩 麼-林 广 馬 尓-ハ 勹 [ma]
方+尓 弥 ム/小 久 ハ/フ [mje]
面 一/ノ [mjen]
牟 毛 [mu]
武 無 [mu"]
未 彌 米 味 [mi]
巴 波 [pa]
保 甫 包 [pu]
夫 富 浮 [pu"]
非 比 卑 [pi]
沙 シ レ 舎 舎-口 人 四 士 [sa], [sja]
西 一 [se]
所 戸 召 素 蘇 助 小 [su], [sju]
首 須 主 朱 周 [su"]
是 ヽ 示 ン 時 日+寸 寸 [si]
- 196 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/19(木) 20:27 ID:/1I8bmtg
- 者 子 [tsa]
注 [tsu"]
之 [tsi]
下 何 [ha]
乎 ノ/ソ ノ 戸 尸 [hu]
ソ/ち 屎 [hi]
只 ハ [-k]
隠 β フ 焉 [-n]
乙 し 尸 [-r]
音 ⊥/ソ [-m]
比 邑 巴 巴-し [-p]
斯 次 叱 七 史 兒 曰/儿 旧 兀 [-s]
次 [-ts]
以上です。
- 197 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/19(木) 20:44 ID:/1I8bmtg
- 訓読によって生じた文字がいくつかあります。
是 ヽ [i]
在 ナ [kje]
飛 ヒ<ー [na], [ne]
臥 ト [nu"]
如 [ta]
加 カ か [te]
等 冬 入 の 月 ホ [te(r)]
火 [pe(r)]
立 ⊥/ソ [sje]
方+尓 ム/小 尓 [kum]
矣 ム ∠ [tei]
突 珍 石 [tur]
谷 絲 [sir]
泉 井 乙 [er]
爲 為 ソ [sa(i)], [ha(i)]
令 个 [sei], [hei]
中 十 [kei], [hei]
以 … つ [ru]
- 198 名前:日語商売:2004/02/19(木) 21:25 ID:2WPAUioc
- >>193
最近ソンセンニムがこちらへいらっしゃらなくなって久しいのですが、
以前同じ質問をしたことがあるので僭越ながら返答いたします。
ご質問の『二中歴』の高麗語数詞は、こちらのスレでもしばらく話題になっていた
『鶏林類事』にみられる高麗語の数詞と比較すると、
よく一致するようなそうでもないような感じです。
1と2は『鶏林類事』の「一曰河屯」「二曰途孛」から推定される
*h∧t∧n (または *h∧t∧nah?、中期朝鮮語ではh∧nah)、*tuβur(中期語 tuur) とよく一致します。
ハ行子音がpまたはf(Φ)だった時期、漢字音などのhの音はカ行で写されたことも考えれば
「河屯」にあたる語が「カタナ(カダナ)」と聞こえて書かれたと素直に考えられます。
問題はその後なのですが、3のトヲ(私の見たものではトヰ)、4のサヰは、
『鶏林類事』の「三曰洒」「四曰迺」や、現代語の ses, nes から考えて、
どうも逆になっているようです。
で、「サヰ」は中期語の s∂i(h) を表していると考えられ、
「トヰ(トヲ)」はおそらく中期語の n∂i(h) を表したのではないかと考えられます。
n∂がどうして「ト」になるのか不思議ですが、現代韓国語には語頭のnがしばしば破裂を伴って
nd のように発音される(たとえば日本語が「ディオンゴ」のように聞こえる)くせがあり、
それと同じような発音が古代にもあったため、古代において濁音が鼻音を伴って発音されていた日本語の
話者には、n∂i が「ドイ」のように聞こえたためではないかと推定されています。
- 199 名前:日語商売:2004/02/19(木) 22:01 ID:2WPAUioc
- つづき
5のエスス、6のハススも、『鶏林類事』の「五曰打戌」「六曰逸戌」や中期語、現代語の形から
考えて、逆転していると思われます。
で、「エスス」は中期語の y∂sщs (6)とよく対応するので良いのですが、
「ハスス」の方は中期語の5をあらわす tas∧s とあまり良く一致しません。
あるいは「タスス」の誤写でしょうか?
7から9までの形はもっと混乱しています。
『鶏林類事』の「七曰一急」「八曰逸答」「九曰鴉好」や中期語、現代語の形から考えると、
8のチリクニが7、9のエタリが8にそれぞれ該当する形と考えられます。
7のタリクニは、3と4、5と6の語形が似ていることから、7と8も似てるはずという意識が働いて、
できてしまった間違いでしょう。
で、「チリクニ」は中期語の7の形 nirkup から考えて、「ディリクピ」のような音だと聞いて記録した
ものと考えられます。ni を「チ」と書いていることについては前レス参照。
最後の「ニ」は河野六郎先生によれば「ヒ」の誤写のようです。
「エタリ」は中期語の8、yetщrp (または yet∧rp) を写したものでしょう。
語末の -rp はよく聞こえなかったのか、日本人はrだけを、中国人はpだけを(答 [tαp])写しています。
9は中期語では ahop ですが、『二中歴』では押し出されてどこか行っちゃいましたw
10のエツロ(私が見たものではエツ)は、『鶏林類事』の「十曰噎」や中期語の y∂r と
一致すると見てよいでしょう。
ツはリの誤写のようにも見えますが、rがドゥのように聞こえたのかもしれません。
- 200 名前:日語商売:2004/02/19(木) 22:52 ID:2WPAUioc
- またつづき
これらの高麗語の数詞がいったいどこから入手された情報かは、全くわかりませんが、
誤写とみられる部分を取り除くと、12世紀の中国人が高麗国に行ったついでにかの地の風俗や
言語を記した『鶏林類事』に現れる数詞とよく一致します。
ですから、当時の半島と交易をしていた人々から聞いた情報を記したものではないかと
私自身は思っています。
『二中歴』は平安末期成立の『掌中歴』(三善為康著、1125成立、現存)と『懐中歴』(現存せず)の
内容を誰かがまとめ直したものですので、これもだいたい12世紀頃の高麗国の言語を反映していると
考えたのですが、あるいは>>193さんのおっしゃるように、渡来系の氏族の家庭に伝承された新羅あたりの
数詞を反映させた可能性も否定できないと思います。
しかし、渡来人たちが土着してはや数百年が経った時期であり、半島との交流の表舞台に彼らが立った
時期もとうに過ぎていますから、この時期には既に半島の言語の記憶や伝承はほとんどなくなっていたのでは
ないでしょうか。
- 201 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/20(金) 11:16 ID:1dDWbai6
- ありがとうございます。かつての倭語ではハ行はパ行に近く発音されて
いたことを考えれば、hをカ行で聞き取ったとしても不思議ではないので
すが、さらに一歩踏み込んで、中世語の/h/が上古語では/k/で発音
されていたという説もあります。
なるべくならば単語が入れ替わった、というような解釈は
避けたいところですが、この場合仕方なさそうですね。
中期語の/n/が/t/で発音されていたことに関しては、「河屯」についても
みられますね。
12世紀の高麗語よりも古い形であるようにも思えますが、慎重に
扱わないといけないようです。
- 202 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/20(金) 21:04 ID:OamgTyFc
- これは自転車小僧さんにおききしたかったのですが、
「欽定満洲源流考」という本に、
「高句麗語の朱蒙は北史によれば善く射るの意味であるが、
満洲語ではそれを卓琳莽阿という。その音は通じるので、
高句麗こそが満洲の源流であると考えられる云々」
という文が見られるそうです。
卓琳莽阿は、満洲語としてありうるのでしょうか?
弓、射る、矢、いずれにせよ満洲語として類似する言葉が分かりません。
善い、は満洲文語ではsainですが、おそらく古くはayaだったのでしょうが。
- 203 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/20(金) 21:10 ID:OamgTyFc
- と思ったら自分で答えがわかりました。
jorin mangga(弓の狙い うまい)ですね。
これに近いプヨ語があり(いわゆる高句麗語とプヨ語は一致しないのでしょう)
さらに、漢人風の姓名の字を当てた、というところでしょうか。
いわゆる高句麗語と韓語の間には方言程度の差異しかない、という
研究もあり、プヨ語とは分けて考えたほうがいいのかもしれません。
- 204 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/20(金) 21:17 ID:KSu6kcdA
- 善く射る者といえばmergenだけどね。
この意味で使うのはもしかしたらモンゴル語だけかもしれないけど。
> いわゆる高句麗語と韓語の間には方言程度の差異しかない、という
> 研究もあり、
よく知らないんだけど、これって
「通訳が見当たらないから同じ言語に違いないニダ」
以上の研究なんでしょうか?
- 205 名前:日語商売:2004/02/20(金) 22:04 ID:KeQwVwVk
- 吏読文字の略し方は見れば見るほど、カタカナと同じ発想だというのがわかりますね。
でも同じ字形がいくつもの音に当てはめられていたりして、整理されていないあたり、
補助符号の域を脱していない感じがします。
まぁ実際の使用では、紛らわしい形を用いないとか配慮があったのでしょうが。
これで全部の音をカバーできるようになっていれば、仮名のようにある程度独立した文字体系に
発展し得たのでしょうが、音節単位では字が多くなりすぎるし、逆に一つ一つの音を表記するという
発想にも至ってないようだし(単音表記は母音の一部と語末音表記だけ)、
漢字を解体して文字を作り出すには、朝鮮語の音節が複雑すぎたのでしょうか。
古代で知られていたと考えられる文字には、あと仏教とともに入ってきた梵字がありますが、
それで古代朝鮮語を表記しようとする企てはなかったのか?と想像したくなります。
まぁあれも複雑な語末音を表記するのには適さない文字体系ですが、
チベットをはじめ、インド周辺の仏教圏の各言語の中には、複雑な音配列も表記できるように
文字を改良したところもありますからねぇ。
やはり仏教よりも中国の影響の方が強かったこと、また仏教自体が中国を経由して伝えられ、
仏教の経典も「漢訳」したものが中心だったことによって、
梵字で朝鮮語を書くという発想までは行かなかったのでしょうか。
- 206 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 11:44 ID:wRD96GQI
- あいた。しまった。リドク文字と書いてしまいましたが、
実際にはイプキョル(クギョルともいう)文字と書くべきでした。
>204
たとえば新羅語地名と高句麗語地名には、共通要素のほうが多い、
という研究があります。で、明らかな地域的違いとしてよくあげられる
のは、漢語の「城」に対して高句麗では忽/*kur/が、新羅では伐・火
/*per/が対応していることなんですが、これすら疑問視されており、
そもそも/*kur/と/*per/は意味する内容が違っていたのではないか、
ということが言われています。すなわち、本来「谷」と「原」のように
意味が異なる言葉に対して、漢語では機械的に「城」をあてて
しまったのではないか、ということです。山がちな高句麗領と、
平地が散在する新羅領の違いを反映しているのかもしれません。
高句麗語と倭語の共通語彙とされているものの多くも、表面的な
類似にのみこだわってしまうと危険なものが多くあるようです。
有名な数詞の語彙に関しても同様で、難隠=七というのはいかにも
日本語とツングース語との共通語彙というふうに見えますが、
これが何らかの語彙の「訓読」である可能性もぬぐえないということです。
五、に関しても弓を于の誤写であると解釈してようやく日本語に多少近い
語形になりますし、十に関してはあまり近いとはいえません。
密に関してはかなり確実といえますが、それすら新羅語地域にも
痕跡が見られる語形です。
「兎」の烏斯含に関しては、烏が「鳥」の誤写である可能性を考慮して
もよいと思います。鳥=*tioと読んで*tioskamとするならば、
ツングース諸語にきわめて近い語形となります。
また、朝鮮語の/t'oski/の語源としても可能性が高くなります。
- 207 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 11:53 ID:wRD96GQI
- >205
仏教系文字として用いられるようになるには、やはりいろいろと
条件が必要なんでしょうね。仏教者による政権が樹立されなく
てはならない、とか。新羅でも確かに仏教が重視されましたが、
仏教よりは漢文化の権威が重視されたでしょうし。
日本の仏教でも梵字がそのまま用いられるよりは、漢字による
音訳のほうが良く用いられていますし、朝鮮でもそうだったのかも
しれません。
日本では五十音の発生において重要な影響を果たしたといわれて
いますが。それでも、イプキョルが仏教と密接な関係をもちつつ
発展したことは注目に値します。すなわち、口語を漢字以外の
文字で書き表す、という発想の根源にはなったのかも知れません。
なお、イプキョル文字も時代が下るにつれて種類が少なくなり、
一音一字に近づいているようなのですが、そこまで発展させるほど
国文化が成熟する前に高麗が蒙古に攻め落とされた、というところ
でしょうか。
- 208 名前:Seosomun:2004/02/21(土) 11:59 ID:X2fUn4oI
- 吏読とはちょっと違うけど、地名や人名で「叱」をパッチムSの
代わりに使ったり、「乙」をパッチムLに使ったりするのは
韓国のオリジナルですよね?
いつごろから出てきたものなんでしょうか?また、上の例の
他にもあるのでしょうか?
石かんむりに乙で「トル」と読んだり、
外かんむりに叱で「ウェッ」と読んだり。
- 209 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 00:11 ID:wRD96GQI
- 朝鮮のオリジナル、ということもないと思いますよ。
漢字で異民族の言語を書き表すときにはよく使われる方法ですから。
時代が違うけど元朝秘史の表記なんかも近いものがあります。
いつ頃から使われるようになったシステムか、ということになると
ちょっと断言が難しいとは思うのですが、かなり古くからあることは
確かです。明日あたり、イプキョルや吏読など、古い韓語の表記に
ついて簡単にまとめてみようと思います。
- 210 名前:日語商売:2004/02/21(土) 00:22 ID:zPalenMk
- >>206
ああ、たしかに口訣というべきですね。あるいは吐とか。
確か河野六郎先生は、高句麗地名と日本語が対応する地域の多くが、高句麗成立以前の
「ワイ[シ歳]」の地域であることから、高句麗語ではなくワイ語を反映している可能性について
指摘されたことがありました。
そうすると日本語と関係が深いのは高句麗語ではなくワイ語ということになってしまいます。
もちろんワイ語については何もわからないので、証明できませんが。
日本語との関係が指摘できる語彙についても、たとえば「買」はミヅとも myr とも似ているわけで、
そうするとこの例は高句麗語と新羅語の共通語彙の可能性もありますからねぇ。
高句麗語で「隠しがたい、目立つ」を nirgup のように言った可能性とか、
あらを探せばいくらでも出てきますね。
高句麗地名の表記に、新羅で表音表記に用いられる字がたくさん見られるので、
吏読や口訣の表記も共通していた→共通の漢字文化をもっていた、という仮説を考えたこともありました。
でもこれは、高句麗地名が高句麗時代に書かれた表記のままであることが証明できないと
成り立たない仮説であって、新羅人が発音に字を当てたならば新羅と同じ表記があってもおかしくない、
むしろ当然のことだということに気づいてボツにしましたw
- 211 名前:日語商売:2004/02/21(土) 00:46 ID:zPalenMk
- >>207
考えてみると中国周辺で儒教文化圏だったところでは、いくら仏教受け入れてても、
インド系の文字は使われていないんですよね。
朝貢体制や中華思想、いろいろ理由はありそうです。
それでも日本でカタカナの成立に仏家が非常に深く関わっているように、口訣の発展には
仏教の影響が大きいのですね・・・。
考えてみれば中国でも、仏教の影響で韻図や音韻学が成立したのですから、
文字から音への注目の原動力になったのは、どこでも仏教ですね!
仏教、特に密教では、真言を唱えるときにはなるべく原音に忠実に発音することが要求されましたから
(それでも勿論母語の制約は大きいのですが)、音に関心が集まるのはむしろ当然のことでしょう。
日本語では音節構造が単純だったので、漢字を用いて日本語を音だけ記述する「仮名」が
非常に発達しましたが、朝鮮語ではそうはいかず、むしろ中国に近すぎたために漢文ベッタリになって、
吏読や口訣は機能語や一部の語彙、語末音を表記するだけにとどまってしまい、
固有の文字の成立には訓民正音制定まで待たざるを得なかったのでしょう。
もう少し時間があって、工夫ができれば、朝鮮の仮名というべき文字体系が出来上がったのでしょうが。
そういえば訓民正音制定の際も、反対派から「吏読で十分だ」という意見が上がったそうで、
これも単に漢字文化を墨守したいというだけではなく、自国で醸成した吏読という文字文化に対する
愛着があったような気もしますね。
漢文に「吐」を付ける習慣自体はずっと後世まで残っていますし。
- 212 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 10:10 ID:wRD96GQI
- >204
スルーしてしまいました。mergejinといえば、モンゴル語で「職業」
の意味にもなりますね。対応する満洲語はやはりma[ng]gaでよい
と思います。「強い、うまい、よく弓を射る」などの意味があり、
村山七郎先生が日本語の「まがまがし」の語源であるとして研究を
していたと思います。(亡くなられたとは聞かないのですがご存命
でしょうか)
高句麗語が韓語より和語に近いものとする根拠は、いくつかの語彙
の類似(その多くが韓語との共通語彙)を除くと、以下の点に集約
できるようです。
1.漢語の「城」に高句麗では「忽」が、新羅では「伐・火」が対応
2.周書異域伝にある「王姓夫余氏 号於羅瑕 民呼為[革建]吉支
夏言並王也」から、支配層と被支配層の言語の違いを想定
3.4つの数詞(三、五、七、十)
1.については先に述べたとおり違うものを表していた可能性が
ありますし、2については、[革建]吉支の日本書紀での訓、
konikisi/kokisiから、*ke(n) kisi(大王)という意味をとることが
できますが、於羅瑕については不詳です。訓の*orikokeから、
*or-「上」というような意味があるのでしょうけど。いずれにせよ、
王の自称と、民による尊称が異なっていただけである可能性が強い。
ちなみに、箕子朝鮮の箕子もこの*kisiを表す言葉でしょう。
中世韓国語では/gyij@/,/gic@/と表記される語彙です。
3.については、五、七、十がいずれも唯一の例であるため慎重に
扱わなくてはなりません。
五谷県 一云 弓次云忽 の弓が誤写でu"を表していたとしても、
*u"sと*ituにはまだ隔たりがあります。
七重県 一云 難隠別 については、日本語の*nanaやツングース
諸語の*nadanによく似ているのですが、地名として唯一の例である
ため、音読字であるのか訓読時であるのか確証が持てません。
十谷県 一云 徳頓忽 についても、語頭の子音が等しいほかは
*to"wo"との共通項はないといえます。「密」も、新羅語地域に
痕跡的に見られる語彙であるため、慎重に扱わなくてはなりません。
そもそも、数詞というのは異なる言語間での借用が激しいもの
ですので、言語の系統を示すには不適切な語彙であるともいえます。
- 213 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 11:13 ID:wRD96GQI
- あと、二中歴の「1=カタナ」については次のような研究があるそうです。
新羅地名で次のような例があります。
星山県 本一利郡 一云里山郡 景徳王改名 今加利県
加利*kariを音読として、一利を、鶏林の「河屯」や二中歴の「カタナ」から
*ka(ten)+riであると分析します。里山、については、同じく新羅地名の
八里県 本八居里県 を引用して、「加里、居里、一利、里、加利」の
全てが*kariないし*keriという音を表しているとします。
そして、郷歌に現れる「星利」(星)という表記から、星を意味する
*kari/*keriという古代韓語が導けるそうです。
古代韓語と中世語との子音の関係は次のようにまとめられるそうです。
k1=k/k'
k2=h
t=t/t'
p=p/p'
n=n
m=m
[ng]=[ng]
r=r
s1=s
s2=[ts], [ts']
s3=h
[j]=[j]
さらに、古代語のt2=中世語のnという対応があるのではないかと
考えています。有声音の/d/であったとするのは、古代語でも
有声と無声を混同しているらしいことから無理がありますが。
- 214 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 11:32 ID:wRD96GQI
- なお、中世語hの音価が古代においてkであったことについては、
かなり証拠が挙げられています。韓漢音の/h/を倭人が/k/
として聞き取ったのではなく、韓漢音で既に/k/と発音されていた
ことがわかります。/s/についても同様のことが言えます。
邯=干、骨=忽=古、洪=恭、荊=驚などの字が混同されている
ことがそれで、高句麗の地名の次の例もあります。
穴口県 一云甲比古次
楊口郡 一云要隠忽次
- 215 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 11:52 ID:wRD96GQI
- 郷歌の表記例はこんな感じです。
善化 公主 主隠 他 密只 嫁良 置古
*[sjenkua kungsju" nim-n nam keseki er-a tu"-ku]
薯童 房乙 夜矣 [苑-草]乙 抱遣 去如
*[matung pang-r pam-ei ar-r an-ku ka-ta]
民是 愛尸 知古如 *[min-i tas-r ar-ku-ta]
三花矣 岳音 見賜烏尸 聞古 *[samkua-ei ur-m pu-sja-u-r tet-ku]
これが仏教文献のイプキョルとなるとこんな感じです。
菩薩リ 成仏ソ尸 未リソ[ヒ<-]七 時十
[菩薩i 成仏h@r anih@n@s tsekyi]
諸フ 三昧七 味し 獲得ソ尸 不ソ尸丁 ノ尸
[mot@n 三昧s mas@r 獲得h@r anh@rtjeng hor]
捨ソ尸 不冬ソ尸丁 ソナ尸入乙
[捨h@r and@rh@rtjeng h@kjengt@r'@r]
退転ソ尸 不冬ソ[育-月]フ入…
[退転h@r ant@rh@kent@ro]
- 216 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 12:45 ID:wRD96GQI
- あ、ティグッをtと書いたりdと書いたりしてるな・・・
急いで書いたもんで。
732年の碑文(一説では552年)に、語順が韓語と同じになっている
漢文があるそうです。これが韓語表記の元祖ともいえます。
格助詞
主格:伊/イ、是/ヽ、亦/こ、リ (*-i)
叙述格:是如/リ|/ヽ| (*-ita, *-irta?)
是良/リ个/リ四 (*-ira)
是良羅 (*-irara, *irera)
リオ|/リ[人/ン]| (*-ieta, *-ireta?)
是遣、是古/リロ (*-iku, *-irku?)
在弥、リ[ハ/フ] (*-imje, *-irmje?, *-kjemje?)
目的格:乙/し、[月兮] (*-r)
関係格:矣、衣/ラ (*-ei)、叱/七 (*-s)
処所副詞格:
良/3、阿 (*-a)
之、衣/ラ、矣、⊥ (*-ei)
中/十、希 (*-kei, *-hei)
良衣、悪之 (*-aei)
良中、阿希、悪中、悪希、也中 (*-akei, *-ahei)
衣中/ラ十、衣希、亦中/⊥十 (*-eikei, *-ikei?)
了 (*-ru)
まだまだ続きます
- 217 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 13:08 ID:wRD96GQI
- なお、一つの音を表すのに複数の字が置かれてるのは、
これらが複数の資料から取られたことにもよるので、
資料ごとにみれば用字はかなり統一しているようです。
なお、弥は全て異体字の[方ム/小]が用いられています。
道具副詞格:留、以、又、… (*-ru)
呼格:阿/卩、良/3 (*-a)
也 (*-ja)
⊥ (*-je)
下 (*-ha)
接続助詞:臥/ト (*-ua)
果/人 (*-kua)
耶 (*-ja)
乃、那 (*-na)
補助詞:隠、焉、者、フ/β (*-n)
个フ/ゝフ (*-ran)
刀、都、置、投、4 (*-tu/*-tu")
沙/シ (*-sa)
火七 (*-pes)
毎如 (*-mata)
語末語尾
動名詞語尾:尸、乙/し (*-r)、隠/フ (*-n)、音 (*-m)
連結語尾:米、彌、弥 (*-mje)
如可 (*-taka)
古、遣 (*-ku)
良 (*-a)
伊 (*-i)
矣 (*-tei)
終結語尾:古 (*-ku)
也、如 (*-ta)
斉、之、哉、節 (*-tje, *-ti?)
羅 (*-ra)
受勢 (*-sjusje)
時勢・時常:内/ヒ<- (*-na)
理、里、[禾-ヽ] (*-ri)
去/[育-月] (*-ke)
在 (*-kje)
加、ホ、入 (*-te)
尊敬:ン (*-si)、賜/勿、[人/土] (*-sja?, *-si?)
白、士巴 (*-sarp, *-sap?)
教 (*-isi)
ヽ (*-i, *-[ng]i?)
其の他:屋/乎、ろ (*-u)
以上です。疲れた・・w
- 218 名前:わけあって名無し:2004/02/21(土) 13:13 ID:wRD96GQI
- なお、13世紀初頭の「旧約仁王経」などでは、
助詞などの部分はほぼ完全にイプキョルの文字に置き換えられ、
かなり統一された表記が用いられています。
これによって現代語を書き表すことも、可能といえば可能です。
そのうち紹介します。
- 219 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/21(土) 20:19 ID:fZyTGxAk
- ・・・わけは聞きませんが、充実したレスれすね。。・゚・(ノД`)・゚・。
- 220 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/22(日) 00:59 ID:Q3DRORYo
- >>212
箕子朝鮮の「箕子」はさすがに完全に漢語でそ
- 221 名前:わけあって名無し:2004/02/22(日) 13:16 ID:nyz85cV6
- 心配かけてしまってずびばせん・・
キム・ドンソ「韓国語変遷史」(ヒョンソル、1992)を読んで面白かった
からここにいろいろ吐き出しているだけでして。
「箕子」はみるからに漢語っぽいんですが、中世語では/kyits'@/という
ような語形で伝わっており、/*kisi/との関係は無視できないものが
あります。「朱蒙」の例と同じように、固有語を漢語風に書いたものでは
ないかと考えています。
- 222 名前:わけあって名無し:2004/02/22(日) 15:17 ID:nyz85cV6
- 以前にちらっと紹介したのですが、福州話における支紙[ウ真]韻に
ついてまとめてみました。関係ない話ですみません。
福州話では支紙[ウ真]韻と、脂旨至韻+之止志韻の区別が、
白話音においてかなりはっきりと残っています。
(以下めんどくさいので支韻、脂韻、之韻とします)
これらの3韻は文言音では、歯頭音と歯上音では[-y]、
それ以外では[-i]に合流しているのですが、
白話音では支韻は[-ie]、脂之韻では[-i]となるものが
ほとんどです。
なお、アモイ話でも少数の支韻字が[-ia]という形をとりますし、
温州話でも[-ei]となるものがいくつかあります。
梅県話などでは、歯頭音の支脂之韻のほとんどが狭口の
ウ[-I]となるのに、いくつかの脂之韻字で[-i]という形をとるなど、
周辺の言語でも支脂之韻の区別の痕跡はみられるのですが、
福州話ほどはっきりしている言語はありません。
例えば、以下のような支韻字がそうです。
支・枝tsie、避pie、離lie、寄kie、移ie etc.
この手の音韻規則にありがちなのですが当然例外はあります。
脂韻でも、脂tsie、地tie、季kieの三字が[-ie]となりますし、
之韻でも、芝tsie、厘lie、里tie、欺k'ie/k'iaの四字が[-ie]です。
ただ、これらは少数の例外として処理してよいでしょう。
地、季は古くは蟹摂の発音もあったようですし、脂、芝は常用字の
支・枝の発音に引きずられた可能性があります。
里tieの本字は「底」であるとしても問題はないようです。
いずれにせよ、中古音で支韻を[-ie]とするのは、まっとうな推定で
あるといえます。
支脂之韻字では、さらに[-ai]という形をとるものがあります。
多くはアモイ語で[-oa]という形をとる字であり、
またその多くは正歯音、歯上音の字です。
支韻では紙tsai、脂韻では指tsai、師・獅sai、
之韻では治t'ai、使sai、駛sai、士tai、事taiなどがそうです。
このうち、治t'ai(陽平)は非漢語語彙の可能性が強いです。
声母の捲舌音が、韻母に影響を及ぼしたためにこのような形を
とったのだろうと思われますが、さらに一歩踏み出すと、
多くは之韻字に現れるので、之韻の古い発音を反映していると
考えることができます。紙、指、師、獅の四字は例外とすべき
でしょう。なお、脂韻の中古音を[-ii]とするのは問題がないとして、
之韻の音値については[-iei]とする説や、[-i@]とする説などが
あります。古い呉音で之韻がオという形をとることが多いため、
[-i@]とする説のほうがやや有力ですが、いずれにせよ、脂之韻の
の差異をはっきりと反映している漢字音体系をもつ言語が、
ほぼ現存しないため、中古音においてもきわめて近い発音だった
のでしょう。
正歯音、歯上音以外には、次の例があります。
支韻:イ寄ai、脂韻:梨lai、之韻:ネ巳sai(邪母)
このうち、梨には蟹摂の発音もありますし、他の二字も例外
として処理してよいでしょう。
- 223 名前:日語商売:2004/02/22(日) 15:34 ID:94ZoRTPw
- >>221
確か全州かどっかで見つかった千字文に、「王」を nimkym じゃなくて kich@ と訓じているのがあって、
これこそが百済語の「吉支」だという話を読んだことがありましたが、
考えてみるとこの語、箕子とも似てますねぇ。
ただこの人名は既に先秦文献に何度も現れていますから、直接につながりがあるかはどうも・・・。
ってわけでいろいろ可能性を考えてみます。
1、他人の空似。
2、朝鮮(最初は遼東半島〜東北部あたりの地名?)にいた異民族(夫餘族?)の
王を示す語が人名として殷周伝説に取り入れられた。
3、逆に、異民族の起源神話に中国歴史上の人物名が取り入れられ、
その名前が一般名詞として受け継がれた。
4、箕子はウリナラ起源(ry
まあ常識的に考えると1、ってことになるでしょうが、周辺民族がその民族や王家の始祖に
中国史上の人物を戴くのはよくあることなので、3、の可能性もけっこうあると思います。
2、も、箕子が朝鮮に封ぜられた話は『史記』に出てきますし、3と全く逆の例ですから
あまりありそうにありません。4、に至っては(ry
- 224 名前:日語商売:2004/02/22(日) 16:41 ID:94ZoRTPw
- >>215-217
口訣のまとめ、ありがとうございます。そうとう定式化した表記になっていたようですね。
機能が違っても同音のものは同じ字が使われていたり、略体が普及していたり。
面白いと思ったのは中期語の請願語尾 -siosie にあたるものが「受勢」と表記されるところで、
例の『鶏林類事』でも同じ語尾を同じ字で書いていますね。
吏読の混入と考えられる「升曰刀」の存在や、漢語と同じ語彙が異常に多いことも考え合わせると、
高麗人が編者孫穆の依頼に応じて発音しただけでなく、文字で書いたり、また編者自身が
文字資料を参考にした可能性も高いと思います。
>>222
福州話にはいくつもの字音の「層」があり、古い痕跡も多数表出しているという話は
よく聞きますが、止摂諸韻の例はその顕著なものなのでしょうね。
[-ai] の例ですが、師・獅sai、使sai、駛sai、士tai、事tai の6字は、中古音の声母が
正歯音2等(捲舌破擦/摩擦音)ですね。
そり舌音の後で一部の韻母が特殊な変化を起こすのは北京語その他の方言にも見られることで、
たとえば帥 shuai とか色 shai(口語)などがよく挙げられます。
同じようなことがある時期の福州話に起こって、それが後世の「層」に大部分覆い隠され、
一部にだけ残った(それでも割合としてはかなり多数)とも考えられますが、
もう一つ、早い時期に介音 i が捲舌性の影響で脱落し、その結果上古音の之部・脂部・微部の
2等韻が皆韻に変化したのと同じ変化をたどったのかもしれません。
之韻の音価は平山久雄氏は -I∂I /-i∧щ/ と推定していますが、実際の発音は -I に近かっただろうとも
述べられています。また音資料などからみると、相当早い時期に脂韻と合流していたようです。
森博達氏は、音資料の細かい分析からこれらの混同が早い時期には脂韻と之韻の舌歯音に限られること、
また『日本書紀』のα群の万葉仮名ではイ甲類に支脂韻A類(少数B類)、イ乙類に之韻が
用いられることから、脂韻と之韻は牙喉音字では区別が相当後まで残っていたと考えています。
- 225 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/22(日) 19:52 ID:/aaRGhfA
- >>223
>3、逆に、異民族の起源神話に中国歴史上の人物名が取り入れられ、
箕子に関しては、そういう事態が起こったのはせいぜい新羅時代でしょう。
魏志東夷伝にあらわれる箕子関係記事は中国人側の解釈かと。
それはともかく、百済語のキチは、
夫餘語の「加」やモンゴル語の「汗」と同語源で「大人・首長」の意味
というのが通説だと思っていましたが、これは古い認識なのかな?
あえて関係しそうなの探せば契丹語の「奇市・奇首」では。
- 226 名前:わけあって名無し:2004/02/22(日) 22:16 ID:nyz85cV6
- http://www.google.co.jp/search?q=cache:uHd_UcoKSU8J:www.fortunecity.com/victorian/twain/1279/linkseng.htm+fortunecity+victorian+1279+%E5%A5%91%E4%B8%B9&hl=ja&ie=UTF-8" target=new>http://www.google.co.jp/search?q=cache:uHd_UcoKSU8J:www.fortunecity.com/victorian/twain/1279/linkseng.htm+fortunecity+victorian+1279+%E5%A5%91%E4%B8%B9&hl=ja&ie=UTF-8
探してたページがググールのキャッシュにあったのではっときます。
もしかしたらノートンがスクリプトに反応するかもなので、
リンクしないほうがいいかもしれませんが。
うちのPCにもノートンさんはいれてるんですが、一応だいじょうぶでした。
- 227 名前:わけあって名無し:2004/02/23(月) 09:49 ID:zsVB6P9o
- 契丹語にはそんな語があるんですか。出典を教えてくださると
助かります。契丹族があまりに漢化が激しかったためかその言語は
漢字によってはほとんど記録に残されず、契丹文字も解読されているとは
いいがたいため、言語に関しては鮮卑語や柔然語よりもずっとわからない
ことが多いようです。
《夷堅志》丙志卷十八に、
『契丹小兒初讀書,先以俗語顛倒其文句而習之,至有一字用兩三字者。
頃奉使金國時,接伴副使秘書少監王補毎為予言以為笑。如
「鳥宿池中樹,僧敲月下門」兩句,其讀詩則約:
「月明裡和尚門子打,水底裡樹上老烏鴉坐」大率如此。
とあるので、SOV語順の言語であることはわかります。
いわゆる「漢児言語(アルタイ語順の漢語)」ですね。
語彙については以下のものが伝わっています。
〈余尚書北語詩〉
夜宴 設罷(奢侈)、
臣 拜洗(受賜)、
兩朝 厥荷(通好)、
情 干勒(厚重)、
微臣 雅魯(拜舞)、
祝 若統(福佑)、
聖壽 鐵擺(嵩高)、
倶 可[弋<心](無極)。
以下の詩は解読できていないようです。
〈[司-口]奉使北語詩〉
押燕移離畢、看房賀拔之、餞行三匹裂、密賜十貔狸。
- 228 名前:わけあって名無し:2004/02/23(月) 09:59 ID:zsVB6P9o
- http://www.fortunecity.com/victorian/twain/1279/royalhouse/xianbei/senbeilanguage.htm" target=new>http://www.fortunecity.com/victorian/twain/1279/royalhouse/xianbei/senbeilanguage.htm
鮮卑語の語彙
皇帝=可寒/*kakan/が記載されていますし、金を表す言葉など、
いくつかモンゴル語に近いものがありますね。
〜する者、をあらわす〜真/*tsin/など。
漢人=染干/*nenkan/は、女真語の/*nikan/に受け継がれている
と考えられます。
あと、匈奴語の語彙
http://www.fortunecity.com/victorian/twain/1279/royalhouse/xianbei/xiongnulanguage.htm" target=new>http://www.fortunecity.com/victorian/twain/1279/royalhouse/xianbei/xiongnulanguage.htm
公主=居次というのは、「キシ」に似ているのですが意味が違うので
関連付けるのはムリそうです。
「箕子」については、漢語から入ったか、韓語にもともと近い言葉があって
それが「箕子」に結び付けられてしまったかのどちらかでしょう。
後者の説のほうが信憑性はあると思います。
- 229 名前:わけあって名無し:2004/02/23(月) 11:59 ID:zsVB6P9o
- 補足
以前にシリンゴル盟出身の若いモンゴル族の人と話していたら、
その人は「契丹」が自分達のルーツだと考えていると言ってました。
いわく、ハルハの人々とはルーツが違うのではないか、と。
ついでに、ハルハよりも自分達のモンゴル語が正しいモンゴル語を
伝えているとも言ってました。ハルハではあまりにロシア語が混ざり
過ぎている、と。
中国の学校ではこういう教え方をしているのかなぁ、と思いました。
モンゴル族の一体性を否定したほうが中国にとっては都合がいいし。
- 230 名前:日語商売:2004/02/23(月) 13:33 ID:kJ1DMeIQ
- >>229
そのうち朝鮮族も、自分たちこそ高句麗の末裔で、百済や新羅の末裔の半島人とは違うとか、
自分たちの朝鮮語が正しい朝鮮語を伝えている、半島ではあまりに英語や日本語が混じりすぎてるニダ!とか
言い出すのでしょうか?
昨今の高句麗中国史問題を考えるとマジで言い出しそうで怖い・・・・・・。
あ、朝鮮族よりも北のあの国が言い出すかw
- 231 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/23(月) 19:25 ID:isX96SSw
- >>227
奇首・奇市については「遼史国語解」にあったと思いますが
うろ覚えなのでちがってたらすみません。
ちょっと検索してみたら「奇首可汗、奇首八部」などありますので
固有名詞だったかも知れませんね。
>>228
>「箕子」については、漢語から入ったか、韓語にもともと近い言葉があって
>それが「箕子」に結び付けられてしまったかのどちらかでしょう。
>後者の説のほうが信憑性はあると思います。
少々意味がわかりませんが・・・
箕子については中国資料も半島資料も一貫して
(漢語から入った)固有名詞としてしか出てきてないように思いますが?
- 232 名前:わけあって名無し:2004/02/24(火) 09:38 ID:cD73DAyk
- 染干に/*nenkan/という発音を振ってしまったのはわれながらいたた・・
*niemkanくらいにしとけばよかった
>231
ありがとうございます。遼史を今度参照してみます。
こちらの書き方がわかりにくくてすみません。
自由連想法でカキコしてますので・・
>箕子については中国資料も半島資料も一貫して
>(漢語から入った)固有名詞としてしか出てきてないように思いますが?
新羅語の/*kisi/は中世語の/*kyits@/ないし/*kyits'@/とは
無関係とすべきでしょうか。私は関連付けるべきだと思ってます。
すくなくとも/*kyits'@/という語形は漢字音からは説明できません。
(誤記である、という可能性もありますが)
また、/*kisi/と同源とするのであれば、非漢語とするほうが合理的です。
「箕子」という表記こそが、中国の古典から引用した当て字と考える
べきではないでしょうか。
- 233 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/24(火) 10:00 ID:sgm3Yqbg
- 崔南善がその説を逝ってただけにやらたトンデモっぽい。
- 234 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/24(火) 13:47 ID:.AuwgO7U
- >>232
>新羅語の/*kisi/は中世語の/*kyits@/ないし/*kyits'@/とは
>すくなくとも/*kyits'@/という語形は漢字音からは説明できません。
>また、/*kisi/と同源とするのであれば、非漢語とするほうが合理的です。
すいませんが、発音記号の部分/*kisi//*kyits@//*kyits'@//*kyits'@//*kisi/
には文献上の通常の漢字表記もつけてくださいませんか?
なにをいってる文章なのか文脈がさっぱりわかりません。
>「箕子」という表記こそが、中国の古典から引用した当て字と考える
>べきではないでしょうか。
もう一度いいますが「箕子」という表記では、固有名詞としてしか使われていないし
“一般名詞としての”首長とか貴人をさす言葉としての「箕子」の用例は
中国にも半島にも存在しないというのが私の認識なんですが。
中国人の固有名詞に対して「中国の古典から引用した当て字と考えるべき」
というのは正直、意味不明で理解できません。
- 235 名前:わけあって名無し:2004/02/24(火) 14:49 ID:cD73DAyk
- まぁそんなかっかされずに。
引用した例は日語先生もあげている「王」の訓としてハングルで
あらわれるものなどですから漢字で書けと言われても無理。
キシは「吉支」として出てきていますね。
箕子朝鮮に関する伝承はモロコシの文献に最初に出てくるの
ですから、それが「王」を意味しているというのはちょっとおかしい
ことになります。これはおっしゃるとおりです。
とはいえ、中世の朝鮮語に王を意味する「キジャ」とか「キチャ」という
言葉が存在したことは事実ですし、新羅語の「キシ」にいたっては、
漢語として認めるほうがムリがあります。
「キジャ」のキはkшiですから、漢字音としてはちょっとおかしい。
中世語の漢字表記かもしれませんが。
「箕子」自体に王という意味があったという説は保留します。
まぁ、「尚書」や「史記」ですら箕子の時代よりも何百年も
あとに編纂されたものなんですけどね。
固有語としては「キチャ」のような語形があり、それは箕子伝説
とは完全に無関係であった、という説に鞍替えしましょう。
これなら問題ありませんよね。
ここの記述でも参考にどうぞ。
http://kr.encycl.yahoo.com/final.html?id=29466" target=new>http://kr.encycl.yahoo.com/final.html?id=29466
- 236 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/24(火) 15:37 ID:WuxA1f9g
- >>235
>まぁそんなかっかされずに。
私の文章、どこか「かっか」してるようにとれる所がありましたかな?
>引用した例は日語先生もあげている「王」の訓としてハングルで
>あらわれるものなどですから漢字で書けと言われても無理。
>キシは「吉支」として出てきていますね。
>新羅語の「キシ」にいたっては、 漢語として認めるほうがムリがあります。
私は現代韓国語には無知ですが、「キシ」もしくは「キチ」という
古い韓語があったのは知ってますよ。
どうしてそういうレスが返ってくるのか理解に苦しみます。
私は「箕子」は固有名詞であるとは逝ってますが
「古韓語のキシの語源が箕子である」などとは考えられないことです。
>中世の朝鮮語に王を意味する「キジャ」とか「キチャ」という
>言葉が存在したことは事実ですし、「キジャ」のキはkшiですから、
>漢字音としてはちょっとおかしい。
それが「王の訓としてハングルであらわれるもの」ですか?それならば理解できます。
>中世語の漢字表記かもしれませんが。
???「王の訓としてハングルであらわれるもの」ではあるが
しかし「漢字表記かも知れない」とはいったいぜんたいどういう意味ですか?
>「尚書」や「史記」ですら箕子の時代よりも何百年も
>あとに編纂されたものなんですけどね。
そりゃそうですよ。でも文脈的に意味をもつ指摘とは思えませんが?
>固有語としては「キチャ」のような語形があり、それは箕子伝説とは完全に無関係
>であった、という説に鞍替えしましょう。これなら問題ありませんよね。
つまりあなたは「尚書や史記の時代に首長を意味するキシ(?)と
いう語があり中国人の方がそれを箕子だと解釈した」という説ではない、
ということですよね?
>ここの記述でも参考にどうぞ。
>http://kr.encycl.yahoo.com/final.html?id=29466" target=new>http://kr.encycl.yahoo.com/final.html?id=29466
残念ながらそのサイトは読めません。ただ、ところどころ読める漢字部分から察するに
私にとって新しい情報はあまり期待できないような気がしますが・・・
- 237 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/25(水) 08:05 ID:Hok8AHd2
- >>203
>と思ったら自分で答えがわかりました。
>jorin mangga(弓の狙い うまい)ですね。
>これに近いプヨ語があり(いわゆる高句麗語とプヨ語は一致しないのでしょう)
>さらに、漢人風の姓名の字を当てた、というところでしょうか。
>いわゆる高句麗語と韓語の間には方言程度の差異しかない、という
>研究もあり、プヨ語とは分けて考えたほうがいいのかもしれません。
それは結局、(高句麗語≒韓語)≠夫餘語
だと言いたいのでしょうか?
途中の論理展開がよく理解できませんが?
- 238 名前:名無しさんは謝罪汁:2004/02/26(木) 12:15 ID:4Lz/0p1.
- 逆に、高句麗語≒韓語を否定する根拠があるなら聞きたい。
地名からの立証が困難なことは、ここまでの議論を理解できて
いるならばわかるはず。
中国朝鮮族の意識については微妙なものがありますよね。
比較的民族意識が強い人で「韓国人と結婚して韓国に住みたい。
そうしないと子どもは中国人になってしまう」という人に
会ったことがあります。ただその人は日本の国立大に留学できる
ようなインテリなので一般的な傾向ではないです。
「韓国人は威張ってて嫌い。金親子は民族反逆者」
というのが一般的な朝鮮族の感想ですね。私の観察だと。
同胞を多数死に追いやった金親子は民族パノッチャ、というのは
朝鮮族の誰もが口にすることです。
ゆえに、もし仮に北朝鮮が中国に併合されるとしても、朝鮮族で
反対する人はそれほど多くないはずです。
将来的にはハムン・ケチョンラインで中韓に分割統治されるんじゃないか
と思っていますが。
抗日戦争や国境内戦において、漢族よりもはるかに団結力のある
朝鮮族部隊が革命の成就を決定した、と中国で教えられているのも
あながちウソとも言えないため、政治への感心は一般的な漢族より
はるかに高いです。国民的歌手の崔健も朝鮮族だし。
- 239 名前:・・・どな:2004/02/26(木) 15:55 ID:1uxkW5yI
- 商王朝に箕子という王子がいて、王権をひろからしめることに力を尽くした、というのが
宮城谷 昌光の『太公望』という小説にありますが、
この作品の原資料にある箕子という存在がこの固有名詞の由来なのでしょうか?
- 240 名前:日語商売:2004/02/26(木) 17:12 ID:pHhE6GSA
- キシについてですが、金芳漢氏は百済語(より正確には百済の民衆語)「[革建]吉支」の吉支 (*kici) と、
新羅の王号「居世干」の居世 (*kyesye〜*kese)、高句麗地名に見られる「王=皆次」(*kaichi) の
類似から、これらの語は三国共通で、ひいてはこの3国ではあまり言語差はなかったのではないか、
と言っているようです。
最後の結論はちょっと飛躍している気もしなくはないのですが、高句麗語の地名に現代朝鮮語につながる
語彙も相当数見いだせることからすると、あんがい通じないほど違ってはいなかったのではとも思います。
光州あたりで出版された千字文にみえて、百済語の名残とされる「王 kщic∧」ですが、
これ中期朝鮮語としてはちょっと変な形なんですよね。陰母音のщと陽母音の∧が同一語根内に現れて。
資料の刊行年代が16世紀半ばで、この時期には語頭音節以外で∧がщに変化していたはずだし、
なにぶん方言での形なので厳密に母音調和が守られていたか疑問なのですが、
それでも、純粋な韓半島の言語なのか疑ってみたくなる形ではあります。
>>239
ちょっと最後の文の意味がとりにくいのですが、箕子は殷周革命のころの人物(紂王の叔父?庶兄?)で
実名は胥余、伝説化しているものの実在の人物であろうと思われます。
宮城谷氏の小説はぱらぱら見ただけなので内容はわかりませんが、おそらく彼に対して
小説の登場人物として相当の肉付けをしてあると思います。
ちなみにあるサイトによれば、箕子伝承が流布し定着したのは3世紀ごろで、
そのころ楽浪郡の豪族韓氏が中国古典の箕子伝承を利用して、
自己の系譜の装飾をはかったことに始まるそうです。
- 241 名前:・・・どな:2004/02/27(金) 11:36 ID:mmzhF91o
- >>240
ありがとうございます。
宮城谷氏の小説は、しっかりとした資料を肉付けしているように感じられるのですが
いかんせんその資料名がわからないし、検証もできない。
それゆえに中途半端な質問になってしまいました。
お詫びしつつ、返信感謝します。
- 242 名前:わけあって名無し:2004/02/28(土) 09:22 ID:CRqcoPBg
- 日語さんありがとうごあいます。
吉支、居西(干)、皆次が「キシ」と同定されていることはしっていた
のですが、具体的な文献が示せずはがゆい思いをしていたところ
です。また「赫居世王」は*perke-nui(明るい世の王)と解釈される
ことが多いのですが、これも誤りではないかと思います。
朝鮮においていわゆる「辺境ナショナリズム」が盛んになった時代に、
ウリナラの祖先を漢土に求めるようになり、韓氏の系譜などから
定着していったのが箕子伝説であると考えられますが、*kisiとの
関係は留保したほうが無難ではありますね。/*kyits'A/の語形に
ついては、母音のこともさりながら激音が現れている現象が興味
深いです。方言ではこのようなことはよく起きるようで、兎/t'okki/
のチェジュ方言形は/t'ots'i/となります。
思うに、「ツングース語≒高句麗語≒日本語」という学説が、
高句麗語の研究において大きく方向を誤らせたのではないかと
思います。日本語と類似する証拠はほとんどがあやふやな
ものですが、ツングースとの類似を示す証拠は、さらに
危なっかしいものです。数詞の七と忽と「朱蒙」くらいじゃ
ないでしょうか。中国の歴史書で紹介されている「高句麗人は
XX人に近い」というような伝聞は証拠にはなりません。
すくなくとも高句麗語の地名をみる限りは、高句麗語=韓語では
なかったにせよ、きわめて近い言語であったはずです。
どんどん韓国人の研究者と同じ意見になってしまうのですがw
高句麗語ではなく、高麗語の語彙の中には女真語と類似するものが
少なくありませんが、借用で説明できるものがほとんどですね。
- 243 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/03/17(水) 19:10 ID:nMr8vsOU
- 全然カキコしなくてゴメンなさい。
最近、『漢達詞典』と言うダフール語の辞書を手に入れた。
ぱらぱらめくっているが、語彙が満洲語ともモンゴル語ともつかない不思議な感じの
言葉で非常に面白い。
- 244 名前:電波浴する名無しさん:2004/04/21(水) 18:32 ID:kLRsuUlQ
- ダフール語って音韻や文法的には満洲語とモンゴル語どっちに近いの?
- 245 名前:あぼーんで反省汁:あぼーんで反省汁
- あぼーんで反省汁
- 246 名前:電波浴する名無しさん:2004/04/22(木) 01:09 ID:ECJ8q3tk
- 朝鮮人がまたふぁびょってるなw
- 247 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/04/22(木) 10:08 ID:4jo11yjE
- よっぽど、つらい目にあったんだろう。こんな無駄な長文書いて・・・
- 248 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/04/22(木) 13:59 ID:4jo11yjE
- 文言の使い方から見ると、結構いい年こいたオッサンだろうに。
- 249 名前:電波浴する名無しさん:2004/04/22(木) 18:38 ID:VpXyD65.
- 煙親父うざい。おまえの存在が許されるのはネタスレだけ。
厨房はスルー。それがわからないなら来るな。
- 250 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/04/23(金) 10:32 ID:rDRGhmVY
- ヴァカ?
- 251 名前:火病する名無しさん:2004/04/23(金) 11:10 ID:Zh2xCsTs
- 金啓?先生亡くなっていたのね。惜しいなあ。
- 252 名前:あぼーんで反省汁:あぼーんで反省汁
- あぼーんで反省汁
- 253 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 254 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 255 名前:火病する名無しさん:2004/04/28(水) 01:16 ID:Vk2dfKO2
- こんなのに粘着されて、自転車小僧氏も大変ニダね。お悔やみ申し上げるニダ。
- 256 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 257 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 258 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 259 名前:電波浴する名無しさん:2004/04/29(木) 22:45 ID:YjbSd38s
- やっぱセンセがいないとねぇ・・
- 260 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/05/01(土) 02:32 ID:igE4N0gI
- >251
え?金セムセがお亡くなりに・・・。『女真語字典』はいまだに愛用してますです。
- 261 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 262 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 263 名前:ミランバ ★:2004/05/02(日) 04:01 ID:???
- 警告です。
次はそれなりの対処をします。
- 264 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 265 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 266 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 267 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 268 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/05/02(日) 15:35 ID:c02uQlmA
- >267
アフォか。
名前に★が入るという意味も分からんヤシは回線切って首を吊れ。
- 269 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 270 名前:火病する名無しさん:2004/05/02(日) 16:58 ID:TRIFETXM
- 私も名前に☆が入る意味がわからない。教えて、つのだ☆ひろ。
- 271 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 272 名前:亜蘭 ★:2004/05/03(月) 00:39 ID:???
- 再警告となります。
それなりの対処をする可能性が大です。
- 273 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/05/03(月) 03:41 ID:5/YxEgCo
- >270
ここ参照
★や◆のついてる名前はなに?
http://info.2ch.net/guide/faq.html#C7" target=new>http://info.2ch.net/guide/faq.html#C7
>272
お手数おかけします。
2chから変な荒らしを連れてきてしまったことをお詫びします。
少しの間出入りを控えますのでよろしく願います。
- 274 名前:亜蘭 ★:2004/05/03(月) 07:26 ID:???
- 削除し忘れがありました ( ̄ロ ̄;A
>>273
出入りを控える必要はないですよ
- 275 名前:ミランバ ☆:2004/05/03(月) 18:22 ID:W5EQNQx6
- >>273 訂正します。荒れるのは困りますので、やはり出入りは控えてください。
>>274はなかったことにしてください。
- 276 名前:ミランバ ★:2004/05/03(月) 21:07 ID:???
- ´,_ゝ`)プッ
騙りにもなりませんがw
これで三度目の警告です。
- 277 名前:ミランバ ☆:2004/05/03(月) 21:31 ID:W5EQNQx6
- >>273 訂正します。荒れるのは困りますので、やはり出入りは控えてください。
>>274も>>276もなかったことにしてください。
- 278 名前:自転車小僧 ◆mI/K76EY:2004/05/03(月) 21:32 ID:5/YxEgCo
- >274,276
いっそのこと荒らしのプロバイダーに通報して実名をさらしてやってください。
こちらもいい加減疲れましたんで、名誉毀損で出ることろへ出てもよいと考えています。
- 279 名前:亜蘭 ★:2004/05/03(月) 22:51 ID:???
- #####-######marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
####-###x###x##x###.ap-US.usen.ad.jp
荒らし行為者のホストです。
#の部分は伏せてあります。
まごいち
- 280 名前:縄文 ◆JtqvTec2:2004/05/03(月) 22:57 ID:uc6TV32k
- また、丸の内か......
- 281 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 282 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 283 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 284 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 285 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 286 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 287 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 288 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 289 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 290 名前:あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 291 名前:火病する名無しさん:2004/05/06(木) 00:06 ID:TU2qLXKo
- てなわけで、もはや情状酌量の余地もないようですので、
こやつらのアク禁おながいします。>管理人様
- 292 名前:亜蘭 ★:2004/05/06(木) 00:17 ID:???
- #####-######marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
またこれですね。
向こうは一時止めました。
一応、記録は取ってあるので
- 293 名前:あっちゃん:2004/05/08(土) 06:50 ID:RfXtQus6
- ◆微笑む仏像の秘密◆
奈良にある微笑みのある仏像は百済から伝えられたものである。
と韓国人・在日は言いたがるけど、当時、中国の南朝で微笑みの
ある仏像が盛んに作られていたことは決して言わない。
当時の半島はまだ儒教が国教になる前だったので、商業活動も活発
で、百済の商人は中国南部沿岸に盛んに出かけて貿易を行っていた
のである。それを指摘してあげよう。
- 294 名前:あっちゃん:2004/05/12(水) 06:15 ID:sVcdIY1s
- 日韓の歴史認識問題で大きな争点になっている日韓併合条約(一九一〇年)について合法
だったか不法だったかの問題をめぐり、このほど米ハーバード大で開かれた国際学術会
議で第三者の英国の学者などから合法論が強く出され、国際舞台で不法論を確定させよ
うとした韓国側のもくろみは失敗に終わったという。
会議参加者によると、合法論は国際法専門のJ・クロフォード英ケンブリッジ大教授ら
から出され「自分で生きていけない国について周辺の国が国際的秩序の観点からその国
を取り込むということは当時よくあったことで、日韓併合条約は国際法上は不法なもの
ではなかった」と述べた。また韓国側が不法論の根拠の一つにしている強制性の問題に
ついても「強制されたから不法という議論は第一次世界大戦(一九一四−一八年)以降の
もので当時としては問題になるものではない」と主張した。
この学術会議は米ハーバード大アジア・センター主催で十六−十七日開かれたが、韓国
政府傘下の国際交流財団が財政的に支援し韓国の学者の主導で準備された。これまで
ハワイと東京で二回の討論会を開き、今回は韓日米のほか英独の学者も加えいわば結論
を出す総合会議だった。
- 295 名前:日語商売:2004/05/27(木) 11:28 ID:KvYP3J2s
- さんざん荒らされたり関係ない書き込みが多数あったりして、
しばらくこのスレから遠ざかっていましたが・・・
そろそろ関係ありそうな書き込みをば。
『鶏林類事』の中に出てくる「豆曰太」の表記のことですが、どうも正確には「吏読」ではなく、
高麗・朝鮮だけで使われた俗字のようです。
半島の農学書に、黒大豆を黒太、黄大豆を黄太、赤大豆を火太、青大豆を青太と言って、
「太」の字は大豆の大に豆を表す点を打ったものだw、という記述があるそうです。
で、この前ホームセンターの穀物売り場を見ていたら、白大豆を「ペクテ(白太)」、
赤大豆を「ホンテ(紅太)」、黒大豆を「ソリテ(ソリは霜の意味?)」と呼んでました。
いまだに生きていた「豆曰太」ってことで。
- 296 名前:カル:2004/05/28(金) 18:21 ID:oQ0Clqdg
- 高句麗語は日本に近いのなら日本人は高句麗人の臣下だったといえよう
もしくは日本人の先祖の一派は高句麗の臣民だった可能性がある
その意味では高麗と日本は親戚関係で直系の高麗の弟が日本かもしれないですね
- 297 名前:火病する名無しさん:2004/05/30(日) 12:01 ID:guc4hvkE
- >>296
儒教に毒されている人間は、何でもかんでも上下関係で見たがるのですね。
- 298 名前:ぴくぽぽでみ:2004/06/10(木) 22:39 ID:Ar1i7oBU
- ど素人ですが、教えてください。
日本書紀や三国志魏書東夷伝、漢書などに、韓半島の地名としてしばしば
「○奚」のような地名が現われますが、この「奚」の意味について何か分かっていることは有りますか?
ここの関連ページのややしさん作成の百済地名の「所非兮県」の項目に
森渓県ハ、本百済ノ所非兮県ナリ。景徳王改名ス。
とあって備考に
※新羅漢字音:森≒所非?;渓=兮
とあります。
またここで議論されている鶏林類事の項目に
渓曰渓
というのがあります。
門外漢ながら「奚」と「兮」の中古音を廣韻で調べてみると、なんとなく似ているような気がするのですが、
もしかしたら古く「渓」の意味で、「奚」のような発音の単語が有ったのでしょうか。
頓珍漢な内容とは思いますが、どなたか手ほどきお願いできませんか。
- 299 名前:& ◆xRu4v/E6:2004/06/11(金) 16:38 ID:3e04qG72
- よくみてみたら「○○兮」は高句麗語地名に多いのですね。
高句麗語地名の「伊火兮県」の項目に
※兮ー〓(兮の「八」がくさかんむり)(東)
※椽ー[木+(ノ/羊)](東)
※「椽」は「たるき」のことだから、高句麗語語形の語末の「兮」は木を意味する語である可能性がある
などと書いて有りました。
木?
- 300 名前:日語商売:2004/06/11(金) 22:46 ID:mBaVmnhA
- >>298
ええと「奚」ですねぇ・・・。
森渓県=所非兮県ですが、森=所非は「森」の字音を直接表したもの(sriem≒sri∂-pfi∂i)とも
考えられますが、むしろ森林を示す語suphを写したものと考えるべきかもしれません。
あと渓=兮は、前者が中古音khei、後者がγeiであり、似ていると言えますから、
意味ありげではありますが、音を写しただけの字をさらに違う字に変えただけという可能性もあります。
「渓」を意味を表すものと考えれば、類似のような意味の語としては「浦」の訓として現れる
kai が、意味・音声ともに一番近い語彙でしょう。これについては過去スレ等で検討しているのでご参考を。
「渓曰渓」(これ自体はたんに漢語語彙を表しただけの可能性が高いのですが)のあとの
「谷曰丁蓋」も、高句麗地名に出てくる *t@n に、
川などを表す意味の kai が付いた語形と考えることもできます。
その他の可能性として、「奚」には「東北の夷の一つ」という意味があるので、中国の中原からは
東北の方に当たる満州〜半島のあたりの地名にそれらの痕跡が残っていると考えることもできそうです。
>>299
298さんと同じ方でしょうか?
高句麗語系の「〜兮」は、日本語のキ乙(木)と比較されることもありますね。
- 301 名前:火病する名無しさん:2004/06/11(金) 23:28 ID:K.IQ8XCk
- >その他の可能性として、「奚」には「東北の夷の一つ」という意味があるので、
>中国の中原からは 東北の方に当たる満州〜半島のあたりの地名にそれらの痕跡が残っている
それは辞書の読み方を誤解してるんでは。
「奚」は南北朝の頃からモンゴリア東部にいた遊牧民の固有名詞でそ。
- 302 名前:日語商売:2004/06/12(土) 03:58 ID:rYIN2RHU
- >>301
_| ̄|○
あう、ご指摘ありがとうございます。
手元にあった『広韻』の記述を斜め読みしてうっかりこんなことしてしまいました。
というわけで>>298さんへのレスの最後2行は撤回して、吊ってきます・・・。
- 303 名前:ぴくぽぽでみ:2004/06/13(日) 11:55 ID:mpuegE1s
- 日語商売さん有難うございます。
読み返してみると分かりにくい書き込みでした。
私自身が十分に消化できていなかったので、ちょっと整理してみると。
漢書:樂浪郡提奚県
三国志:藍奚卑離国、感奚国、狗奚国、冉奚国
日本書紀:散半奚、満奚、麻且奚
その他書記人名に
古殿奚、辛己奚、既殿奚
三国志役名に
殺奚
どれも「○奚」の形で出てくる特徴があります。
散半奚は散半下、草八兮とも書かれ、現地名は草渓となっています。
下=兮=奚で表される音が、古代韓族の言葉で渓なら、理解しやすいような気がしたのです。
というか「奚」の意味はとっくに決着がついている可能性があるかと思いお尋ねしました。
そうではないようですね。
ご回答頂き大変感謝しております。
なお二番目の「木」に関する書き込みも私です。
- 304 名前:夜泣:2004/07/01(木) 21:04 ID:JhtO8HJ.
- はじめまして。ぶしつけですが、お聞きしてもよろしいでしょうか。
過去ログで、百済語は支配層と庶民層では言語が違った、という記述を
見たのですが、これはどんな理由でそのように推定されているのでしょうか?
また、支配層の百済語で、発音までわかっているものはどようなものがあるのでしょうか?
お教えいただければ幸甚です。
- 305 名前:火病する名無しさん:2004/07/02(金) 01:53 ID:IWRTSADo
- 百済語では王のことを二つの言い方があり、
王の自称と庶民が王をよぶ時でちがっている。
その言葉をみると、片方が高句麗語の王と同じで
もう一方が新羅や任那の言葉に似ているとかの理由じゃなかったかな?
過疎板なんで、質問はあげた方がよいかと。
- 306 名前:夜泣 :2004/07/02(金) 17:15 ID:IWRTSADo
- >305
王の読みですか。図書館で少し調べてみますね。
基本的な事の質問だったので、sageのほうがいいのかな、と。
ご返答ありがとうございます。
- 307 名前:火病する名無しさん:2004/07/08(木) 16:55 ID:D4i/xF.w
- 先生帰ってこないんかねぇ
- 308 名前:火病する名無しさん:2004/07/23(金) 19:04
- ソンセンニムも一時復帰らしいので>>304の解説お願いニダ。中国の史書に書いてあったってことニカ?
- 309 名前:火病する名無しさん:2004/07/23(金) 19:19
- http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1010584644&st=188&to=190&nofirst=true" target=new>http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1010584644&st=188&to=190&nofirst=true
- 310 名前:火病する名無しさん:2004/07/23(金) 21:52
- だから、中国の史書にかいてあるよ。
百済では王のことを、国民がよぶ時と王が自称する時ではちがうって。
自称する時の王は高句麗語と同じ。オリコケだったかな?これが夫餘語と推定。
国民が呼ぶ時の王はコンキシ。これが馬韓語と推定。
…っていう話だと思ったがちがってたらすんまそん
- 311 名前:転載くん:2004/07/23(金) 21:58
- 188 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA メェル:sage 投稿日:2002/02/27(水) 23:29 ID:vhm44Awg
本家のさるスレで百済語の話題が出ましたので、諸氏のご参考までに
李基文氏の『韓国語の歴史』から関係部分を抜き出しておきます。デムパ
退治用のコピペネタにでもお使い下さい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
百済語については『梁書』(六二九)「百済伝」に、「今言語服章 略ボ
与2高驪1同ジ」とある。これは多分百済の支配族の言語に関した記述と
思われる。周知のごとく百済の被支配族は韓系に属する馬韓語を使用
したであろうから、かれらの言語が支配族のそれとは異なっていたであろう
ことは想像に難くない。この違いについては『周書』(六三六)「異域伝百済」
条にある「王姓ハ夫余氏 号2於羅瑕ト1 民呼ビテ為ス2[革建]吉支ト1 夏言
並ナ王也……」という記録から、その一端を窺うことができる。この記録は
支配族の言語では王を「於羅瑕」(*eraha)と言い、被支配族の言語では
王を「[革建]吉支」(*kenkilci)と言ったものと解釈される。これは古代に
おける夫余系諸語と韓系諸語の違いを端的に表わすものと言うことができる。
今日残っている百済語の片鱗は、この言語が新羅語と非常に近かった
ことを示してくれる。これは百済において支配族の言語が被支配族の言語
を同化させることができず、ただそれにある程度の影響を及ぼしたにすぎ
なかったことを結論づけさせる。従って百済語は馬韓語の継続であって、
夫余系言語という上層をもっていたことを特徴とすると言い得る。
189 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA メェル:sage 投稿日:2002/02/27(水) 23:32 ID:vhm44Awg
(続き)
百済語資料は古代三国の言語中で最も少ない。「三国史記地理志」がその
主たる資料であるが、訓読名と音読名の併記が稀である。百済語地名の特徴
としては、*pu¨ri夫里 を挙げることができる。例。夫余郡ハ本百済ノ所夫里郡、
陵城県ハ本百済ノ尓陵夫里郡など。これは新羅語地名の「火」(*pс¨r)のような
もので、高句麗地名の「忽」と対照されるものである。この一例から見られる
ように、百済語は新羅語と違って語末母音を保存する傾向があるようである。
後代の記録ではあるが、「熊津」が『竜飛御天歌』にko・ma・nΛ・rΛと現われて
おり、これは百済語の残影ではないかと思う。このko・ma(平声+去声)は中世語
のkom(上声、熊)に対応する古形である。(この対応は声調においてまで完全な
ものである。)この第二音節の母音は、日本語kumaのそれとの一致からも確認
される。
百済語語彙は新羅語(及び中世語)のそれと大体一致する。例えば「石山県ハ
本百済ノ珍悪山県」において「石」を意味する百済語の単語が、*turak(珍悪)で
あったことを推定し得る。(「珍」は訓でturと読む。「馬突郡一ニ云ウ2馬珍ト1」等)
これは中世語のtorh(石)及び現代中部以南の方言形tok(<*tork)に対応する
ものである。一方百済語には*sa沙(新しい)、*m∂rke勿居(清い)、*muraη
毛良(高い)のあったことが明らかになるが、これらは中世語のsai(新しい)、
mΛrk-(清い)、mΛrΛ(棟ムナギ)等に対応するものである。
190 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA 投稿日:2002/02/27(水) 23:33 ID:vhm44Awg
(更に続き)
しかし百済語には新羅語や中世語で発見することのできない、特異な単語の
あることもわかる。百済語で「城」を意味する語が、*kι¨(己、只)であったことは
確実である。例。悦城県ハ本百済ノ悦己県、儒城県ハ本百済ノ奴斯只県、潔城県ハ
本百済ノ結己郡。この語は新羅語にも高句麗語にも見ることのできないもの
である。古代日本語の*kι¨(城、柵)はこの百済語の借用だと考えられる。
終わりに百済語には上に述べた上層の影響として、夫余系の単語のあったこと
と考えられるが、その証拠は明らかでない。「赤鳥県ハ本百済ノ所比浦県」から
*supi(赤〔鳥〕)を再構し得るならば、これは夫余系単語の一例である可能性が
大きい。高句麗語の*sapik∂n、*sapuk(赤い)参考。
(李基文『韓国語の歴史』P46〜8)より
- 312 名前:火病する名無しさん:2004/07/23(金) 22:38
- >>310
どの史書かってことだったんですが・・・
皆様、過去ログの該当個所お教えいただきありがとうございました。
- 313 名前:火病する名無しさん:2004/07/27(火) 05:33
- だから、梁書と周書でそ
- 314 名前:火病する名無しさん:2004/07/27(火) 12:49
- ですから309と311で教えていただいたわけです。
- 315 名前:310=311=313:2004/07/28(水) 01:55
- 310=311=313は同一人物
- 316 名前:火病する名無しさん:2004/07/28(水) 17:41
- ところで飯嶋酋長冊封で来日の折に、陛下が韓国を「かんごく」と発音なさってたのが気になってます。
あれは陛下の読み癖でらしたんでしょうか、それとも本来はああ発音するんですか?
- 317 名前:火病する名無しさん:2004/07/29(木) 04:50
- そんな事実はないだろ
- 318 名前:火病する名無しさん:2004/07/29(木) 09:15
- 陛下 ノムヒョン かんごく でぐぐってみれ
- 319 名前:火病する名無しさん:2004/07/29(木) 15:34
- >>316
古く日本語には「ウムの下濁る」(『ロドリゲス日本大文典』より)と言って、
「患者(カンジャ)」「生(シャウ)ずる」などのように、先部成素の漢字音の
語末がウまたはム(=ン)となっている漢語熟語や漢語サ変動詞は、それ
に続く漢字音なりサ変動詞なりが濁音化するという音法則があったニダ。
これは漢語のウやム(ン)が本来鼻音系の韻尾(η・m・n)に由来するもの
であるため、その影響で後続の子音が有声化したものと推測されるニダ。
そのことは「冷泉(レイゼイ)」「命(メイ)ずる」などのように語末がイであって
も同様の現象が起きるものがあることからも首肯されるニダ。何となれば、
「冷」「命」は日本漢字音では「〜イ」と表記されてはいるけれども、中古
漢字音では母音iではなく、それぞれ本来[lΛη][mιΛη]のように韻尾
がηの語だったからニダ。
ただ、この音法則は時代とともに個別的な理由によって例外が多数発生
したために、どんどん崩れてゆき、今ではせいぜい傾向という程度のもの
になってしまったニダ。で、問題の「韓国」ニダが、先部成素の「韓」がンで
終わる語ニダから、上の音法則に従えば、濁音化して「カンゴク」となっても
何の不思議もない語と言えるニダ。しかるに、ウリの知る限りでは、「韓国」
を「カンゴク」と濁って読んでいた例は見当たらない(「朝鮮国」なら「テウセン
ゴク」と書いた例はある)ニダ。逆に清んで読んでいた例なら、『倭語類解』
(18世紀初頭)という朝鮮で出版された日朝対訳辞書に「kan-ko-ku」と
ハングル表記された例がある(小学館『日本国語大辞典』による)ニダ。これ
は李朝時代の朝鮮を「韓国」と呼んだ最古の例ではないかと思うニダが、
愚案ずるに、「韓国」を音で読むこと自体が江戸時代に生まれた新しい言い
方(古くは「韓国」と書けば「からくに」「からのくに」と読むのが一般的)なので、
例えば「三匹(サンビキ)」に対する「四匹(ヨンヒキ)」のように、古い音法則が
適用されることなく清音のままとなったのではないかと推測されるニダ。
てなわけで、説明がやたらと長くなってしまったニダが、要は、今上陛下の
「韓国(カンゴク)」はやっぱり変!ということニダ。皇室の伝統では「カンゴク」
と濁って読むというならそれはそれで興味深いことには違いないニダが。
- 320 名前:火病する名無しさん:2004/07/29(木) 17:25
- (一応お約束で)誰だか名前もわからない通りすがりの人、ありがとう!
ところで、検索中に出てきたんですが、奈良市の漢国神社(かんごくじんじゃ)、漢国町(かんごくちょう)
というのは、場所柄からしてなにか皇室の伝統と関係あるんでしょうか?
- 321 名前:火病する名無しさん:2004/07/29(木) 23:18
- >>320
それはウリにも何ともわからないニダ。「漢国」も先部成素の「漢」は
「韓」と同じく語末が「ン」ニダから、環境的には連濁を起こしても何の
不思議もない語であることは確かニダ。地名だったからこそ古い音法則
によって濁音化したものを忠実に残したという可能性は高いと思うニダ。
「古語は知名に残る」というのは有名な言語学の経験則ニダからね。
そういう意味では、当今のみことのりにある「韓国(カンゴク)」も、或いは
中世以前の古いものをそのまま残した稀有な例なのかも知れないニダ。
最低でも1400年以上の伝統を誇る皇室ならば、そういうこともまったく
あり得ない話ではないという気がするニダ。
- 322 名前:火病する名無しさん:2004/07/29(木) 23:21
- >>321
× 知名
○ 地名
スマソニダ…。ご覧の通りで、ウリもすっかり焼きが回ったニダから、
これはもうだめかもわからんね、ニダ。
- 323 名前:日語商売:2004/07/30(金) 08:29
- >>322
名無しのおじちゃん(ちょっと失礼)、ありがとう!!
なんか正義のヒーローみたいでカコイイ!!
- 324 名前:日語商売:2004/07/30(金) 08:30
- つーかおかみの読み間違いは昔からネタになっているからなぁ(ぉぃ
- 325 名前:Zep:2004/07/30(金) 10:25
- >>320
漢国神社……懐かしいな。小学校の担任が,この神社の近所に住んでいた。
たしか,お菓子の神様だったと思う。名前の由来は知らない。
- 326 名前:火病する名無しさん:2004/07/30(金) 10:39
- >>321-322
今見直したらもっとひどい間違いを犯していたニダ…。
「古語は地名に残る」なんて経験則は存在しないニダ。
上のは「古語は方言に残る」「古語は複合語に残る」と
「先住民の言語は地名に残る」がごちゃ混ぜになって
いるニダ。ネットの樹海で首吊ってくるニダ。チォブ。
- 327 名前:火病する名無しさん:2004/08/25(水) 00:47
- 安本美典が日本語の起源の本かいてるが、あれまともなのかね?
日本史板では安本は古田武彦と並んで電波扱いされているようだが。
- 328 名前:火病する名無しさん:2004/08/25(水) 13:11
- 安本は
神武天皇以後1代平均10年説 →電波というほどではないがトンデモ
神話をそのまま史実とみなす説 →電波
銅鐸や古墳の編年を引き下げる説→トンデモというほどではないが有力説でもない
邪馬台国北九州説 →有力説でもないが通説でもない
日本語起源論はそのそも判断の基準がないのでは?
言語学でも「日本語起源論だけはやるもんじゃない」と言われてるらしいし。
- 329 名前:火病する名無しさん:2004/08/27(金) 11:47
- 邪馬台国九州説なんか今時いるのか?
安本が古田武彦に匹敵する電波であることは間違いない。
- 330 名前:火病する名無しさん:2004/08/27(金) 01:33
- >>329
そういう大雑把なこというから荒れるんだよ。まぁ気持ちはわからんでもないが。
- 331 名前:火病する名無しさん:2004/08/30(月) 10:16
- 安本珍電波行ってよし
- 332 名前:火病する名無しさん:2004/08/30(月) 10:23
- ナナシ先生は学者のくせになんで安本の言語論なんか持ち出すの。
安本本読むってエロ本読むより恥ずかしいでしょ。
- 333 名前:火病する名無しさん:2004/08/30(月) 19:15
- ↑火病はどっか逝ってください。このスレの品位が下がります
安本にはいろいろと非常に問題があるのは事実だが
100%電波!と簡単に割り切れるほど単純な内容ではない。
批判するのは大いに結構だが、実りのある具体的な批判をどうぞ。
- 334 名前:火病する名無しさん:2004/09/01(水) 00:36
- >333
安本は、電波だよ。
君は、あいつの古墳編年を見たことがあるの?
- 335 名前:火病する名無しさん:2004/09/01(水) 07:30
- だからさ。どうして一点だけみてすべてを断定するかね。
安本の古墳編年は知ってるし、あれが正しいとも思ってないよ。
漏れの安本への評価は>>328のとおり。
- 336 名前:火病する名無しさん:2004/09/02(木) 19:41
- ttp://japanese.joins.com/html/2004/0902/20040902170947700.html
トンデモ度数測定をお願いします。いや、わかってるけど
- 337 名前:日語商売:2004/09/02(木) 19:59
- >>336
中身わからんから軽々しいことは言えませんが・・・つまらない部類のトンデモになると思いますw
- 338 名前:火病する名無しさん:2004/09/02(木) 20:15
- >韓国語を「半島韓語」、日本語を「列島韓語」と呼んで
この辺は高句麗語と和語の対比の意味であるならこのスレ的な話になるんだろうけど
韓語なんて用語使ってる時点でだめぽ感ありありでしょうかね。
- 339 名前:火病する名無しさん:2004/09/03(金) 13:21
- なんと言っても、精神世界の産物ですよ(w
解説するまでもなさそうな感じのようですが、先生も来てないことだし、
代教の日語さんの解説きぼん。
- 340 名前:火病する名無しさん:2004/09/03(金) 15:55
- http://www.dai3gen.net/kg0.htm" target=new>http://www.dai3gen.net/kg0.htm
高句麗語の研究を勉強する
- 341 名前:とある在日 ◆aBOBUweE:2004/09/03(金) 16:54
- http://japanese.joins.com/html/2004/0902/20040902170947700.html" target=new>http://japanese.joins.com/html/2004/0902/20040902170947700.html
ソンセンニム、おひさしぶりです。
↑これなんですがどう思われます?(笑)
- 342 名前:火病する名無しさん:2004/09/04(土) 11:42
- >例えば、韓国語の「ナッ」(nac、顔)と日本語の
>「懐(なつ)く」(nat−u−ku)を対応させるような手法
これ↑は言語学の手法じゃなくて典型的なこじつけパターンのような気がするが。
- 343 名前:転載くん:2004/09/04(土) 01:43
- 288 名前:世界@名無史さん メェル:sage 投稿日:04/09/02 20:09
>>286
ハン板じゃ何年も前の言語ネタだな
396 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA 投稿日:2003/09/27(土) 00:58 ID:5Yb9twRE
>>394
やれやれ。またひどい研究?が出たようですな。>>394の記事は具体
例がただの一例も示されていないのでコメントしづらいのですが、
http://ime.nu/yucarimint.hp.infoseek.co.jp/komatta/1062243016.html" target=new>http://ime.nu/yucarimint.hp.infoseek.co.jp/komatta/1062243016.html
には2つほど例が挙げてありますね。「mit(信じる)」と「mitomu(認)」に、
「kan(鑑)+kっ(こと)」と「kagami(鏡)」ですか。あまりのひどさに、
おぢさんは呆れてものも言えませんわ。前者は日本語「みとむ(認)」と
いう語の成り立ちを完全に無視した暴論です。「みとむ(認)」は「みる(見)」
と「とむ(留)」の複合によって生じた語ですから、もともとは「見て心に留める」
というくらいの意味でした。それが現在のように「認める」という意味になった
のは近代に入ってからのことです。しかも、「みとむ(認)」という言葉自体、
文献の初出は結構新しく、鎌倉時代になって登場した語なのです。仮に
本語が7世紀以前に入ってきた古代韓国語とやらの影響で生まれた語なら、
奈良時代から存在していなくてはならないはずですよね。
289 名前:世界@名無史さん メェル:sage 投稿日:04/09/02 20:10
次の「かがみ(鏡)」もお笑いの類です。「かがみ(鏡)」の語源は「かがみ
(影見)」。「かが(影)」は「かげ(影)」の交替形です。「さけ(酒)」「かね(金)」
が複合語になると「さかや(酒屋)」「かなもの(金物)」のようになるのと同じ
です。自分の姿、即ち「かげ(影)」を見る道具だから「かがみ(影見)」という
わけ。なぁにが「kan(鑑)+kっ(こと)」なものですか。
上の2例が代表的な例のようなら、この研究とやらの質も高が知れると
いうもんです。清水紀佳氏は確かに言語学者のようですが、この程度の
ちょっと調べればわかる日本語史の知識さえわかっていないようでは、
ロクデナシのデムパ系学者と言われても仕方がありませんね。
290 名前:世界@名無史さん メェル:sage 投稿日:04/09/02 20:11
210 :娜々志娑无 ◆1ONcNEDmUA :03/09/29 00:57 ID:TxKe0JmT
>>179の清水紀佳氏は言語学者であることは確かのようですが、ちょっと
調べてみた限り、この方の専門はアフリカ言語みたいですね。少なくとも
日本語や朝鮮語はまったくの専門外のようです。まぁアフリカ言語学も
言語学の一分野である以上、他言語に対してもある程度の応用は利く
ものですが、>>179で述べたように、この人に限ってはダメダメと断ぜざる
を得ませんな。この方は熊本大学文学部の元教官のようですが、幸い、
そこの現役教官に私の知り合いがおりますので、今度会ったらこの人物
がどういう人物なのか聞いてみることにしましょう。元同僚であれば、多少
の事情は知っているはずですから。
291 名前:世界@名無史さん メェル:sage 投稿日:04/09/02 20:11
>>286
「現在の」日韓両言語を比較して、なぜ一方がもう一方の
起源であると(逆の可能性を最初から捨てて)結論できるのか?
言えるとしたらせいぜい「似ている」くらいのことだろうけど、
挙がってる例を見ると、まさにトンデモのたぐいでしかない。
よくこういうのを次々出版するよな、韓国。
いや、トンデモ本が出ること自体は別にどうでもいい。
それが新聞記事になるってところが、韓国の病だな。
- 344 名前:>335:2004/09/04(土) 01:46
- 一点じゃないよ。安本はほとんどおかしいよ。
- 345 名前:コピペくん:2004/09/04(土) 03:07
- >批判するのは大いに結構だが、実りのある具体的な批判をどうぞ。
- 346 名前:火病する名無しさん:2004/09/05(日) 04:00
- >>344
>ほとんどおかしい
詳しく。
- 347 名前:火病する名無しさん:2004/09/07(火) 00:32
- 安本の論文がまともな雑誌にのったことはあるの?
- 348 名前:火病する名無しさん:2004/09/07(火) 03:07
- 一応大学教授なんだから大学の紀要とかには論文かいてるでそ
そもそもそれが仕事なんだし
- 349 名前:火病する名無しさん:2004/09/07(火) 03:33
- つーか安本論争は正直よそでやってほしい・・・
- 350 名前:火病する名無しさん:2004/09/07(火) 05:16
- 上に同じ
- 351 名前:火病する名無しさん:2004/09/07(火) 22:23
- >348
サンノウ大学って3流大学だろ
意味なし。
考古学雑誌とかまともな雑誌にはのせてもらえんだろうな。
- 352 名前:火病する名無しさん:2004/09/08(水) 02:58
- 他の板に逝け
- 353 名前:お知らせ2:2004/09/11(土) 08:54
- ttp://www4.ocn.ne.jp/~fkoma/
第2回雅楽奉納演奏会
日時 平成16年9月19日(日)午前10時30分から、下記のとおり4回に分けて演
奏会を行います。一回30分ほどのミニコンサートです。文化財展とあわせてご鑑賞くださ
い。
鑑賞無料、ただし会場に座席などの用意はございません。また、雨天の場合は雨具をご用意
下さい。
演奏曲目
午前10時30分 奏楽「陪臚(ばいろ)」「納曾利急(なそりきゅう)」
午前11時45分 舞楽「落蹲(らくそん)」
午後 1時30分 舞楽「陵王(りょうおう)」
午後 2時45分 舞楽「落蹲(らくそん)」「長慶子(ちょうげいし)」
曲目解説
「陪臚(ばいろ)」・・・奈良時代に林邑(ベトナム)の僧仏哲が伝えた。雅楽の中で
は演奏されることの多い軽快な名曲。
「納曾利(なそり)」
「落蹲(らくそん)」・・・主に朝鮮半島から伝えらた「高麗楽(こまがく)」の中で
も愛好された舞曲。「納曾利」を一人で舞う時は特に「落蹲」と称する。
「陵王(りょうおう)」・・・隋・唐など中国から伝えられた「唐楽(とうがく)」の
中でも殊に愛好されてきた舞曲で、己の美貌に悩んだ北斉の蘭陵武王長恭がいかめしい面を
つけて戦いに臨み大勝したことを祝してつくられたという。「納曾利」「落蹲」は「陵王」
の番舞(つがいまい)で古来より一組で演奏するのが慣わしである。
「長慶子(ちょうげいし)」・・・平安時代源博雅(みなもとのひろまさ)により作曲さ
れた。儀式の場から退出するときに演奏された。
出演
横山円音 中村香奈子 田島和枝 小林勝幸 酒井麻耶
※演奏曲目および出演者は都合により変更されることがあります。あらかじめご了承
ください。
- 354 名前:火病する名無しさん:2004/09/19(日) 14:27
- 高麗人は関東各地へ
奈良時代までは日本では韓服を着用し、韓国式の食生活をし、韓国語を話した。
記紀や万葉集についても作為されていない部分は韓国語と韓国式漢字表記が残っている。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/kodaisi/koma.htm" target=new>http://www003.upp.so-net.ne.jp/kodaisi/koma.htm
- 355 名前:火病する名無しさん:2004/09/19(日) 16:14
- >>354
韓服?馬鹿ですか?
韓国式の食生活?韓国式って何よ。
韓国語を話した?ご冗談を。日本書紀や古事記読んだ事アル?
- 356 名前:火病する名無しさん:2004/09/19(日) 16:17
- >騎馬民族であった高麗
騎馬民族ね(笑
- 357 名前:火病する名無しさん:2004/09/19(日) 21:38
- 今日モーニング娘の番組で
じゃんけんは韓国起源って韓国の人が言ってたらしいけど
本当ですか?。
- 358 名前:火病する名無しさん:2004/09/20(月) 11:42
- >>353
今日それ逝ってきたよ
>>354-356
ひどいHPだったね。参考文献が金達寿に谷川健一…。やれやれ。
>>357
そんなわけないだろw ちなみにじゃんけんみたいなもんは世界中にあって、アフリカにもあったはず。
- 359 名前:火病する名無しさん:2004/09/20(月) 11:58
- とりあえず起源について書いてある本を引用しますw
「古代中国の秦王朝で、各地から武術の達人を集め編成された近衛兵の間で流行していた遊びが起源とされている。
当時は現在でのグー、チョキ、パーで相手を殴り倒すことが勝利の条件とされていたが、死傷者が増えるに従い軍当局がこれを規制、現在と似たような形である寸止めルールが採用される。
なお、最もポピュラーな掛け声である『じゃんけん、ぽん』の語源が当時のじゃんけんで名を馳せた流派である『西拳法』にあやかったものであることは言うまでもない。」
(民明書房刊 『中国歴史裏辞典』より一部抜粋)
・・・すみません、某所からコピペって来ますたw
冗談はさておき、じゃんけん系の遊びは世界中に分布しているようです。
そして石拳(じゃんけん)は主に東アジア、また華僑や旧日本軍の影響で東南アジアに分布します。
モンゴルにも分布するところからすれば、おそらく起源は中国ではないでしょうか?
「ウリナラ起源」は慣れている人間には「いつものこと」で片付けられるのですが、
問題はそれを今冬ソナはじめ韓流ブームにはまっているあいぼんさんの前で言ったということで(以下略)
参考になりそうな本の紹介サイトです。
ttp://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0754.html
- 360 名前:日語商売:2004/09/20(月) 00:00
- すみません、>>359は>>357へのレスです。
あとコテハン晒しておきます、スマソ
- 361 名前:火病する名無しさん:2004/09/25(土) 03:16
- モーニング娘加護ちゃんとののが韓国歴史捏造
許せません。
優秀な世羅高校生のように真の歴史を学ぶべきです。
↓ココ読め
http://plaza.rakuten.co.jp/saurabi/diary/200408200000/" target=new>http://plaza.rakuten.co.jp/saurabi/diary/200408200000/
- 362 名前:日語商売:2004/09/25(土) 09:21
- >>361
実に許せません・・・。
最大フラフープ回転の世界記録保持者であるバカ女&クソ女の国宝級アイドルを使って
歴史捏造するのは・・・!!
とあまりモヲタ色を出すと皆さんが引きますのでこの辺にしますw
- 363 名前:火病する名無しさん:2004/09/25(土) 10:39
- みたw
「すいませんね〜」辻・加護いい味だしてるじゃんw
- 364 名前:すも ◆9s/SSlUk:2004/09/25(土) 15:19
- この切り替えし、流行りそうだな。
「すみませんね〜」
- 365 名前:日語商売:2004/09/25(土) 17:38
- <ヽ`∀´><ジャンケンもダブルユーもウリナラ起源ニダ!!
すみませんね、それは〜>(‘д‘;)(´D`;)
- 366 名前:火病する名無しさん:2004/10/01(金) 17:36
- おい、藻前ら、上野の国立博物館での東洋館の特集展の
「広開土王碑文拓本」10月3日(日)までで終わり。
あと明日2日(土)とあさって3日(日)の二日間しかやってないぞ。
高句麗紛争の話題の一環として、博物館の説明文に韓国が噛み付いた例の展示だw
今日みてきたけど面白かった! 本館の縄文・弥生・古墳文化の展示もかっこいいよ!
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B01&processId=01&event_id=714" target=new>http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B01&processId=01&event_id=714
http://news17.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1092058899/l50" target=new>http://news17.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1092058899/l50
- 367 名前:日語商売:2004/10/01(金) 18:32
- 『鶏林類事』の「二曰途孛」や『二中歴』の「二 ツフリ」から、韓国語のturが高麗時代には
tuvur(<*tubur)だったということがわかっていますが、そこから
「英語のdoubleはウリマルの*tuburが起源ニダ!!」と言い出したら電波になります。
と、むりやり「ダブルユーはウリナラ起源」という話を先回りしてつぶしにかかってみる。
- 368 名前:火病する名無しさん:2004/10/03(日) 17:48
- 日着物研究が"着物の源流は百済"
(ソウル=連合ニュース)安人用記者=
日本の代表的着物研究者である河田満知子さんは2日
蚕室ロッテホテルで開かれた韓日文化祭り''Pre-
Festival FantasyFinale 2004''で"着物の源流は百済文化"
と明らかにした.
東北アジア環境文化連合(代表姜雲太)が主催したこの祭りは
韓日国交正常化40周年を1年控えて両国の衣裳を通じて歴史に
焦点を当て文化交流を活性化させるために用意された。
祭りは韓国の韓服デザイナー李ヨンヒさんと日本の着物研究家満知子さん
の伝統衣裳ショーに進行された.
伝統衣裳ショーに先立って満知子さんは"日本は昔から韓半島を経て
大陸の文化を模倣しながら文化を形成して奈良時代(奈良時代)まで
宮廷衣裳は色模様が皆韓服と多くの点で似ている"と相議と下衣を
着る百済の衣服形式が平安時代(平安時代)初期まで続いた"と言った.
彼女は"百済から入って来た文化を日本で消化しながら日本伝統の
宮廷衣裳が完成された"とそれによって貴族時代である平安時代を
花を咲かせることができたとしその宮廷衣裳がその後1千年を経た
明らかにした。
だってさ^^
http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?articleid=2004100312133973401&linkid=4&newssetid=1337" target=new>http://kr.news.yahoo.com/service/news/shellview.htm?articleid=2004100312133973401&linkid=4&newssetid=1337
- 369 名前:火病する名無しさん:2004/10/05(火) 19:09
- >>368
また胡散臭い電波だね・・・
- 370 名前:徹 ◆26LQBxDs:2004/10/06(水) 01:48
- あー・・・まあ実際の学問的次元の話はしらんけど、「和服」って
あるでしょ?いわゆる「キモノ」。これ、今、中国で結構売れてるなんて
話があって。なんでも、呉の国が起源(日本の「呉服」という言葉の
由来は知らんけど)のものだからってんで、抵抗がない、みたいな。
まあ富裕層の酔狂かもしれないけどね。
- 371 名前:すも ◆9s/SSlUk:2004/10/06(水) 02:40
- そーいや「埴輪」の服と後の和服と、どう繋がるんだろ?
- 372 名前:日語商売:2004/10/19(火) 02:48
- ソンセンニム、こちらのスレを見てくださっているかなぁ?
ちょっと連絡取りたいことがあるのですが。
- 373 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/10/27(水) 00:18
- このスレにはモウコネェヨ!ヽ(`Д´)ノ ウワァァン!
と、一旦逐電した身ですが、既に9ヶ月も経過し、
ほとぼりも冷めたと思うので、恥も外聞もなく
復活することにしました。見逃してね(w。
>日語商売さん
逐電中は大道芸スレを含めご迷惑を掛け
通しで、誠に申し訳ありませんでした。今後
ともどうぞ宜しくおながいします。
- 374 名前:火病する名無しさん:2004/11/01(月) 03:14
- 先生復活あげ
- 375 名前:アンチ韓国:2004/11/03(水) 18:56
- 韓国人が日本人に偉そうにしているサイトです
http://bbs.enjoykorea.naver.co.jp/jaction/list.php?id=enjoyjapan_15&work=list&st=&sw=&cp=70" target=new>http://bbs.enjoykorea.naver.co.jp/jaction/list.php?id=enjoyjapan_15&work=list&st=&sw=&cp=70
かなり調子乗っています。
みんなで本当のことを教えてあげましょう
なんでも韓国が上と勘違いしています。
かなり日本を馬鹿にしています。
日本人と韓国人が交流できる掲示板です。
- 376 名前:今までいったい何処で:2004/11/05(金) 22:29
- >>373
遊んでいたニダ。白状するニダ。
これで謝罪と賠償は勘弁してやるニダ。
- 377 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/11/05(金) 22:38
- 今は亡き「三国志NET」(現在名=国取物語)というネトゲに
はまっていたニダ…。どうか見逃してほすぃニダ。
- 378 名前:郎女 ◆QwbTwz32:2004/11/06(土) 15:08
- >>377
先生、さっそく質問です。
「たいがい(大概)」は漢語ですよね。
だいたいいつごろから、日常的に使われるようになった
言葉なんでしょうか。
「たいがいにしとけ」というような用法は、
年寄りと暮らしている私の感覚では、
ごく普通に使われる日本語なんですが
最近では、あまり使われないんでしょうか。
- 379 名前:鄭聲之:2004/11/07(日) 03:35
- ウリは2chやるようになってから「大概に汁」はよく使うようになったニダ。
- 380 名前:火病する名無しさん:2004/11/07(日) 08:08
- 娜々志娑无さんと口調が違うような気がするんだが・・w
- 381 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2004/11/07(日) 11:07
- >>378 郎女さん
昨晩は学生連中と呑みに行って大概(藁)散財をしましたので、
すっかりお返事が遅れてしまい、申し訳ありません。
「大概」は相当古くから使われている言葉ですね。自宅にある
手持ちの辞書で調べたら、平安中期の辞書である『和名類聚抄』
(935年頃)に「大概 云大宗也」という用例がありました。それ
以降も各時代の種々雑多な文献に豊富な用例が見えますから、
日本人にとり本語が極めてポピュラーな語であったことは疑いを
容れません。いつの時代から俗語化したのかはっきりしたことは
わかりませんが、辞書の用例から見るに、室町時代には確実に
俗語化していたと判断してよいと思われます。方言でも「てぇげぇ
(大分)」「たんがえ(青森)」などの語形で「大層。はなはだ」の
意味で用いられているくらいですから、日本語としての本語の
勢力がどれほどのものかは想像が付きますね。
「大概にしとけ」の「大概」は「ある程度のところでやめておくこと」
「いいかげんにすること」という意味ですが、この意味も室町時代
に既に用例が見えますし、今でも普通に用いられているものと
認識しておりましたが、最近は違っているのですかねぇ。現代の
流行りすたりには正直疎いので、ウリにはわからないニダ(w。
- 382 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/07(日) 15:15
- ageとくニダ
- 383 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/07(日) 17:06
- 関東では「てーげーにしとけ」といいますね。
チンピラが浅草や渋谷で調子にのってると、
鳥打帽を深めにかぶったじいさんが現われて
「てーげーにしとけ」
- 384 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/07(日) 17:22
- 数年前、たまには親孝行でもするかいとおもって
親父を連れて浅草演芸場にいったです。
したら前の席に粋なご老人(+若い衆)がいまして
親父 「旦那の帽子で前が見にくいんですが」
若い衆「あ?親方に向かって何いってんの?」
バトル開始
となりまして、向こうの若い衆はもろ肌脱いで
刺青だすし、こっちは刺青なんかないしなんとも
かんとも。
- 385 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/07(日) 17:30
- しかしまあ、いざとなると東北人の
すごいところで、激怒が先に来ると
言葉が出ない。
「き、き、きさ、きさ、さ、さ・・・」
(多分「貴様、ふざけんな!」と言いたかったのだと思う)
- 386 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/07(日) 17:38
- ↑親父ね
漏れもトホホ状態で席を立ち、もう「話」もなんもあったもんじゃない。
そこで、向こうの親方が「てーげーにしろ」。
心のそこから助かった。
- 387 名前:火病する名無しさん:2004/11/07(日) 18:00
- その場で卒中にならなくて良かったですね。
年寄りのそういうのは結構心配。
- 388 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/07(日) 18:23
- いやですよ。じじいの意地の張り合いって。
近場の病院考えるもんね。
- 389 名前:郎女 ◆QwbTwz32:2004/11/07(日) 20:04
- >>379
「大概に汁」と、自分で自分に言いながら
大概にできないのが、2ちゃんというもので
ございまして。
>>386
スモーカーさん、縄文さんを誘って
ついていってもらえばよかったのにw
大概、うまくおさまったでせう。
それにしても、日曜の夕方に会社?
- 390 名前:郎女 ◆QwbTwz32:2004/11/07(日) 20:36
- >>381
おお、ありがとうございます。
そんな昔から使われていたんですか。
国語辞典も古語辞典も、高校の時から使っていた
ボロでして、いかに勉強をしなかったかが
わかりますねえ。
いえ、ニュース板のとあるスレで
あまりにもお花畑な陰謀妄想をなさる方がいまして
「妄想癖もたいがいにしろ」
とレスがついたんです。
それに対してお花畑さんは次のように応答。
「たいがいにしろ?
調べたよ。名古屋の方言?
名古屋は日本で一番情報が遅いときいているがやはりそのようだ。」
調べたっていったいなにを?
冗談をいっているつもりなのかしらん、と思っていましたら、
「たいがいにしろ」の意味はああたこうだ、
方言じゃないだろう、いや方言だ、
なんぞと、わらわら複数の方からレスがつきまして
それが、ネタで遊んでいるようにも見えず、
(三重の方言だなどと、一部遊んでいるのもありましたが)
「たいがいは大概、方言なわけないでしょうが。国語のお勉強をしてくださいね」と、お花畑さんに、ついマジレス。
しかし、それでお花畑さんの妄想レスがぴたりととまったところをみますと
どうもマジだったようでして。うーん。
- 391 名前:日語商売:2004/11/08(月) 11:56
- 茨城弁では「てーげで(大概で)〜だ」というと「〜するのは当然だ、仕方がない」という意味になります。
用例:「そーた薄着でいだらてーげで風邪引くべ」(そんな薄着でいたら風邪を引くのも当然だ)」
- 392 名前:情:2004/11/08(月) 09:31
- 沖縄でも方言として「テーゲー」がありますよね。
「テーゲー」
大概、たいてい、おおよそ、ほどほど。
沖縄のテーゲー主義は沖縄独特の文化ともなっています。
他人を慮って、ほどほどに切り上げる優しさ。
と同時に自分にもあまり突っ込みを入れて欲しくないという心情
だそうです…。
- 393 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/08(月) 11:55
- テーゲー=ケンチャナヨ?
- 394 名前:企業家 ◆OObpWCE2:2004/11/08(月) 15:14
- 韓国語でも「テゲ」(大概ね)って良く使う言葉ですね。
「大体」「おおよそ」って意味で使います。
- 395 名前:スモーカー ◆9s/SSlUk:2004/11/08(月) 17:36
- 日本語では「いいかげんにしとけ」という方が
今では一般的かも知れませんね。
「大概にしとけ」よりちょっと語感が強いかな。
どうだろ?
- 396 名前:火病する名無しさん:2004/11/08(月) 21:25
- 名古屋・・・たいがい・・・鎌倉ハムのCMかな?
脳みそお花畑が見つけたのは
- 397 名前:火病する名無しさん:2004/11/09(火) 09:20
-
- 398 名前:火病する名なし:2004/12/25(土) 08:45
- ◆幼稚な民族主義からいいかげんに卒業したら◆
アングロサクソンは元々、現在のオランダからドイツ、デンマークにかけて住んでいた
ゲルマン民族の一派でした。大ざっぱに言うと、島に渡った人たちがイギリス人となり、
大陸に残った人たちがオランダ人、デンマーク人、ドイツ人となりました。
しかし現代のオランダ人やドイツ人は、「イギリスに文化を伝えたのは我々だ」という
ような幼稚な民族主義に走ったりしません。それは、イギリスだのオランダだのデンマーク
だのドイツだのいう国が成立したのは近代になってからであり、そういう言い方は、現代の
国家関係を古代に持ち込んで解釈しようとする極めて民族主義的色彩の濃い歴史観だからです。
古代には、イギリスだのオランダだのデンマークだのドイツだのいう国は存在しておりません
でしたし、古代ゲルマン民族は極めて均質性の高い文化を持っていました。
古代の東アジアにおいては、大陸から伝わった文化が、半島から列島にかけて、広範囲に分布
していたと推測されます。当時はもちろん日本だの韓国だのいう国はありませんでした。
それを「韓国から日本に文化を伝えてやったんだ」というような言い方は、現代の国家関係を
古代史に持ち込んで解釈しようとする極めて民族主義的色彩の強い歴史観だと言えます。
さらに付け加えると、百済観音の名前で知られる微笑む仏像は、中国の南朝でさかんに製作
されていたものでした。百済商人は中国南部の沿岸まで交易に出かけていたのです。
韓国人はいつになったら幼稚な民族主義から卒業できるのでしょうか。
- 399 名前:ピクポポデミ:2005/03/02(水) 19:48
- http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/" target=new>http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/
すてきなものができました。
これでまたトンでも説が書ける。
冗談はさておき、ご苦労様です。
- 400 名前:日語商売:2005/03/02(水) 22:34
- >>399
つーかまじめにこれは(・∀・)イイ!
琉球大良くやった!!感動した!!
- 401 名前:火病する名無しさん:2005/03/02(水) 23:18
- >>399-400
とりあえず高句麗語との関係は?
- 402 名前:日語商売:2005/03/03(木) 11:38
- >>401
わがんね。
- 403 名前:ピクポポデミ:2005/03/03(木) 15:02
- で・・・早速一発ぶちかましてみました。
http://www.geocities.jp/pikupopodemi/rekisi/ronbun/himiko.html" target=new>http://www.geocities.jp/pikupopodemi/rekisi/ronbun/himiko.html
専門家のみなさん、まよえる子羊に愛の鞭を・・・
これが目的だったりして・・・
- 404 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/03(木) 22:14
- >>403 ピクポポデミさん
論文、大変興味深く拝見しました。デムパなどとご謙遜なされて
おいでですが、何をおっしゃるウサギさん、漢字音については私
以上に勉強していらっしゃるご様子で、汗顔の至りです。漢字音
関係はご専門の日語商売さんにお任せするとしまして、日本語の
専門家として気になる点が二つほどありましたので、ご教示頂け
れば幸いです。
まず、日本語の共通祖語のカ行音を「xa ki ku xe xo」であると
想定しておいでですが、これが私にはどうにも解せません。
破裂音が摩擦音に変化することは、とかく楽をしたがる人間の
欲求に叶う現象であり、世界中の言語を見ても普遍的とも言って
いいほど多数例を見出せますが、その逆はかなり稀なことに属し
ます。ピクポポデミさんの想定通りであれば、日本語(の中央語)
はそのような変化を遂げた言語ということになるわけで、そこが
不自然なように思われます。それに、その共通祖語において/ki/
が摩擦音化せず破裂音を保っているというのも不思議です。
たとえば、沖縄方言でも津堅島方言や八重山方言では/ki/は
口蓋化により摩擦音化を遂げて[∫i]にまで変化しています。
私には今帰仁方言のカ行音のx〜hは破裂音が摩擦音化した
典型的な例のように見受けられるのです。
次に気になるのはガ行音についてです。ピクポポデミさんは
共通祖語のガ行音はすべて破裂音だったと想定しておいでな
わけですが、そうだとすると、ピクポポデミさんの想定するカ行音
との間に清濁に関する齟齬が生じてしまいます。日本語の清濁
は原則として調音点は同一で違いは無声か有声かだけの対立
ですから、ピクポポデミさんの想定だと、カ行音とガ行音との間で
清濁の関係が崩れることになります。もちろん、日本語でもハ行
音とバ行音については長く清濁の関係が崩れたままなので、
カ行音についてもハ行音と同様のことが絶対に起きないとまでは
言えませんが、やはり非常に気になります。
以上、取り急ぎ気が付いた点のみコメントさせて頂きました。
- 405 名前:& ◆bWmgfPTA:2005/03/04(金) 10:51
- 娜々志娑无先生
ありがとうございました。
ご指摘の件確かにそのとおりと思います。
やはり初歩的なところで怪電波を発信していましたか・・・
服部四郎氏の戦前の着想(日本語の起源の付録)をもとにしましたが、
私の知る範囲で氏はその後二度と同様のことは書いておられないようです。
私の手元にある入門書の類にも、xからkなどという変化はありません。
中本正智氏も、三母音化のプロセスの一環として摩擦音化が起こった
とされているようで、それだとそうとう時代的にも下がってしまうようです。
したがって共通祖語については取り下げます。
わるあがきの様ですが、異なる時代に異なる場所で起こった並行現象として
考えることはできないのでしょうか。
つまり今帰仁方言では
1./a//o/の前でk音が摩擦音化している。
2.h音が連続するケースでは、二音節目のk音が維持されている。
3.カ行濁音には摩擦音化が起こっていない。
という特徴があります。
同系の言語に同様の現象が現れることは無いでしょうか。
その場合卑弥呼の言語は上代日本語に直列的につながらない言語と
いうことになりますが、上代日本語まで450年の時間差があるので、
中央における何らかの方言の交代があったかも知れません。
論としての興味は半減以下ですが、いかがでしょうか。
このあと第二第三の命中弾で、撃沈される可能性大ですが、
そうならなかった時には論旨を変えようと思います。
突然の闖入者に対して、貴重なお時間を割いていただき、感謝いたします。
- 406 名前:ピクポポデミ:2005/03/04(金) 10:53
- 名前が化けてしまいましたが、↑は私です。
- 407 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/04(金) 19:59
- >>405 ピクポポデミさん
>異なる時代に異なる場所で起こった並行現象として
>考えることはできないのでしょうか。
可能性としては十分あり得ることではありますが、k音の
h音化は沖縄方言では顕著に見出せるけれども、本土方言
で同様の現象を呈する方言を指摘できないのがいささか
つらいところですね。
それにしても、音訳の問題は難しい。私が今思いついた
だけだけでも、
(1)ネイティブ話者→音訳
日本語ネイティブ話者の話した日本語を直接音訳
(2)ネイティブ話者→非ネイティブ話者→音訳
日本語ネイティブ話者の話した日本語を聞いた者が
記憶に基づいて音訳者の前で再現し、それを音訳
(3)話者→音訳→編集・誤伝
(1)(2)が編集時に改変されたり、または伝承され
ていくうちに誤って伝えられたりして表記が変化
の3パターンがあり、それぞれ話者自身の日本語の相違
(時代差、地域差)や音訳者の母語の相違(中国語だけで
なく半島語や日本語という可能性も考慮する必要あり)に
よって、再構された日本語の意味づけや日本語資料として
の信頼性もまったく変わってきますからねぇ。魏志倭人伝
の場合、(1)から(3)まで入り混じっている可能性が高い
ので、整理整頓は本当に厄介だと思います。その複雑に
もつれた糸を解きほぐして整理しようとするピクポポデミさん
の試み自体は実に有意義なものだと感じました。
- 408 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/04(金) 23:05
- >>405 ピクポポデミさん
参考までに、似た事例を紹介しておきます。『万葉集』の東歌と防人歌と
言えば、どちらも奈良時代の東国方言資料として知られていますが、
言語資料としての価値は圧倒的に防人歌>東歌なのです。それはなぜか
というと、東歌は万葉集の巻14まるまるですから巻20の一部に過ぎない
防人歌と比べれば分量的には圧倒しているのですが、いつの時代の方言
を誰がどのようにして筆録したのかがまったくわからないので、方言資料と
しては非常に使いづらいのです。表記にしても、編集の手が加わっているの
は確実なので、音韻資料としての価値も低いと見なさざるを得ないのですね。
要するに東歌は>>407で言えば(3)に分類される資料なわけです。
一方、防人歌は分量こそ東歌の半分にも満たないとは言え、天平勝宝7年
(755年)に各地から九州に派遣された防人たちが詠んだ歌を集めたもの
という経緯が明記されており、いろいろの内部徴証から防人の引率者である
部領使(ことりづかい)が献上したものをそのまま表記も変えずに万葉集に
収めていることが確実視されているので、その表記や内容については、筆録
者以外の誰の手も加わっていないと見なし得るのです。即ち防人歌は>>407
の分類で言えば(1)のグループに属する資料なのですね。
- 409 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/04(金) 23:05
- ところがその防人歌も、国によって更に資料的価値が分かれることが段々
わかってきました。結論を先に言えば、筆録者が中央出身の官僚か、それ
とも現地採用の官僚なのかで、大きく資料性が異なることがわかったのです。
前者の防人歌(仮に防人歌Aと名づけておきます)は、かなに直すと実に訛り
がひどくて方言臭がばりばり強いのですが、上代特殊仮名遣に限定してその
混乱状況を見てみると、当時の中央語のそれとほとんど変わらなかったの
です。ご存知のように、奈良時代も後半になりますと、上代特殊仮名遣は
次第に乱れてきます。ただしこの混乱はランダムに起こったわけではなく、
ある程度順番がありまして、母音で言えば、オ列→エ列→イ列の順、子音で
言えば唇音→舌(歯)音→喉音の順で乱れていったようです。そのあたりの
状況が中央語資料と中央出身の官僚の筆録した防人歌とでは酷似していた
わけです。
それに対して、現地採用の官僚(氏名が明記されているのでそれである程度
推測可能)が筆録した防人歌(防人歌Bと名づけておきます)は、かなに直すと
多少の訛りはあるものの、防人歌Aほど訛りはきつくありませんが、上代特殊
仮名遣を見てみると、当時の中央語の混乱状況とはまったく異なる様相を呈し
ていることがわかりました。この防人歌Aと防人歌Bの違いは、結局筆録者の
筆録態度の違いと解するしかありません。まず方言的特徴に関しては、中央
出身官僚は相当デフォルメして記録した可能性が高いのに対し、現地採用の
官僚は筆録する際にそのようなデフォルメはしていなさそうなので、防人歌B
は防人歌Aよりもより正確な方言資料であると言えそうです。そして何より表記
に関しては、中央出身の官僚は当該方言の音韻体系ではなく自分の母方言
である中央語のそれに従って表記したと見られるのに対し、現地採用の官僚
は話者である防人の発音(=自分の発音でもある)に忠実に従って表記して
いるので、それによって当該方言の音韻体系を明らかにし得るというメリットが
あります。
以上、長々と述べてきましたが、要は筆録者の問題というのは言語資料と
しての価値を大きく左右する極めて重要な問題だよということです。この長文
がピクポポデミさんの研究の参考になれば幸いです。
- 410 名前:火病する名無しさん:2005/03/04(金) 23:26
- >>408
>部領使(ことりづかい)
奈良時代の歴史に時々「部領使」って言葉がでてくるが
これはいったいなんですか?
それとこの訓読が「ことりづかい」というのは初耳ですが
語源分解すると「ことり」ってのはどういう意味ですか?
- 411 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/05(土) 11:41
- >>410
「部領」は「部族の長」の意で、これを「ことり」と読むのは書紀古訓に
よります。書紀の用例では、人や物を輸送する責任者の意味で使用
されています。「ことり」の語構成は「事執(こととり)」の略かとも言われ
ていますが、未詳。「あたたかい」が「あったかい」になるように、同音
反復は音脱落しやすいので、kototori→kottori→kotoriのような変化
を遂げた可能性は十分ありそうではありますがね。
- 412 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/05(土) 00:14
- >>408
読み直してみるとひどい文章ニダねぇ(-公ー;)。特にひどい、
主述が対応していない文章を修正させて頂くニダ。
それはなぜか
というと、東歌は万葉集の巻14まるまるですから巻20の一部に過ぎない
防人歌と比べれば分量的には圧倒しているのですが、いつの時代の方言
を誰がどのようにして筆録したのかがまったくわからないので、方言資料と
しては非常に使いづらいのです。
↓
それはなぜか
というと、東歌は万葉集の巻14まるまるですから巻20の一部に過ぎない
防人歌と比べれば分量的には圧倒しているのですが、いつの時代の方言
を誰がどのようにして筆録したのかがまったくわからないので、方言資料と
しては非常に使いづらいからです。
- 413 名前:& ◆bWmgfPTA:2005/03/05(土) 00:24
- 娜々志娑无先生ありがとうございます。
まえから不思議に思っていたことですが、記紀の歌謡などはどのように記録されたのでしょうか。
たとえば森説等を見ると、日本書紀の歌謡と本文の記録者には密接な関連があるとされていますが、誰かが記録者の前で詠んだのでしょうか。
するとその詠んだ人物は、何をもとに詠んだのでしょう。
ずいぶん古い歌も伝わっているようですが。
文字記録があれば、それを転記したほうが早いような気がします。
こういう音訳成立時の状況などは、どの程度わかっているのでしょうか。
- 414 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/05(土) 01:28
- >>413 ピクポポデミさん
記紀歌謡が筆録された経緯については、史書にも一切記録
されていないので、内部徴証により推定するしかありません。
古事記の歌謡は日本化した漢字音である呉音系の万葉仮名
で表記されていますので、日本人乃至は日本語を母語とする
帰化人が記録したと見てまず間違いないと思われますが、
問題は日本書紀歌謡です。ご存知のように、α群は唐代の
中国原音、β群は日本化した漢音系漢字音で記録されており、
α群については中国の帰化人か、または実際に中国に留学
して中国原音に堪能な日本人が担当し、β群は中国原音を
直接には知らない日本人が担当したと推定されています。
ここで注意されるのは、α群の歌謡(訓注も含む)に関して、
平安時代の書紀古写本の当該部分に付された声点(しょうてん)
と万葉仮名の原音の声調が一致する傾向があるという点です。
尤も、一致すると言っても、声点の平声には原音声調の平声が、
声点の平声以外には原音声調の平声以外が、それぞれ対応
するといった具合ですので、一致というのは言い過ぎかも知れ
ません。で、この声点はそもそもどういうものかというと、歌謡や
訓注の日本語のアクセントを示したものです。院政期の京都
アクセント資料と比較した結果、これらの声点はそれよりも多少
古い平安中後期の京都アクセントを反映していると推定されて
います。その声点と万葉仮名の原音声調が対応しているという
事実は、α群の編者が、歌謡や訓注の日本語のアクセントに
合わせて似た声調の万葉仮名を選んでいた可能性を強く示唆
するものです。
さてその場合、α群の編者が日本人であれば、自分の内省
に従って歌謡(この当時文字化されたものがあるとすれば、
当然それは古事記のような呉音系乃至古音系の万葉仮名で
記録されていたでしょう)を読み、筆録していけばいいわけです
が、もし中国系帰化人が担当したとすれば、誰かネイティブの
日本語話者にその歌謡なり訓注なりを読ませて筆録したと考え
ざるを得ません。もしかすると歌謡に関しては、ピクポポデミさん
の推測されるように、稗田阿礼ばりに歌謡を暗誦していた者に
その場で歌わせて筆録したという可能性も考えられましょう。
まあ何にせよ、日本語のアクセントを中国原音の声調で表現し
ようなんて真似は、日本語の発音の微妙な違いがどうしても気
になったに違いない外国人なればこそのことのような気がする
ので、個人的には後者ではなかったかなと思っていますが、
さてさて。
- 415 名前:Zep:2005/03/06(日) 16:35
- ウリの町で環・東海もとい日本海シンポジウムがあったという特集記事が地元新聞に
載っていたニダ。鄭大聲・滋賀県立大学名誉教授が喋ったというところが電波満載っぽい。
1)かまどを意味する「くど」は朝鮮語で「煙突」を意味する言葉
2)鍋や釜という呼び名はともに朝鮮語に由来
3)「さが」は韓国語で発酵がすんだを意味する言葉。やがて「さが」が「さか」になり
「さけ」になった
4)(果物の)ウリは朝鮮語の「オイ」から来ている
5)丼は韓国語の「タンバル」,「とっくり」は「トックル」から,「ちょこ」は
「チョング」から
他にもいろいろあったけど,そもそも一つの記事の中で「朝鮮語」「韓国語」と表記を
統一できていないのは,その程度の新聞なのか,スピーカーがケンチャナヨだったのか。
- 416 名前:日語商売:2005/03/06(日) 19:36
- ちょっと某所で選対というか珍作に近い活動をしておりまして、
ピクポポデミさんの論文読んでなかったんですが、本日読んでみまして、
非常に面白く感じました。
「卑弥呼」が何と読まれたのかは、実は私も以前から興味を持っておりまして、
沖縄語で「子供」を表す「ファー」という語形がありますが、これのような発音ではなかったのかと
思いつつ、証明するすべもなくほっておいてあります。
以前、九州大学の早田輝洋先生が日本祖語についての講演をしたときに、有史以前のカ行の音価を
[k〜x]としていましたが、おそらく『倭人伝』の音訳字辺りから考えたんじゃないのかと
漠然と思っていましたが、沖縄方言の例もあったんですね、
漢字音については、三国から晋のころの発音を詩文の押韻などから推測した研究がいくつかありますが、
模韻の音価についてはどうなんでしょうねぇ。音価を推測する手がかりが少ないですし。
感じとしては後漢のあたりでαがoに近づく変化が起こっているみたいですが・・・。
- 417 名前:火病する名無しさん:2005/03/07(月) 05:59
- >>415
李進煕も高麗神社での講演で似たような電波とばしてたなぁ。
- 418 名前:ピクポポデミ:2005/03/07(月) 20:42
- 日語商売さん
ピクポポデミです。
読んでいただいてありがとうございます。
(って、無理やり読ませたんですが・・・)
日語さんには、以前にも一度教えていただいたことがありました。
論考中の模韻の音価ですが、森さんの本に全部依存しています。
本のなかでは、いくつか文献が紹介されていましたが、全て中国語の論文でお手上げでした。
日本語の参考書って・・・ないですよね。
森さんの議論は、模韻でも平声字を対象にされていますので、上声の字とかは同じように考えてはいけないのかもしれません。
いづれにせよ素人まるだしの論考を読ませてしまいまして、申し訳ありません。
どうしても、興味の湧くことしか勉強していないので、地図も羅針盤もなく自分のいる位置もわからず、怪電波発信の恐れがあったので、おすがりしました。
早田輝洋さんって、博多方言に関する本も出されているようですね。
方言というのは本当に面白いものですね。
勝手ですが、また絶対質問にくると思います。
よろしくお願いします。
- 419 名前:Venom ◆7wMBGNJ2:2005/03/08(火) 08:26
- >>411 朝鮮戦争で、米海兵隊が苦労した村、「古土里」との関係は?
古土里をもじって、映画「トコリの橋」ってのも作られましたね。
- 420 名前:火病する名無しさん:2005/03/08(火) 09:05
- >>419
関係なさ過ぎ。思いつきにも程がある!
- 421 名前:Venom ◆7wMBGNJ2:2005/03/08(火) 11:17
- 確かに「里」は「村」を表す単語だから、「コトリ」に意味はないかも知れない。
でも「コト」は朝鮮の地名に多い漢字語じゃなく、固有朝鮮語っぽいんですがね。
どこから由来してるんだろう?
- 422 名前:火病する名無しさん:2005/03/08(火) 16:15
- 星野之宣の伝奇漫画「ヤマタイカ」では、前後の脈絡無しで卑弥呼に「フィミカ」とルビを振ってあった
記憶があるんですが、これの元ネタは何なんでしょうか?
漫画自体が面白いから、電波な部分は気にしませんでしたけどね。
- 423 名前:日語商売:2005/03/11(金) 16:37
- >>422
卑弥呼は推定上古漢字音だと[*pie-mie-hua]のような音であり、そこから3世紀頃の日本語の音を
考えると「ピミカ」「ピミクヮ」のような音だったと推定されるのですが、
日本語のハ行の子音は16世紀以前には f に近い[Φ](今でも「フ」の子音として使われる)だったと
いうのが定説なので、「フィミカ」にしたのでしょう。
誰か学者の説を援用しているようですが、それが誰かはわかりません。
- 424 名前:日語商売:2005/03/11(金) 16:41
- 話は全然関係ないのですが、ここで以前触れられた本の一つ、
陳泰夏『鶏林類事研究』のコピーをしてもらったら、なぜか2部できてきました。
興味ある方、1部お譲りします(韓国在住の方優先)。
- 425 名前:& ◆bWmgfPTA:2005/03/11(金) 17:51
- 日後商売さん
こんにちは
>卑弥呼は推定上古漢字音だと[*pie-mie-hua]のような音であり、そこから3世紀頃の日本語の音を
やっぱり模韻の上古推定音にはuのような渡り音が入るんですか?
子音韻尾のgがなくなったことと関連しますか?
昔読んだ森さんの日本書紀に関する研究で、この渡り音は影母以外には無いというようなことを書いておられたようですが・・・
マティソフやバクスターの原書以外でなにか参考になるものはあるでしょうか。
(原書読めって言われそうですね)
ついでにもうひとつお尋ねしたいのですが、去声の子音韻尾の音価について、かなりまえからsのような音を想定する研究があるようですが、専門家の間では現状どのような評価なのでしょうか。
倭人伝の「對馬」や「對蘇」にぴったりなんですが・・・
- 426 名前:日語商売:2005/03/11(金) 21:03
- >>415
ああ、これつぶしておくの忘れたw
1)の「くど」=「煙突」ですが、煙突にあたる言葉は中期朝鮮語では kur(s)tok です。
「くど」と似ていると言えば似ていますが、それにしては余計な要素が多すぎるし、
さほど昔からある言葉ではないようですし、kurの部分は漢字語「窟」からきている可能性もある
(しかもkurのみで「煙突」を表した例もある、ちなみに tokは甕カメの意味でしょう)ので、
「くど」の語源としては不適当でしょう。
ただ、同じような意味の語彙を探すと「オンドル」という意味の kutyr(h) という語があります。
語源というよりも、語源を同じくする語としてならば、こちらのほうが可能性がありそうです。
2)鍋の意味の現代語 naembi は日本語から入った言葉です。中期語には相当する形がありません。
釜は kama という語が相当古くからあり、これに関しては日本語と関係がありそうです。
3)韓国語 sak-ta (現代語も中期語も同じ)の連用形を念頭に置いているのだと思いますが、
これの意味は「腐る、朽ちる、さびる、発酵する」という意味で、まあありえなくもないかな
(もちろん2つの語彙の共通する源があったという点において可能性がある、という意味)
って感じです。
4)オイキムチのオイ(胡瓜)は、中期語では 'oi ですが、更に昔には o と i の間に r があったと
考えられています。
中期語で -Vi(Vは任意の母音)という音連続を持ち、かつその音節が上昇調アクセントを持つ場合、
V と i の間に r があったのが脱落した、という説があり、実際に nui < nuri(世)(文献に両方現れる)や
nai < *nari(川)や moi < *mori(山)、nim < *nirim(主)(いずれも『日本書紀』にナリ、ムレ、
ニリムの形で現れる)のような例があるので、'oi < 'ori だったのではという推定が成り立っているようです。
'oi の場合の傍証は、手元に資料がないのでわかりませんが・・・。
5)タンバルは辞書に見当たりませんが「湯鉢」の字音??
これはよく言われている水に落ちた音の他にも、江戸時代の一膳飯屋「慳貪屋」で客に出した飯わんを
「けんどんぶり鉢」と言ったからなどの説があり、タンバルの入る余地はなさそうです。
トックルは現代語 tokkeureus(音は「トックルッ」って感じ)、これは tok(甕カメ)と keureus(器)の
合成語で、容器全般を表す語です。
とっくり自体は実際に使われはじめたのが江戸後期、しかもそのころのは先がすぼんでなかったとか。
これについてはありそうでもあるし違いそうでもありますね。
猪口が半島起源というのはよく言われますが、実際に中期語以来、小さな器や酒器の一種を
cjong, cjong-j@, cjong-ji と呼んだ例があります。これは鍾(鐘)の形に似ている小さな入れ物を
「鍾」「鍾子」と呼んだことによるそうです。(今でも醤油や調味料を入れる瓶のことをcongji と呼ぶ)
これが文禄慶長の役に日本に連れてこられた陶工によって伝わり、cjong の音が変化してチョク→ちょこと
なったと言われています。鍾[區瓦]でチョングという言葉があるとも言いますが未確認。
ちなみに猪口という言葉が最初に指したものは小鉢のことで、
そばつゆを入れる容器を「そば猪口」と呼ぶのはその名残です。
ただしこれも一説には中国南方、福建省辺りの「鍾」の字音が元だという説もあります。
このような近世起源の語は交易が盛んだった時代の名残で、名称の借用があった可能性も一概に否定できない
代わりに、決定的な語源を知るための資料もない語が多く、憶説や珍説も飛び交っているので、
語源を確定するのは難しいですね。
- 427 名前:日語商売:2005/03/12(土) 01:02
- >>425
模韻、上古音の枠組で言えば魚部一等ですが、ここは開合の区別がなくなって中古音では
o になってしまいますが、開合の区別がある二等(麻韻)や三四等(魚韻と虞韻)での諧声符の分布から
だいたいどれが開口でどれが合口か予想付けられます。
で「呼」ですが、諧声符は「乎」です。ところが乎声を持っている字はほぼ模韻(及びその上去声)に
限られ、開合の区別があるところにはほとんど現れません。
『広韻』で探すと、模韻以外には虞韻に1字あるので、合口と認定しましたが、いかにも苦しい。
前にもちょっと触れましたが、個人的にはこれは「子」の祖形 /*kua/ を写したものと思うので、
いいと思うのですがね。
日本書紀のα群では、確か合口字はワ行音以外には出てこなかったはずですね。
上古推定音に関する本は、最近では中国人の論文や著書ばかりですね。
Baxterの本は一部分だけコピーしてありますが、元本は高すぎて買えない・・・。
それはそうと、日本人が手軽に最近の研究にアプローチできるような本は見ませんねぇ。
藤堂氏のは古すぎですし。
ああ、関西学院大学文学部の小倉肇先生の『日本呉音の研究』という、御自分の博士論文を
出版された本に上古〜中古の漢字音変遷を扱った章がありましたね。
本自体は非常に高いものだったので、大学の図書館などで御覧になるのがいいと思います。
ただ該当箇所はかなり前に日本言語学会の『言語研究』に載せたものをもとにしているので、
今見るとだいぶ古い印象がありますが、先行学説が手際良くまとめられているので、
非常に参考になると思います。
以前はあれにあった漢字音の変遷を御自分のサイトで公開されていたのですが、
大学を移られたときに閉鎖してそのままになってます・・・残念!!
- 428 名前:日語商売:2005/03/12(土) 01:31
- >>425 つづき
それから去声の上古音に子音韻尾を再構する説は、既に60年前に唱えられていたのですが、
最近では支持する人が多いですね。
Karlgren、李方桂、藤堂明保などの諸氏は中古音の母音終わり音節(陰声韻)に対して、
上古音形に -g, -r, -d, -b などの子音を設定していましたが、現在ではそれらの説はほぼ捨て去られて、
ほぼ中古音と同じような母音終わり音節だったという説が有力です。
その代わり新たな説として去声韻に -s という接辞的子音を仮定する説が有力になってます。
これの利点は、平上入声⇔去声という声調交替で品詞を変えたり自動詞・他動詞の区別をしたりする
語彙がいくつもある理由を簡単に説明できることですね。
たとえば「悪」アク(入声、わるい):オ(去声、にくむ)のような意味の分化は、
子音韻尾説だと *'ak > 'ak:*'agH > 'oH(Hは去声調を示す記号)で、なんで語形の分化が起こったのか
ちょっとわかりにくいのですが、
去声 -s 説だと *'ak > 'ak:*'aks > 'oH のように、意味の違いが接辞によってもたらされていると
明示的に示せるという利点があるのです。
これだとまるで記述のために「縦のものを横にした」ような言い方で誤解を与えそうですが、
子音韻尾説は、上古音に母音終わり音節が少なくなったり、全くなくなったりするという、
実際の言語の音韻システムとしてはほぼありえない体系だったと仮定してしまうんですよ。
もともとが上古音での押韻現象を説明するためだけに仮定された面が強いですし。
(この結果、子音韻尾を仮定のものと見ずに音韻的実態と見てしまう人が出るという弊害もありました)
去声 -s 説のばあい、中国語と親族関係があるともいうチベット語で、
下降調の声調が音節末の s の消失の代償として生まれたとみられる、ということも傍証になるのです。
で、語末の -s は母音や鼻音の後ろにあったものは割合早く消失して、-ks の場合も k もろとも消失した
ようですが、-ts の場合のみ南北朝(六朝)時代前半(4〜5世紀)ぐらいまでは残っていたようです。
(-ps もあったがおそらく秦漢以前に -ts に合流)
で、その名残が祭泰夬廃4韻のような、去声しかない韻ですね。
そう考えると「對」の場合は三国時代には *tuts もしくは *tu∂ts に近い形と考えられ、
対馬の「ツシ」に当てられてもおかしくないと思いますね。
ただ直接 -ts > -i という変化が起こったとは考えにくいので、サンスクリット語の音訳に用いられている
例を勘案すると、途中に -d や -r のような音形を考えた方がいいと思います。
私は *-z に近い形だったのではと思っていますが、これならばあまり「対馬」とも矛盾しない気がします。
- 429 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/12(土) 10:22
- >>428 日語商売さん
>ただ直接 -ts > -i という変化が起こったとは考えにくいので、サンスクリット語の音訳に用いられている
>例を勘案すると、途中に -d や -r のような音形を考えた方がいいと思います。
>私は *-z に近い形だったのではと思っていますが、これならばあまり「対馬」とも矛盾しない気がします。
中世及びそれ以前の日本語の語頭以外の子音は、朝鮮語のように
有声化していたとウリは考えているので、その推定はウリにとっては
極めて都合がよいニダ(w。
- 430 名前:ピクポポデミ:2005/03/12(土) 22:32
- 日本語商売さん
詳細な情報ありがとうございます。
> 『広韻』で探すと、模韻以外には虞韻に1字あるので、合口と認定しましたが、いかにも苦しい。
そうですか、万葉集や日本書紀では「乎」や「呼」がヲの音に使われているので、ああやっぱりと思ってしまいました。
藤堂さんの辞書で、中古模韻字の上古音を-oや-uoのようにされている理由がわかりました。
あれ?後ろのほうの解説に書いてあったかな?
「日本呉音の研究」ですか。
大きな図書館へ行くチャンスがあったら捜してみます。
去声字の韻尾に関する解説ありがとうございます。
大変参考になりました。
またこの場で『鶏林類事研究』や高句麗語の議論を皆さんがなさってくれれば、
私たちは通常入手できないような貴重な知識を、ロムしているだけで入手できます。
そういう議論がまたいつの日か再開されることを祈っております。
- 431 名前:タジマノモリ:2005/03/13(日) 11:35
- >4)オイキムチのオイ(胡瓜)は、中期語では 'oi ですが、更に昔には o と i の間に r があったと
>考えられています。
日語商売さんの書き込みを見てロムしていられず書き込みます。
よろしくです。
HNは、対馬<*tu∂zmaかもというお説に触発されて付けました(笑)
日本語と韓国語の対応における「Whitmanの法則」なるものがあるそうで、
韓国語: CVrV> 日本語: CV
を仮定するのだそうです。例の高句麗語に応用すると、
「木」:ko2no2r > ko2ro2r > ko2ro2 > ko2
が言えると。
後ろのVがiであれば、日語商売さんが挙げられた通り語例が確認されますが
rの脱落を母音一般に拡大できるかどうか、私は疑問に思います。
まあ、韓国語内の音変化と日韓の音対応は別物と言われればそれまでですが。
C1V1C2V2 > CV1V2 のようなC2の脱落はどの程度まで一般化
されるのでしょうか?ご教示頂ければこれ幸いです。
- 432 名前:日語商売:2005/03/13(日) 00:39
- ピクポポデミさん、ソンセンニム、お読みいただきありがとうございます。
正直長いばかりの悪文ですが、ここら辺のことは以前からの腹案だったので文章化できただけでも
自分としても意味があることだと思っています。
あ、でもアイデア盗まれる可能性も・・・盗む価値があるようなアイデアじゃないけどw
ぬっち除けにプレステとでも書いておくかw Σ(´ー`●|
最近の学者の中には、入声語尾は清濁で言えば、むしろ濁音じゃないのか、という人もあり、
だとすれば入声語尾に継続性が加わることにより「有声性」がはっきりして、
d なり r なり z なりに近い音になって、更に母音化したのか、とか思ったりしてます。
>>431 田道間守様(漢字勝手に宛ててごめんなさいw
私の知っている範囲では、CVri(アクセントはLH、即ち高低型)> CVi (アクセントはR、上昇型)だけです。
Whitmanの法則は寡聞にして存じませんでした。申し訳ありません&御教示痛み入ります。
CVri > CVi の変化の面白いところは、同じのが沖縄語にも見られるんですよ。
「鳥」が tui となっているように、語中の「り」が「い」になっている。
これがすべての環境で起こるのか、それともアクセントまで関係するのかは失念してしまいましたがw
- 433 名前:タジマノモリ:2005/03/13(日) 14:23
- 日語商売さん。
田道間守でけっこうですw
コメント、カムサハムニダです。
「Whitmanの法則」は、私も孫引き引用で知っただけです。
原文献はハーヴァード大の博士論文だそうで私には入手不可。
CumV > CV てものあるそうです。(あくまで日韓の音対応ですが。)
CVri (LH) > CVi (R)がありなら、CVni > (CVri) >CVi もないかな〜と
思ったのですがムリですかね〜。
私は前から、なんで新羅を siraki2と言うのか不思議なのですが、
sirakuni > sirakui > siraki2
はどうだろう、と思っています。ki2=城も有りでしょうが何か不自然な気がして。
百済=kun-nara(h) > kun-dara > kudara という説があるそうで、
もしかして日本語「国」(kuni: HH) は kun+i ではなかろうかとか、
倭人伝の 狗奴国はkuna < kun+na ではなかろうかと「妄想」してます。
(或いは「大きな土地」でku+na か?)
そもそも大=khшn(H)なのかどうかですが、鶏林類事の「大」=「黒根」から
語幹に語末のnを再構する学者は私の知る限りではいないようです。
これは何故なのでしょう?連体形のnとみなす見解もあるようですが、
他の形容詞もn込みで表記されていると見て良いのでしょうか?
- 434 名前:日語商売:2005/03/13(日) 19:58
- >>433
こちらこそ、いろいろ御教示ありがとうございます。
『鶏林類事』の用言はいろんな形で書かれているのですが、面白いことに終止形で書かれているものが
ほとんど見当たらないんですよ。
(1)語幹のみ
例:「雪下曰嫩恥」恥 ti-:ti-ta(落ちる、降る)
(2)連用形(いわゆる第3語基)
例:「洗手曰遜時蛇」時蛇 sise: sis-ta(洗う)
(3)基本連体形 -n
例:「高曰那奔」那奔 noph@n:noph-ta(高い)
(4)未来連体形 -r
例:「有曰移實」移實 isir:is(i)-ta(有る)
(5)名詞形 -m
例:「畫曰乞林」乞林 kyrim:kyri-ta(描く)
(6)命令形語尾 -ra, -kera などを伴うもの
例:「來曰烏ロ羅」烏ロ羅 o-ra:o-ta(来る)
(7)尊敬命令語尾 -sjosje を伴うもの
例:「語話曰替里受勢」替里受勢 tyre-sjosje あるいは tyri-sjosje:tyt-ta(聞く)tyri-ta(聞かせる)
(8)語尾 -ci を伴うもの
例:「寝曰作之」作之 ca-ci:ca-ta(寝る)
このようにいろいろな形で出てきます。おそらく実際の言葉の中からその意味に相当する部分だけを
抽出したり、活用語尾や接辞を区別せず抽出した結果、このようになったんでしょう。
以上、御参考までに。
- 435 名前:タジマノモリ:2005/03/15(火) 14:02
- >434
日語商売さん、ありがとうございます。
そうですか、未来連体形や命令形まで出てくるですか〜。
音訳者は言語学のセンスの無い人だったのでしょうねw
ついでに鶏林類事の成立過程についても解説頂けると幸甚なり、なのですが・・・。
(ググッても分りませんですた。)
話を戻すと。
やはり韓国語「大きい」に鶏林表記の「黒根」を根拠として語末のnを想定するのは
ムリという事になるのでしょうが、そもそもkhшと「黒根」=χ∂k∂(??)は
どういう関係にあるのか・・・。
やはり韓国語の語形変化は複雑怪奇で、いやあ〜難しいです。
ついでに。
http://www.benjamins.nl/jbp/series/DIA/20-1/art/0005a.pdf" target=new>http://www.benjamins.nl/jbp/series/DIA/20-1/art/0005a.pdf
という論文(Diachronica)で魏志に出てくる倭人語を分析してます。
(25ページ以降です。)
日本祖語に/e/o/があったのが、raising を起こして /i/u/になったという
自説の証明を試みているのですが私にはイマイチ論旨不明です。
この論文では「対」は、tu∂s と音写してます。
問題の「卑弥呼」の「呼」については、"quite puzzling" で(p.35)
" I have no idea what 「呼」might represent"と匙を投げてます。
外人さん(この人は日系みたいですが)も色々考えているんだなあ〜という
ご参考まで。
- 436 名前:日語商売:2005/03/15(火) 20:36
- >>435
まぁ記録者が中国人ですからねぇ。
中国語には動詞活用やその類が全くありませんから、ほとんど高麗語の知識がない著者にとっては
フレーズならばともかく、単語については語幹と語尾の区別が難しかったのでしょう。
『鶏林類事』の成立過程はよくわかっていないというのが本当のところですね。
1103年に宋から高麗に来た使者の中に著者の孫穆がいて、そのときの記録をもとに作られた本だというのは
ほぼわかっているのですが、高麗語を誰に聞いてどのように記録したかなど、成立の細部については
全くわかっていません。
一つには現在残っている『鶏林類事』が、叢書の中に収録されているものだけで、しかも内容に省略があり
原本の全体像を知ることができないからです。
ともあれ、現在残っている『鶏林類事』は、明代に『説郛』という叢書に収録され(このとき内容の一部が
省略されたらしい)、それが更に他の叢書に再収録されたりして、現在まで伝わっています。
「黒根」から語根に n を想定するのは無理だと思います。
一つにはこの項目の直後に「小曰胡根」というのがあり、中期語の h(j)ok-ta の連体形 h(j)ok@n を
表していると考えられる(対になる用言語彙の多くは同一の文法形式をとる)こと、
また朝鮮語資料の中に「大きい」を意味する語形の語根に n がある証拠となるものがないことが挙げられます。
「黒根」の解釈には2通りあり、一つは「黒」が khy- の気音部分だけ表しているとする説、
もう一つは高麗語では khy- が *hyky- で、「黒根」で hykyn という形を表しているとする説です。
どちらが正しいのかはわかりませんが、前者は音表記としては異常であり、また韓国語の有気音は
もともとなかったと考えられていることからして、後者の方が蓋然性があると思います。
論文の方、あとで読ませていただきます。
- 437 名前:火病する名無しさん:2005/03/18(金) 11:48
- >>423
ありがとうございます。何日も書き込み無かったから、忘れてました(w
ところで、この「フィミカ」を古代からの日本語発音の推移にあわせて現代語発音にすると、
なんという発音になるんでしょうか?そのままヒミコになるんですか?
- 438 名前:火病する名無しさん:2005/03/18(金) 14:01
- ヒミカに成るんじゃないだろうか。
- 439 名前:日語商売:2005/03/18(金) 14:46
- >>437
>>438さんの言う通り「ヒミカ」ですね。
ただこれが「フィミクヮ」ならば、kua>ko1>ko という変化で「ヒミコ」になりますね。
- 440 名前:通信部隊:2005/03/22(火) 00:58
- 〔・-・〕
(v v) <マンセーゴマ
▼
- 441 名前:火病する名無しさん:2005/03/23(水) 10:49
- またまた元ネタは金達寿のようですが、この説はいかがなものなんでしょうか?
↓
ttp://www003.upp.so-net.ne.jp/kodaisi/koma.htm
サガミのサガとは古代朝鮮語で“私の家”の意味(丹羽基ニ『地名』)があり、相模の国はこの意味だし、
県中心部を北から南に流れる相模川も無論同様である。
(中略)
話は遠くへ飛ぶが、山形県に寒河江市がある。この読みはサガエで、漢字ニ字を読むとサムカワになる。
この名も古代朝鮮語のサガから来た名で近くに最上川の支流寒河江川が流れていることから江をつけたのであろう。
つまりは、相模の国寒川神社ももとは寒河で、河が川になって、漢字の読みが優先しサムカワになったものである。
- 442 名前:日語商売:2005/03/23(水) 15:12
- >>441
だから何度言えば韓国語のサガは「私家」の字音で(ry
寒川神社は祭神が「寒川比古命・寒川比女命」の二柱ですが、この神様の正体は今もって不明です。
関東に分布する「氷川神社」の名前が「寒川」と通じること、氷川神社の祭神が須佐之男命・稲田姫・
大己貴命で、氷川の名も出雲の簸川(斐伊川)から来ていることを考え合わせると、
出雲系の神を祀る神社のようだと勝手に推測してはいるのですが、あくまで素人考えです。
相模を開拓した渡来人たちが特に誰という神ではなく祀ったとする説もあるようですね。
地名の「サガ」は狭いところとも険しいところとも解釈できますし、山形県の寒河江については、
もしかするとアイヌ語あたりにその源を求めた方がいい可能性もありますね。
- 443 名前:火病する名無しさん:2005/03/24(木) 01:16
- じゃこれ↓は?
--------------------------------------------------------------
631 名前:天之御名無主 メェル:sage 投稿日:2005/03/24(木) 00:35:48
>>621
>朴を「え」と読むのは漢字の意味をとった訓読み。
じゃあ「え」って日本語でどんな意味なの?
>エミシのエはエミ=蝦(えび)のエ。
エミシとミシハセは「ミシ」が共通してますね。
ちなみにエビは韓国語のセビが語源です。
--------------------------------------------------------------
↑韓国語の「セビ」(海老)の語源ってなんですかね?
- 444 名前:日語商売:2005/03/24(木) 02:07
- >>443
現代韓国語でエビはセウ(sae'u)ですが、エビを意味する中期朝鮮語を探してみると、
最古のハングル資料『訓民正音』に savi という語形で出てきます。セビはこれの勘違いだと思います。
これが *savi > sayo > saiyo > sai'o > sae'u と変化して現代語の形になったようです。
savi(v は両唇摩擦音)は中期朝鮮語以前は p だったと考えられているので、
*sabi という祖形が考えられますが、それをエビと比較するには、語頭子音および第一母音が
違いすぎるような気がしますね・・・。
- 445 名前:火病する名無しさん:2005/03/24(木) 03:37
- 中期朝鮮語の上限はいつ頃?
日本語の「えび」の上限はいつ頃?
話はそれからでは?
- 446 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/24(木) 15:47
- 日本語の「えび(海老)」は『本草和名』に「蝦 一名A 和名衣比」
とあるのが文献上の初出で、同書の成立は918年頃とされています。
ただし、万葉仮名表記こそありませんが、出雲国風土記などに「蝦」
「[魚+高]」のように見えることから、それに相当する和語がなかった
とは考えにくく、奈良時代にも「えび(海老)」という語が存在した可能
性は高いと思われます。
「えび(海老)」の語源は不明ですが、その体色から山葡萄の古名
である「えび(蒲萄)」と結び付ける説や、逆に山葡萄の形状が海老
に似ているところから「えび(蒲萄)」の語源を「えび(海老)」に求める
という説もあります。両者の平安後期〜院政期の京都アクセントを
見るに、両者ともに高高〜低高の両形があるものの、どちらも高高型
が圧倒していますから、アクセントも一応一致しているということになり、
両者が同源である可能性は高いと言えるでしょう。
なお、「えび(蒲萄)」が文献に登場するのは天平二十年(748年)の
正倉院文書に「依[田+比]染紙」云々とあるのが最初で、この万葉仮名
表記により「えび(蒲萄)」のエがア行のエ、ビがビ甲類であることが
わかります。
- 447 名前:タジマの守:2005/03/24(木) 16:57
- >446
私は前から「山葡萄の形状が海老に似ている」って言うけど全然似てないじゃん
と思ってます。イマイチ納得いかず。代案があるワケではないですがw
http://research.kahaku.go.jp/botany/wild_p100/autumn/16_ebizuru.html" target=new>http://research.kahaku.go.jp/botany/wild_p100/autumn/16_ebizuru.html
>442
韓国語のサガは「私家」の字音
日本漢字音の si が韓国音でsa に対応する(確か「女子」もニョサだったような)のは
何故なのでしょう? 日本字音の方が中国オリジナル音を反映していると思われます。
とすると、
中期韓国語の saβi は実は、*sibi < *sebi に遡り、大之晋氏愛用の「語頭s音の
脱落」により・・・以下略。
いかがなモノでしょう?
- 448 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/03/24(木) 17:29
- >>447
ここでいう山葡萄の形状とは実の部分のことではなく、
蔓の部分が海老の髭に似ているということなのではない
でしょうかね。ラン科の植物である「えびね(海老根)」も、
その根っこに節が多くて髭根が出ていて、その様子が
海老の背中に似ているところからその名があるようです。
あと、色が似ているというのも、実の色ではなく、若い葉
や茎の色(赤紫色を呈する)なのではないかと思います。
漢字音に関してはご専門の日語商売さんにお任せし
たいと思いますが、『国語学大辞典』の朝鮮漢字音の
項で河野六郎氏は以下のように述べております。
止摂諸韻(支・脂・之・微)は日本の漢音と同様、
全く区別せず、みな-iで示されるが、歯頭音の字は
母音は∀となる。この母音は音素としてはすでに
消滅し、現代ではa・щその他に変化している。
子 c∀>ca、斯 s∀>sa。これは歯頭の止摂韻
が中国原音で、例えばtsiがtsi¨に変わって行った
過程の或る段階を表わしている。
※∀はaの逆さまの文字。
これを見るに、朝鮮漢字音saと日本漢字音siの対立は
それを受容した時の漢字音の中身が違っていたというだけ
のことであって、あくまでも純粋な漢字音上の問題であり、
朝鮮語と日本語の問題ではないから、このことをもとに
朝鮮語のsaβiと日本語のebiを云々することは出来ない
ように思うのですが、いかが。
- 449 名前:タジマのムリ:2005/03/24(木) 22:02
- あ、なーる程。ヒゲですか。やや納得です。
漢字音について。
韓国語のある時期において高舌中舌母音(ш、i¨?)が∀(Λ?)に低舌化したことは
事実であるが、中期韓国語の saβiを*sebiに遡らせるのはムリという事ですね。
それにしてもこの母音変化は不思議な感じ。
aと乙類o2の交替に似ているような・・・。
- 450 名前:日語商売:2005/03/24(木) 22:05
- >>447
韓国漢字音の ja, ca, sa が日本漢字音のシ、ジに対応することがある理由は、
ソンネンニムが引用された河野六郎先生の御説の通りですが、もう少し解説すると
中古音で韻母(母音+語末子音)が -i であり、かつ声母(語頭子音)が
歯頭音(歯茎破擦音・摩擦音)であるときだけ、母音 i が中舌母音 i¨に変化しました。
こう書くと難しそうですがなんのこたぁない、獅子も寿司もススになる東北方言と類似の変化ですw
で、この母音 i¨は朝鮮半島では∂のように受け取られたらしく、ハングル表記では・[∧] という母音で
あらわされました。この母音は現代語では第一音節ではa、第2音節以下ではщに変化したので、
現代語で ja, ca, sa が日本漢字音のシ、ジに対応するということになったのです。
朝鮮語の母音∧は古代にさかのぼってもアやオに近い母音であったと『日本書紀』の半島固有名詞の
表記等から推測できるので、あいにくながら savi を *sibi に遡らせるのは無理だと思います。
- 451 名前:タジマの守:2005/03/25(金) 23:14
- 金芳漢の「韓国語の系統」によると
原始韓国語からの母音体系の再編成によって高舌と低舌母音の対立
∂〜a
u〜o
が生じたが、i¨(ш)は対立ペアーがなかったために/o/の一部が/Λ/に変音した。
しかし低舌の中舌母音(/Λ/)は音域が狭いために不安定で、/i¨(ш)/と混同するとともに
やがてa/ш に合流して消滅したという趣旨の記述があります。(p.148-153)
韓国で漢字音のtsi¨が、tsΛに引き込まれたのがこういう変化の反映とすると
非常に面白いのではないかと思います。
日本字音で「金子」を「キンス」と言いますが、これも唐宋音の中舌化を反映した
ものなのでしょうね。藤堂氏の漢和辞典の解説では、宋代に tsi > tsш と変化した
とあるのですが、韓国字音は、tsi > tsi¨ > tsш における中間段階を、
日本唐宋音「ス」は最終段階を反映していると考えるのでしょうか?
- 452 名前:日語商売:2005/03/26(土) 21:30
- >>451
うーん、なんていうか、/∧/ はそのままでは中国語の i¨を表記できるはずのない母音なんです。
ハングル制定以前に中国人が朝鮮語を記録した『鶏林類事』では、/∧/ はもっぱら主母音が
αもしくはaの母音であらわされ、o または∂であらわしたものがわずかにあり、
i¨や u であらわされるものもあることにはあるのですが、
そのほとんどは活用語尾や接尾的要素などいわば「どうとでも解釈できるもの」ばかりです。
また漢字音の場合、 /∧/ は /∂/ をあらわすのにもっぱら用いられ、
i¨以外では狭母音(高母音)をあらわした例がみられません。
金芳漢氏の記述は /∧/ が /щ/ と混同されたということを言ってはいますが、
じつは混同されるのは語頭から2音節目以降に限られ、第1音節では混同されないのです。
漢字音の場合は単音節で、これは第1音節と同じ状況であり、/щ/ と混同された例はありません。
i¨をあらわした /∧/ も、/щ/ と表記された例がありません。
そうすると、ではなぜ/∧/ で i¨を表記したのかという問題が残りますが、
中国語の i¨は実は純粋な母音ではなく、有声子音 z が母音のように振る舞っているものであり、
i やщや u などの高母音とは根本的な性質が違っていたことあたりに理由が求められそうだし、
また、それ以外にあまり理由が思いつかないというのが本当のところです。
- 453 名前:タジマの守:2005/03/28(月) 17:31
- >>452
うーむ、難しいですね。高舌と低舌母音の混同は只事とは思えないので、
直感としては、「/∧/ が /щ/ と混同」と「/∧/ で i¨を表記した」は
何らかの関連があるに違いないと想像したのですが、別個に理由を付けないといけないですか。
前者のプロセスはどのように説明されるのでしょう?
CVC/Λ/(C)+i と接辞iの影響でウムラウトしたとか。(素人の思いつきですw)
後者の、「有声子音 z が母音のように振る舞っているものであり」は、すみません、
私、理解できません。できれば解説頂きたく。
確認ですが、この現象は、宋音でのみ起きたのですよね?
- 454 名前:日語商売:2005/03/28(月) 18:20
- >>453
こちらこそわかりにくい表現使ってしまい申し訳ありません。
現代中国語で「紫」「此」「思」を発音した場合、[ts i¨][tsh i¨][s i¨]の i¨の部分をよく聞くと、
明らかに母音には相応しくない「摩擦音」つまりズーという響きが聞こえるのです。
これは普通の母音ではなく、子音[z]が継続して発音されていて、母音の代わりをしているのです。
音声学ではこれを「成節子音」(音節を形成する子音)として扱いますが、
中国語学では特殊な母音として扱い、しの字を上下反転させたような記号を使っています。
で、これは現代語に存在するだけでなく、i > i¨の変化が起こった時点で既に i¨=[z] だったと
考えられています。
i > i¨の変化は11世紀には確実に起こっていたのですが、ではどこまで古いのかはよくわかっておらず、
私も以前に、i > i¨の変化を10世紀頃まで遡らせることができると論じたことがあります。
第2音節以降で /∧/ が /щ/ と混同された理由としては、朝鮮語の母音調和があると思います。
中期朝鮮語では第1音節の母音の種類によって後ろに来る母音が決まってしまうという現象がありました。
即ち1つ目の母音が a, ∧, o ならば第2音節以下は a, ∧, o, i のどれか、∂, щ, u ならば
第2音節以下は∂, щ, u, i のどれか、となるのです。
なお i はこの2つのグループのどちらにも属さないので、どちらにも自由に現れます。
そうすると、今度は第2音節以下の母音は少しぐらいぞんざいに発音してもかまわないということになり、
ことに不安定な ∧ は щ のように発音されることが多かったようです。
これがのちに ∧ が第一音節では a に、第2音節以下ではщに変化した理由のようです。
後にこの母音調和現象は崩壊して、現在では用言の連用形語尾に影響があらわれるくらいになっていますが、
同じような混同現象で、接辞に現れる母音 o が u のように発音されることがしばしばあります。
- 455 名前:タジマの守:2005/03/29(火) 20:50
- >>454
説明ありがとうございます。
大体納得しました。中国語に成節子音があるとは知りませんでした。
以上の議論の応用ですが、中期韓国語:上代日本語の対応で良く挙げられるものに、
tΛlk:to2ri (鶏、鳥)achΛm: asa (朝)があり、前者では Λ〜o2 後者は Λ〜a
が対応するワケですがこれも、韓国語側の表記の揺らぎによる不規則対応と見れば良いのですね?
但し後者の場合、/Λ/=[ш]の可能性があり、日本語の asu に対応する可能性もあるのでしょうか?
現代語で、achim になっている事を考えるとこの方がシックリ来る気もするのです。
- 456 名前:タジマの守:2005/04/01(金) 10:06
- 日語さんの好意に甘えてシツコク質問しすぎだったかも。
但馬之守は常世の国に逝ってきますムニダ。
では。
- 457 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/01(金) 11:57
- >>456
日語商売さんは今2ちゃんねるで行なわれている全板人気トーナメントの
某板の選対のお仕事でお忙しいので中々来られないだけだと思いますよ。
かく言う私も選対ではないですが別の板にかかわっています。タジマモリを
ハンドルにされるほどのお方なら、じっくり腰を据えてマターリお待ち下され。
- 458 名前:火病する名無しさん:2005/04/01(金) 18:42
- ( ´∀`)<ローディスト (ボソッ
- 459 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/01(金) 18:57
- >>458
´ ヾ
゛ (⌒) ヽ
((、´゛))
|||||
||||||| ドッカーン!!
/ | ∠|
(゜\./,_ ┴./゜ノ( 「人として許されない差別ニダ!!」
\ \iii'/ /,!||!ヽ
ファビョ━━ /V,,ニ..,ニ、、 ノ( \━━━ン!!!!
\ヽY~~/~y} `/~,/
| ,k.,.,!,.,.,r| ,! く
/ <ニニニ'ノ \
- 460 名前:鄭聲之:2005/04/02(土) 00:32
- ファンロードの読者?
- 461 名前:日語商売:2005/04/02(土) 23:04
- ども遅くなりました。
いやいやいま仕事とかプライベートとかでむちゃくちゃ忙しいんですよ。
>>455
「鳥」の例と「朝」の例はよく見ますが、これに付いては不規則対応というよりも
第1音節と、母音aの後ろの第2音節、という環境の違いで対応が違う、という可能性もあるかもしれません。
アサとアスは意味に共通するところがあり、もしかすると語源としては同じなのかもしれませんね。
同じような例としてはイシ(石):イソ(磯)とかありますね。
ただここら辺は思いつきで今書いているので、アサとアスが同語源の可能性があるかどうかは
詳しい人に伺いたいと存じます。
というわけで少し上でファビョっているローディストの先生おながいしまつw
- 462 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/03(日) 00:01
- >>461
誰がローディストニカ !? 昔ちょっとファンロードを手にした
ことがあるだけで、ウリは一度も投稿なんかしたことないニダ!
イニシャルビスケットのKもアミバも台湾ゲゲボツアーも
ウリは知らないし、島村春奈なんか読んだこともないニダよ!
日語商売さんには謝罪と補償を(ry
ハァハァ。気を取り直して日本語学的に見たアス(明日)
とアサ(朝)の関係についてニダが、この両語も、そして
アシタ(朝・明日)も語源的には同じであることが確実ニダ。
院政期京都アクセントは3語とも低起式ニダし、意味的にも
共通点が多いニダ。このうちアサ(朝)とアシタ(朝)は意味が
変わらないようニダが、実は上代においては微妙な用法の
違いがあり、アサ〜ユフとアシタ〜ユフベで対語になって
いたニダ。前者は昼の始まりと終わりを、後者は夜の終わり
と始まりをそれぞれ表していたニダ。現代と違って上代には
「一日」の捉え方として二通り(「昼の一日」と「夜の一日」)
存在したわけニダね。時代が下って「一日」の捉え方が昼を
中心に見るものだけになって朝・夕を表わす語が2セットも
要らなくなった際に、アシタが明日、ユフベが昨夜の意味に
変わっていったのもそのためニダ。
残るアスニダが、ウリが考えるに、上記の3語のうちで最も
成立が早いのはアスの方だと思うニダ。何となれば、アスは
この中で唯一語末母音が-uであり、u母音は名詞形成要素
として最も古いものであると推定されているからニダ。同じ時間
語彙であるケフ(今日)・キノフ(昨日)・ヒル(昼)・ユフ(夕)・
ヨル(夜)などがいずれも語末母音が-uになっていることも
この推測を裏付けるものニダ。アスの原義ニダが、おそらく「朝」
の方で、「明日」の意味は「翌日の朝」ということから派生した
ものだと思うニダ。その後名詞形成要素である-aや-iが接続
して生まれたアサやアシタが「朝」の意味を担うようになり、
アスは「朝」の意味を失って「明日」の意味で固定化したという
のがウリの考えニダ。
- 463 名前:日語商売:2005/04/03(日) 00:40
- >>462
ファンロードは一回買って読んでああこの世界に入り込んだらダメ人間になると思って
それ以来手にしてないニダ。あの頃は宮崎事件もあっていろいろと風当たりが強かったニダ。
・・・はいはいどうせウリは同じ穴のムジナだぽぉw
- 464 名前:タジマの守:2005/04/09(土) 20:49
- なにやら妖しい結界が張られていてしばらく常世の国から出られませなんだが
再登場させて頂きますムニダ。
中期韓国語のachΛm とアス(asu)の対応、いと興味深しニダ。
アクセントの比較につきても論ずべき事あれど、ここで思いつきのトンデモ説をヒトツ。
「鶏が鳴く」は朝のことに候へど、こは東(aduma)の枕言葉にて候。
aduとasu との関係は如何? aduma の語義の定説ありや無しや?
アヅマのアクセント、愚生には不明なる事、遺憾とする所なり。
また、du と su の対応、いささか牽強の疑い無しとせず。
ソンセンニムのご高説を拝聴いたしたし。
さらにひが事を述ぶるに、
もし aduma = adum + a と分解せられば、韓国語 achΛm との類似いよいよ甚し。
こは偶然なりや否や? 賢兄等のご叱説を乞うニダ。
- 465 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/09(土) 21:16
- >>464 タジマの守さん
アヅマ(東)の院政期京都アクセントは低低低型ですから、
アス〜アサ〜アシタと同じ低起式アクセントということで、
アクセント的には問題はありませんし、アヅマの語源も通説
はなく、私にも特に腹案はありません。そういう意味では、
タジマの守さんの説に対して正面切って否定するだけの
材料は私にはないことは確かです。しかしながら、調音的
には近い子音であるとは言え、いきなりsとdを結び付ける
のは強引過ぎると感じます。私自身は日本語のアス〜アサ
〜アシタと朝鮮語のachΛmの間に何らかの関係がある、
たとえば共通語彙であるとか借用語だとかの可能性はある
とは思っていますが、アヅマをその仲間に入れるためには、
更なる証拠の積み重ねが必要であると考えます。枕詞の
「鶏が鳴く」と「アヅマ」の結び付きにしても、既に異人や方言
の言語音を鳥の鳴き声に聞きなしたという説があり、類例と
して「さひづらふ⇒アヤ(漢)」「さひづるや⇒カラ(韓)」「こと
さへく⇒カラ(韓)・クタラ(百済)」といった枕詞の例、更には
百済語を「カラサヒヅリ」と訓じた日本書紀古訓の例などを
考え合わせると、朝鮮語「achΛm」と日本語「アヅマ(東)」
を結び付けようという説よりはそちらの方が遥かに説得力が
あると言わざるを得ないように思います。
- 466 名前:タジマの守:2005/04/12(火) 17:05
- >>465
aduma が「朝」の関連語というのは思いつきで、/s/と/d/の比較は強引というのは
おっしゃる通りです。
しかし、ソンセンニムが>>429において、子音が語頭以外では有声音だったという推定を
述べられておられたので、もしかしたら、asu は *azu に遡ると考えておいでかもと
「邪推」した次第です。
- 467 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/12(火) 18:35
- >>466
いやいや、「邪推」と言うほどのことではないでしょう。s〜zと
t〜dの調音点が近いことは確かですし、実際に日本語でも
〔消ケつ→消す〕〔壊コボつ→壊す〕〔放つ→放す〕〔蓋フタぐ→
塞フサぐ〕〔階キザハシ→階キダハシ〕〔縮シジむ→縮チヂむ〕など、
類例は少なくありませんからねぇ。ただ、上記の例はいずれも
意味の変化を伴わないのに対し、アス(明日)とアヅマ(東)では
意味が変化していますので、安易な適用はちと憚られるという
だけのことで、可能性まで否定するつもりは毛頭ありません。
ご指摘の通り、私は古代日本語の清音が語頭=無声音と
語中=有声音という相補分布をなしていたという考えを持って
いますが、と同時に、所謂清濁の対立も、元は入り渡りの鼻音
の有無にあったとも考えております。それに従えば、アヅマの
発音は['aduma]ではなく['a~duma]になりますから、アスと
結び付けるためにはこの鼻音を何とかしなくてはなりません。
まあ長い日本語の歴史の中では、清音節がいつの間にか濁音
節になったり、また濁音節だったのが次の時代には清音節に
なっていたということも少なからず発生していますから、こちら
もそうこだわる必要もないのかも知れないですが。
あと、古代日本語のサ(ザ)行子音とタ(ダ)行子音の音価に
ついては、後者がt〜dでまず問題ないのに対し、前者は諸説
紛紛で未だ定説がない状態ですから、サ(ザ)行子音を∫〜з
のような摩擦音ではなく、ts〜dzやt∫〜dзのような破擦音で
あったと推定する立場に立てば、よりタ(ダ)行子音と近い音に
なりますね。特にts〜dzは現代日本語でも実際にツの子音と
して現われている子音ですので、この中では一番都合がよい
のではないかと思います。
- 468 名前:タジマノモリ:2005/04/13(水) 15:00
- >>467
丁寧なお答えありがとうございますニダ。
もとより、aduma=asu説に拘るつもりはないのですが、その真意は、asuをaduと
対応させ、有声音の/d/〜/z/を韓国語の有気音/ch/と対応させる事はできんか、
という点にあったのです。しかし李基文の著書を読むと有気・無気の対立は
有声・無声の対立とは全く関係ないそうなので、ダメニムダです。
有気音どこから出てきたニカ?
あと、asa/asu と韓国語の対応で興味を惹くのはアクセントです。
韓国語の achΛm は低・高(LH)で、asa は、低・下降調(LF)。
下降調Fの起源を語末子音(m)の消失の痕跡と考えたのは、ポリワーノフで
村山氏もこれを支持したワケですが、Ungerという学者は、他に語例が発見
できないとしてこの説を否定しています。
この人は、下降調は近畿方言でのみ発生したinnovationと言ってます。
国語学の見解ではどうなのでしょう?
一方、asu は LLですが、これが asaの LFに変化したとは思えないので
asa (LF) > asu (LL) という変化が起きたニカ?
てな具合にアクセントから語形の新旧を推定するのって可能なんでしょうか?
- 469 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/14(木) 16:32
- >>468 タジマノモリさん
>有気音どこから出てきたニカ?
やっぱり中国語との接触が原因ではないでしょうか。『三国志』等の
記述を見ても、辰韓は中国からの避難民が建国したと記されていて、
三韓の中でも最も中国とのつながりが深かったと推定されている地域
です。中国語と接触するようになって有気音を手に入れた韓語こそが
新羅語であり、高麗語を経て朝鮮語に受け継がれたという風に私は
推測しています。
>下降調は近畿方言でのみ発生したinnovationと言ってます。
http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1044079995&st=864&to=867&nofirst=true" target=new>http://www.soutokuhu.com/bbs/test/read.cgi?bbs=korea&key=1044079995&st=864&to=867&nofirst=true
でも述べていますが、私の立場は日本語の諸方言はかつて院政期
京都方言と同じようなアクセント体系を有していたというものですので、
Fのような下降調アクセントも近畿方言に限って存在したものとは考え
ておりません。ただ、2拍名詞5類(LF)は古く遡れば遡るほど所属語
数が少なくなる傾向を示しているので、少なくとも2拍名詞に限っては、
語末の下降調は本来的なものではない可能性はあるかも知れません。
とは言え、そこから更に踏み込んで、すべての下降調アクセントは日本
語にとって本来的なものではないとまで主張することは、今の私には
出来かねますね。
- 470 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/14(木) 16:33
- >asa は、低・下降調(LF)。
アサ(朝)は現代京都方言では2拍5類名詞(LF)ですが、アクセント
資料で確実にLFと確認できるのは江戸時代以降の話で、室町末〜
江戸初期のアクセント資料である平曲譜本ではHLとなっていますし、
鎌倉時代のアクセント資料である古今集声点本ではLLです。どうも
アサ(朝)のアクセントにはLL→HLとLL→LFの二つの流れがあった
ようで、前者は南北朝期に起きた規則的変化ですが、後者は一応
不規則変化という扱いになるはずです。最終的に生き残ったのがLF
であることは間違いないですが、いずれにせよ本来のアクセントはLL
であったと見るべきもののようです。ちなみに、アサ(朝)と同様の変化
を辿ったものとしては、カメ(亀)・ハト(鳩)などがあります。
>アクセントから語形の新旧を推定するのって可能なんでしょうか?
一応日本語のアクセントに関しては、諸方言アクセントの比較検討
によって
┌→HL─→LH
HH─→LH─→LL─┤
└→HH
┌→HLH─→HLL─→LHL─→LLH
HHH─→LHH─→LLH─┤ .┌→HLL
└→LLL─→HHL─┤
└→LHL
のような変化の方向が存することが知られていますが、LL→HLや
LLL→HHL、LLH→HLH→HLLを除けば、せいぜい一般的傾向という
べきものであって、いずれもある程度の例外が認められます。正直、
日本語と朝鮮語のように異なる言語同志の場合はどれほど上記の
規則が適用できるものか私には予測も付きません。
- 471 名前:タジマの守:2005/04/21(木) 14:24
- 最近、呉の国がなにかと騒がしくご無沙汰しておりました。
>>470
「朝」のアクセント確かにLLでした。
LFが祖語段階まで遡るってのはいささか(というか到底)無理みたいですね。
韓国語の有気音については、CVkV (C:子音 V:母音)から第一母音が脱落した
Ckの子音連続から生じたという説があるようですが、韓国語の「朝」にはこの説明
は適用できません。するとやはりソンセンニムのおっしゃる通り中国語の影響なのかも。
取り敢えず韓国語は置いといて、
翻ってわが国で固有語(和語)の発音が中国語音韻の影響を受けて変化した例って
あるのでしょうか?
そこでアクセントの話しに戻るのですが、小泉保という先生は近畿方言の下降調は
中国語の影響で生じたとおっしゃっておられます。トンデモ説と一刀の下に斬って
捨てられるのか、何らかの根拠あるのか、どうなんでしょ?
- 472 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/04/22(金) 18:47
- >>471
>わが国で固有語(和語)の発音が中国語音韻の影響を受けて変化した例って
>あるのでしょうか?
漢字音の音韻的影響として有名なものとしては、促音・撥音の如き特殊拍
の音韻的定着、拗音の音韻的定着、語頭濁音・語頭ラ行音の許容、語中尾
母音音節の許容あたりが有名ですが、いずれも音韻の発達(増加)または
用法的変化に分類されるものであり、発音(音価)にまで影響を与えたという
ことになりますと、ちょっと適当なものが思いつきません。せいぜい語中尾の
濁音の鼻音性について漢字音の影響を見る説がある程度ではないでしょうか。
しかしながら、漢字音の影響が語中尾だけに及ぶというのは不自然ですし、
そもそも語中尾濁音に鼻音性が著しい方言は東北方言や鹿児島南薩方言
といった僻地(日語商売さんスマソ)であり、漢字音の影響で濁音に鼻音性が
加わったというなら、下記の下降調アクセントとも絡みますが、むしろ京阪神
の方言にこそそういう傾向が著しくないとおかしいと思います。漢字音のような
外来語が音価にまで影響を及ぼすためには、それこそ日本語と中国語が
地理的に直接接するくらいの関係がないと無理ではないでしょうか。
>小泉保という先生は近畿方言の下降調は
>中国語の影響で生じたとおっしゃっておられます。
小泉氏のその論文を読んでおりませんので、氏がどういう論拠でそのように
言われているのかはわかりませんが、下降調音節を持つ方言アクセントが
地域的に連続かつ限定されている(近畿と四国東北部のみ)ということから、
下降調アクセントは発生が新しいという主張をする研究者は昔から少なからず
おりました。奈良〜京都が日本における文化の中心地として長らく君臨して
いたことは言うまでもありませんから、方言周圏論的に言えば文化の中心地
から遠く離れているものほど古いということになりますので、そういう結論に
なるのも無理からぬことではあります。仮に下降調アクセントが新しく奈良〜
京都で発生したとしますと、なぜこの地域で下降調アクセントが発生しなくては
ならなかったかということが当然問題になりますので、一つの可能性として、
小泉氏は漢語声調の影響を考えておられるのではないでしょうか。漢語声調
には平声軽のように下降調のものが含まれていますし、田舎よりは都の方が
漢語の影響は強かったはずですからねぇ。
- 473 名前:ぴくぽぽでみ:2005/04/23(土) 15:47
- 横から失礼します。
わたしも小泉さんの本は読みました。
この小泉さんの本あたり以降なんかいろいろ出ているようですが。
http://www.nihonkaigaku.org/03f/i030516/t2.html" target=new>http://www.nihonkaigaku.org/03f/i030516/t2.html
http://www.k3.dion.ne.jp/~hougen/siryou/keiseiron2_1.pdf" target=new>http://www.k3.dion.ne.jp/~hougen/siryou/keiseiron2_1.pdf
http://www.k3.dion.ne.jp/~hougen/siryou/keiseiron2_2.pdf" target=new>http://www.k3.dion.ne.jp/~hougen/siryou/keiseiron2_2.pdf
どうなんでしょうか。
あとこんなの参考文献含めて読みたいんですけど、本になって流通したものしか入手できない。
http://www.aa.tufs.ac.jp/~p_phonol/TEXTS/00-2/matsum.html" target=new>http://www.aa.tufs.ac.jp/~p_phonol/TEXTS/00-2/matsum.html
どういう話なんでしょう。
但馬守さんとかもご存知ですか?
話は飛びますが、娜々志先生が魏志の話をされているのでついでに
魏志韓伝の国名リストを調べると、語頭のr音は馬韓と弁韓。
次清音は馬韓に見られますね。
漢語の影響は楽浪から海岸沿いに南下したケースもあるかも。
もっとも韓伝の国名には、小石索國、大石索國なんてのがあるから、
どこまで音訳かわかりませんが・・・
楚山塗卑離國の楚山なんて、楚は次清音字だし、実に怪しいですが・・・
さらに関係ない話で恐縮ですが、魏志韓伝の国名で面白いのは牟廬卑離國で、
これが三国史記の毛良夫里であるとすると、娜々志先生の比較された、
後期中世語「mΛrΛ(棟)」の系統が馬韓にさかのぼりそうです。
この組み合わせはほかにも、咨離牟廬國にでてくるので、
何らかの馬韓語の単語の可能性は高そうにおもいます。
横入り失礼しました。
- 474 名前:タジマの守:2005/04/24(日) 16:38
- ポポデミさん、よろしくです。
ちなみに「小泉氏の本」というのは、青土社の「縄文語の発見」。(小泉氏はウラル語が専門)
ソンセンニムも援用された周圏分布説でもってN型アクセントを古層言語の影響とみなす見解が
述べられていたと思うのですが、論旨を確認しようと思ったら本棚に見つからない...。
無責任な話しで申し訳ないですが、「説得力ないな〜」という感想を抱いた事は覚えてます。
AA研の松森氏の研究は寡聞にして知りません。
杉崎氏の記事ですが、「北京語の音組織=アルタイ語」、「弥生語の音組織=漢語」
てのはどーにも頂けないです。第二言語であるインド英語の音が自国語の影響受けている
というのは日本人の英語を見たって当たり前の話しで、どうせインドを例に挙げるなら
サンスクリット語に与えたドラヴィダ語の影響を出せよって突っ込みたくなります。
ちなみに馬韓・弁韓で語頭 r語頭音の国名てありましたっけ?
馬韓の臨素半国は lI∂n
弁韓の楽奴国は ngl∂k/lak で語頭はlです。
>>469
「電波大道芸」の記事を最初から読んだのですが、ソンセンニムの学識と見識には
本当につくづく感服仕りました。
それにしても、かの藤村由加チャンが既にアヅマと韓国語の「朝」を比べていたとは。
あの本、大昔に私も読んだのですが、すっかり忘れてました。
私、その昔、「彼女(達?)」にお手紙出したんですよね〜。
衝撃は、田嶋陽子女史(傑)が私の親戚と主張しているとのこと。
このHNやめよかな。
- 475 名前:& ◆xRu4v/E6:2005/04/24(日) 22:15
- 但馬守さん
こんばんは
>ちなみに馬韓・弁韓で語頭 r語頭音の国名てありましたっけ?
失礼。どちらも来母で、この際lとrは区別していませんでした。
いずれにせよ流音が語頭くるのは中期朝鮮語につながらないことになりませんか。
あと韓伝の国名では、「邪」が末尾にくるもの、「路」「盧」が末尾にくるもの、
「廬」が末尾にくるものの三者の関係が面白いです。
- 476 名前:火病する名無しさん:2005/05/01(日) 12:54
- 電波大道芸の方できこうと思いましたが、高句麗にも関係してるんで
こっちでききます。
1、味噌の語源は韓国語のメジュなんでしょうか?
2、味噌の語源としてミルチュルという古代朝鮮語(高句麗語?)があるんですか?
3、大豆は満州原産、味噌は高句麗起源で中国に伝播したというのは本当ですか?
- 477 名前:日語商売:2005/05/02(月) 11:51
- >>476
味噌の語源は「未だ醤(ひしほ)ならず」という意味の「未醤」という語だとか、
すりつぶした醤という意味の「末醤」という語が「未醤」と間違えられてできたとか、
「蒸し」から来たとか聞いたことがあります。
韓国語の mecu は「(味噌の原料の)豆麹を玉状に丸めたもの」を表す語ですが、
中期朝鮮語の形は mjecu で、さらにそれよりも古い11世紀の『鶏林類事』では「醤曰密祖」とあり、
mjecu は古くは味噌の意味だったのではと考えられています。
おもしろいことに mjecu を「末醤」の訓に用いた例が朝鮮資料にあるようで、
それと半島から製法が伝わったとされる醤を「高麗醤(こまびしお)」と呼んだこと、
「こまびしお」を「末醤」とも呼んだらしいことから考えると、
「まっしゃう→みしゃう→みそ」ではなく、「末醤」という字と「ミソ」という音がセットになって
半島経由で入ってきたような感じがします。
ミルチュルという語についてはわかりません。mjecu の間違いでしょうか?
味噌に似た発酵食品は照葉樹林文化には付き物のようですから、高句麗→中国と考える必要はないと思います。
日本にも味噌のもとになった「穀醤」以前から「草醤」「肉醤」「魚醤」があったそうですね。
ただこれらは「漬け物」「塩辛」「なれ鮨」「しょっつる」などの起源であって味噌醤油とは違うものですが。
- 478 名前:イラブンチュ:2005/05/03(火) 00:47
- >>444
非常に亀レスで恐縮なんですが、古い記憶によると奄美沖永良部島では
淡水生のアミほどの小エビをセェ、テナガエビをタナガというのですが
関連あるのでしょうか?
- 479 名前:ヰラブンチュ:2005/05/08(日) 17:46
- 追加情報です。
今帰仁(ナキジン)方言でも同じでした。
http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/nkjn/jdetails.php?ID=NK71204" target=new>http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/nkjn/jdetails.php?ID=NK71204
- 480 名前:ヰラブンチュ:2005/05/09(月) 11:40
- 味噌の語源ですが、永良部語では統一的に解釈できます。
永良部では味噌はミシュと言います。
でミはマァミィ(豆)、フミ(米)、ミィ(身、実、汁の具)を意味する言葉で、
シュは(マ)シュ(塩)、ゥシュ(潮、海水)、シュゥサン(白い:塩の色を意味する)
のシュでどちらも原料を意味する言葉に感じとれます。
- 481 名前:鄭聲之:2005/05/09(月) 01:31
- 味噌の語源は「実塩」かな?
- 482 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/05/09(月) 15:13
- >イラブンチュさん
>>478
>淡水生のアミほどの小エビをセェ
>>479
>今帰仁(ナキジン)方言でも同じでした。
私の記憶が確かなら、琉球方言のエ段音は連母音の長音化の
ような音変化によって発生したものがほとんどのはずです。実際、
琉球方言でも南方の宮古方言では「サイ(池間)」「サイゥ(長浜)」、
「シャイゥ(多良間)」のように連母音の形で出て来ます(明治書院
『現代日本語方言辞典』による)。愚按ずるに、琉球方言の祖形と
しては「サイ」ないし「サエ」のような語形を想定し、本土方言の
「サエビ(高知・宮崎)←サ(小さいの意の接頭語)+エビ」あたりと
結び付けるのがよさげな感じですね。
>>480
>永良部では味噌はミシュと言います。
>ミはマァミィ(豆)、フミ(米)、ミィ(身、実、汁の具)を意味する言葉で、
>シュは(マ)シュ(塩)、ゥシュ(潮、海水)、シュゥサン(白い:塩の色を意味する)
>のシュでどちらも原料を意味する言葉に感じとれます。
なるほど永良部方言の話者の語感としてはそうかもしれませんが、
やはりミシュはミソ(味噌)に、マァミィはマメ(豆)に、フミはコメ(米)に、
ミィはミ(実・身)に、シュはシオ(塩)に、ゥシュはウシオ(潮)に、
シュゥサンはシロサアリ(白さ有り)に、それぞれ遡らせるべき語で
あり、今の方言音で同音だからといって安易に語源解釈するのは
ただの語源俗解になりかねません。
- 483 名前:ヰラブンチュ:2005/05/15(日) 00:06
- 娜々志先生長文のご回答有難うございます。
でも、異なる話題は別のレスで回答していただきたかったです。私も先生の回答に
反論が御座いますので、錯綜するのはちょっと!
先ず「セェ」の件ですが、私の>478の発言は先生の>444の発言を受けたもので、
奄美でも[s]音が含まれているので、>444の信頼性は少々低いのでは?と言うことを
述べたつもりです。しかもご自身がsaiをseheの古形と認定されて居られる事は如何に?
- 484 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/05/15(日) 00:11
- >>483 ヰラブンチュさん
ちょっとお待ち下さい。私、即ち娜々志娑无と
日語商売さんはまったくの別人ですよ。二人を
混同しておられませんか?
- 485 名前:ヰラブンチュ:2005/05/15(日) 18:16
- >>484
娜々志先生、大変失礼いたしました。どうもあいすみせん。
私の発言はどちらも日語商売先生の書込みへの発言でしたね。
つい、十分な確認もせずに書込んでしまいました。
- 486 名前:ヰラブンチュ:2005/05/15(日) 22:17
- 更にマぬけでした。
- 487 名前:火病する名無しさん:2005/05/16(月) 23:30
- http://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2003_14969/slides/13/48.html" target=new>http://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2003_14969/slides/13/48.html
ハングルは日本語にそっくり!!
ハングルの文法が日本語に似てるのは、福沢諭吉とその弟子が文法を
整備したからなんです。
- 488 名前:火病する名無しさん:2005/05/17(火) 11:25
- 世界で最初にハングルを朝鮮人に教育したのが
慶應義塾だったんですね!
- 489 名前:これって本当ですか?:2005/05/22(日) 21:44
- 【情報】 「カタカナ・ひらがな」は朝鮮起源
ttp://www.jakof.jp/sub8.htm
> 百済が滅び 統一新羅(しらぎ)時代になり、新たに日本には新羅語が入り、訓読みはもっと増えました。
>訓読みに百済語と新羅語がミックスされました。のちにそれを整理し 一定の読み方に統一したのが現代の訓読みだと思います。
> 韓国語で「カッタ」 注@ という単語があります。これは「同じ、等しい」という意味です。漢字の読みの音と仮名の読みの音は同じです。
>つまり、漢字も仮名もその読み方は等しく同じなのです。その疑問詞が韓国語で「カッナ」です。「ナ」 注A は「・・・のか」「・・・の」
>という疑問を表したものです。片仮名は「阿、伊、宇」の漢字の一部をそのまま引用して「ア、イ、ウ」と表記したのですから
>字の一部は等しくその音と同じです。つまり、韓国語で言えば「カッタ、カンナ」になります。
> 「平仮名」は「安、似、宇」の漢字をくずして「あ、い、う」と表記したものですが 字体は簡単に略して書き、その音はやはり同じです。
>韓国語での「ピョダ」 注B は「広げる」「開く」「容易にする」という意味です。その命令形が「ピョラ」です。「ラ」
>注C は「・・・よ」「・・・せよ」という命令詞で、「見てみよ」、「行って見よ」という表現に用います。「ヒラカナ」は韓国語の「ピラ、カンナ」がなまったものです。
> このような発想で意味のよく解らない日本古来の言語を紐解いてみると面白くて、意外な発見ができます。
>韓流に興味を持ちハングルを勉強する方は、このようにルーツを知れば案外すんなり覚えることができます。
>また、ひとつの単語を覚えることで、日本でも韓国も通じるとしたら楽しさは倍増することでしょう。
- 490 名前:娜々志娑无 ◆NcNEDmUA:2005/05/23(月) 14:12
- >>489
ただの現代日本語が話せるというだけのフツーの韓国人が、
例によって例の如く日本語を出汁にしてウリナラマンセーを
やっているだけですね。ざっと見ましたがこの人、日本語の
語源を説明するのに現代朝鮮語(方言を含む)の知識だけで
済ませているようです。百済語や新羅語の実態など何一つ
ご存知ない(知っていたらとてもこんな恥ずかしいことは言え
ない罠)ことは確実ですし、日本語の古語はもちろんのこと、
李朝語の知識さえも持っているとは思えません。そういう意味
では李朝語辞典の使い方を知っていた藤村由加の方が数等
ましであると言えましょう。
- 491 名前:阿木林:2005/05/25(水) 10:44
- 2ちゃんアクキンなので遊びに来ましたw
朝鮮語の之韻なんですがたとえば、tsi∂>t∫∂>t∫aのような変化はありえませんかねぇ。
ただ、小韻で*ii/*i∂/*ieiなどの形をとっていたと思われる文字も全て∂となっているのでその可能性はないか。
漢越音だと基>co'[k∂]のような例もあるんですが。
>295
韓国ではtaeは「方言」という扱いみたいですね。他にもsog-seo-ri-tae, meog-tae, seo-meog-taeなどというものもありますが、日本語でなんというかは分かりません。
>328
安本先生は言語の人じゃないですからねぇ。古代江南語説は示唆に富んでいると思いますが。
>381>394
「大概」はシナ語でもチョソン語でも使う言葉ですがどちらも「大体、おおよそ」の意味でしか使いません。
「大層、ものすごく」の意味でチョソン語にはdoe-geというのがあります。語源は分かりませんが。
>444
sae-bi/sae-buという形が慶尚方言にありませんでしたっけ?
>442
ついでにいうと女子は(n)yeo-jaヨジャです。
- 492 名前:阿木林:2005/05/25(水) 13:18
- あ、そうか。中期語の*vが、慶尚方言などではbに、京畿方言などではゼロ声母に分化したんだっけか。
同様に、*zがs/'の分化を起こしているんだった。「はさみ」*ka-zwi>ka-wi/ka-si
- 493 名前:火病する名無しさん:2005/06/29(水) 18:58
- naverでおもしろい主張を見つけたので、言語関係に詳しい人がいらっしゃいましたら、ご意見ください。
古代 日本人の 本国(=Mimana=任那)に対する愛 by nave70
任那=本国の意味=加羅諸国の 盟主だから 本国と言い ---> 倭人の 本国
南斉書 列伝 東南夷 加羅
[原文]加羅国,三韓種也.建元元年,国王荷知使来献.
詔曰 [省略]可授輔国将軍′本国王
....
また日本列島に渡った 加耶人らが加羅を Mimanaだと訓読したことを見て彼らが 加羅を
本国で思いながら暮したということが分かる.
加羅系 倭人が 加羅を指称した Mimanaという用語が後日日本書紀を筆を執る時記録されられたと
考えられる. これで 古代 日本人たちが 加羅をどんな国だと思ったのかを分かるのだ.
[説明]任那を日本書紀で Mimanaだと 訓読する. Mimanaは何の意味だろう?
Mimanaを Mimnaに減らして見よう. それでは Mimという字が生ずる. この mimは韓国語下(本=mit)で
来たようだ. 下は 基層を意味してそれは言い替えれば 根本を意味するのだ.
そして naは naraの意味だ. すなわち Mitna---> mimna ---> Mimanaに移り変わりされたのだ.
上に 南斉書 列伝 東南夷 加羅を見たら 加羅王 荷知を 本国王だと呼んでいる.
本国, すなわち Mitnaという言葉が 南斉書に見えているのだ.
nave70 06-28 12:26:42
韓国語 Mitは仕事の基礎や土台の意味があります. これを見る時 古代 伽揶語
Mit --> Mil --->mim -->mimaに変わって行ったようです. はいたちらなら韓国語 Nal(生)は日本語 Nama
(生), 韓国語 tol(石)は日本語 tama(球), 韓国語 Kal(髪)は日本語 Kami(髪), 韓国語 al(太陽)は
日本語 ama(天)であるのように韓国語 末音 t, lは日本..
日本語で mに変わることを見られます. Mitの 末音 tは一番 古型です.
韓国語はまだ Mitという単語が原型そのままあるが, 日本語は多くの移り変わりをしたと
見られます.
- 494 名前:続きです。:2005/06/29(水) 19:00
- neoyoyo 06-28 12:28:09
良い症例です. sirum>>>smo, gurum>>gumo(kumo)
徐廷範教授の語源研究は批判をたくさん受けているが, あんな症例は対応が確かだ
だからほとんど法則で作っても良いようですね. :)
==> 1)資料を捜してみれば, 南斉書の冊封で 本国王というのは 自国王という意味です.
2)夷狄に与える多くの種類の冊封号は(本国王,国王,徳化王,郡王)などがあると言います.
すなわち, 伽揶=本国とは関係がない症例みたいです.
3)も他の文献で見える 本国という意味は 主国, 自国, 我国, 母国,内地 などの意味がある
ので分かっています.
4)下は様の 説のモチーブを提供した文だと考えられてリンクしました.(様の独創的な意見であることもできるから怒るのは飲んでください.)br> http://www.pressian.com/scripts/section/article.asp?article_num=40050621173436&s_menu=%EB%AC%B8%ED%99%94" target=new>http://www.pressian.com/scripts/section/article.asp?article_num=40050621173436&s_menu=%EB%AC%B8%ED%99%94
(以前に文化掲示板に載せようとしたがあげない論文を引用しましたね.)
日本の 古語辞書に見れば'ゾーン(尊)'はミゴト[mikoto]と読むのに '人(命)', '神さま(神)' のような
意味で使われます. スサノ−オ(素戔嗚尊)は結局からすの 神を意味します[そしてギムゾングテック教授は
このミゴトと言う(のは)故郷(本郷), 本国(本国)を意味する戍国語である下(本) + 所(所, または 国)と
します. 実際に法花経言解に "ミッゴデ(本郷) 引き継いだら"という句節もありますね.
ここで分かる重要な事実は, 尊=mikという事実です.
そして, 韓国中世語で 本は mitという事実ですね.
5)また帰って来て 本国の郷札音は mitna>minna>minana>mimanaになります.
また 訓は 尊国=母国=主国になります.
これは 任を韓国語の (n)im=主で見た時, 主国で 訓次になることと等しいです.
(ここで nisagum=尼師今の nis>nitが 歯=老=主に解釈されることと係わることができるし,
nitと mitの関係に対しても考察ができるが, 正確な知識がなくて保留します.)
http://bbs.enjoykorea.naver.co.jp/jphoto/read.php?id=enjoyjapan_13&nid=49249&work=list&st=&sw=&cp=1" target=new>http://bbs.enjoykorea.naver.co.jp/jphoto/read.php?id=enjoyjapan_13&nid=49249&work=list&st=&sw=&cp=1
以上です。任那日本府があれだけ存在しないと言っておきながら、実際にあるんだか無いんだか認めるのかどっちかはっきりしてほしいところです(^_^;)
- 495 名前:火病する名無しさん:2005/06/29(水) 21:02
- >>493-494
娜々志娑无ソンセニムはこちらに引っ越されました。
http://www.soutokufu.com/cgi-bin/hogehoge/test/read.cgi/hangul/1119801846/" target=new>http://www.soutokufu.com/cgi-bin/hogehoge/test/read.cgi/hangul/1119801846/
- 496 名前:493:2005/06/29(水) 23:30
- >>495
誘導感謝しますm(_ _)m
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